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第622回。キッドさんはウルトラマンタロウが好き
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皆さんこんばんは!
ウルトラ六番目の弟、ダイナマイト・キッドです。
ウルトラマン、お好きですか?
私が物心ついたときには仮面ライダーもウルトラマンも落ち着いちゃってて。
ブラックRXが幼稚園の年長さんぐらいのときだったかな。
マルヤマ君とクマガイ君と3人でブラックRXごっこをしてて(私はシャドームーンだった)、クマガイ君のニーパッドが顔面に炸裂して人生で初めて歯が抜けたのを今でも覚えている。下の歯がぐらぐらしてたのだけれど、そのぐらついてた歯の隣の歯がキレイにスポーン!と抜けた。折れたわけじゃなかったから、その後も綺麗に生えてきた。
でウルトラマン。こっちはもうティガぐらいまで迷走しっぱなしになる時期で。
ザ・ウルトラマン、ウルトラマン80、ウルトラマングレート、映画ウルトラマンZOFFYとウルトラマン物語があって、地上波でのレギュラー放送するウルトラマンが無かった。
だけど流石は円谷、そこは幾らでも再放送があった。
特に我が家で何故か入った衛星放送のBS11でウルトラマンエースとタロウの再放送をしてたので、それをビデオに撮って毎週見ていた。
なんかどっちも中途半端に始まって中途半端に終わっちゃったのか、始まってたことに途中で気づいただけなのか。
ウルトラマンエースはバクタリ、コオクス、バッドバアロン、ドリームギラス、カイテイガガン、サウンドギラーまでしかビデオに撮れてなかった。
けど、その時に見た虹超獣カイテイガガンのフォルム、サイレンが鳴り響く漁村での戦闘、儚く美しいお姉さん役の女優(ウルトラシリーズでは常連の丘野かおりさんだ)が美人だったりで非常に印象深い。
今でもカイテイガガンがウルトラシリーズでもベスト10に入る好きな怪獣・超獣・宇宙人だ。というか超獣なら一番好きだ。
でタロウ。エースの次に順序良く再放送が始まった(と言うことは初代かQぐらいから80まで放送してたんだろうか)のでこっちも見始めたのだが、やはりビデオテープに残っていたのはデッパラスから途中ちょっと抜けて猫舌怪獣グロストぐらいまで。
問題の火山怪鳥バードンはバッチリ収録。当然ガッツリ目撃。あれは衝撃的だったな。
何がって今もそうだけど、あの時から思ってたのは幾ら怪獣の被害に遭って旦那さんも息子も死にかけたり目が見えなくなったとしても、ドラマのなかで、あそこまでヒステリックに死んだ(と思われた)東光太郎を責め立てる母親の振る舞いが凄い。
死んでせいせいする、ぐらいのことまで言っている。
それをたしなめる怪我人の旦那と目が見えなくなった息子。
同じ親子でも、息子と旦那の部下が地球で殉職したウルトラの母と、怪獣の被害に遭った親子3人でこうも違うかという。
ウルトラマンタロウは、そんな怪獣の被害に遭った市井の人々にカメラを向けることが多く、これ以外にもキングトータス・クイントータス・ミニトータスの怪獣親子とタロウ・セブンの従兄弟タッグの戦いに巻き込まれ両親を亡くした女の子がミラクル星人とテロリスト星人の回に出てくる。この女の子も両親を怪獣に殺され、たった一人だけ心を許したミラクル星人もテロリスト星人に殺され、最後はミラクル星人からもらったビー玉でタロウをアシストするものの救いがあまりないように思えるし、自動車が大嫌いな「おうむ怪獣エレジア」の回は死んだ嫁さんをアンドロイドとして蘇らせる旦那が出て来るし、ゲランの回ではあの優しくて健気なケンイチ君までがクラスのガキ大将だった少年を糾弾するなど結構暗くて重い話がある。
極めつけは何と言っても
第45話「赤い靴はいてた…」に登場する北島隊員の幼馴染。を生体改造して生きたまま人間兵器として地球に送り込まれた怪獣メモール。悪辣極まりないドルズ星人の仕業によって子供のころに連れ去られた少女が、やがて怪獣になってしまうと知っていながら侵略兵器として地球に送り込まれ、北島隊員の立場を利用してZAT(ザット。タロウに出てくる防衛軍)の基地に侵入しようとする。
