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第324回。キッドさんといっしょ。クリスマスSP
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高校3年の春先に彼女が出来た。
金髪、巨乳、ヤンキーのお姉さんがそのまま大人になったみたいな24歳の女性だった。
友達が旦那さんとやってた居酒屋さんの常連客で、私を紹介してくれたらしい。
おっぱいはFカップあったらしい。
顔は…すっぴんの、いまテレビとかで見る元女子プロレスラーの北斗晶さんに似ていた。
目が細くてちんまりしてて鼻がデカくてっていう。
どんぐらい似てたかというと、付き合い始めて私の部屋に来た彼女が、本棚にあった北斗さんの本をパラパラめくって一言ボソッと
「似てる…」
って自分で言ったぐらい。
昔からの北斗さんのファンだったりプロレスファンの人には、試合の時にメイクアップした北斗さんじゃなくて、すっぴんの方、といえば伝わるかな。
そんなデンジャラスクイーンとの交際生活は、プロレスとは違った意味でデンジャラスだった。
何しろ定職についてないので夜中でも平気で呼び出されたり、そのまますっぽかされたりしていた。
いま思えば完全に振り回すだけ振り回されて遊ばれていたが、まさかそんなこととは思わないから、寒いなか夜中に家を抜け出して言われた通りの場所で震えながら待ってたり、彼女が好きだった伊藤園のおーいお茶とコンソメパンチのポテチを欠かさず常備してたり、和哉君は結構ケナゲなところがあるなあと。
もちろんエッチもしました。
あの当時、彼女にいつもひっついてる眼鏡の女の子が一人居て。
コイツがウスラボンヤリしてて普段はドンくさいのに、私の部屋にまで付いて来やがった時に限って、寝やしねえ!
私は早くイチャつきたいのに、久しぶりのチャンスなのに、あの眼鏡ときたら布団代わりに倒した座椅子の上に寝転びながら
「ねーまだ寝ないのー?」
なんて言ってやがる。うるせえ!!!!お前が寝ろ!!!!!!!
で寝たら寝たで大イビキ&歯ぎしり。
私、それまで生で歯ぎしりしてる人なんて見たことなかったから最初は座椅子の金具がギチギチ言ってるのかと思った。
その騒音公害を聞かないことにできるぐらいのトキメキを果たしたので、まあいいけど。
そのあと、今度は二人でお部屋にいるときにもう一回したかな…。
彼女とはそれだけで、この後すぐに予想外の形で破綻を迎えることになった。
当時、この彼女と私と眼鏡以外に、もう2人、友達のお店の常連客があった。
たまり場のようなもので、よく集まって色んなことを話したりみんなで出かけたり、私は呼び出されてすっぽかされたりしていた。
この2人の常連客というのは2人ともホストで、方や眼鏡にぽっちゃり方のお兄さん。
もうひとりがTという爬虫類のような顔をした奴だった。
このTが車を持っていたので、私もたまに乗せてもらって遊びに行っていた。
レガシィだったか、あんな形のステーションワゴンだった。
ある日曜の昼間、彼女から電話があった。
今から行っていい?
