571 / 1,301
第565回。きっかけは名探偵
しおりを挟む
みんな、読書するようになったきっかけの本ってなにかな?
流石に小説家になろうを見ているくらいだから、本を読む習慣は前からあった人達だと思うんだけど。
腕立て伏せをする習慣はなくても、読書の方でかなり重い本を読んでて二の腕がパンプアップされてるタイプのひとがいたら喧嘩はしたくないな。
私は家に母親所蔵の文庫本が色々あったんだけど何しろ小説なんてもんは難しかろう、面白くなかろうと思っていた。その代わりに、夜間高校の先生をしていたおじいちゃんが分厚い図鑑を色々と買ってくれた。飛行機だとか昆虫だとか宇宙開発、自由研究、海の生き物、甲虫、鉄道、JR特急などなど。
これで先ず鉄道に目覚めた。次が虫。日本の歴史、世界の歴史なんてのもあってこれで織田信長が好きになった。
で気が付くと本を読むということが当たり前になっていたというわけだ。
あと幼稚園でも幼児向けのずかんを読んでて、キノコ図鑑にハマって今でもキノコには興味がある。んで分厚い図鑑を買ったりもしている。
ウルトラ怪獣大図鑑、みたいなのもあった。
ウルトラ兄弟とウルトラQからグレートぐらいまでの怪獣・宇宙人がズラっと載っている代物で、これを読めば昭和ウルトラシリーズの怪獣・宇宙人はバッチリだ。今でも重宝しているが、思い出せないと癪なので調べ物をするときほどあまりめくらなくなった。
あーーーーーあれだ、あのーーーーー、えっとぉー、帰ってきたウルトラマンのさ、あ違うウルトラマンエースだ、気球のフリして子供の魂を吸っちゃうやつ……なんだっけ。口がホースみてえになってるんだよダン君が出てきてた頃のだからヤプール関係なバッドバアロン!みたいに、スポーン!と思い出すと気持ちいいんだもん。
んでその頃にはガッツりとプロレスにもハマっていた。
プロレスラーの自伝や週刊誌も読んでたところに母がひとこと
「この椎名誠ってひとはプロレス好きで、そのUWFとか(週刊誌の見出しに書いてあったのを指さして)の話も出てくるよ」
それで読み始めたのが
あやしい探検隊海で笑う
だった。プロレスが好きだというのは、地球どこでも不思議旅や昭和軽薄体時代のエッセイ、その後の育児エッセイなどでも顕著で、いわゆる「昭和黄金時代」を感じる内容だった。
その後UWFやSWSなどに流れていくところも含めて、当時はこういう人が少なからずいたし、その顛末によって現在進行形のプロレス自体から離れてしまったって人も多かったのではないだろうか。
で、椎名誠さんの旅ルポにハマっていったころに学校で孤立したんで、屋上に続く階段で日がな一日ずーーーーっと本を読んでた。ランドセルも使わなくなって自前の手提げかばんに教科書も体操服も入れず、習字セットも絵具とガバンもすでに自宅で埃をかぶり、ただ文庫本だけを詰め込んでずっしり重いカバンを下げて学校に行って、そのまま教室に入らずに階段を上がり続け、たまに誰かに見つかって気まずい思いをし、階段に腰掛けて夕方までそこにいた。トイレは4階の特別教室が並ぶフロアにもあったのでそこで済ませ、給食の時間になったら(配膳が終わってみんなが食ってる間に)帰ることもあったし、そのまま降りずに読んでることもあった。そのぐらい面白かったけど、何しろ持ってくるのが大変。
家から出ないという選択が許されなかったのと、すぐ近所の祖父母宅(ヘイヴン)もそんなにしょっちゅうは通えない。出てった男親にバレると痛みを伴う厄介な事態に発展するからだ。
そんなわけで学校の図書室や貸出コーナー(余った教室に適当に本棚と椅子を並べたスペース)に大量に置いてあった本を片っ端から読んでいった。
