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「天才少女は犯されて、援交少女は殺されて」
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Compliance
という巨大なネオンサインが、じりじりと真っ赤な光を放っている。ただそれだけの真っ白で広い広い部屋。何処からともなく歩いてきて、踊り始める赤いランドセルを背負った少女。クルクルパーマを楽しそうに弾ませて、キレッキレのダンスを披露する天才少女
時折、微笑んで。はたまた、はにかんで
身体をしならせ、関節をくねらせて、柔らかで瑞々しい若さを精いっぱい躍らせる
誰かが見ている。チェックのスカートに紺のサスペンダー、ネイビーブルーのカッターシャツ。襟元から覗く白い素肌に汗がにじんで、額で雫になって、やがて部屋の片隅に弾けて飛んだ
もう何年も、服も靴も買い替えていない。長持ちするものから後回しにして暮らしてきたら、服にも靴にも穴が開いてきた
いったい何をやってるんだろう。時々、全部イヤになる。誰か死なない程度に、文字を書くのに不自由しないように足を折るくらいの交通事故に遭わせてくれないものだろうか
そんなことを曇天の切れ目から覗く青い青い晴れ間に浮かべては、またどんよりとした雲で塞ぐ。そんな毎日。思考の湿気が今日も取れずに、浮腫んだ心が怠惰に死んでる
何の得にもならないものを更新して、誰も見ていない場所に書き込んで、死ぬほどメンドクサイしイケ好かないことこの上ない広告と
「さあ始めましょう!」
的な、ステキな意識高い系文言を見流して誰も見てない場所で何の得にもならないものを書き込む毎日
仕事は覚えたい、自分を思って、尊重してくれる人のためにも頑張りたい。だけど、その給料では新しい服も靴も買うことが出来ない。必要なものを、少し足りないくらい買って凌ぐことは出来るけど、きっと長続きしない
もうこれ以上続けることがきっと出来ない
少し疲れている時は、さっさと寝てしまいたい。だけど明日の朝また元気に起きて働くほどの余裕が体にも心にも財布にも口座にも
たぶん何処にも無い
何かに疲れたまま、誰かに怒ったまま、選択肢の無い生活を繰り返す。草臥れて、ただ日が暮れて、無料で垂れ流す誰かの怒りを手元で浴びて生きる時間だけが絶え間なく流れて消えてゆく。まるで自分もランプの精みたいに足元が小さく縮んで、吸い込まれるように溶けているみたいだ
VPCの屋根の上、入道雲が膨らんで。急に湿度の増した晴れた日に見上げた空を覚えている。冷たい風を浴びながら、雨の予感に気付いているのに白々しく傘の心配をするような気分のときに、いつも思い出す空と雲
さあ! あなたの今の気持ちを書いてシェアしよう!
と言う文言に
「うるせえバァカ!」
より他の句が告げないほどイケ好かないのに、それをわざわざ見に来ては
「ああ、まあ、自由だけど。ボクタチはキミを尊重するからさ」
と、呆れ顔でのたまうクソッタレ共が今日も楽しそうに生きている。生きててくれて結構だ、俺の事をほっといてくれ。俺の存在を認識しないでくれ
Côte d’Azur
という巨大なネオンサインが、じりじりと真っ赤な光を放っている。ただそれだけの薄暗く狭い狭い部屋。何処からともなく歩いてきて、服を脱ぎ始める赤いランドセルを背負った少女。長く伸びたままの髪をぼさぼさにして、ヨレヨレのパンツを脱ぎ捨てる援交少女
時折、うつむいて。はたまた、溜息ついて
身体を横たわらせ、関節を開かせて、柔らかで瑞々しい若さを精いっぱい切り売りする
誰かが見ている。チェックのスカートに紺のサスペンダー、ネイビーブルーのカッターシャツ。襟元から覗く白い素肌に汗がにじんで、額で雫になって、やがて部屋の片隅に弾けて飛んだ
天才少女は犯されて、援交少女は殺されて
