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11月10日松山座 女子祭典観戦記第一幕
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松山流女子祭典も八回目。第一回目からこの日だけは皆勤賞だ。
何しろ第一回は今は無きナスキーホール梅田のこけら落とし。
アジャ・コング様とのシングルマッチだった。
私はあの時ほど勘十郎さんの身を案じたことは無かった。
この日が決まるまでは。
ダンプ松本ぉ!?
思わず私は座長に、いや後輩として先輩にこう言った。
正気ですか!?
と。
だってもう、松山勘十郎座長の試合にダンプ松本さんが出るということは
シバかれる
ことしか見えてこないわけで…でも、その一歩先二歩先を常に見越してお客様をエンターテインしてきたのが松山勘十郎座長だった。そしてそれは今回も例外ではなく。私の大好きな先輩は今日も無事にリングを降りた。
さてその問題のメインイベント以外にも注目のカードが目白押し。
特に今回は非常に中身の濃い、女子プロレスの歴史と未来の交錯するかのようなカードが並んでいた。ダンプ松本さんを筆頭にお馴染みの有名選手が揃いつつも、逆に何年かしたら
「あの時、若手だったあの選手を見たんだよな」
って自慢になるかもしれない選手もいっぱいだった。そんな中での第一幕も
REINA女子プロレス提供試合
シングルマッチ20分1本勝負
泰里選手VS結奈選手
ということで、異例の開幕提供試合は流転の団体REINA女子プロレス所属のお二人による一騎打ちがラインナップ。こう言ってはナンだけれど、今や色んな団体がある中でもこれだけあれこれと名前や所属選手が移り変わった団体も珍しいのではないかと思う。それでも2018年の活動休止前、2016年デビューの二人が今もこうして活躍しているのは凄いことだしプロレスラーとしての道を選んでくれたのはファンとしてとても嬉しく頼もしい限りです。
結奈選手はデビュー以来松山座にもたびたび出場して会場を沸かせている。まだ若いが、ぽっちゃりむっちり愛嬌たっぷり、なんだか目が離せない不思議な魅力を持っている。
がしかし、さすが場数を踏んでいるだけあって技も動きもとても良い。可愛いだけじゃなくプロレスリングの部分でも高レベルの選手だ。たぶん最初に結奈選手を見たのは同じく松山流女子祭典を珍しく日本橋で開催した時だったと思う。ジャガー横田さんも出てたとき。あの時からすでにキャラが立ってて、面白い人だなと思っていた。あれからREINA女子プロレス、名古屋ドリームガールズと活動休止に見舞われながらも我が道を行く結奈選手。本当に精神的にタフで、悩んでも苦しんでも前に進み続けているから今日があるんだなって思う凄まじい選手だと思う。
そんな結奈選手の今回の対戦相手は、以前は怪我で女子祭典出場が流れてしまった泰里(ひろり)選手。シャープなボディによく通る声、勝気な性格の東北魂。今回初めて見たけれど、思ってたよりずっと細身ながらも物凄い根性の持ち主。のっけからお客さんを煽り、自ら試合を動かしていく積極性もありました。
お互いにリング中央で仁王立ちになり、胸板にエルボーをお見舞いする。泰里選手のエルボーを受けた結奈選手がドスン!と重たい音がする一発でお返し。
それでも踏ん張って踏ん張ってさらにやり返す泰里選手。
白い素肌が真っ赤になっても臆せず向かっていって、眼光の鋭さや腰を引かないタフさが素晴らしかった。
ロープに磔にして結奈選手の鼻を引っ張り、逆にやり返されれば今度は別の方角(私の目の前だった)に向かって結奈選手を再び磔にしたかと思えばご自慢の武器でもあるあのお腹を
「この腹なんとかしろ!」
と両手で思いっきり引っぱたく。当然べちーーん!と物凄い音がした。あれは痛い…!
もちろん結奈選手も自慢のお腹を攻められて黙っていない。不思議な腹踊り?をすると、あの柔らかいお腹に吸い寄せられてしまうのだ。見事に泰里選手と、レフェリーの戸川さんまで吸い込んで見せた結奈選手に拍手喝采。こんな風に楽しませてくれながらも、気合のみなぎる第一幕でした。最後は豪快なヒップドロップで結奈選手の勝ちとなったけれど、泰里選手のインパクトもしっかり受け止めることが出来たと思います。あとで写真を見返したら、結奈選手のヒップドロップは泰里選手の胸板へマトモに落ちていた。あれは強烈だ…。
毎回の一試合が自らの浮沈の懸かった戦いでもある両選手は技や見た目だけじゃない、生き様でプロレスリングをしていたと思う。
プロレスリングを選び、プロレスリングに選ばれた人だけが立つことの出来るあのリング。
結奈選手も泰里選手も、プロレスラー技を見せたりプロレスの動きをするのではなく、プロレスラーである自分を目いっぱい見せてくれたんだと私は感じました。
二人の魅力と気迫がぶつかった試合、その勝ち負けもさることながら、この試合が第一幕で本当に良かったと思う。そんなシングルマッチでした。
それとこの試合が始まる前、リング下に控えていたレフェリーの戸川さんの顔つきがスッと変わってリングに上がった時物凄くカッコよかったのも申し上げます。
正直松山座で見たレフェリーでは、今回のフルスイング岩田さんと戸川さんはかなり良かったと思います。同じ東海地方に、こんなカッコいいレフェリーまでいたとは。まだまだ見たことない、知らないことばかりで発見も多い試合でした。
何しろ第一回は今は無きナスキーホール梅田のこけら落とし。
アジャ・コング様とのシングルマッチだった。
私はあの時ほど勘十郎さんの身を案じたことは無かった。
この日が決まるまでは。
ダンプ松本ぉ!?