それが江戸川乱歩とシャーロック・ホームズだった。何しろ在庫は豊富だし面白いし、ホームズは小説の他にマンガのもあってそっちも読んだ。赤毛連盟とかまだらの紐とかあったっけな。それは今でも読むと絵柄を思い出す。
乱歩も地獄の道化師とか、蜘蛛男とか、小学生に読ませていいのか!?って内容のもちゃんとあった。
電人Mとか黄金仮面とかは子供むけだったと思うけど、そっちも十分薄気味悪かったし、なんだったらすでに平成も半ばに差し掛かろうという頃にあって明治時代の話なんぞはもはやファンタジーだった。
昭和のウルトラマンなんかの自動車や家電、ファッションの、あの感じだ。
その後になって文庫本を買って、孤島の鬼とかパノラマ島奇譚とかも読んだけど、孤島の鬼は良かったね。
さすがに幾ら読書が好きで他人様からは嫌われてた小生意気な小学生(しかもデブ)とはいえ、あの頃じゃわからなかったこともあるもんな。ただ、今でもあの世界観ゴリゴリっていう風にはならなかったなあ。乱歩だけじゃなく、色んな耽美・怪奇・恐怖…そんな風な作風だったら今頃またちょっと変わってたかな。
ヨシダさんが明治時代の話だったりして…それじゃ大して変わらないか。
結局、小学校6年の5月ぐらいから殆ど教室に寄り付かず、でも学校行事とかにはなんだかんだ…修学旅行の近鉄ビスタカーもどこの誰の班にも入れなかったので校長先生と一緒に座って、
ビスタカーは線路の幅が広いから揺れないんだよ。
なんて鉄道豆知識を教わったりしていた。
鉄道図鑑や旅ルポを読みまくっていたことは、後々結構役に立つし、自分と波長の合う先生は大抵そういうことに詳しいか、冗長な私の話をフムフムと聞いてくれる先生だったから、やっぱり読書はしておくもんだ。ただ、願わくばもうちょっと早く読書にハマっていれば、逃避じゃなく趣味として楽しめていたかもしれないな。
流石に小説家になろうを見ているくらいだから、本を読む習慣は前からあった人達だと思うんだけど。
腕立て伏せをする習慣はなくても、読書の方でかなり重い本を読んでて二の腕がパンプアップされてるタイプのひとがいたら喧嘩はしたくないな。
私は家に母親所蔵の文庫本が色々あったんだけど何しろ小説なんてもんは難しかろう、面白くなかろうと思っていた。その代わりに、夜間高校の先生をしていたおじいちゃんが分厚い図鑑を色々と買ってくれた。飛行機だとか昆虫だとか宇宙開発、自由研究、海の生き物、甲虫、鉄道、JR特急などなど。
これで先ず鉄道に目覚めた。次が虫。日本の歴史、世界の歴史なんてのもあってこれで織田信長が好きになった。
で気が付くと本を読むということが当たり前になっていたというわけだ。
あと幼稚園でも幼児向けのずかんを読んでて、キノコ図鑑にハマって今でもキノコには興味がある。んで分厚い図鑑を買ったりもしている。
ウルトラ怪獣大図鑑、みたいなのもあった。
ウルトラ兄弟とウルトラQからグレートぐらいまでの怪獣・宇宙人がズラっと載っている代物で、これを読めば昭和ウルトラシリーズの怪獣・宇宙人はバッチリだ。今でも重宝しているが、思い出せないと癪なので調べ物をするときほどあまりめくらなくなった。
あーーーーーあれだ、あのーーーーー、えっとぉー、帰ってきたウルトラマンのさ、あ違うウルトラマンエースだ、気球のフリして子供の魂を吸っちゃうやつ……なんだっけ。口がホースみてえになってるんだよダン君が出てきてた頃のだからヤプール関係なバッドバアロン!みたいに、スポーン!と思い出すと気持ちいいんだもん。
んでその頃にはガッツりとプロレスにもハマっていた。
プロレスラーの自伝や週刊誌も読んでたところに母がひとこと