もちろん断る理由は無い。
わくわくして待っていると、なぜかTも一緒にいた。
心の内で落胆しているのを悟られないように招き入れて、その後しばらくは部屋でダベっていた。
すると突然彼女が
カバチタレ!が見たい、と言い出した。
なんかそういうドラマが当時あって、それが好きなんだと。
同じような展開で下妻物語も一緒に見た。そのあと2回目のエッチをしたので、これは!と思った私は勇躍自転車を飛ばして近所のレンタル屋さんでカバチタレ!を借りてきた。
時間にして小1時間かかったか、かかってないか。
勇んで部屋に戻ると、私の部屋の、私のマットレスで、彼女とTが全裸でエッチしていた。
それも彼女が騎乗位でガンガン腰を振っていて、私とするときみたいに寝転がったままなんてなもんじゃなかった。
すぐに気づいて体を起こしたTと、そのTの上から湿った音を立てて飛びのいた彼女と、T目掛けて液晶テレビを投げつける私の動作がまるで計算しつくされたオブジェのように繋がった。
Tの左肩に直撃したテレビはそのままサイコロのように転がって部屋の壁にぶつかって倒れた。
逆上したTが私に体当たりをし、そのまま馬乗りになって私の首を絞めながら頬や目の辺りを何度も殴打してきた。
爬虫類のような顔は血管が浮き出るほど真っ赤になって鬼の形相だった。
私はTの手の甲に噛みついて、奴の肉と皮を食いちぎってやった。
ドクドク溢れてくる血がシーツを汚していたが構うもんか。私の上から退いて痛みをこらえるTの顔面めがけて回し蹴りをたたき込み、それがアイツの低い鼻にマトモに命中して
ごきゃっ!
と音がした。
倒れてうめき声をあげるTの衣服を掴み、ベランダから外に向かって投げ捨てた。
悪態をつきながら裸で外に出ていったTが表をこっそり歩く音を聞きながら彼女の方を振り返ると、気まずそうに下着を付けていた。
その黒いブラとTバックのセットは、その前の週に彼女の誕生日だというので私がプレゼントしたものだった。
彼女とはその場でオシマイになった。
Tはその後すぐに店の客とトラブルになり、頭を灰皿で殴られたとかで病院に運ばれて、そのまま音信不通になったらしい。
あの爬虫類フェイスの冷たい目つきの奥で煮えたぎる憎悪の色が忘れられない。
よく巨乳と黒い下着と北斗晶さんがトラウマにならなかったなあと思うけど、2つとも今でも大好きだし、がんを克服した北斗晶さんにはいつまでもお元気でいて頂きたいと思っている。
クリスマスイブからクリスマス当日を迎える夜に、
はたまたクリスマス当日に、
ここを読んでくれた皆様へ私からのクリスマスプレゼントでした。
お楽しみいただけましたでしょうか。
金髪、巨乳、ヤンキーのお姉さんがそのまま大人になったみたいな24歳の女性だった。
友達が旦那さんとやってた居酒屋さんの常連客で、私を紹介してくれたらしい。
おっぱいはFカップあったらしい。
顔は…すっぴんの、いまテレビとかで見る元女子プロレスラーの北斗晶さんに似ていた。
目が細くてちんまりしてて鼻がデカくてっていう。
どんぐらい似てたかというと、付き合い始めて私の部屋に来た彼女が、本棚にあった北斗さんの本をパラパラめくって一言ボソッと
「似てる…」
って自分で言ったぐらい。
昔からの北斗さんのファンだったりプロレスファンの人には、試合の時にメイクアップした北斗さんじゃなくて、すっぴんの方、といえば伝わるかな。
そんなデンジャラスクイーンとの交際生活は、プロレスとは違った意味でデンジャラスだった。
何しろ定職についてないので夜中でも平気で呼び出されたり、そのまますっぽかされたりしていた。
いま思えば完全に振り回すだけ振り回されて遊ばれていたが、まさかそんなこととは思わないから、寒いなか夜中に家を抜け出して言われた通りの場所で震えながら待ってたり、彼女が好きだった伊藤園のおーいお茶とコンソメパンチのポテチを欠かさず常備してたり、和哉君は結構ケナゲなところがあるなあと。
もちろんエッチもしました。
あの当時、彼女にいつもひっついてる眼鏡の女の子が一人居て。
コイツがウスラボンヤリしてて普段はドンくさいのに、私の部屋にまで付いて来やがった時に限って、寝やしねえ!
私は早くイチャつきたいのに、久しぶりのチャンスなのに、あの眼鏡ときたら布団代わりに倒した座椅子の上に寝転びながら
「ねーまだ寝ないのー?」
なんて言ってやがる。うるせえ!!!!お前が寝ろ!!!!!!!
