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ジャスト日本さん著「インディペンデント ブルース」

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久しぶりにプロレス関連の本を買いました
佐藤光留選手のファンで、インディープロレスが好きなもので
これはメジャー団体のメジャーな選手ほどの知名度、注目度ではなくともインディーというプロレス界のもう一つの大きな世界で活躍する選手に取材をし、それをまとめた本
です
ラインナップには期待の若手選手から、マニアならずともインディープロレスでは知らぬものの居ない選手、海外にも名を轟かせたリビングレジェンドまでが揃っています
私は正直、プロレスリングBASARAの阿部史典選手や2AWの吉田綾斗選手には詳しくなかったので、お二方の人となりやプロレス観が知れてとても有意義な一冊でした
この他、お目当ての佐藤選手以外のディック東郷選手、新井健一郎選手、マンモス佐々木選手、武田誠志選手、田中将斗選手は私にとっても、インディープロレスファンにもお馴染みの選手でした
知っていることも、これまで(何処かで話してくれてたかもしれないけど)私は知らなかったことも書かれていて、特に佐藤光留選手と田中将斗選手の記事は
過去の重み

現在の想い
がこめられたプロレスリングそのもの、ファンも著者も対戦相手も何もかも含めた意味での
プロレスリングそのもの
への誠実さ、ひたむきさが窺えて熱いものがありました

反面、地の文章に関してはもう少しテンポよく読めるものが私としては有難く
また表紙が東郷選手だけというのは勿体ないなと思います
私も重度のマニアですが、そういう人は知識や嗜好が偏りやすいしプロレスファンでも知らない人は知らない場合が少なくない選手の場合
こういう本の表紙に顔が載っているだけでも何かのきっかけになるのではないか、と思うからです
メジャー、という言葉も頻出しますが、明確な区別も何もなく見る人によって基準も様々なこの概念をもって、何処であっても活躍できる選手の皆さんをメジャーとインディーで区分けしてしまうのは勿体ないな、と昨今までの歴史を顧みて改めて思いました
私もインディープロレスという言葉は好きですが、考えてみればそれは90年代の終わりごろまでの雰囲気や、いい意味でのダメさ加減、いい加減さも含めた
コク
であり
アク
である部分、豊かさの上澄みに浮かんだ得体のしれない炎症性崩壊産物のようなものだったのかもしれないな、と

次回は女子や、さらにマニアックな人物にも取材してほしいと思いますし
選手一人ひとりの話をもっと掘り下げて、ゆくゆくは誰か一人の本を聞き起こしという形で出せたりしたら夢があっていいな
と考えました
細かい内容は是非皆様にも本書をご覧いただくとして
私としてはもう少し突っ込んだ内容の、数より深さのものが欲しいなといったところでした
が、それは裏を返せばこの温度、この分量の方が取っつきやすいということでもあるので(マニアの自分本位な感想とアドバイスを混同しないプロレスマニアの鑑ことキッドさん)インディープロレス入門として
押さえておくといい選手、団体、基礎知識
がそろった良作なのではないでしょうか。会社とか学校で
「プロレスってシンニホンとスイーツの人以外にもあるの?」
と聞かれたら、この本をお勧めするといいかも
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