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11月10日松山座 女子祭典観戦記第二幕

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「我蹴邂逅録」(がしゅう かいこうろく)
シングルマッチ20分1本勝負
美月選手VS花園桃花選手

花園桃花選手の試合もこれで何度目だろう、デビューしてすぐの女子祭典に大抜擢で出場して以来ですが見るたびに強く賢く美しくなっている気がします。
元々プロレスラー離れして可愛い人だな、とは思ってたのですが…今回ようやく物販にもお邪魔してポートレート買わせていただいちゃいました。間近で見たらホントに可愛いので緊張しました。

今でこそ推しの女子レスラーも沢山いるし、女子祭典は私にとってもフェスティバルでありカーニバルみたいな一日なのですが…実はメキシコに渡るまでは殆ど関心がなかったのが女子プロレスの世界でした。
私が18歳の時なので今からざっと…やめよう年齢と年月の話は。まあざっと15年ほど前の話。
全日本女子プロレスがとうとう二進も三進も行かなくなり、ちょうど2005年にはガイアジャパンもなくなり、冬の時代は女子プロレスも例外ではないあの頃。
しかし当時すでに闘龍門メキシコにおいて「松山勘十郎」として覚醒し、寮の四階の三つ並んだ二人部屋の一番右の部屋で私を待っていてくれた先輩によってすっかり女子プロレスマニアになりまして。
思えば当時フツーに美人さんだなーと思って購入した下田美馬選手の写真集を持っていることをウッカリ口走ったことが切っ掛けだったのかもしれない(今でも家にある)し、中学んときに付き合ってくれてた彼女と前村早紀さんがよく似てたうえに名前も一緒だったのでちょっと注目してたりで女子プロレスマニアの萌芽はあったはず。それを見逃す座長ではなかったということでしょう。
私が志半ばどころか志した途端ぐらいに挫折してしまってからも座長の応援には駆けつけるようになって、女子祭典が始まるちょうど一年前。これまた今はなき大阪ミナミ・ムーヴオンアリーナでの松山勘十郎大当。
あの公演に出演した下野佐和子さんを見て
かっ、可愛い!
と思って以来フツーに女子プロレスマニアとして私も覚醒しました。お前もプロレスラーとして覚醒しろよって話だったんですがそっちは根性が足りませず…なので今も女子も含めたプロレスマニアとしての私があるのもまた座長のおかげなのです。
下野佐和子さんご結婚おめでとうございます。
同時期に見始めたプロレスリングWAVEさんの渋谷シュウさんにハマったのもデカかったです。

そんな風に女子プロレスマニアを始めて15年くらい経った私だけれども、花園桃花選手はその中でもかなり可愛いと思う選手だ、ということを開始からすでに1000文字も使ってご説明申し上げた次第。
今どきの女の子って感じだけど、そこは流石のミナミっこ。とにかくしぶとく無類のタフネスを誇る血の熱さも持っている。やはり技や動き以上に体ごとぶつかっていくファイトをする、そういうところでも座長は彼女を抜擢したし、それを花園桃花選手は座長に、対戦相手に、そしてお客さんにも示してきたのではないかなと思います。

今回は我が愛知県の豊田プロレス勇気さんより美月選手が対角線に立ちました。
愛知県民、とくに私のような東三河の人間からすると
トヨタは身近でも豊田市は意外と遠い
のが実情で、今回初めて見る選手でした。
調べたら空手の猛者とのこと、それは出てきてすぐにわかりました。若干セクハラめいたニュアンスを感じさせてしまったらすみません。でも120%大真面目に言います。
美月選手の腰からお尻、ふともも、ふくらはぎは完璧でした。
少林寺拳法で小拳士二段を取りつつ一応いろんな格闘技を実践しながら(主にボコボコにされながら)見てきたなかで申し上げますと、あの足腰の柔軟性と背中のシルエット、そして蹴りのしなやかさは素晴らしいと思います。
それこそ高級車に組み込まれた精密で上質なベアリングや駆動装置みたいなもので、とにかく動きに無駄がなくスマート。蹴りのモーションも綺麗で素早く、見ていて目が離せない。一瞬でも油断したらあの蹴りが飛んできて、それで終わりだ。
試合もコミカルな一面を見せながら、美月選手が猛烈なキックをお見舞いし、花園選手はそれに耐えて耐えて耐えまくった。
蹴る方も凄いが蹴られる方も凄い。凄まじい試合でした。
花園選手もやり返すけど、やっぱり美月選手が一枚上手だったのかもしれません。
自分も稽古をしてた経験から思うのは、強烈な蹴りを放つにはその何倍も強烈な蹴りを受け続けなくてはならなかったという事で、美月選手には打撃技に対するそういう心構えとか、耐性が他の選手と比べても格段にあるのではないでしょうか。
勝機を見出すとすれば、やはりあの足を封じるか、引きずり倒して絞め上げるか…でも、そのためにはあの猛烈な打撃を掻い潜らねばならず本当に強敵だったと思います。最後の一撃が花園選手をとらえたときの、あの物凄い音。
あれこそが蹴って蹴って蹴りまくった美月選手の答え。
プロレスリングがこれまで鍛え上げ、積み重ねてきた己の存在というもの同士が互いにぶつかり合う一瞬のスパークで浮かび上がるドラマと生き様だとしたら。
今回は美月選手に光が当たった。けれど、休憩中の売店での花園選手を見ていると、リベンジも遠くないのではないかと期待しています。
これが第二幕とは贅沢極まりない、まさに祭典ならではの演目でした。
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