Complianceの名の元に、倫理もモラルも葬って。自宅もベッドも引き出しも、全部ぜんぶ暴かれて。開いた体より深い、傷跡だけを残されて
という巨大なネオンサインが、じりじりと真っ赤な光を放っている。ただそれだけの真っ白で広い広い部屋。何処からともなく歩いてきて、踊り始める赤いランドセルを背負った少女。クルクルパーマを楽しそうに弾ませて、キレッキレのダンスを披露する天才少女
時折、微笑んで。はたまた、はにかんで
身体をしならせ、関節をくねらせて、柔らかで瑞々しい若さを精いっぱい躍らせる
誰かが見ている。チェックのスカートに紺のサスペンダー、ネイビーブルーのカッターシャツ。襟元から覗く白い素肌に汗がにじんで、額で雫になって、やがて部屋の片隅に弾けて飛んだ
もう何年も、服も靴も買い替えていない。長持ちするものから後回しにして暮らしてきたら、服にも靴にも穴が開いてきた
いったい何をやってるんだろう。時々、全部イヤになる。誰か死なない程度に、文字を書くのに不自由しないように足を折るくらいの交通事故に遭わせてくれないものだろうか
そんなことを曇天の切れ目から覗く青い青い晴れ間に浮かべては、またどんよりとした雲で塞ぐ。そんな毎日。思考の湿気が今日も取れずに、浮腫んだ心が怠惰に死んでる
何の得にもならないものを更新して、誰も見ていない場所に書き込んで、死ぬほどメンドクサイしイケ好かないことこの上ない広告と
「さあ始めましょう!」
的な、ステキな意識高い系文言を見流して誰も見てない場所で何の得にもならないものを書き込む毎日
仕事は覚えたい、自分を思って、尊重してくれる人のためにも頑張りたい。だけど、その給料では新しい服も靴も買うことが出来ない。必要なものを、少し足りないくらい買って凌ぐことは出来るけど、きっと長続きしない
もうこれ以上続けることがきっと出来ない
少し疲れている時は、さっさと寝てしまいたい。だけど明日の朝また元気に起きて働くほどの余裕が体にも心にも財布にも口座にも
たぶん何処にも無い
何かに疲れたまま、誰かに怒ったまま、選択肢の無い生活を繰り返す。草臥れて、ただ日が暮れて、無料で垂れ流す誰かの怒りを手元で浴びて生きる時間だけが絶え間なく流れて消えてゆく。まるで自分もランプの精みたいに足元が小さく縮んで、吸い込まれるように溶けているみたいだ
VPCの屋根の上、入道雲が膨らんで。急に湿度の増した晴れた日に見上げた空を覚えている。冷たい風を浴びながら、雨の予感に気付いているのに白々しく傘の心配をするような気分のときに、いつも思い出す空と雲
さあ! あなたの今の気持ちを書いてシェアしよう!
と言う文言に
「うるせえバァカ!」
より他の句が告げないほどイケ好かないのに、それをわざわざ見に来ては
「ああ、まあ、自由だけど。ボクタチはキミを尊重するからさ」
と、呆れ顔でのたまうクソッタレ共が今日も楽しそうに生きている。生きててくれて結構だ、俺の事をほっといてくれ。俺の存在を認識しないでくれ
Côte d’Azur
という巨大なネオンサインが、じりじりと真っ赤な光を放っている。ただそれだけの薄暗く狭い狭い部屋。何処からともなく歩いてきて、服を脱ぎ始める赤いランドセルを背負った少女。長く伸びたままの髪をぼさぼさにして、ヨレヨレのパンツを脱ぎ捨てる援交少女
時折、うつむいて。はたまた、溜息ついて
身体を横たわらせ、関節を開かせて、柔らかで瑞々しい若さを精いっぱい切り売りする
誰かが見ている。チェックのスカートに紺のサスペンダー、ネイビーブルーのカッターシャツ。襟元から覗く白い素肌に汗がにじんで、額で雫になって、やがて部屋の片隅に弾けて飛んだ
天才少女は犯されて、援交少女は殺されて
Complianceの名の元に、倫理もモラルも葬って。自宅もベッドも引き出しも、全部ぜんぶ暴かれて。開いた体より深い、傷跡だけを残されて
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