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第478回。ピーヨと魔法の果実が届いたーヨ
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ツイッターをやっておりますと、日々色んな情報が入ってくるもので。
そういえばこのアカウント、創作アカウントだったな…。
とたまに思い出すのですが。
RTで回って来るマンガの情報も沢山あります。
セレベスト織田信長も、干支天使チアラットも、バトル少年カズヤもラブホで働いてみた話も。
気になったら即ネットで買えるのもいい時代になったなと。
んで、その中でも異彩を放っていたのが、しちみ楼(ろう)先生の
ピーヨと魔法の果実
という作品。
ペストマスクみたいな顔をした、鳥なのか着ぐるみなのかよくわからない生き物ピーヨ。
このピーヨという種族のうちの一人が主人公。
単行本化する前にもチラっと見てたことがある気がする…。
あっ、あれも書籍化するんだ。
って思った覚えがある。
だけどその時は。そんなに気にはしていなかった。
だけどたびたびRTで回って来る感想やイラスト、さらには作者ご本人があちこちに出向いて色紙を置いたりしているのを見てどんどん気になってしまって。
遂に買ってしまった。
ピーヨと魔法の果実。
不思議で不快な謎のキャラ「ピーヨ」と共に旅立とう
ワクワク・ドキドキ・モヤモヤの大冒険
ファンタジックでちょっぴりホラー
オトナに贈るオトナの童話
(以上、コミックスの帯より抜粋)
だそうです。
で内容はと言うと、確かに一人(一匹?一羽?)のピーヨが魔法の種を手に入れて、ピーヨランドにそびえたっていた魔法の木ピヨドラシルを蘇らせようとする…のだけれど、それが明確に描かれているのは最初の出発のみで、あとはピーヨというキャラを使った様々なお話が収録されています。
そして、それらのお話がピーヨという生き物のいる世界で繋がっていて、ピーの字が仲間になったり、失血死寸前だったプロレスラーから技を教わったり、ピーヨの旅は続いているのです。
捨てられていたピーヨを拾ってペットにしたら、逆に飼われてしまった男。
と言う話と、
ペットを飼いたいけどアパートがペット禁止で、仕方がないので窓辺にやって来るネコらしき声に缶詰をあげていたが、あまりに食うんで金欠になってしまい缶詰をやめたら、そこに来ていたのは人間で…という話。間隔があったんでわからなかったけど、これって対になってるのかな。
サンジュッパーヨ!
とか言ってて可愛いけど、いつの間にか関係性が逆転していくところとか、ほんのり残酷で怖いんだよな。
ピーヨ写真で顔をスロットにされちゃった子(出てくる普通の女の子が結構可愛い)がピーヨ反対運動のドサクサに轢き殺されてたり、盆栽を教えてくれたオジーヨも、ナスを忘れた男の子も、ピーヨ茸を食べた人々も、その他大勢、みんな容赦なく呆気なく死ぬ。ピーヨが直接手を下さなくても、こう、巻き添えだったり自業自得だったりしてとにかく死ぬ。その呆気なさと、ピーヨの冷徹さの対比がとてもいい。
何かやっぱり別世界の生き物、遠い国の種族なんだなって感じがする。
私が大好きなのは、いまチラっと書いた盆栽の話。
下町に暮らすピーの字と呼ばれる一頭(一人?一羽?)のピーヨ。
そして仲良しで盆栽名人のオジーヨ。
60歳ぐらいの下町の頑固おやじって感じだ。
このピーの字は、オジーヨの盆栽が大好きでいつも見せてもらっていた。
ある日、その鉢植えを一つ貰って、自分も盆栽に挑戦することに。
ここからが怒涛の展開で。
ピーヨたちはみんな独特の言葉で話す。
〇〇ーヨ、という語尾を多用し、だから今回のタイトルも
届いたーヨ。
になっている。オジーヨ、盆栽見せてーヨ、ってな感じ。
これが一コマずつ、可愛いピーヨが盆栽に肥料、水をあげて、ハサミで手入れをしてウットリする様が
ご飯ヨ
飲み物ヨ
散髪ヨ
美(び)ーヨ
あまりの美しさにイーコイーコしたところ、チクっと刺さって
血ィーヨ
と手から出血してしまう。
手当てシーヨ
と家に帰ったそのとき。盆栽の枝にピーの字の血が…つまりピーヨ族の血が吸収されてしまい…。
とまあこの先は是非ともコミックスをご覧頂きたいのですが、ピーヨたちは基本的に可愛い。
それに親切だったり、手品や大道芸を披露したり、ペットショップでアルバイトしたりネットを駆使して在宅ワークで儲けたり人間の暮らしにも溶け込んでいる。
落語を披露したりもする。
この時の掛け声が
リイドカフェ!
