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第381回。おいでよ!大衆プロレス松山座!!
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キッドさんはよく大阪に行く
何をしに行くのかと言えば、色々と目的はあるけれどプロレスを見に
これがまず第一。何をおいても
プロレスって最近また嬉しいことに人気が盛り返していて、新日本プロレスはじめ各選手や団体の知名度も再上昇中だ
そんな中で私が今もっとも応援しているプロレス団体が
大衆プロレス松山座
という、大阪プロレスで活躍した松山勘十郎選手が設立した団体
いまチラっと出た新日本プロレスの人気レスラー、オカダ・カズチカ選手の同期でもあり、メキシコやアメリカでも修行を積んで日本に逆輸入された闘龍門出身のプロレスラーなのだ
そんな松山勘十郎選手、デビュー当時から異彩を放つ歌舞伎レスラーとして活躍
メキシコから帰国後は一時みちのくプロレスに参戦、あのザ・グレート・サスケ選手のパートナーにも抜擢されるなど素質を高く買われていた
紆余曲折の末に大阪プロレスに参戦、そこでユニーク軍団として定着
文字通り、試合中も面白ムーブやオリジナルの技を取り入れて、老若男女問わず楽しめる試合を目指していた
独特のキャラクター、世界観、そしてわかりやすい試合運びで人気を博し、やがて独立したあとも独自路線をひた走っている
どういう感じかと言えば、普通のプロレス団体はエースの選手が最強の座に君臨し、その選手が保持しているチャンピオンベルトを目指してみんなが切磋琢磨するというのが、一般的にもわかりやすい図式だと言える。でも2020年現在も松山座にベルトは無い
もっといえば、私から見た松山勘十郎選手は、もう強いとか勝利とか、そういう概念からは解放されているように思える
松山勘十郎選手がその場にいるだけで、もう「松山勘十郎の世界」になってしまう
松山座、と名乗る通り最近では座長とも呼ばれている。遅まきながら以後座長とお呼びするけども、この座長の目指す一風変わったプロレス観、プロレスと他業種他ジャンルとの融合が、いつも見るたびに新しい発見があり、またその上にこれまでのプロレス界ではありそうでなかった組み合わせや、前人未到の夢のカードまでが散りばめられている
毎回の公演(大会、ではなく公演と称する)に参戦(これも客演と称する)する選手も豪華絢爛
以前は金本浩二選手や高岩竜一選手といった90年代後半に新日本プロレスのジュニアヘビー級戦線を沸かせた選手が登場することもあれば、各地のご当地レスラーや、インディー団体の人気選手が勢ぞろいする
もっぱらこの松山座を追いかけているので、新しい選手も松山座を通して知ることが多くなった
以前、このエッセイでもご紹介した青木いつ希選手も2017年11月に開催された松山流女子祭典という、松山座本隊の公演とはまた別の座長自らオファーした選手による年に一度の女子プロレスの古今東西名選手を選りすぐった大会で見て好きになったぐらいだ。
あの時は青木選手という全くの新人選手に、今が超ノリノリの強豪・松本浩代選手を当てるというマッチメーク。これが古典的な当たって砕ける新人と、それを受け切ったうえで叩き潰す先輩という図式を超えて感動を呼んだことが記憶に新しい
ただ珍しい選手、新しい選手を呼ぶのではなく誰がどう戦うことで何が見えるか、まで考えて予測したうえで対戦を組んでいる。そしてそれは毎回必ず予想をはるかに上回るケミカルリアクションを生み出していると私は思う
またストロベリーソングオーケストラや犬神サーカス団との「対バン」として行われた味園ユニバースでの味園悪忌繚乱など他ジャンルも呼ぶだけ出てもらうだけではなく、しっかりとご自身のプロレス観、世界観に取り込んで一体化させていく
そのカタルシスが心地よく、一度見たら癖になる
ストロベリーソングオーケストラさんは松山座の所属選手、というか、琉球ドラゴンプロレスリング所属のハイビスカスみぃ選手の別の姿というか、とにかくインパクト抜群の松山みゆき選手の入場曲としても
切断ダリア
という曲が使用されている縁から、なんと松山みゆき選手の入場時に生でその曲を演奏したり歌ったり踊ったり。登場するたびに圧巻のパフォーマンス(これは「犯行」と呼ばれている)を見せてくれる。内容も公演ごとに変わっているし、ボーカルで首魁(リーダー)の宮悪戦車座長も毎回ノリノリだ
味園で食べた宮悪座長のおでん、美味しかったなあ
とことんプロで、ところん妖しくて、とことん楽しい
プロレス本来の良さ、面白さを、従来とは違ったアプローチの味付けで引き立たせる
プロレスを依り代にした新たな娯楽。大衆プロレス、というネーミングは大衆演劇の大衆ではなく、大きな意味での娯楽、という意味合いだそうな
プロレスをたたき台にして、より多くの人々が楽しめる娯楽にしたい!
