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第989回。めざせ新潟、列車の旅。
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10月5日
JR豊橋駅
AM7時ちょっとすぎ
10月6日の
大衆プロレス松山座新潟公演
座長・松山勘十郎十五周年記念凱旋舞台
「田上百花繚乱」
の応援に向かうため、前日から列車を乗り継いで行くことにしたのだ。
まず豊橋駅から名古屋まではフツーに東海道線の新快速。これは8駅、約50分ほどで到着する沿線住民お馴染みの路線。何しろ私が電車好きになるきっかけと言えば、爺様が私を連れて日がな一日ずーーっと豊橋駅の横っちょにある跨線橋で電車を見せてくれたり、ちょっと離れた開かずの踏切まで自転車に乗せて連れてってくれて、そこでも色んな電車が見れたこと。
お馴染みであり思い出の路線なのだ。
で、名古屋で待っている間に特急ひだ、南紀も見れたよ。このふたつの特急列車はみんなディーゼル特急なので走り出すときに煙突からぶおーっと煙を吐き、トラックみたいな音をたてて走ってゆくのだ。
これを電車、と呼ぶと怒っちゃう人もいるのだが、件のうちの爺様は学校の先生で賢い人だったがドラえもんもオバQもパーマンも全部オバQと呼んでたんだから、似たようなもんだと思って気にしないようにするべきだ。
構成の渡辺さんじゃないんだから(フォーエバー!)
で、名古屋から特急しなの。これで一気に長野駅まで。いやーーー長かった。
座席は窓際を取れたけど、日差しが入るんでじりじり暑くって。しまいに中津川から南木曽を抜けたところまで爆睡。マジでよく眠った。
私は元々ずっと車窓を見てられるタイプだけど、何しろ風景は変わらないしガタンゴトンは心地いいしで。
気が付いたら木曾福島まであと少し。でそっからまた寝て、塩尻も松本もウトウトしてしまってた。
長野からしなの鉄道北しなの線に乗り換えるのだが、特急しなのが2分遅れて運行したため乗り継ぎ時間が4分もなかった。まあ急ぐこともあるまい、とその1本をやり過ごして次を待つこと40分ほど。
いやーこの日がまた快適な気温で。名古屋駅でも長野駅でも待つのは苦にならなかった。しなの鉄道の車両は、むかーし鉄道図鑑で見たことのある東海道線の列車みたいなフォルム。115系電車ってやつで、カラフルな塗装の懐かしいボディ。
山本リンダみたいなもんか。
そういえばもう一本、カスタードクリームみたいな色した列車も来てたけどアレは何線だろ?軽井沢のほう行くやつ?長野鉄道?
長野駅のホームにずっといたので、あんまり駅構内をうろうろしてなかったなあそういえば。のどかな風景に溶け込む駅舎。ホームの外の景色が近い。
いいもんですね。
がったんごっとん、のんきな列車で妙高高原までゆっくりのんびり進む。渥美線とか近江鉄道とかああいう路線に近い。近所の学生さんたちが元気よく乗り込んできて、元気よく話をして、元気よく降りて行った。明るくてさわやかな青年たちだ。
エロい気分になったときどうしてるんだろ?最近はネットがあるからいいのか。エロ本とか欲しかったころは大変だったろうな。
しかし日本全国津々浦々、どこもここもみんな国鉄が運営してたと思うと凄いよね。今は第三セクターっていうの?民間の会社になっちゃったし、しなの鉄道は軽井沢の方の路線が中々移譲されなくて問題になったりもしてたね。
生活に根差した路線、交通手段はなるべく守ってほしいなと思う。こういうところまで自由主義、競争社会と民間企業が絶対正義じゃねえだろ、と。
もちろん国の独占だからってアグラかく人や、悪さする奴が居たってのもあるんだろうけれど…キレイなお金だけじゃ貧血になっちゃうってこともあるんだろうな。
高い山が近づくにつれて曇り空になって、薄暗い雰囲気のなか列車が進む。
これは…いいな!と頭の中では色んな情景が生まれては流れてく。お客さんもどんどん減って、沿線の建物もどんどん減って。
道路際に立った家や商店の裏側が見える。鉄板の階段や、ガスボンベ、畑、プランター、ボロボロになった自転車、二度と見ないかもしれないそんな風景。
