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第488回。おいでよ!ヘルマーランド
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サガノヘルマー先生のBLACKBRAINというマンガを知ったのは小学高学年ぐらいの頃だった。
当時からずっと毎週読んでたヤングマガジンで始まった新連載がBLACKBRAINで、サガノヘルマーという耳慣れない響き、独特の絵柄、可愛い女の子、グロテスクな邪進化人類、肉々しいアガサ森田たち未来の人類。どれもとても斬新で、ショッキングで、グロテスクで、エッチだった。
物語はさえない男子高校生、宮前カオル君の夢枕に、未来からやってきたヒテロという種族のアガサ森田が登場することから始まる。
ひし形の頭、痩せた体、不思議で不気味な未来のテクノロジー。
あんなに興奮しないおっぱいも珍しいってぐらい、半裸な事に何とも思わなかった。
性欲の権化みてえなお年頃だったのに。
そしてカオルくんの脳みそは未来の兵器であり切り札
受波脳
となり(この脳を入れ替える描写もあまりといえばあまりにド直球に頭をカパカパっと開き、ニュルっと入れ替えてしまった)人類が何千年も先、きちんとヒテロに進化するために邪進化した人類たちと戦うのだ!
とはいうものの、主人公のカオル君はものぐさでなんとも頼りない。
アガサ森田は未来のエージェントで、人類の邪進化に繋がる動きが無いかを日夜監視していた。
そして20世紀のこの時点でのパートナーとしてカオル君を選んだ理由も
「ちょっとバカで若い男がイイ」
という…選ぶ方も選ぶ方だったというわけだ。
なおヒトは全てヒテロに進化した41世紀には、自由意志を持つヒトは居なくなっており、臓器から皮膚からあらゆる部分は全てヒテロたちの万能資源となっている。地表の全てが体組織で覆い尽くされた世界。
肉色の地球、という表現がインパクト抜群だ。
アガサは受波脳を通じてカオル君に指示を与え、それを受けてカオル君は戦いに身を投じる。
しかしまたアガサはカオル君の周辺で様々な事件が起こりやすくなるように時空を操作していたという。
なるほどそれは上手いな!と思ったものでした。
ウルトラQで毎回主人公が事件に遭遇するのはおかしい!と言われ、続編で進化版のウルトラマンではそのような怪事件・怪獣退治の専門家として科学特捜隊を作ったのと同じだ。
さてカオル君はというと、そんな未来が待ち受けている、ましてそんな未来のために戦い続けることになるとはつゆ知らず、ガールフレンドのリカちゃんとセックスしようとしたり青春を謳歌していた。
ちなみに、このリカちゃんはじめ敵味方を問わず出てくる女の子がみんな可愛い。
サガノヘルマー先生独特の絵柄も相まってなんとも蠱惑的で、こっちは大変お世話になった。
好きだったのはデジげじっ!編のナナコ先生とユミコさん。
いやー、あの回は浮浪者と複数人だったり家庭崩壊した夫婦がそれぞれ色々あったりで…カズトというホモ・デジタリアン(テレビみたいに進化した未来の人類)の力を借りた少年とカオル君の戦いではあったものの周辺の性癖が賑やかでした。
あの回は初めてカオル君が完敗するんだよね。カズトにコントロールされたナナコ先生のニーパッドで首の骨がゴッキリ折れるんだけど、その修復に41世紀のアンディという修理人が協力するようになる。ここで人肉で埋め尽くされた世界の本領発揮、おっぱい型のズームモニターや時空を超えて入れ替えられるカオル君の脊髄などなどもさることながら、アンディが所持しているのは愛玩用の人体。
彼好みの顔をした上半身と性器だけの人体。
ちなみにこれを所持していることは法律違反であるため、それをネタに今後もアガサの無茶ぶりに付き合わされることになる。
このデジげじっ!編は傑作で、本編中で一番好きかも知れない。
鳥人間、外骨格、新興宗教(この時点からホモ・デジタリアンが介入してくる)、水棲人間などなど強敵・変態揃いのこのマンガの中でも一、二を争うほど狂っている。
カズトに次いでデジタリアンたちの先兵となった今越カズミは極度の潔癖症で、それを利用して体をどんどんサイボーグ化していく。もちろんそれはホモ・デジタリアンたちの技術であり、20世紀にその進化の萌芽を植え付けるために利用されている。
カズミは自分のストーカーである伊集院という女(巨漢)と、もう一人の男を実験台にしてどんどん改造し、自分自身もそれに続く。
極めつけは、ついに全身サイボーグとなった彼女の人工子宮はデジタリアンたちの時空と繋がっており、最終的にカオル君の受波脳はそこを通じてホモ・デジタリアンたちの総本山に侵入、決戦を迎えることになるのだ。
…信じられないだろ?