という松山勘十郎座長の壮大な夢が詰まったリング、それが松山座なんだと私は思う
ここをずっと読んでくれている人には覚えていてくれる人も居るかもしれないけど、私もかつてメキシコに居た
その時、寮で一緒の部屋だったのが実は松山勘十郎座長だった
だからこそ、猶更、私は座長についていきたいし、毎回大阪まで行くのも苦にならない
いや車で行くと途中すげえ眠かったりするけど、そういう時は無理せず寝るし(笑)
私が志半ばどころか志した途端ぐらいに投げ出してしまった夢の続きは、座長の命ある限り必ずまた幕を上げる。今から次に会うのが楽しみなので、そんな気持ちを書き出してみた
これ読んでくれても意味わかんねえよ! っていう人いっぱいいると思う
まあいつも意味の分かることや、意味のあることなんか書いたためしのないエッセイだけれど
そういう人も、是非一度ご覧いただくことをお勧めする
普通のプロレスのイメージからはだいぶ違った、でも、なんだかわからないけどとにかく面白い
非日常的超現実空間
があなたを待っているはずだから
何をしに行くのかと言えば、色々と目的はあるけれどプロレスを見に
これがまず第一。何をおいても
プロレスって最近また嬉しいことに人気が盛り返していて、新日本プロレスはじめ各選手や団体の知名度も再上昇中だ
そんな中で私が今もっとも応援しているプロレス団体が
大衆プロレス松山座
という、大阪プロレスで活躍した松山勘十郎選手が設立した団体
いまチラっと出た新日本プロレスの人気レスラー、オカダ・カズチカ選手の同期でもあり、メキシコやアメリカでも修行を積んで日本に逆輸入された闘龍門出身のプロレスラーなのだ
そんな松山勘十郎選手、デビュー当時から異彩を放つ歌舞伎レスラーとして活躍
メキシコから帰国後は一時みちのくプロレスに参戦、あのザ・グレート・サスケ選手のパートナーにも抜擢されるなど素質を高く買われていた
紆余曲折の末に大阪プロレスに参戦、そこでユニーク軍団として定着
文字通り、試合中も面白ムーブやオリジナルの技を取り入れて、老若男女問わず楽しめる試合を目指していた
独特のキャラクター、世界観、そしてわかりやすい試合運びで人気を博し、やがて独立したあとも独自路線をひた走っている
どういう感じかと言えば、普通のプロレス団体はエースの選手が最強の座に君臨し、その選手が保持しているチャンピオンベルトを目指してみんなが切磋琢磨するというのが、一般的にもわかりやすい図式だと言える。でも2020年現在も松山座にベルトは無い
もっといえば、私から見た松山勘十郎選手は、もう強いとか勝利とか、そういう概念からは解放されているように思える
松山勘十郎選手がその場にいるだけで、もう「松山勘十郎の世界」になってしまう
松山座、と名乗る通り最近では座長とも呼ばれている。遅まきながら以後座長とお呼びするけども、この座長の目指す一風変わったプロレス観、プロレスと他業種他ジャンルとの融合が、いつも見るたびに新しい発見があり、またその上にこれまでのプロレス界ではありそうでなかった組み合わせや、前人未到の夢のカードまでが散りばめられている
毎回の公演(大会、ではなく公演と称する)に参戦(これも客演と称する)する選手も豪華絢爛
以前は金本浩二選手や高岩竜一選手といった90年代後半に新日本プロレスのジュニアヘビー級戦線を沸かせた選手が登場することもあれば、各地のご当地レスラーや、インディー団体の人気選手が勢ぞろいする