そこにずっと当たり前に存在している日常を通過する一瞬の記憶の連なりが、私の脳内に蓄積され、熟成、発酵されてまた文字ひと粒になり文章になり連なって連なって紡がれてゆく。
妙高高原駅に着くと、ちょうど連絡する
えちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン
が来ない時間。この16時台だけ無い。
ぐんぐん日が落ちて、気温も下がる。
気が付けばちょっと肌寒くなってる。
標高は500メートルを超える。
駅のホームから写真を撮っている人が数人いる。
雪月花というリゾート列車がある。
そのポスターがあちこちに貼られている。
やがて、こちらに向かっている列車がいま隣の駅を出たとアナウンス。
間もなくやってくる列車のボディはステンレス。
たぶん。
列車内には意外と鉄道愛好家の方々が乗っている。地元の人らしきオッサン、おばちゃん、若者の三人組が半径二親等とその近所くらいまでの話をしている。若者は、ずっとここで若者をやって、そのうちオッサンになるんだろうか。
二本木駅では新潟県唯一のスイッチバックがある。車内アナウンスで、発車時に反対に動くけど気にしないでね、みたいな案内があったので
え、スイッチバック?
と思ったら、乗ってた愛好家が運転席前の窓にスマホをガン付けして動画を撮りだした。もう二人の愛好家は二本木駅で降りて外から撮ってる。
オイオイ次の列車いつだよ?
好きってのは恐ろしいね。ヒトのこと言えないけど(この日の所要時間は軽く10時間を超えてました)
で、スイッチバック。
たぶん箱根で乗った…気がする。古いアルバムにその時の写真があった気がする。爺様が撮ってくれたからな。旅も電車も写真もバイクも爺様が趣味だったものだ。
プロレスだけは全くの偶然で好きになったけども。
このうち電車、旅、プロレス、写真が一緒に出来るんだから、いいもんだ。
JR豊橋駅
AM7時ちょっとすぎ
10月6日の
大衆プロレス松山座新潟公演
座長・松山勘十郎十五周年記念凱旋舞台
「田上百花繚乱」
の応援に向かうため、前日から列車を乗り継いで行くことにしたのだ。
まず豊橋駅から名古屋まではフツーに東海道線の新快速。これは8駅、約50分ほどで到着する沿線住民お馴染みの路線。何しろ私が電車好きになるきっかけと言えば、爺様が私を連れて日がな一日ずーーっと豊橋駅の横っちょにある跨線橋で電車を見せてくれたり、ちょっと離れた開かずの踏切まで自転車に乗せて連れてってくれて、そこでも色んな電車が見れたこと。
お馴染みであり思い出の路線なのだ。
で、名古屋で待っている間に特急ひだ、南紀も見れたよ。このふたつの特急列車はみんなディーゼル特急なので走り出すときに煙突からぶおーっと煙を吐き、トラックみたいな音をたてて走ってゆくのだ。
これを電車、と呼ぶと怒っちゃう人もいるのだが、件のうちの爺様は学校の先生で賢い人だったがドラえもんもオバQもパーマンも全部オバQと呼んでたんだから、似たようなもんだと思って気にしないようにするべきだ。
構成の渡辺さんじゃないんだから(フォーエバー!)
で、名古屋から特急しなの。これで一気に長野駅まで。いやーーー長かった。
座席は窓際を取れたけど、日差しが入るんでじりじり暑くって。しまいに中津川から南木曽を抜けたところまで爆睡。マジでよく眠った。
私は元々ずっと車窓を見てられるタイプだけど、何しろ風景は変わらないしガタンゴトンは心地いいしで。
気が付いたら木曾福島まであと少し。でそっからまた寝て、塩尻も松本もウトウトしてしまってた。
長野からしなの鉄道北しなの線に乗り換えるのだが、特急しなのが2分遅れて運行したため乗り継ぎ時間が4分もなかった。まあ急ぐこともあるまい、とその1本をやり過ごして次を待つこと40分ほど。
いやーこの日がまた快適な気温で。名古屋駅でも長野駅でも待つのは苦にならなかった。しなの鉄道の車両は、むかーし鉄道図鑑で見たことのある東海道線の列車みたいなフォルム。115系電車ってやつで、カラフルな塗装の懐かしいボディ。
山本リンダみたいなもんか。
そういえばもう一本、カスタードクリームみたいな色した列車も来てたけどアレは何線だろ?軽井沢のほう行くやつ?長野鉄道?
