不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

#いいねの数だけ好きな漫画を言う見た人もやりましょう拒否権はない その４

７
で北斗の拳ですよ。
もうね、正直ケンシロウより南斗聖拳の皆さんの方が全然好きだった。だって髪の毛長くないし眉毛太いし…アチャーとか言うし…
それに対して南斗の皆さんはサウザーを除いてみんなロン毛なのが良かった。
金髪サラサラのシンも、白髪になっちゃったレイも、南斗白鷺拳・仁星のシュウもカッコいいが、やはり真っ赤な髪の毛をちょっとだけ三つ編みにしたユダ様には敵うまい。
あのボーイ・ジョージとディー・スナイダーを足して２で割ったみたいなルックスもいいが、美しさと強さを天秤にかけたらソッコーで美しさが勝っちゃうぐらいの美に対する執着とレイに対する嫉妬。これがユダの全てだったし、だからこそ最後は自らの手でレイを八つ裂きにしたかったし、彼の胸の中で死にたかったのだ。
北斗の拳は登場人物それぞれがとにかく濃くて、どいつもこいつも強いので未だに外伝とかスピンオフが多く描かれている。レイとシュウは仲が良かったとか、そういうのも全部網羅するとなると大変だけどそれぐらいあの物語は壮大で、だからこそ無情なんだろうな。
判官贔屓というか北斗の拳、ってタイトルである以上は南斗の皆さんはどうしたって勝てないし親作品がそうであるから後発の作品もそこに向かっていく日々の物語なんだよね。だから出てくるキャラが全部、破滅に向かってるのに、みんななんであんなに強くて輝いているんだろう。
何というか例えるなら、往年のデスマッチ団体Ｗ★ＩＮＧの古い映像作品を見ているときに感じた気持ちに近いかもしれない。
この先、このＷ★ＩＮＧという団体は幾度となく分裂や選手の離脱を繰り返し、活動休止しては蘇り、遂に散り散りばらばらになったかと思いきや未だに日本のインディープロレス界で亡霊のように存在し続けている。
おそらく最後の一人が死に絶えるまで続くか、そうしたらまた誰かが違うＷ★ＩＮＧを始めるんだと思う。
何もなかったところから這い上がって、若さと情熱と渇望が彼らを突き動かしていた。どこまでやるの！そこまでしなくても！！というぐらい、血を流し、体を張って、戦い続けた。あらゆるアイデアや人材を駆使して無名のプロレス団体がデスマッチの頂点に立って、そして伝説になった。もはや揺るぎない金字塔でありながら、ズンドコの連続や数々の不穏な事件、不祥事、不始末に塗れてもいた。
世の中にプロレスが溢れ、飽和状態に差し掛かっていたあの乱世の中で、あの時あの場所でしか輝けなかった男たちのリング。
それがＷ★ＩＮＧだった。
何度となく再集結して、同窓会とかリユニオンをやってもあの頃には戻れない。戻らない。だけど何かが起きることを期待してしまう。だけど、そうそう想定外のことは起こらない。ファンも選手も関係者も年を取った。その分、動きが鈍ったり現役を離れてしまったり、鬼籍に入られる方もいて。
どうしても悲しく、寂しくなってゆく。輝きすぎた戦士たちの、それもまたさだめなのかもしれない。
北斗の拳に出てくる屈強なマッチョ拳士たちもみな、あの世界で死にながら輝くことしか出来なかったのだ。もう二度と現在進行形で、リアルタイムの戦いを見ることは出来ない。一度完結してしまった、死んでしまった者たちは幾ら漫画の中で蘇らせたとしても前と同じパワーを持たせることは出来ないだろう。
私だってユダやシュウの話をもっと読みたい、アニメももっと見たいと思っていた。だけど今ならわかる、あれは、あれでしかなかったんだ。それで良かったんだ、って。
私も年を重ねて、そんな風に分別のあるようなことを言っている。だけど心の奥底では、自分の愛した戦士たちが永遠に戦い続ける世界を望んでいる。
傷つき、倒れながらも決して命は落とさず、今以上のものを失わない世界。
ウルトラファイトのような、ただ戦う世界。戦うことでドラマが生まれ、ドラマを踏まえてまた戦う。
北斗の拳は「ドラマと戦いが相互に生み出されてゆく」物語なのか。

８
赤ずきんチャチャ。
なんだよ、いいだろ！？別に。
あのー、いわゆる少女漫画雑誌からアニメ化した作品を放映してる時間って男子諸君には退屈で、ご飯の時間とか気まずかったじゃん。
でも私この赤ずきんチャチャは好きだったんだよな。
しいねちゃんが。
チャチャとリーヤに対するしいねちゃんの立ち位置というのも、あの頃から私はそういうキャラが好きだったんだと思う。Ｚガンダムで言うとジェリド・メサだし装甲騎兵ボトムズならイプシロン、ドラゴンボールだったらベジータじゃん、しいねちゃん。
勝てっこないところで勝負し続ける人が好きなのかねえ。
外面が良くて優等生だけど性格悪くてムッツリスケベ、っていうのもいいね。
アニメだとバトルアクションもあって、３人でひとりの大人の女性みたいなのになるけど、ああいうのも斬新だったよな。
ある意味ウルトラマンエース超えてるもんな。
で昔さ、赤ずきんチャチャのゲームがあったんだよ。まだゲームボーイが白黒でデカかった頃に出てた。
これがまた面白かったんだけど、そこはかとなく狂ってていいんだ。
うらら学園（説明いる？）の卒業試験に臨むことになって、それぞれが課題をこなすんだ。でも移動が側転。キャラが縦にクルクル回りながら移動する。ずっと。
全盛期の武藤敬司さんだってあんな側転ばっかしねえだろ、ってぐらい側転する。
今でもあの学園のＢＧＭが脳裏に焼き付いているぐらい、あのゲームで遊んでたんだけどなあ。もう家にもないだろうなあ。
ラスカル先生とか目がクリクリの校長先生も出てくるし、確か場合によってはボスがラスカル先生だったりもする。でも戦闘もなんだかヘンテコで、あれ面白かったんだよホントに。
どこ行っちゃったかなあ、見つけたら買ってみようかな。スーパーゲームボーイも持ってたっけ。あれでよく遊んだのを今コレ書いてて思い出した。