もっぱらこの松山座を追いかけているので、新しい選手も松山座を通して知ることが多くなった
以前、このエッセイでもご紹介した青木いつ希選手も2017年11月に開催された松山流女子祭典という、松山座本隊の公演とはまた別の座長自らオファーした選手による年に一度の女子プロレスの古今東西名選手を選りすぐった大会で見て好きになったぐらいだ。
あの時は青木選手という全くの新人選手に、今が超ノリノリの強豪・松本浩代選手を当てるというマッチメーク。これが古典的な当たって砕ける新人と、それを受け切ったうえで叩き潰す先輩という図式を超えて感動を呼んだことが記憶に新しい
ただ珍しい選手、新しい選手を呼ぶのではなく誰がどう戦うことで何が見えるか、まで考えて予測したうえで対戦を組んでいる。そしてそれは毎回必ず予想をはるかに上回るケミカルリアクションを生み出していると私は思う
またストロベリーソングオーケストラや犬神サーカス団との「対バン」として行われた味園ユニバースでの味園悪忌繚乱など他ジャンルも呼ぶだけ出てもらうだけではなく、しっかりとご自身のプロレス観、世界観に取り込んで一体化させていく
そのカタルシスが心地よく、一度見たら癖になる
ストロベリーソングオーケストラさんは松山座の所属選手、というか、琉球ドラゴンプロレスリング所属のハイビスカスみぃ選手の別の姿というか、とにかくインパクト抜群の松山みゆき選手の入場曲としても
切断ダリア
という曲が使用されている縁から、なんと松山みゆき選手の入場時に生でその曲を演奏したり歌ったり踊ったり。登場するたびに圧巻のパフォーマンス(これは「犯行」と呼ばれている)を見せてくれる。内容も公演ごとに変わっているし、ボーカルで首魁(リーダー)の宮悪戦車座長も毎回ノリノリだ
味園で食べた宮悪座長のおでん、美味しかったなあ
とことんプロで、ところん妖しくて、とことん楽しい
プロレス本来の良さ、面白さを、従来とは違ったアプローチの味付けで引き立たせる
プロレスを依り代にした新たな娯楽。大衆プロレス、というネーミングは大衆演劇の大衆ではなく、大きな意味での娯楽、という意味合いだそうな
プロレスをたたき台にして、より多くの人々が楽しめる娯楽にしたい!
という松山勘十郎座長の壮大な夢が詰まったリング、それが松山座なんだと私は思う
ここをずっと読んでくれている人には覚えていてくれる人も居るかもしれないけど、私もかつてメキシコに居た
その時、寮で一緒の部屋だったのが実は松山勘十郎座長だった
だからこそ、猶更、私は座長についていきたいし、毎回大阪まで行くのも苦にならない
いや車で行くと途中すげえ眠かったりするけど、そういう時は無理せず寝るし(笑)
私が志半ばどころか志した途端ぐらいに投げ出してしまった夢の続きは、座長の命ある限り必ずまた幕を上げる。今から次に会うのが楽しみなので、そんな気持ちを書き出してみた
これ読んでくれても意味わかんねえよ! っていう人いっぱいいると思う
まあいつも意味の分かることや、意味のあることなんか書いたためしのないエッセイだけれど
そういう人も、是非一度ご覧いただくことをお勧めする
普通のプロレスのイメージからはだいぶ違った、でも、なんだかわからないけどとにかく面白い
非日常的超現実空間
があなたを待っているはずだから
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