不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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第990回。めざせ新潟、列車の旅。その2

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えちごトキめき鉄道は一応、終点の直江津まで行くつもりだった。でも気が変わって上越妙高駅で降りて特急しらゆき に乗ることに。どうせ急いだ旅じゃない。
これも乗り継ぎの都合で1時間半ぐらい待ってたけど、その間にお土産を見たり、ポスターで見た雪月花がちょうど来たりで充実していた。売店で買った越後名物の
かんずり
が、帰ってさっそく味噌鍋に入れてくったら美味いのなんの。ちょっと上杉謙信のファンになりそうだ。
それと雪月花。あれは凄かったなー、正確には
えちごトキめきリゾート雪月花
という名前で、ホントにレストランみたいな列車なんだ。
美人の客室乗務員さんまでいた。
おそらく中高年のお金持ってる人がレジャーで乗るんだろうな。でも若い女性の方でもこれは楽しいと思うよ。
なんたって電車の列車のうるさい鉄道オタクはそんなに乗らないだろうし…(笑)
それだけじゃなく地味にUVカットガラスを使ってるから、あの大きな窓でもあんまり日焼けを気にせず乗れると思うし。
他の設備、装飾品、車体に至るまでが新潟県産で、製造も新潟県の会社が行ったというから凄い。ちなみに家具類は山形県の会社が作ったそうな。東北づくしの車両である。いやアレは一見の価値があるし、ぜひ乗ってみたい。

さて、いよいよやってきた、
特急しらゆき新潟行き。周囲は完全に夜の景色。
おそらく田んぼや畑がいっぱいある中を進んでいるのだろう。
直江津駅は意外とこじんまりしていた。
上越妙高駅が新幹線開通で田口駅から新しくなったおかげで、アレを見ちゃってるからってのもあると思うけど。
そういえば上越妙高駅にいた、えちごトキめき鉄道の駅員さんは大変親切に案内をしてくださって助かりました。ありがとうございました。
びゅんびゅん進む特急しらゆき。
夕闇を貫く列車は新潟行き。
これもまた、いいな!
と思っていたが、今夜の宿を何とかしなくちゃ。
そういえばお財布に、前に板橋で泊まった時に作ったアパホテルのカードがあったな…でアパホテルのホームページにアクセスしたら会員ログインを済ませてなかった。でログイン、予約。空いてる!新潟駅すぐ近くにオープンしたての宿だ!
即決!!いやーアパホテルの安さと即応性は大したもんだな。今日びネカフェも、他のホテルチェーンも台頭しているしこのくらいやらないとな…やるじゃんアパホテル。やるじゃんアパ社長。よっ!美人社長!!
で安心して車窓なんぞを見ているとスマホの充電が心もとない。モバイルバッテリーの充電もしておきたい。
アメニティで、充電器とかパソコンの貸し出しはあるかしら…?
と再び予約ページに飛ぶ。
予約の確認。
予約が取れてる。
10月6日から7日で。

は!?

やべえ!!!!!!!!!!!!

オイオイオイオイ!
オイ!
オイ!
オイ!真鍋、真鍋はドコじゃー!!

新潟フェイズで大仁田劇場やってる場合じゃない。
どうにかキャンセル…個人なのでキャンセル料も取られず一安心。
アパホテルさん、美人の社長さんすみませんでした。
結局その日はアパホテルさんは遠くのホテルしか開いておらず、楽天トラベルで駅からほど近いコートホテル新潟さんを見つけて予約完了。
いやーーー焦った、長野県も延々走っても長野で全然駅まで着かなかったけど新潟もデカい。長岡あたりで気が付いて、東三条から加茂くらいまでにはどうにかリカバリー出来たし…新潟駅に着くまでにはカタが付いたので安心してまずは新潟駅前で晩御飯。これが結構食いすぎちゃって。
それでも宿代は東京や大阪に比べたら断然安かったけど、その分いっちゃったなあー…口惜しい。しかしまあマトモに眠れるのだからありがたい。
外観に比べて、室内は昔ながらのビジネスホテルで可もなく不可もなし。けどフロントにいた女性をはじめ対応はすこぶる良かったので、可!!!
チェックアウトしてホテルを出るとパラパラと雨。
それが新潟駅まで向かう短い間に二進も三進もいかないくらいの土砂降りの雨。
どーーしよ…バスターミナルで路線バスの誘導をするホイッスルの音を聞きながらしばし呆然とする。が、雨は小降りに、やがてちゃんと止んでくれたので改めて新潟駅から一路、田上町民体育館の最寄り駅・田上!
じゃなく、羽生田(はにゅうだ)駅へ。
羽生蛇、ではない。でも、今日この町で行われるイベントは、どっちかというとそっちのが雰囲気的には近かったかもしれない…特に第三試合が。
信越本線のほかにもいろんな路線があってよくわからない。特急いなほ、が停まってたのですかさず撮影。
名前こそ信越本線、というけど、実にのどかな田園地帯を玉置浩二よろしく走ってくんだそれでいいんだ。
今どき田園と聞いて玉置浩二もねえか。
どこまでも田んぼが広がってて、景色が広い。
普通列車の長岡行き。
普通の景色、
普通の日常、
普通の停車駅。降りるとそこに、暗黒プロレス組織666のTシャツを着た女性が。
ファンのひと…?と思って駅を出たところで、誰かが軽ミニバンに乗り込んだ。

えっ、選手が来てたの!?
知らず知らずのうちに、同じ電車に乗り合わせていたらしい。
小仲=ペールワン選手っぽい、けど、真相はわからない。
5年ぶりの田上町。
5年ぶりの田上町民体育館。
5年前は車だったけど、今日は徒歩。
テクテク歩いて体育館までの、あの長い坂道をのぼってく。
この坂道が、あの5年前の暑い9月の記憶とオーバーラップしてくる。
この坂道が、あの13年前のメキシコに置いてきた夢に繋がっている。
この坂道を登り切ったら、あのまあるい屋根の体育館が見えてくる。

さあ、プロレスが始まるよ。
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