で寝たら寝たで大イビキ&歯ぎしり。
私、それまで生で歯ぎしりしてる人なんて見たことなかったから最初は座椅子の金具がギチギチ言ってるのかと思った。
その騒音公害を聞かないことにできるぐらいのトキメキを果たしたので、まあいいけど。
そのあと、今度は二人でお部屋にいるときにもう一回したかな…。
彼女とはそれだけで、この後すぐに予想外の形で破綻を迎えることになった。
当時、この彼女と私と眼鏡以外に、もう2人、友達のお店の常連客があった。
たまり場のようなもので、よく集まって色んなことを話したりみんなで出かけたり、私は呼び出されてすっぽかされたりしていた。
この2人の常連客というのは2人ともホストで、方や眼鏡にぽっちゃり方のお兄さん。
もうひとりがTという爬虫類のような顔をした奴だった。
このTが車を持っていたので、私もたまに乗せてもらって遊びに行っていた。
レガシィだったか、あんな形のステーションワゴンだった。
ある日曜の昼間、彼女から電話があった。
今から行っていい?
もちろん断る理由は無い。
わくわくして待っていると、なぜかTも一緒にいた。
心の内で落胆しているのを悟られないように招き入れて、その後しばらくは部屋でダベっていた。
すると突然彼女が
カバチタレ!が見たい、と言い出した。
なんかそういうドラマが当時あって、それが好きなんだと。
同じような展開で下妻物語も一緒に見た。そのあと2回目のエッチをしたので、これは!と思った私は勇躍自転車を飛ばして近所のレンタル屋さんでカバチタレ!を借りてきた。
時間にして小1時間かかったか、かかってないか。
勇んで部屋に戻ると、私の部屋の、私のマットレスで、彼女とTが全裸でエッチしていた。
それも彼女が騎乗位でガンガン腰を振っていて、私とするときみたいに寝転がったままなんてなもんじゃなかった。
すぐに気づいて体を起こしたTと、そのTの上から湿った音を立てて飛びのいた彼女と、T目掛けて液晶テレビを投げつける私の動作がまるで計算しつくされたオブジェのように繋がった。
Tの左肩に直撃したテレビはそのままサイコロのように転がって部屋の壁にぶつかって倒れた。
逆上したTが私に体当たりをし、そのまま馬乗りになって私の首を絞めながら頬や目の辺りを何度も殴打してきた。
爬虫類のような顔は血管が浮き出るほど真っ赤になって鬼の形相だった。
私はTの手の甲に噛みついて、奴の肉と皮を食いちぎってやった。
ドクドク溢れてくる血がシーツを汚していたが構うもんか。私の上から退いて痛みをこらえるTの顔面めがけて回し蹴りをたたき込み、それがアイツの低い鼻にマトモに命中して
ごきゃっ!
と音がした。
倒れてうめき声をあげるTの衣服を掴み、ベランダから外に向かって投げ捨てた。
悪態をつきながら裸で外に出ていったTが表をこっそり歩く音を聞きながら彼女の方を振り返ると、気まずそうに下着を付けていた。
その黒いブラとTバックのセットは、その前の週に彼女の誕生日だというので私がプレゼントしたものだった。
彼女とはその場でオシマイになった。
Tはその後すぐに店の客とトラブルになり、頭を灰皿で殴られたとかで病院に運ばれて、そのまま音信不通になったらしい。
あの爬虫類フェイスの冷たい目つきの奥で煮えたぎる憎悪の色が忘れられない。
よく巨乳と黒い下着と北斗晶さんがトラウマにならなかったなあと思うけど、2つとも今でも大好きだし、がんを克服した北斗晶さんにはいつまでもお元気でいて頂きたいと思っている。
クリスマスイブからクリスマス当日を迎える夜に、
はたまたクリスマス当日に、
ここを読んでくれた皆様へ私からのクリスマスプレゼントでした。
お楽しみいただけましたでしょうか。
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