高円寺北!
っていう、地名で呼ぶっていうのが寄席っぽくていいね。黒門町!とかそういう。
ピーヨたちは確かにいる。
争ったり人間を憎んだりはしていない。
だけど、必要以上に好きだったり愛してもいない。
ただそこにちゃんといる。
内臓、脳みそ、血、色んなものが飛び散るし、時には非情で残酷な一面も見せるピーヨたち。
だけど、たまには人間(チワ〇を信仰している?)にやりこめられたりもする。
あの話、エラッソーで傲慢なピーヨの哀れなこと。
ピーヨといえどおごれるものは久しからず、ということか。
ピーヨたちには色んな一面があって、ひとことでは言い表せなくて、可笑しいけれど恐ろしい。
確かにこれはオトナの童話かもしれない。
ただの一面から見て、持ち上げたり叩いたり、わかりやすいモデルばかりを探している大手の時流に疲れたり飽き飽きしている人も、普通のマンガじゃちょっと物足りない人も。
ピーヨと魔法の果実、是非お勧めです。
無料マンガの無差別級サイト、リイドカフェさん。
いつもありがとうございます!
よく考えたらすごいよな。
干支天使チアラット、セレベスト織田信長、ファッションビッチ明乃ちゃん、ピーヨと魔法の果実。
全部リイド社さんだもん。
そしてそれを私にもたらしてくれたのは、劇画狼さんというたった一人の漢(おとこ)だった、というのも奇遇な話。
マンガっていいなあ。
私も小説頑張ろう。
ピーヨと魔法の果実に出てくる、キノコにうずもれた部屋だとか、腐った渋谷(10Pって、うまいな!と思いました)だとか、ああいう退廃的で死の匂いがするところ、大好きです。
そういえばこのアカウント、創作アカウントだったな…。
とたまに思い出すのですが。
RTで回って来るマンガの情報も沢山あります。
セレベスト織田信長も、干支天使チアラットも、バトル少年カズヤもラブホで働いてみた話も。
気になったら即ネットで買えるのもいい時代になったなと。
んで、その中でも異彩を放っていたのが、しちみ楼(ろう)先生の
ピーヨと魔法の果実
という作品。
ペストマスクみたいな顔をした、鳥なのか着ぐるみなのかよくわからない生き物ピーヨ。
このピーヨという種族のうちの一人が主人公。
単行本化する前にもチラっと見てたことがある気がする…。
あっ、あれも書籍化するんだ。
って思った覚えがある。
だけどその時は。そんなに気にはしていなかった。
だけどたびたびRTで回って来る感想やイラスト、さらには作者ご本人があちこちに出向いて色紙を置いたりしているのを見てどんどん気になってしまって。
遂に買ってしまった。
ピーヨと魔法の果実。
不思議で不快な謎のキャラ「ピーヨ」と共に旅立とう
ワクワク・ドキドキ・モヤモヤの大冒険
ファンタジックでちょっぴりホラー
オトナに贈るオトナの童話
(以上、コミックスの帯より抜粋)
だそうです。
で内容はと言うと、確かに一人(一匹?一羽?)のピーヨが魔法の種を手に入れて、ピーヨランドにそびえたっていた魔法の木ピヨドラシルを蘇らせようとする…のだけれど、それが明確に描かれているのは最初の出発のみで、あとはピーヨというキャラを使った様々なお話が収録されています。
そして、それらのお話がピーヨという生き物のいる世界で繋がっていて、ピーの字が仲間になったり、失血死寸前だったプロレスラーから技を教わったり、ピーヨの旅は続いているのです。
捨てられていたピーヨを拾ってペットにしたら、逆に飼われてしまった男。
と言う話と、
ペットを飼いたいけどアパートがペット禁止で、仕方がないので窓辺にやって来るネコらしき声に缶詰をあげていたが、あまりに食うんで金欠になってしまい缶詰をやめたら、そこに来ていたのは人間で…という話。間隔があったんでわからなかったけど、これって対になってるのかな。
サンジュッパーヨ!
