不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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第686回。好きなウルトラ怪獣は

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シルバーブルーメ!

こないだウルトラマンレオの話してたし、折に触れてウルトラマン関連の話を書くんだけれども。引き出しの数が多いんで話題にしやすいのもある。ただ引き出しの数が多いと言っても奥行きは浅いのでそんな込み入った話は出来ない。ツイッター見てるとモノホンのマニアの皆さんが沢山いて、自分の若輩者ぶりを実感します。何しろリアルタイム視聴者には敵わないものなのだが、遅れてきたルーキーこと私キッドも負けてはいられない。
遅れてきたルーキーであり
邪悪なお兄さんであり
電光石火の三重殺(トリプルプレイ)であり
不発の核弾頭でもある私キッドも負けてはいられない…!
いまどきコレ全部わかる人いるのかしら。
顔面ギリギリガールズとかもあったな。
\バカパク!/\シブ知!/

そんなわけで昭和マニアの皆さんに負けじと日頃から
あーーーー今このガスタンクを狙ってテロリスト星人が攻めてきたらどーしよ。ビー玉ねえしなあ
とか
今このカマキリ逃がしてやった3秒後に謎の宇宙線で巨大化したらどーしよ。
といった鍛錬(妄想)を欠かさない。

謎の宇宙線ってのがいいよ。謎だもん。何でもいいんだもん。
ガバドンとかグロブスクとかバクタリとか、なんか謎のもん浴びて怪獣になるってのがいいよな。
ウルトラマンタロウに出てきたゴンゴロスとかもそうだったっけか。

私が割と好みなのは正統派の恐竜みてえなのとかゴジラみてえのより、また様々な姿の宇宙人より、こう、なんかヘンな形だったり独特のフォルムを持っているやつ。
四次元怪獣ブルトン、月怪獣ペテロ、光怪獣プリズ魔、なんかが代表的だ。
ブルトンの回は後年のテリー・ギリアムの映画みたいな小道具から背景からシュールで飽きがこない。カリガリ博士って映画っぽくもある。
一面の砂漠に謎のオブジェとか、空高く伸びる階段をどこまでも走って登って行ってしまうイデ隊員、キシィィィィィン…!というあの耳に残る嫌な音、脈打つ柔らかくて硬い石。
なんだかワケわからないけど、騙されたと思って本編見てみ?
もっとわかんないから。
普通の、よくあるイメージ通りのウルトラマンが見たくてアレ見ると怒っちゃう人もいると思う。あんなのとどうやって戦うのか、どうやって解決するのか。
その辺は流石にちゃんと考えられてて、ちゃんと決着もつく。
だけど、アレはもう出てきただけで勝ちだし考えた人も、カタチにした人も勝ちだよホント。
どう考えても鉱物でカタそうなのにちょっとフルフルしてるとこもサイコー。

月怪獣ペテロも柔らかくてぐにぐにした物体系モンスターだ。
コイツは真っ黒で、コアっぽいところだけ赤く光っている。
初代マンのグリーンモンスにちょっと近い質感を感じる。そういえば初代マンからセブンから植物系の怪獣結構いるよね。ケロニアとかワイアール星人みてえな人間と合わさったようなやつも怖かったな。
でペテロ。月で暴れている奴だが元々は大人しくさほど凶暴な性質を持っているわけではなかった。ザンパ星人という悪い宇宙人に操られていただけだった。しかし体の柔らかさでセブンの打撃を吸収し、月の寒さも相まってセブンをあと一歩のところまで追いつめるなど運も持っていた。まあ、最終的には逆転負けしちゃうわけだけれども。
ちなみに体のほとんどが水で構成されているらしいけど、水のない月の砂漠におけるサボテンみたいな奴なのかね???

ウルトラセブンの宇宙人はそれこそヒトに近い形をしているものから、あっと驚く姿まで色々あって面白い。
アイロス星人、チブル星人、クール星人なんかはどこか愛嬌があってユーモラスだ。やってることは外道だけども。
逆にゴドラ星人、ガッツ星人、メトロン星人なんかはウルトラセブンが生み出した想像上のエイリアンという概念における最高傑作といっていい。こんなの居たら絶対怖いし強いし逆らえない。
初代マンのバルタン星人やメフィラス星人にも言える。
え、二代目?お前は自販機に帰れ。好きだけど。

プリズ魔はココに挙げたブルトンやペテロに比べるともっとカチコチで、南極の氷の中で光が凝縮されまくった結果質量を持つに至り、氷が溶けて自由になったので光のエネルギーを求めて各地に出現したということらしい。
て事ぁさ、光が最初に質量を得た瞬間の、極小サイズの個体とかあるはずじゃん。それ見てみたいよね!
結晶体がそのまま巨大化し白く光っている、それが海上をすべるようにすーーーっと移動するところとか、実にいい。素晴らしい映像だ。
アーーーーーーーーーーー
というどこか物悲しい鳴き声?も素敵だ。
そのうえコイツの光線を浴びるとどんな物質でも(人間でも!)最終的には光になって完全に消えてしまうというから恐ろしい。光線を浴びた人間が体から顔から結晶まみれになってうめいている図、なんて下手な血まみれより恐ろしいぜ。
想像力と表現力と技術力の文字通りの結晶であると言える。
プリズ魔を語らずして昭和ウルトラシリーズは語れないのだ。

こうした
どうやって戦ったらいいんだ!?
ってな怪獣・宇宙人といい円盤生物といい、を自分の脳内世界で動かし、暴れさせているだけで軽く日が暮れるまで楽しめた私は幸せだったと今更ながら気が付いた次第である。
そして冒頭で真っ先に名前を挙げたのに結局シルバーブルーメの話を全然していなかったことにも。
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