長野駅のホームにずっといたので、あんまり駅構内をうろうろしてなかったなあそういえば。のどかな風景に溶け込む駅舎。ホームの外の景色が近い。
いいもんですね。
がったんごっとん、のんきな列車で妙高高原までゆっくりのんびり進む。渥美線とか近江鉄道とかああいう路線に近い。近所の学生さんたちが元気よく乗り込んできて、元気よく話をして、元気よく降りて行った。明るくてさわやかな青年たちだ。
エロい気分になったときどうしてるんだろ?最近はネットがあるからいいのか。エロ本とか欲しかったころは大変だったろうな。
しかし日本全国津々浦々、どこもここもみんな国鉄が運営してたと思うと凄いよね。今は第三セクターっていうの?民間の会社になっちゃったし、しなの鉄道は軽井沢の方の路線が中々移譲されなくて問題になったりもしてたね。
生活に根差した路線、交通手段はなるべく守ってほしいなと思う。こういうところまで自由主義、競争社会と民間企業が絶対正義じゃねえだろ、と。
もちろん国の独占だからってアグラかく人や、悪さする奴が居たってのもあるんだろうけれど…キレイなお金だけじゃ貧血になっちゃうってこともあるんだろうな。
高い山が近づくにつれて曇り空になって、薄暗い雰囲気のなか列車が進む。
これは…いいな!と頭の中では色んな情景が生まれては流れてく。お客さんもどんどん減って、沿線の建物もどんどん減って。
道路際に立った家や商店の裏側が見える。鉄板の階段や、ガスボンベ、畑、プランター、ボロボロになった自転車、二度と見ないかもしれないそんな風景。
そこにずっと当たり前に存在している日常を通過する一瞬の記憶の連なりが、私の脳内に蓄積され、熟成、発酵されてまた文字ひと粒になり文章になり連なって連なって紡がれてゆく。
妙高高原駅に着くと、ちょうど連絡する
えちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン
が来ない時間。この16時台だけ無い。
ぐんぐん日が落ちて、気温も下がる。
気が付けばちょっと肌寒くなってる。
標高は500メートルを超える。
駅のホームから写真を撮っている人が数人いる。
雪月花というリゾート列車がある。
そのポスターがあちこちに貼られている。
やがて、こちらに向かっている列車がいま隣の駅を出たとアナウンス。
間もなくやってくる列車のボディはステンレス。
たぶん。
列車内には意外と鉄道愛好家の方々が乗っている。地元の人らしきオッサン、おばちゃん、若者の三人組が半径二親等とその近所くらいまでの話をしている。若者は、ずっとここで若者をやって、そのうちオッサンになるんだろうか。
二本木駅では新潟県唯一のスイッチバックがある。車内アナウンスで、発車時に反対に動くけど気にしないでね、みたいな案内があったので
え、スイッチバック?
と思ったら、乗ってた愛好家が運転席前の窓にスマホをガン付けして動画を撮りだした。もう二人の愛好家は二本木駅で降りて外から撮ってる。
オイオイ次の列車いつだよ?
好きってのは恐ろしいね。ヒトのこと言えないけど(この日の所要時間は軽く10時間を超えてました)
で、スイッチバック。
たぶん箱根で乗った…気がする。古いアルバムにその時の写真があった気がする。爺様が撮ってくれたからな。旅も電車も写真もバイクも爺様が趣味だったものだ。
プロレスだけは全くの偶然で好きになったけども。
このうち電車、旅、プロレス、写真が一緒に出来るんだから、いいもんだ。
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