本当にあったんだぜこんなすごいマンガが。
このあとに続く水棲人間も鳥人間も凄まじく、特に鳥人間はホモ・デジタリアンの次に私がお気に入りで、影響を受けまくり、性癖を絡み合う針金みたいに捻じ曲げられたであろう作品たちだ。
大体、あの頃のヤンマガは全体的にどうかしてたんだよ。BLACKBRAINだけじゃなく、
稲中、バレーボーイズ、3×3 EYES、ドラゴンヘッド、食べれません、代紋TAKE2、BE-BOP-HIGHSCHOOL、天然少女・萬、ゴリラーマン、がほぼ同時期かすれ違いくらいで連載されてて、そこに故・華倫変先生の華倫変倶楽部とかちょいちょいさらにどうかしてるマンガが載ってたんだもん。
最近、ツイッターでサガノヘルマー先生のアシスタントさんのアカウントを見つけてフォローさせて頂き、あの頃からヘルマー先生のお傍で作業に携わっていた方なのかと思うと感慨もひとしお。
今度東京に行ったら、中野のヘルマーランドに行ってみなくては!
あんな小さいうちから受波脳を食らってた身としては、もうとっくに脳内でヘルマーランドが着々と構築され、今では自分でも、マンガが描けないかわりに頭クルクルパー小説などというものをヒネリ出すようになったわけで。
椎名誠さんやデヴィッド・リンチと並んで、私に猛烈な影響を与えて下さったサガノヘルマー先生に栄光あれ!!!!!!
あとホモ・デジタリアンを考えたのはマジで天才だと思います!
当時からずっと毎週読んでたヤングマガジンで始まった新連載がBLACKBRAINで、サガノヘルマーという耳慣れない響き、独特の絵柄、可愛い女の子、グロテスクな邪進化人類、肉々しいアガサ森田たち未来の人類。どれもとても斬新で、ショッキングで、グロテスクで、エッチだった。
物語はさえない男子高校生、宮前カオル君の夢枕に、未来からやってきたヒテロという種族のアガサ森田が登場することから始まる。
ひし形の頭、痩せた体、不思議で不気味な未来のテクノロジー。
あんなに興奮しないおっぱいも珍しいってぐらい、半裸な事に何とも思わなかった。
性欲の権化みてえなお年頃だったのに。
そしてカオルくんの脳みそは未来の兵器であり切り札
受波脳
となり(この脳を入れ替える描写もあまりといえばあまりにド直球に頭をカパカパっと開き、ニュルっと入れ替えてしまった)人類が何千年も先、きちんとヒテロに進化するために邪進化した人類たちと戦うのだ!