とか言ってて可愛いけど、いつの間にか関係性が逆転していくところとか、ほんのり残酷で怖いんだよな。
ピーヨ写真で顔をスロットにされちゃった子(出てくる普通の女の子が結構可愛い)がピーヨ反対運動のドサクサに轢き殺されてたり、盆栽を教えてくれたオジーヨも、ナスを忘れた男の子も、ピーヨ茸を食べた人々も、その他大勢、みんな容赦なく呆気なく死ぬ。ピーヨが直接手を下さなくても、こう、巻き添えだったり自業自得だったりしてとにかく死ぬ。その呆気なさと、ピーヨの冷徹さの対比がとてもいい。
何かやっぱり別世界の生き物、遠い国の種族なんだなって感じがする。
私が大好きなのは、いまチラっと書いた盆栽の話。
下町に暮らすピーの字と呼ばれる一頭(一人?一羽?)のピーヨ。
そして仲良しで盆栽名人のオジーヨ。
60歳ぐらいの下町の頑固おやじって感じだ。
このピーの字は、オジーヨの盆栽が大好きでいつも見せてもらっていた。
ある日、その鉢植えを一つ貰って、自分も盆栽に挑戦することに。
ここからが怒涛の展開で。
ピーヨたちはみんな独特の言葉で話す。
〇〇ーヨ、という語尾を多用し、だから今回のタイトルも
届いたーヨ。
になっている。オジーヨ、盆栽見せてーヨ、ってな感じ。
これが一コマずつ、可愛いピーヨが盆栽に肥料、水をあげて、ハサミで手入れをしてウットリする様が
ご飯ヨ
飲み物ヨ
散髪ヨ
美(び)ーヨ
あまりの美しさにイーコイーコしたところ、チクっと刺さって
血ィーヨ
と手から出血してしまう。
手当てシーヨ
と家に帰ったそのとき。盆栽の枝にピーの字の血が…つまりピーヨ族の血が吸収されてしまい…。
とまあこの先は是非ともコミックスをご覧頂きたいのですが、ピーヨたちは基本的に可愛い。
それに親切だったり、手品や大道芸を披露したり、ペットショップでアルバイトしたりネットを駆使して在宅ワークで儲けたり人間の暮らしにも溶け込んでいる。
落語を披露したりもする。
この時の掛け声が
リイドカフェ!
高円寺北!
っていう、地名で呼ぶっていうのが寄席っぽくていいね。黒門町!とかそういう。
ピーヨたちは確かにいる。
争ったり人間を憎んだりはしていない。
だけど、必要以上に好きだったり愛してもいない。
ただそこにちゃんといる。
内臓、脳みそ、血、色んなものが飛び散るし、時には非情で残酷な一面も見せるピーヨたち。
だけど、たまには人間(チワ〇を信仰している?)にやりこめられたりもする。
あの話、エラッソーで傲慢なピーヨの哀れなこと。
ピーヨといえどおごれるものは久しからず、ということか。
ピーヨたちには色んな一面があって、ひとことでは言い表せなくて、可笑しいけれど恐ろしい。
確かにこれはオトナの童話かもしれない。
ただの一面から見て、持ち上げたり叩いたり、わかりやすいモデルばかりを探している大手の時流に疲れたり飽き飽きしている人も、普通のマンガじゃちょっと物足りない人も。
ピーヨと魔法の果実、是非お勧めです。
無料マンガの無差別級サイト、リイドカフェさん。
いつもありがとうございます!
よく考えたらすごいよな。
干支天使チアラット、セレベスト織田信長、ファッションビッチ明乃ちゃん、ピーヨと魔法の果実。
全部リイド社さんだもん。
そしてそれを私にもたらしてくれたのは、劇画狼さんというたった一人の漢(おとこ)だった、というのも奇遇な話。
マンガっていいなあ。
私も小説頑張ろう。
ピーヨと魔法の果実に出てくる、キノコにうずもれた部屋だとか、腐った渋谷(10Pって、うまいな!と思いました)だとか、ああいう退廃的で死の匂いがするところ、大好きです。
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