ここまでの45話でZATのめんめんの明るくコミカルで、どこかユーモラスな活躍ぶり、またバードンやテンペラー星人、改造ヤプールに送り込まれたベムスター、サボテンダー、ベロクロンとの戦いで強調されたチームワークの良さをしっかり叩き込んであると、この回のシビアで冷たくも思える副隊長の振る舞いや、北島隊員の心の傷の深さがより際立って見えてくる。
ウルトラマンタロウを語る上で、バードンやテンペラー星人、モチロンやタイラントと同じぐらい欠かせないエピソードだと思う。
明るい、愉快な、おもしろ怪獣が沢山出てくると言われるタロウ。そこが賛否両論だったりもするのだが、逆にシンプルな怪獣ドラマからさらに進化して、様々な要素を含む奥深い物語として完成したのがこのタロウだと思う。結構バランスがいいというか、エースみたいに勢いだけでやり切っちゃったわけでもなく。セブンや帰りマンのようにちょっと暗すぎたりテーマが大きすぎたりもせず。
あくまで市井の生活や隊員たち個人にフォーカスしたうえで地球や宇宙の平和をめぐるドラマが広がって行く。ムルロアの回とか、無理やり6兄弟に当てはめた子役を出さなくてもいいんじゃねえの?と思わないことも無いけど…。けどエースに比べて格段に子役がうまいので、改造ベムスターの寺小屋の子供たちも、改造エレキングの悪ガキ三人組もみんな面白い。
この時の一人が、木枯らし怪獣グロンのときに出てくるドンちゃんをやっている。活発な悪ガキから一転、地味で殆ど喋らず、コウモリ傘をクルクル回して照れくさそうに笑うだけのドンちゃんも見事に演じている。この少年、ウルトラシリーズの子役ベスト5には入るんじゃないか。
帰りマンの次郎君、レオのトオル君、モモコさん(さっきの丘野さんだ)、カオルちゃんに匹敵するが、このあとの活躍はあまり無い気がする…勿体ない。
明るいところは思いっきり明るく楽しく、その逆は逆で思いっきり振り切って来るのがタロウのいいところであり奥深い作品であるゆえんだと思う。
書いてて見たくなってきたので、メモリアルDVDボックスで復習してみるとしよう。
蔦怪獣バサラの回も中々ダークで味わい深いぞ。
見ないでこんだけ書いて、また見るんだから我ながら好きだなあ。
それでは、またあした!
ウルトラ六番目の弟、ダイナマイト・キッドです。
ウルトラマン、お好きですか?
私が物心ついたときには仮面ライダーもウルトラマンも落ち着いちゃってて。
ブラックRXが幼稚園の年長さんぐらいのときだったかな。
マルヤマ君とクマガイ君と3人でブラックRXごっこをしてて(私はシャドームーンだった)、クマガイ君のニーパッドが顔面に炸裂して人生で初めて歯が抜けたのを今でも覚えている。下の歯がぐらぐらしてたのだけれど、そのぐらついてた歯の隣の歯がキレイにスポーン!と抜けた。折れたわけじゃなかったから、その後も綺麗に生えてきた。
でウルトラマン。こっちはもうティガぐらいまで迷走しっぱなしになる時期で。
ザ・ウルトラマン、ウルトラマン80、ウルトラマングレート、映画ウルトラマンZOFFYとウルトラマン物語があって、地上波でのレギュラー放送するウルトラマンが無かった。
だけど流石は円谷、そこは幾らでも再放送があった。
特に我が家で何故か入った衛星放送のBS11でウルトラマンエースとタロウの再放送をしてたので、それをビデオに撮って毎週見ていた。
なんかどっちも中途半端に始まって中途半端に終わっちゃったのか、始まってたことに途中で気づいただけなのか。
ウルトラマンエースはバクタリ、コオクス、バッドバアロン、ドリームギラス、カイテイガガン、サウンドギラーまでしかビデオに撮れてなかった。
けど、その時に見た虹超獣カイテイガガンのフォルム、サイレンが鳴り響く漁村での戦闘、儚く美しいお姉さん役の女優(ウルトラシリーズでは常連の丘野かおりさんだ)が美人だったりで非常に印象深い。
今でもカイテイガガンがウルトラシリーズでもベスト10に入る好きな怪獣・超獣・宇宙人だ。というか超獣なら一番好きだ。
でタロウ。エースの次に順序良く再放送が始まった(と言うことは初代かQぐらいから80まで放送してたんだろうか)のでこっちも見始めたのだが、やはりビデオテープに残っていたのはデッパラスから途中ちょっと抜けて猫舌怪獣グロストぐらいまで。
