不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

文字の大きさ
上 下
231 / 1,301

ジョルトコーラ

しおりを挟む
最近見ねえな、ジョルトコーラ。
ダイドードリンコの自販機かなにかで売ってたと思うんだけど。
昔はああいうコーラもどき、どこぞのオリジナルコーラって色々あったよな。
今でもそうなのかな、なんか80円とか70円とかのすげえ安い自販機のコーラってじゃん。どこのなんなんだかわかんないような。
たまに日本語じゃないラベルにちょっとあやしい日本語のシールだけ貼ってあったりさ。
だからそれと思えば、ジョルトコーラってダイドーが出してるわけだし相当ちゃんとした品物だよな。
他にもミネラルスパークとかあったなあ。
あとウルトラマンとか仮面ライダーのデザインの缶。中身は同じ普通のサイダーなんだけどね。

飲んだ感じ、普通のコーラより甘くてくどいきがするんだけど、そもそも普通のコーラ、コカ・コーラを大して飲まないんだよな。それで他のコーラとかコーラ味のものを飲み食いしても
コーラの味
って感じるのって、もはや概念だよねコーラって言うものに対しての。

そんなジョルトコーラ。
メーカー品だけどマイナーで、ずっとあったけどいつの間にか消えてしまったジョルトコーラ。
なんか急に思い出したんだよジョルトコーラ。

もうジョルトコーラって言いたいだけなんだけどね。
面白くね?ジョルトコーラって。
だいたい、ジョルトってなんなんだろう。JOLTでジョルトだった気がする。

ダイドーの自販機って安定して美味しいし、私、缶コーヒーはダイドーかUCCのが一番好きだし、だからこそ他の商品でも色々と顧客を獲得したいのはわかるけど、なんかどれもどうにも流行らない気がするんだよなあ。紅茶とかMIUとか長いこと売ってるか。でも500mlのつぶつぶオレンジのやつ、あれなくなっちゃったんだよな。
お金がない時は、お世話になったなあ。
ミスティオもあるか。安室奈美恵さんがコマーシャルやってたよね。
あのコマーシャルに出てくる蛍光色のフレームしたサングラスに、当時小学2年ぐらいで同級生だった市川君の水泳ゴーグルが似てたんで
「市川君のゴーグル、ミスティオのCMみてえだなー」
って言ったらその日から彼のニックネームがミスティオになってしまったのだが、彼にはそれが不本意だったようで…ごめんよ市川君。
けど小学5年から6年にかけて友達が全然いなくなった私と変わらず遊んでくれたのも市川君だったな。あの時はありがとう市川君。

市川君といえばお母さんがかなり豪快で、でも優しいひとでさ。
近所に住んでるんでよくお家で遊んでるとオヤツ持ってきてくれたんだ。
モチ焼いてくれたりね。
市川君の家の階段は上の方で折れ曲がってるんで、そこから大量のスーパーボール転がしたりしたなあ。

元気かなあ市川君。
お母さんは近所のスーパーでよく会う。
今度会ったら本が出たって報告しよっと。

スーパーボールってさ、なんであんな面白いかね。
材質は何なんだろう。
硬くもなく柔らかすぎず、良い感じのむにむにした感じ。
硬めのお尻より、さらにもうちょい硬いっていうのか。
あ、ガチガチに硬くなったちん…このエッセイ消されちゃうな。

まあいいや。
あのスーパーボールがさ、近所のお菓子と玩具の問屋さんに大量の袋詰めになって売ってるんだよ。
マジで業者向けというか、屋台のスーパーボールすくいでもあんなにあったら水が流れねえだろってぐらいの。あれどのぐらい入ってて幾らなんだろう。
すげえ長いデカい坂道のうえから一気に転がしてみたいよね。

真夏のあっつい昼間、晴れまくった青い空に入道雲。セミはミンミン。
片側一車線ぐらいの道路には陽炎がゆらゆらしてて、両サイドに歩道と椿の植え込みがあってさ。
道路の両側は普通の住宅街なんだよ。たまに自販機とか、お店やってる家の看板なんかがあって。
まあこれは大府市のどこぞに実際にある坂道をイメージしてるんだけども、皆さんも脳内坂道を十分に展開して頂けましたでしょうか。
でその見上げた青空、入道雲、陽炎の坂道のうえに一人、すっと立った人がこっちから見ると影になって、何か大きな箱を持ってる。いや袋、袋かな。
巨大な袋をよっこらしょ、と坂道に向かって開け放つと、そこから信じられない量の、大小さまざまな色とりどりのスーパーボールが転がって来るんだよ。猛烈な勢いで。
それがあっちに跳ねこっちに跳ねして、あのテラテラした表面に太陽の光が反射してキラキラ光る。
青い空や入道雲の白にスーパーボールが溶け込んでマーブルになる。
明らかに袋に入ってたより多いスーパーボールがどんどん転がってきて、坂道の下まで届いたころには洪水のようになって飲み込まれて、足をとられて転んだけどスーパーボールがクッションになって痛くなんてなくて。そのまま見上げた空のなかにも浮かんで跳ねて、どこまでもどこまでも飛び上がってゆく赤い小さなスーパーボールが見えなくなるまでそうしていたら、いつの間にかボールは消え失せて、白昼の路上で倒れていた。それでも自分は、どこまでもどこまでもボールを追いかけて空を飛び上がっていった。

うーーーーん。コレさっき飲んだのジョルトコーラじゃないな!
サガノヘルマー先生でいうところのピケ・コーラだな!
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...