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第492回。抹茶ソフトと思いきや
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こないだの木曜にさ、夕方4時前ぐらいにミニストップでジュース買ってたの。
キーバってやつ。モンスターエナジーとかああいう系統のなんだけどね。
でさ、駐車場でトラック乗って、パキッ!ってプルタブ開けてさ。
待ってたわけ。目の前をジイさんがポクポク歩いてったから。んで、さて、と改めて周りを見たら今度はお店からバアさんが出てきてポクポク歩いてくるわけ。
でソフトクリーム食ってるんだよ。
ミニストップといえばソフトクリーム。
ゲッツ板谷さんの作品にも
「はああ~~~~ミニストップのソフトクリームになりてえ」
って表現が出てくるのでお馴染みのミニストップのソフトクリーム。
いや食いてえ、じゃなくてなりてえ、って何だよと思うけどこっちの勘違いかも知れないし、むしろ本当に書いてあったところでなおさら面白いのでいい。
ああ、もしかしたら
「あーーーーースウェーデンの赤ちゃんになりてえ」
とごっちゃになってるかもしれない。
多分、タイ怪人紀行とかインド怪人紀行で使ってた。
んでその私の目の前をポクポク歩いてくバアさんが食ってるのが抹茶ソフトなんだよ。
いいやなー抹茶ソフト。
オヤツにソフトクリーム食うバアさんってのがもうとてもいい。
それに加えて食ってるソフトクリームが抹茶だもん。
「いい」の二乗、三乗だよね。
バアさんは抹茶味のもんが好き。なんでだろうな、やっぱ甘すぎないのと、バアさんって呼ばれるような年齢になるとああいう味わいが恋しくなるのかね。
私のバアさんも抹茶味のものが好きだった。
ただし買うのが好きで、食わせるのが好きで、食うのは私の仕事だった。
たぶん私が子供のころ抹茶のアイスやソフトクリームが好きだったのは、普通にバニラを食うのに飽きたこと、普通にバニラを食うことへのそこはかとない抵抗のほかに、抹茶ソフトの供給があったと思う。
イチゴやチョコでもなく、抹茶である。
また子供が抹茶アイスとか頼むと、お店のおばちゃんとかのリアクションが良かったんだよ。
抹茶アイス頼むだけで褒められたりチヤホヤしてもらえる5歳の頃に戻りてえなあ…。
まあそれはともかく、とっくに取り壊されちゃったけど昔は我が家の近所にダイエーがあって。
7階建てぐらいの細長いデパートで、だけどダイエーってスーパーマーケットなんだよな。あの頃は西武百貨店も丸栄百貨店もすぐ近くにあって、ダイエーも同じノリで考えてたけども。
よく考えたら、ダイエーだけ上の方の売り場で売ってるものがそんな高いものじゃなかったんだよな。
田舎のスーパーマーケットは大きくて、1階が食品売り場とファストフードとか飲食店が入ってて、2階で衣類だとかゲーム・おもちゃだとか本、あとゲームコーナーなんかが置かれてて。
まあこれの並びはお店によりけりだけれども、基本的にはデカい2階建ての建物になることが多い。あと立体駐車場とかあるともっと上に伸びるけど。
だけどもこのダイエーは駅前の繁華街の中にあったんで、もっと細長かった。
駐車場もタワー型の古いやつがあって、車で入ってくとウルトラマンタロウのオープニングみたいでカッコよかったな。
でこのダイエーは入り口の正面にエスカレーターがあって、右に折れると階段。でこの階段で地下に降りてすぐのところにフードコートがあってさ。
フードコートだって。あの時はなんて呼んでたのかな、あの場所。普通にダイエーの地下、って言ったら私らのなかではダイエーの地下にあるフードコート、のことを指してたんだけどもね。
リニューアルされる前の豊橋競輪のフードコートのところにはでっかく
軽食
って書かれてたはずだから、あっちは多分そんな洒落た言い回ししてなかったと思う。
あと洒落にならなくなってそこで昼間からお酒を召し上がってる紳士も居たと思う。
というか居た。
んでそのダイエーの地下のフードコート。確か左からラーメン、アイス、ポテトとかスナック、うどん、って感じで小さなブースが4つ並んでた。もしかするとラーメンとアイスは逆かもわからん。
もう確かめようもないけど。
で、このフードコートにバアさんといっしょに行くと、私が椅子で待ってるか近くにあったマリオに電話をする設定でボタンを押してゲームを進めて、終わるとカードがもらえる機械(あったよな昔)で遊んでるあいだにまずみたらし団子が来る。バアさんという種族はみたらし団子が好きだ。あると買ってしまう習性なのだと思う。そしてそれをモムモム食っていると、今度はラーメンやらうどんやらの麺類が来る。ポテトやフランクフルトソーセージも。
でそれを平らげると、今度は300円持たせてくれて、アイス買って来い、と言う。
私のバアさんは私に何か食わせてくれるのが大好きだった。
私が31歳の今もデブなのは完全に自分のせいだけど、子供のころってさ、今よりもずっと食欲に対して純粋で真っすぐじゃん?
