不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

文字の大きさ
上 下
1,102 / 1,301

サンヨネ贔屓

しおりを挟む
今日はお惣菜を買いにサンヨネに行った。
東三河の民にとって、それは日記に書くほどの事ではないんだけれども。
色んなお店が増えては消え、変わっては建つ昨今。それでも私はサンヨネ本店のお膝元で生まれ育ったせいか、やっぱり心のどこかに
サンヨネ行けばなんとかなる
と思っているフシがある。
これはサンヨネのある町で育った人の遺伝子に刻まれた習慣のようなものではなかろうか。
毎日の献立に、今日の昼飯晩飯に、普段のお使いに、なんかちょっといいモノ食べたいときに、
サンヨネ行けばとりあえず何かあるだろ
と……。

そういうわけで、最近はサンヨネさんもインスタグラムを始めたりストーリーズにフェア情報を載せたりして時代を感じつつ、気になってたオードブル盛り合わせと、大好物のサラダ巻きと、あとサツマイモ。
塩ゆでにしてモリモリ食うのだ。

サンヨネ本店は豊橋市の歴史ある商店街、魚町(うおまち)の一角にデーンと構えている。以前はアーケードがあってちょいと天井が低くてゴミゴミっとした、如何にも商店街のスーパーマーケットだった。これはこれで趣があったのだが何しろそこいらじゅうのオカアチャンおばあちゃんオバチャンがお買い物に来るんで自転車の数が半端なかった。
駐輪場と、店の前の歩道と、下手すると車道の路肩と、あらゆる場所にあらゆるママチャリが溢れかえっていたのだ。
それが10年ぐらい前かな?
新しく生まれ変わり、綺麗で天井の高い、今どきのスーパーマーケットになりました。

けどまだ駐車場が足りないのか出入りがしづらいのか、立地的にも広くて便利な駐車場を確保しづらい場所とあって、今度は駐車場の入り口がよく渋滞している。私は徒歩圏内なので基本的にチャリか歩きだ。
建て替えの時にアーケードがなくなり、近隣のアーケードも最近なくなってしまったので、雨の日がちょっと不便になった。
豊橋の商店街、アーケード減ったよな。いま広小路の精文館の前もなくなったもんな。
ときわ通りと水上ビルぐらいか。

サンヨネは元が魚屋さんだけあって魚介類が新鮮で安い。そして品質も信頼できる。
なんか美味しいもの食べたいと思ったらサンヨネである。
お惣菜もお店ごとに作っているので出来立てを置いてくれる時もあるし、なんでもとりあえず安くて美味しい。

最近はちょっと高くていいものや、なかなか他では見られないようなもの、自社ブランドの商品にも力を入れているので見て回るのも面白いし、実際結構いいものがある。
ハートマーク商品っていうんだけど、ウィンナーとかヨーグルトとか美味しいよ。

コスパっていう、あまりいい感じしない言葉があるけど、コスパだけ考えたら値段と量でドラッグストアで売ってるサラダ巻のが安くて多く見えるんですよ。
でも使ってるものが違うし、正直なところ味はふたランクぐらい違う。やっぱりこの値段で、この味っていう意味ではサンヨネに分があると私は思うし、何でもかんでもコスパで量が値段がって言うと最終的にはとても貧しい気持ちでお買い物をすることになるんじゃなかろうか。

モノも燃料も資材も値上がりばかりでイヤになるしさ、そのくせ給料上がんないと、そりゃ安いの多いのってのは魅力に思えて、やれポイントだ還元だと言われりゃ得に感じるけどさ。実際のところ長い目で見たら自分の首を絞めてる気がしてね……偉そうなこと言うほど稼ぎも無いから、安いのはありがたいけど、値下げ競争とかは、あまりしないで欲しいかなあ。
それは血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ……

考えてみりゃスーパーマーケットだって昔は個人商店のお肉屋さんや八百屋さんを駆逐しちゃったって言う側面もあるわけで。何から何までいいとは言えないんだろうけど、私は生まれついてのサンヨネ贔屓なので、やっぱり残って欲しい続いて欲しいと思うし、別にそんな大層な気分じゃなく、フツーに行ってフツーにいい買い物が出来れば、それでいいし……その信頼が私の中で30年以上続いているから、今でもこうして通うわけで。

サツマイモは小さめのがギッシリ入って、このお値段。塩ゆでだけじゃなくキンピラも作ろうっと。
オードブル盛り合わせは揚げシュウマイ、鴨肉ロースト、イカフライ。
もっと大きいのもあったけど食べきれないのでコレにしました。
ランダムで色んな組み合わせがあって、エビチリも食べたかったな。また買うか。

今日も明日も当たり前に、いつものお店がある。
こういう有難みを忘れずに過ごしたいね。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...