とはいうものの、主人公のカオル君はものぐさでなんとも頼りない。
アガサ森田は未来のエージェントで、人類の邪進化に繋がる動きが無いかを日夜監視していた。
そして20世紀のこの時点でのパートナーとしてカオル君を選んだ理由も
「ちょっとバカで若い男がイイ」
という…選ぶ方も選ぶ方だったというわけだ。
なおヒトは全てヒテロに進化した41世紀には、自由意志を持つヒトは居なくなっており、臓器から皮膚からあらゆる部分は全てヒテロたちの万能資源となっている。地表の全てが体組織で覆い尽くされた世界。
肉色の地球、という表現がインパクト抜群だ。
アガサは受波脳を通じてカオル君に指示を与え、それを受けてカオル君は戦いに身を投じる。
しかしまたアガサはカオル君の周辺で様々な事件が起こりやすくなるように時空を操作していたという。
なるほどそれは上手いな!と思ったものでした。
ウルトラQで毎回主人公が事件に遭遇するのはおかしい!と言われ、続編で進化版のウルトラマンではそのような怪事件・怪獣退治の専門家として科学特捜隊を作ったのと同じだ。
さてカオル君はというと、そんな未来が待ち受けている、ましてそんな未来のために戦い続けることになるとはつゆ知らず、ガールフレンドのリカちゃんとセックスしようとしたり青春を謳歌していた。
ちなみに、このリカちゃんはじめ敵味方を問わず出てくる女の子がみんな可愛い。
サガノヘルマー先生独特の絵柄も相まってなんとも蠱惑的で、こっちは大変お世話になった。
好きだったのはデジげじっ!編のナナコ先生とユミコさん。
いやー、あの回は浮浪者と複数人だったり家庭崩壊した夫婦がそれぞれ色々あったりで…カズトというホモ・デジタリアン(テレビみたいに進化した未来の人類)の力を借りた少年とカオル君の戦いではあったものの周辺の性癖が賑やかでした。
あの回は初めてカオル君が完敗するんだよね。カズトにコントロールされたナナコ先生のニーパッドで首の骨がゴッキリ折れるんだけど、その修復に41世紀のアンディという修理人が協力するようになる。ここで人肉で埋め尽くされた世界の本領発揮、おっぱい型のズームモニターや時空を超えて入れ替えられるカオル君の脊髄などなどもさることながら、アンディが所持しているのは愛玩用の人体。
彼好みの顔をした上半身と性器だけの人体。
ちなみにこれを所持していることは法律違反であるため、それをネタに今後もアガサの無茶ぶりに付き合わされることになる。
このデジげじっ!編は傑作で、本編中で一番好きかも知れない。
鳥人間、外骨格、新興宗教(この時点からホモ・デジタリアンが介入してくる)、水棲人間などなど強敵・変態揃いのこのマンガの中でも一、二を争うほど狂っている。
カズトに次いでデジタリアンたちの先兵となった今越カズミは極度の潔癖症で、それを利用して体をどんどんサイボーグ化していく。もちろんそれはホモ・デジタリアンたちの技術であり、20世紀にその進化の萌芽を植え付けるために利用されている。
カズミは自分のストーカーである伊集院という女(巨漢)と、もう一人の男を実験台にしてどんどん改造し、自分自身もそれに続く。
極めつけは、ついに全身サイボーグとなった彼女の人工子宮はデジタリアンたちの時空と繋がっており、最終的にカオル君の受波脳はそこを通じてホモ・デジタリアンたちの総本山に侵入、決戦を迎えることになるのだ。
…信じられないだろ?
本当にあったんだぜこんなすごいマンガが。
このあとに続く水棲人間も鳥人間も凄まじく、特に鳥人間はホモ・デジタリアンの次に私がお気に入りで、影響を受けまくり、性癖を絡み合う針金みたいに捻じ曲げられたであろう作品たちだ。
大体、あの頃のヤンマガは全体的にどうかしてたんだよ。BLACKBRAINだけじゃなく、
稲中、バレーボーイズ、3×3 EYES、ドラゴンヘッド、食べれません、代紋TAKE2、BE-BOP-HIGHSCHOOL、天然少女・萬、ゴリラーマン、がほぼ同時期かすれ違いくらいで連載されてて、そこに故・華倫変先生の華倫変倶楽部とかちょいちょいさらにどうかしてるマンガが載ってたんだもん。
最近、ツイッターでサガノヘルマー先生のアシスタントさんのアカウントを見つけてフォローさせて頂き、あの頃からヘルマー先生のお傍で作業に携わっていた方なのかと思うと感慨もひとしお。
今度東京に行ったら、中野のヘルマーランドに行ってみなくては!
あんな小さいうちから受波脳を食らってた身としては、もうとっくに脳内でヘルマーランドが着々と構築され、今では自分でも、マンガが描けないかわりに頭クルクルパー小説などというものをヒネリ出すようになったわけで。
椎名誠さんやデヴィッド・リンチと並んで、私に猛烈な影響を与えて下さったサガノヘルマー先生に栄光あれ!!!!!!
あとホモ・デジタリアンを考えたのはマジで天才だと思います!
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