問題の火山怪鳥バードンはバッチリ収録。当然ガッツリ目撃。あれは衝撃的だったな。
何がって今もそうだけど、あの時から思ってたのは幾ら怪獣の被害に遭って旦那さんも息子も死にかけたり目が見えなくなったとしても、ドラマのなかで、あそこまでヒステリックに死んだ(と思われた)東光太郎を責め立てる母親の振る舞いが凄い。
死んでせいせいする、ぐらいのことまで言っている。
それをたしなめる怪我人の旦那と目が見えなくなった息子。
同じ親子でも、息子と旦那の部下が地球で殉職したウルトラの母と、怪獣の被害に遭った親子3人でこうも違うかという。
ウルトラマンタロウは、そんな怪獣の被害に遭った市井の人々にカメラを向けることが多く、これ以外にもキングトータス・クイントータス・ミニトータスの怪獣親子とタロウ・セブンの従兄弟タッグの戦いに巻き込まれ両親を亡くした女の子がミラクル星人とテロリスト星人の回に出てくる。この女の子も両親を怪獣に殺され、たった一人だけ心を許したミラクル星人もテロリスト星人に殺され、最後はミラクル星人からもらったビー玉でタロウをアシストするものの救いがあまりないように思えるし、自動車が大嫌いな「おうむ怪獣エレジア」の回は死んだ嫁さんをアンドロイドとして蘇らせる旦那が出て来るし、ゲランの回ではあの優しくて健気なケンイチ君までがクラスのガキ大将だった少年を糾弾するなど結構暗くて重い話がある。
極めつけは何と言っても
第45話「赤い靴はいてた…」に登場する北島隊員の幼馴染。を生体改造して生きたまま人間兵器として地球に送り込まれた怪獣メモール。悪辣極まりないドルズ星人の仕業によって子供のころに連れ去られた少女が、やがて怪獣になってしまうと知っていながら侵略兵器として地球に送り込まれ、北島隊員の立場を利用してZAT(ザット。タロウに出てくる防衛軍)の基地に侵入しようとする。
ここまでの45話でZATのめんめんの明るくコミカルで、どこかユーモラスな活躍ぶり、またバードンやテンペラー星人、改造ヤプールに送り込まれたベムスター、サボテンダー、ベロクロンとの戦いで強調されたチームワークの良さをしっかり叩き込んであると、この回のシビアで冷たくも思える副隊長の振る舞いや、北島隊員の心の傷の深さがより際立って見えてくる。
ウルトラマンタロウを語る上で、バードンやテンペラー星人、モチロンやタイラントと同じぐらい欠かせないエピソードだと思う。
明るい、愉快な、おもしろ怪獣が沢山出てくると言われるタロウ。そこが賛否両論だったりもするのだが、逆にシンプルな怪獣ドラマからさらに進化して、様々な要素を含む奥深い物語として完成したのがこのタロウだと思う。結構バランスがいいというか、エースみたいに勢いだけでやり切っちゃったわけでもなく。セブンや帰りマンのようにちょっと暗すぎたりテーマが大きすぎたりもせず。
あくまで市井の生活や隊員たち個人にフォーカスしたうえで地球や宇宙の平和をめぐるドラマが広がって行く。ムルロアの回とか、無理やり6兄弟に当てはめた子役を出さなくてもいいんじゃねえの?と思わないことも無いけど…。けどエースに比べて格段に子役がうまいので、改造ベムスターの寺小屋の子供たちも、改造エレキングの悪ガキ三人組もみんな面白い。
この時の一人が、木枯らし怪獣グロンのときに出てくるドンちゃんをやっている。活発な悪ガキから一転、地味で殆ど喋らず、コウモリ傘をクルクル回して照れくさそうに笑うだけのドンちゃんも見事に演じている。この少年、ウルトラシリーズの子役ベスト5には入るんじゃないか。
帰りマンの次郎君、レオのトオル君、モモコさん(さっきの丘野さんだ)、カオルちゃんに匹敵するが、このあとの活躍はあまり無い気がする…勿体ない。
明るいところは思いっきり明るく楽しく、その逆は逆で思いっきり振り切って来るのがタロウのいいところであり奥深い作品であるゆえんだと思う。
書いてて見たくなってきたので、メモリアルDVDボックスで復習してみるとしよう。
蔦怪獣バサラの回も中々ダークで味わい深いぞ。
見ないでこんだけ書いて、また見るんだから我ながら好きだなあ。
それでは、またあした!
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