209 / 1,301
第210回。出雲大社に行ってきた その5
しおりを挟む
掲載日2017年 09月02日 01時00分
第5回 馬鹿が到達した。
蒜山高原を出て、車は順調に西へ向かう
途中のトンネルで鳥取県に入り、そのまま米子自動車道を出て山陰道の無料区間へ
高速道路とかバイパス沿いの風景と言うのは何処でも似たようなものなんだろうけれど、愛知県に比べるとやはりどこか長閑に見える
どぎつい色の看板とか、四六時中ピカピカしているパチンコ屋のネオンとか、景観を乱すようなモノがそもそも少ないのだろう
運転は朝倉
良く晴れた空の下、のどかな街並みや宍道湖を見ながら走る
山陰道からは遠巻きにしか見えないが、大変青く美しい
佐「もうなかなか来ないだろうけど、すぐ側を走れるみたいだから走って見たかったなー」
この佐野の一言が、のちに起こる出来事を暗示していたとはこの時誰も思わなかった
そういえば途中、安来インターとあるからまさかな、と思ったらホントにあの安来節の安来だった
カントリーサインまで安来節のイラストで、ちょっとほっこりする
さて、山陰道は途中に有料区間があり、そのまた向こうに国道9号線(松江道路)を挟んで山陰自動車道がある
紛らわしいのだ。まあ走ってれば一本道なんだけど
その山陰道に乗った辺りから、なんとなく様子がおかしい
時折少しだけ自動車の流れが悪くなるのだ
ちょうど8時前後だったし混む時間なのかねーと話したり、かと思えば道路のど真ん中に段ボールが落ちてたり、色々と材料はあった。渋滞と、現実逃避の
此処にきてもまだ、我々は事の重大さに気が付いていなかったのである
出雲インターまであとインターチェンジ3つと言ったところに来て、いよいよ渋滞がひどくなってきた
佐「ちっくしょー、出雲は目の前なのに!」
朝「何てことだ、これがあの出雲か!」
佐「敵と味方の区別も出来ねえのか!」
朝「バカモン! ワシだ!!」
スターフォックス64やってない人には何が何だかわからない
そして次が出雲インター
この山陰自動車道の終点を目の前にして、我々は恐れていた事態を認めざるを得ない状況へと追い込まれた
大 渋 滞
長く大きな右カーブの彼方までズラッッッッと伸びた、色とりどりの自動車の列
この道路を走る死神の列に、抗うすべは我が手には無い
高くなり始めた陽射しがじりじりと車内の空気を熱してゆく
焦りと不安が余計に熱を持たせる
随分長い時間をかけて出雲インターを出て、ちんたらちんたらどうにか進む
とにかく100メートル進むにもひと苦労
やむを得ず、途中のコンビニに入って作戦会議だ
と、その前に……とトイレに行った朝倉がスゴスゴと戻ってきた
トイレの列も大渋滞だという。考えることはみんな同じだな
平松も起きてきて、どうにか辿り着けないかと思案しているとそこへパトカーがやってきてお知らせをがなっている
「出雲大社の駐車場は現在満車です、島根ワイナリーからシャトルバスに乗ってください!」
し、島根わいなりぃ!?
どこじゃそれは! と急いで地図を見ると、確かに出雲大社から少し東に行ったところにそんな建物がある。なるほど此処か……するとこの渋滞も、出雲大社か島根ワイナリーか、どっちかに向かっているのだろう
腹をくくって、再び渋滞の列に飛び込んだ3人の運命はいかに!?
つづく
第5回 馬鹿が到達した。
蒜山高原を出て、車は順調に西へ向かう
途中のトンネルで鳥取県に入り、そのまま米子自動車道を出て山陰道の無料区間へ
高速道路とかバイパス沿いの風景と言うのは何処でも似たようなものなんだろうけれど、愛知県に比べるとやはりどこか長閑に見える
どぎつい色の看板とか、四六時中ピカピカしているパチンコ屋のネオンとか、景観を乱すようなモノがそもそも少ないのだろう
運転は朝倉
良く晴れた空の下、のどかな街並みや宍道湖を見ながら走る
山陰道からは遠巻きにしか見えないが、大変青く美しい
佐「もうなかなか来ないだろうけど、すぐ側を走れるみたいだから走って見たかったなー」
この佐野の一言が、のちに起こる出来事を暗示していたとはこの時誰も思わなかった
そういえば途中、安来インターとあるからまさかな、と思ったらホントにあの安来節の安来だった
カントリーサインまで安来節のイラストで、ちょっとほっこりする
さて、山陰道は途中に有料区間があり、そのまた向こうに国道9号線(松江道路)を挟んで山陰自動車道がある
紛らわしいのだ。まあ走ってれば一本道なんだけど
その山陰道に乗った辺りから、なんとなく様子がおかしい
時折少しだけ自動車の流れが悪くなるのだ
ちょうど8時前後だったし混む時間なのかねーと話したり、かと思えば道路のど真ん中に段ボールが落ちてたり、色々と材料はあった。渋滞と、現実逃避の
此処にきてもまだ、我々は事の重大さに気が付いていなかったのである
出雲インターまであとインターチェンジ3つと言ったところに来て、いよいよ渋滞がひどくなってきた
佐「ちっくしょー、出雲は目の前なのに!」
朝「何てことだ、これがあの出雲か!」
佐「敵と味方の区別も出来ねえのか!」
朝「バカモン! ワシだ!!」
スターフォックス64やってない人には何が何だかわからない
そして次が出雲インター
この山陰自動車道の終点を目の前にして、我々は恐れていた事態を認めざるを得ない状況へと追い込まれた
大 渋 滞
長く大きな右カーブの彼方までズラッッッッと伸びた、色とりどりの自動車の列
この道路を走る死神の列に、抗うすべは我が手には無い
高くなり始めた陽射しがじりじりと車内の空気を熱してゆく
焦りと不安が余計に熱を持たせる
随分長い時間をかけて出雲インターを出て、ちんたらちんたらどうにか進む
とにかく100メートル進むにもひと苦労
やむを得ず、途中のコンビニに入って作戦会議だ
と、その前に……とトイレに行った朝倉がスゴスゴと戻ってきた
トイレの列も大渋滞だという。考えることはみんな同じだな
平松も起きてきて、どうにか辿り着けないかと思案しているとそこへパトカーがやってきてお知らせをがなっている
「出雲大社の駐車場は現在満車です、島根ワイナリーからシャトルバスに乗ってください!」
し、島根わいなりぃ!?
どこじゃそれは! と急いで地図を見ると、確かに出雲大社から少し東に行ったところにそんな建物がある。なるほど此処か……するとこの渋滞も、出雲大社か島根ワイナリーか、どっちかに向かっているのだろう
腹をくくって、再び渋滞の列に飛び込んだ3人の運命はいかに!?
つづく
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる