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松山座5月22日生野公演第二試合

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女子タッグマッチ20分1本勝負
鶴姫花選手、みゆ選手
VS
めぃりぃ選手、INA選手

華やかな第二試合。松山座とBRSのダブル所属、アジャコング選手やダイナマイト関西さんとも対戦経験があり、無類のタフネスを誇るめぃりぃ選手。
なんとデビュー10周年!凄い…最初に見たのは2014年の田上プロレス祭だった。対戦カードだったかポスターだったか、急に
めぃりぃ
とだけ書かれていて、一体どんな選手なのかと思っていたら。その時から今この試合まで殆ど見た目の若さが変わらず、しかしファイトは確実に進化し、良く言えば一人前の一流のプロレスラーに。そうでなければ普通のちゃんとしたプロレスラーになった。あれだけの経験を積み、修羅場を潜り、日々の激務の合間を縫ってトレーニングや試合をこなせば、否が応でも人間は進化するし強くなる。でもそれは、元々めぃりぃ選手に備わっているハートと肉体のタフネスの賜物で……余人に真似出来ぬ唯一無二の選手になっていました。
コスチュームもメイドさんからサムライスピリッツのナコルルみたいになっててカッコ良かった。凄い似合うと思います。

そんなめぃりぃ選手の相方は、マジックを駆使して攻撃するという一風変わったファイトのINA選手。凄いよね、マジックを活かした攻撃って……仮面ライダーの怪人かロックマンのボスみたいだもの。ホントに居るんだそんな戦い方の出来る人が!と。しかも実際に披露したマジックで取り出した小道具を試合で使っている。
もちろん反則なのだが、何故かみんなが笑顔になってしまう。こんなにみんなが喜ぶ反則攻撃なんて、現役晩年のブッチャーのフォーク攻撃くらいかと思ってた。

対するはデビューしたての鶴姫花選手、みゆ選手。しかも同い年。みゆ選手はデビュー数戦目で、勉学との二足の草鞋。
いま身に着けている技と動きだけでぶつかってゆく。ドロップキックにボディアタック、そしてめぃりぃ選手に自己紹介を振られたのを蹴飛ばす、などなど。
Creepy nutsじゃないけど、伸び代しかない選手ではないでしょうか。1年、2年と応援していくと、何処かでブレイクスルーを起こして化けてくれる。凄い素質の選手だと思います。何が凄いかって身体の柔軟性が半端ない……技を仕掛ける時も仕掛けられる時も、背骨の材質が我々と違うんじゃないかと思うぐらいグニャー!っと曲がる。
この柔らかさは天性のものだし、後から身に付くものでもないと思う。この人はもっと力も技も身に着けた時に恐ろしい化け方をするかも知れない…!
何人もデビュー間もなく、いま持ち得ているものだけで玉砕して伸びていった選手を見てきました。みんな臆せず一人前の選手として、レスラーがレスラーとして戦えるだけの技量を持ってデビューして、そして負けても負けても諦めずに前進した結果が、今の人気や立場だと思うので…みゆ選手も是非、今はどんなに負けても悩んでも、少しでも前進していると思って頑張って欲しいと思える選手でした。

鶴姫花選手は明るくて気性の激しい、華のある選手。愛媛プロレスを代表する一員として、大阪や東京でももっと試合してみて欲しい選手でした。
体つきや動きはしっかりしてて思い切りもよく、胆が据わってて素敵な選手でした。

INA選手の風船攻撃で一番ビビってたのが味方のめぃりぃ選手だったのはご愛敬…しかもどさくさに紛れてセコンドの沙恵選手にしがみついて絶叫、それが一番びっくりしたお客さんも多いのでは。私は最初、めぃりぃ選手が叫んでると思わなくって。風船が苦手なお客さんかと思ったらめぃりぃ選手だった。そういえば入場の時から、風船を手にニッコリ微笑むINA選手と対照的に、指先でつまむようにコワゴワ持ち運んでいたっけ。

随所で持ち味を出しつつ、みゆ選手の出せる限りを受け止め、最後はとんでもない曲がり方をする複合関節技でめぃりぃ選手がみゆ選手からギブアップを奪いました。
あんな背骨の曲がる人、滅多にいない…やられっぷりが良いのは、いいレスラーの証拠だと思います。私の好きな青木いつ希選手も、最初はそうでした。

若い力がせめぎ合い、ひしめき合う中で輝き合う。女子プロレスにも一家言ある座長の眼差しの厳しさと暖かさを感じる第二試合でした。
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