思わず私は座長に、いや後輩として先輩にこう言った。
正気ですか!?
と。
だってもう、松山勘十郎座長の試合にダンプ松本さんが出るということは
シバかれる
ことしか見えてこないわけで…でも、その一歩先二歩先を常に見越してお客様をエンターテインしてきたのが松山勘十郎座長だった。そしてそれは今回も例外ではなく。私の大好きな先輩は今日も無事にリングを降りた。
さてその問題のメインイベント以外にも注目のカードが目白押し。
特に今回は非常に中身の濃い、女子プロレスの歴史と未来の交錯するかのようなカードが並んでいた。ダンプ松本さんを筆頭にお馴染みの有名選手が揃いつつも、逆に何年かしたら
「あの時、若手だったあの選手を見たんだよな」
って自慢になるかもしれない選手もいっぱいだった。そんな中での第一幕も
REINA女子プロレス提供試合
シングルマッチ20分1本勝負
泰里選手VS結奈選手
ということで、異例の開幕提供試合は流転の団体REINA女子プロレス所属のお二人による一騎打ちがラインナップ。こう言ってはナンだけれど、今や色んな団体がある中でもこれだけあれこれと名前や所属選手が移り変わった団体も珍しいのではないかと思う。それでも2018年の活動休止前、2016年デビューの二人が今もこうして活躍しているのは凄いことだしプロレスラーとしての道を選んでくれたのはファンとしてとても嬉しく頼もしい限りです。
結奈選手はデビュー以来松山座にもたびたび出場して会場を沸かせている。まだ若いが、ぽっちゃりむっちり愛嬌たっぷり、なんだか目が離せない不思議な魅力を持っている。
がしかし、さすが場数を踏んでいるだけあって技も動きもとても良い。可愛いだけじゃなくプロレスリングの部分でも高レベルの選手だ。たぶん最初に結奈選手を見たのは同じく松山流女子祭典を珍しく日本橋で開催した時だったと思う。ジャガー横田さんも出てたとき。あの時からすでにキャラが立ってて、面白い人だなと思っていた。あれからREINA女子プロレス、名古屋ドリームガールズと活動休止に見舞われながらも我が道を行く結奈選手。本当に精神的にタフで、悩んでも苦しんでも前に進み続けているから今日があるんだなって思う凄まじい選手だと思う。
そんな結奈選手の今回の対戦相手は、以前は怪我で女子祭典出場が流れてしまった泰里(ひろり)選手。シャープなボディによく通る声、勝気な性格の東北魂。今回初めて見たけれど、思ってたよりずっと細身ながらも物凄い根性の持ち主。のっけからお客さんを煽り、自ら試合を動かしていく積極性もありました。
お互いにリング中央で仁王立ちになり、胸板にエルボーをお見舞いする。泰里選手のエルボーを受けた結奈選手がドスン!と重たい音がする一発でお返し。
それでも踏ん張って踏ん張ってさらにやり返す泰里選手。
白い素肌が真っ赤になっても臆せず向かっていって、眼光の鋭さや腰を引かないタフさが素晴らしかった。
ロープに磔にして結奈選手の鼻を引っ張り、逆にやり返されれば今度は別の方角(私の目の前だった)に向かって結奈選手を再び磔にしたかと思えばご自慢の武器でもあるあのお腹を
「この腹なんとかしろ!」
と両手で思いっきり引っぱたく。当然べちーーん!と物凄い音がした。あれは痛い…!
もちろん結奈選手も自慢のお腹を攻められて黙っていない。不思議な腹踊り?をすると、あの柔らかいお腹に吸い寄せられてしまうのだ。見事に泰里選手と、レフェリーの戸川さんまで吸い込んで見せた結奈選手に拍手喝采。こんな風に楽しませてくれながらも、気合のみなぎる第一幕でした。最後は豪快なヒップドロップで結奈選手の勝ちとなったけれど、泰里選手のインパクトもしっかり受け止めることが出来たと思います。あとで写真を見返したら、結奈選手のヒップドロップは泰里選手の胸板へマトモに落ちていた。あれは強烈だ…。
毎回の一試合が自らの浮沈の懸かった戦いでもある両選手は技や見た目だけじゃない、生き様でプロレスリングをしていたと思う。
プロレスリングを選び、プロレスリングに選ばれた人だけが立つことの出来るあのリング。
結奈選手も泰里選手も、プロレスラー技を見せたりプロレスの動きをするのではなく、プロレスラーである自分を目いっぱい見せてくれたんだと私は感じました。
二人の魅力と気迫がぶつかった試合、その勝ち負けもさることながら、この試合が第一幕で本当に良かったと思う。そんなシングルマッチでした。
それとこの試合が始まる前、リング下に控えていたレフェリーの戸川さんの顔つきがスッと変わってリングに上がった時物凄くカッコよかったのも申し上げます。
正直松山座で見たレフェリーでは、今回のフルスイング岩田さんと戸川さんはかなり良かったと思います。同じ東海地方に、こんなカッコいいレフェリーまでいたとは。まだまだ見たことない、知らないことばかりで発見も多い試合でした。
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