うわあいい方に捉えた言い回しだなあ。
でそんな真っすぐな想いをバアさんから賜った300円玉にこめて、アイスクリームと向き合ってた。その時よく食べてたのが抹茶アイスだったなーーーーー…とミニストップの駐車場で見知らぬバアさんが食ってるソフトクリームを見て思い出した。
そしてミニストップの駐車場にはためく幟にはメロンソフト、と書かれていた。
キーバってやつ。モンスターエナジーとかああいう系統のなんだけどね。
でさ、駐車場でトラック乗って、パキッ!ってプルタブ開けてさ。
待ってたわけ。目の前をジイさんがポクポク歩いてったから。んで、さて、と改めて周りを見たら今度はお店からバアさんが出てきてポクポク歩いてくるわけ。
でソフトクリーム食ってるんだよ。
ミニストップといえばソフトクリーム。
ゲッツ板谷さんの作品にも
「はああ~~~~ミニストップのソフトクリームになりてえ」
って表現が出てくるのでお馴染みのミニストップのソフトクリーム。
いや食いてえ、じゃなくてなりてえ、って何だよと思うけどこっちの勘違いかも知れないし、むしろ本当に書いてあったところでなおさら面白いのでいい。
ああ、もしかしたら
「あーーーーースウェーデンの赤ちゃんになりてえ」
とごっちゃになってるかもしれない。
多分、タイ怪人紀行とかインド怪人紀行で使ってた。
んでその私の目の前をポクポク歩いてくバアさんが食ってるのが抹茶ソフトなんだよ。
いいやなー抹茶ソフト。
オヤツにソフトクリーム食うバアさんってのがもうとてもいい。
それに加えて食ってるソフトクリームが抹茶だもん。
「いい」の二乗、三乗だよね。
バアさんは抹茶味のもんが好き。なんでだろうな、やっぱ甘すぎないのと、バアさんって呼ばれるような年齢になるとああいう味わいが恋しくなるのかね。
私のバアさんも抹茶味のものが好きだった。
ただし買うのが好きで、食わせるのが好きで、食うのは私の仕事だった。
たぶん私が子供のころ抹茶のアイスやソフトクリームが好きだったのは、普通にバニラを食うのに飽きたこと、普通にバニラを食うことへのそこはかとない抵抗のほかに、抹茶ソフトの供給があったと思う。
イチゴやチョコでもなく、抹茶である。
また子供が抹茶アイスとか頼むと、お店のおばちゃんとかのリアクションが良かったんだよ。
抹茶アイス頼むだけで褒められたりチヤホヤしてもらえる5歳の頃に戻りてえなあ…。
まあそれはともかく、とっくに取り壊されちゃったけど昔は我が家の近所にダイエーがあって。
7階建てぐらいの細長いデパートで、だけどダイエーってスーパーマーケットなんだよな。あの頃は西武百貨店も丸栄百貨店もすぐ近くにあって、ダイエーも同じノリで考えてたけども。
よく考えたら、ダイエーだけ上の方の売り場で売ってるものがそんな高いものじゃなかったんだよな。
田舎のスーパーマーケットは大きくて、1階が食品売り場とファストフードとか飲食店が入ってて、2階で衣類だとかゲーム・おもちゃだとか本、あとゲームコーナーなんかが置かれてて。
まあこれの並びはお店によりけりだけれども、基本的にはデカい2階建ての建物になることが多い。あと立体駐車場とかあるともっと上に伸びるけど。
だけどもこのダイエーは駅前の繁華街の中にあったんで、もっと細長かった。
駐車場もタワー型の古いやつがあって、車で入ってくとウルトラマンタロウのオープニングみたいでカッコよかったな。
でこのダイエーは入り口の正面にエスカレーターがあって、右に折れると階段。でこの階段で地下に降りてすぐのところにフードコートがあってさ。
フードコートだって。あの時はなんて呼んでたのかな、あの場所。普通にダイエーの地下、って言ったら私らのなかではダイエーの地下にあるフードコート、のことを指してたんだけどもね。
リニューアルされる前の豊橋競輪のフードコートのところにはでっかく
軽食
って書かれてたはずだから、あっちは多分そんな洒落た言い回ししてなかったと思う。
あと洒落にならなくなってそこで昼間からお酒を召し上がってる紳士も居たと思う。
というか居た。
んでそのダイエーの地下のフードコート。確か左からラーメン、アイス、ポテトとかスナック、うどん、って感じで小さなブースが4つ並んでた。もしかするとラーメンとアイスは逆かもわからん。
もう確かめようもないけど。
で、このフードコートにバアさんといっしょに行くと、私が椅子で待ってるか近くにあったマリオに電話をする設定でボタンを押してゲームを進めて、終わるとカードがもらえる機械(あったよな昔)で遊んでるあいだにまずみたらし団子が来る。バアさんという種族はみたらし団子が好きだ。あると買ってしまう習性なのだと思う。そしてそれをモムモム食っていると、今度はラーメンやらうどんやらの麺類が来る。ポテトやフランクフルトソーセージも。
でそれを平らげると、今度は300円持たせてくれて、アイス買って来い、と言う。
私のバアさんは私に何か食わせてくれるのが大好きだった。
私が31歳の今もデブなのは完全に自分のせいだけど、子供のころってさ、今よりもずっと食欲に対して純粋で真っすぐじゃん?
うわあいい方に捉えた言い回しだなあ。
でそんな真っすぐな想いをバアさんから賜った300円玉にこめて、アイスクリームと向き合ってた。その時よく食べてたのが抹茶アイスだったなーーーーー…とミニストップの駐車場で見知らぬバアさんが食ってるソフトクリームを見て思い出した。
そしてミニストップの駐車場にはためく幟にはメロンソフト、と書かれていた。
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