不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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第660回。デジナツ。

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皆さんこんばんは!!
ダイナマイト・キッドです。

デジナツ。
デジタルだけど懐かしいもの、って結構ありますよね。
1980年代終わりごろとか、平成初期とかの映画に出てくるパソコンや携帯電話なんか特に。
ポケベルなんか今考えたら何が楽しかったんだか面白いんだか、でもあんなもんでも持っていたかったんだよなあ。

私が小学校高学年ぐらいの時に、コギャルだのピッチだのポケベルだのが全盛で。
天然少女・萬
ってヤングマガジンで連載してた作品なんかコギャル、貧乏、格闘、っていう一見どうしようもない要素をぎゅっと凝縮しちゃってたもんな。あの頃のヤンマガには古谷実さんの作品もありサガノヘルマー先生のブラックブレインもあり…狂ってたなあ。そういうマンガや映画の懐かしさというのは何も出ている俳優さんや描かれているキャラの絵柄だけではなく。
その後ろに、部屋の中に、乗っている車、見ているテレビや本、流れている音なんかにも表れていて。要するに普通の日常として設置されたものの形状がどうなのかって話で。

例えば私がウルトラマンタロウを見ていて特撮と現実の違いに気が付いたのも、カタン星人の回で東光太郎が乗っている車がやけに古かったことだった。そこから
おや?
と思い始めて、ドラマと現実の区別がつくようになった小学校低学年のころ。
でも今でも宇宙人はいると思うし、なんならL77星出身の宇宙人を自称するようになったので今の方が重症かも知れない。

ウルトラマンタロウとかレオの頃なんかデジタルったって知れてて、デジタルっぽい見た目だけどフツーに思いっきりアナログなものとか沢山あったと思う。プッシュホンとか、電話の音がジリリリリン!じゃなく、トゥルルルル!っていうとか。
基地のモニターもブラウン管だったり、無線機もアンテナ立てて話すし。
ウルトラ警備隊だけは腕時計かと思いきや平面モニターが付いてて、今でいうアップルウォッチみたいなのを随分前に想像してたんだなって思うけど。じゃあ実際に腕時計型の通話端末使ってテレビ電話したいかって言えば、別にそうでもないんだけどね。
あと遠く離れたところの電波や映像を受信出来て、それをどこでも見られるって言うのはパソコンやスマホで動画見るのがそうだ。でも、まあ、そんなもんPronhubとかXハムスター見るぐらいでコレもそんなに…。

私が中学生ぐらいの頃にはポケベルもすっかり廃れちゃってて。
テレメッセージとか言ってカタカナ数文字だけ送れるようになってたっけな。
それまでは数字を羅列して語呂合わせしてたんだからすごいよ。42851(シブヤコイ、渋谷来い)とか。
来いったって向こうの都合もあるだろうよ、とかそういうのも含めて考えると、渋谷でも保土ヶ谷でも東刈谷でも天王寺でも駅に掲示板があって、そこにメモを残すことが出来た。こっちは手書き。デジタルかと思いきやアナログ、の複合技だ。
デジタル化社会になったらあの掲示板に文字を打ち込んで…とはならずいつの間にか姿を消したな。
それから着メロ。最初は16和音で凄い!と言われてたのが32和音、40和音と来たあたりで着うたが出てきた。64和音なんてのが出たけど、もう着うたに取って代わられた後でそんなに使わなかった。
16和音でしかも人気のある曲でもイントロ、サビ、くらいしか聞けなくって。それより前には自分でケータイの中の音源をピーとかプーとか鳴らして着メロに仕立て上げていた。
ポペペポペペーピーポピポペポーイーポポー
なんて。まあコレ↑は怒りの獣神ですけども。
当時、週刊ゴングだったか週刊プロレスだったか、プロレスラーの入場曲の着メロを作るための譜面が載ってたんだよ。占いやイラストコラムコーナーと一緒に。

あの当時はケータイでネットにつなぐなんてことも考えられなくて、メルマガが配信されるってのが関の山。夏になると怖い話のメルマガが来るとかあったよ。
折り畳み式でもない、なんつーのアレ。今お手元にスマホの絵文字に入ってるような形のケータイ。画面の大きさもそれこそ腕時計端末ぐらいの大きさで色なんか蛍光の緑かオレンジぐらい。単色なの。
それがカラー画面になったっていうんで大騒ぎ、カメラが付いただの音楽が再生できるだの、そんなもんは遠い未来の話かと思いきや私が高校1年で買ってもらったケータイにはカメラが付いていた。だけどまだそれをメールで送るには、ナナメールとかいうのを使ったりしなきゃならなかった。添付が出来なかったんだ。
写メールが送れるようになった頃は、パケット定額なんてのもない。迷惑メールだろうが受信したらお金がかかる。
通話料無料とかも殆どなかった。ドニーチョ、とか言って土日の夜だけ安かったりしたな。

ケータイでゲームが出来るようになったり、ケータイの中にペットが住み着いたりするようになったのは私が高校卒業するぐらいの頃だった。2005年当時、メキシコで見たノキアのケータイは本当に手のひらサイズで電話をするだけ。小さい電卓みたいなカタチだったのを覚えている。今思えば、あれぐらいで十分なものによくもこれだけ余計な機能をくっ付けたものだし、そんなものに釣られて欲しいだの羨ましいだの思ったもんだよなあ。

最新型スマホの、使っても頼んでも欲しがってもいない機能を一生懸命黙らせているときに、ふと思い出した懐かしいデジタル。
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