「この椎名誠ってひとはプロレス好きで、そのUWFとか(週刊誌の見出しに書いてあったのを指さして)の話も出てくるよ」
それで読み始めたのが
あやしい探検隊海で笑う
だった。プロレスが好きだというのは、地球どこでも不思議旅や昭和軽薄体時代のエッセイ、その後の育児エッセイなどでも顕著で、いわゆる「昭和黄金時代」を感じる内容だった。
その後UWFやSWSなどに流れていくところも含めて、当時はこういう人が少なからずいたし、その顛末によって現在進行形のプロレス自体から離れてしまったって人も多かったのではないだろうか。
で、椎名誠さんの旅ルポにハマっていったころに学校で孤立したんで、屋上に続く階段で日がな一日ずーーーーっと本を読んでた。ランドセルも使わなくなって自前の手提げかばんに教科書も体操服も入れず、習字セットも絵具とガバンもすでに自宅で埃をかぶり、ただ文庫本だけを詰め込んでずっしり重いカバンを下げて学校に行って、そのまま教室に入らずに階段を上がり続け、たまに誰かに見つかって気まずい思いをし、階段に腰掛けて夕方までそこにいた。トイレは4階の特別教室が並ぶフロアにもあったのでそこで済ませ、給食の時間になったら(配膳が終わってみんなが食ってる間に)帰ることもあったし、そのまま降りずに読んでることもあった。そのぐらい面白かったけど、何しろ持ってくるのが大変。
家から出ないという選択が許されなかったのと、すぐ近所の祖父母宅(ヘイヴン)もそんなにしょっちゅうは通えない。出てった男親にバレると痛みを伴う厄介な事態に発展するからだ。
そんなわけで学校の図書室や貸出コーナー(余った教室に適当に本棚と椅子を並べたスペース)に大量に置いてあった本を片っ端から読んでいった。
それが江戸川乱歩とシャーロック・ホームズだった。何しろ在庫は豊富だし面白いし、ホームズは小説の他にマンガのもあってそっちも読んだ。赤毛連盟とかまだらの紐とかあったっけな。それは今でも読むと絵柄を思い出す。
乱歩も地獄の道化師とか、蜘蛛男とか、小学生に読ませていいのか!?って内容のもちゃんとあった。
電人Mとか黄金仮面とかは子供むけだったと思うけど、そっちも十分薄気味悪かったし、なんだったらすでに平成も半ばに差し掛かろうという頃にあって明治時代の話なんぞはもはやファンタジーだった。
昭和のウルトラマンなんかの自動車や家電、ファッションの、あの感じだ。
その後になって文庫本を買って、孤島の鬼とかパノラマ島奇譚とかも読んだけど、孤島の鬼は良かったね。
さすがに幾ら読書が好きで他人様からは嫌われてた小生意気な小学生(しかもデブ)とはいえ、あの頃じゃわからなかったこともあるもんな。ただ、今でもあの世界観ゴリゴリっていう風にはならなかったなあ。乱歩だけじゃなく、色んな耽美・怪奇・恐怖…そんな風な作風だったら今頃またちょっと変わってたかな。
ヨシダさんが明治時代の話だったりして…それじゃ大して変わらないか。
結局、小学校6年の5月ぐらいから殆ど教室に寄り付かず、でも学校行事とかにはなんだかんだ…修学旅行の近鉄ビスタカーもどこの誰の班にも入れなかったので校長先生と一緒に座って、
ビスタカーは線路の幅が広いから揺れないんだよ。
なんて鉄道豆知識を教わったりしていた。
鉄道図鑑や旅ルポを読みまくっていたことは、後々結構役に立つし、自分と波長の合う先生は大抵そういうことに詳しいか、冗長な私の話をフムフムと聞いてくれる先生だったから、やっぱり読書はしておくもんだ。ただ、願わくばもうちょっと早く読書にハマっていれば、逃避じゃなく趣味として楽しめていたかもしれないな。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる