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俺達のプロレスヒストリー ~団体の歴史編~電子書籍発売中
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プロレスブロガーでよく私にリクエストを下さるジャスト日本さんが新しい電子書籍
俺達のプロレスヒストリー ~団体の歴史編~
を発表されました。Amazonでお求め頂けます。
表紙のシブくてOLDIES BUT GOODIESなイラストは漫画家でやはり濃厚なプロレス者であるペンダフさん。ジャンプルーキーにて掲載中の
カラーアンドエルボー
は、こんなプロレスマニア居た居た!友達になりたい、一緒にプロレスごっこしたい、と思うような男が主人公のイカしたプロレスマンガです。
そんなタッグが送るプロレスヒストリーの入門書、団体の歴史編。
これはどんなジャンルであってももはや普遍であるがゆえに疎かになりがちな部分、たとえばプロレスで言えば今どういう団体があってどういう歴史をたどって現在があるのか、という基本中の基本事項を知るために最適な作品であり入門書です。
正直言えば、この手の本は初心者向けを謳ってたり、初心者からマニアまで、と書いてあるわりには高くて内容の薄いものも少なくありません。
結局は一番パイの大きな層から摘まんで、またそこを見せることで
「俺たち(が見ていたころ)の時代は凄かったんだぞ」
という謎のマウンティングがあるのでかえって新規参入を妨げてしまうことにもなりかねないのです。事実そういう本を私は数年前、母からのお誕生日プレゼントでもらったことがあります。
ある年代、ある層にとってのプロレスとは、未だにそこの時代のその団体なのです。いちばん良かったと思われる一時期を切り取って書き残しても、それで残るものは縮小再生産された粗悪品だけです。
新しい時代を見つめていくにはもっと簡単で、情報量としては多くはないけれど決して不足はしておらず、どの団体のどの選手を追いかけ始めるにしてもこれならリーズナブルな価格だし電子書籍で場所も取らない。こんないい入門書は中々ないと思います。
またマニア、長年のファンであっても、知ってるつもりでいるけど読んで思い出すことというのは色々あるのではないでしょうか。
新旧様々な団体をすべて同時進行で把握するのはよほどのマニアでも困難な昨今、
特に海外の団体は情報こそ増えたがわからないことも増えたし、入って来なくなる情報もきっとあるでしょう。
娯楽が多様化した今ではベースとなる知識、興味を持つ切っ掛けがなければかえって足を踏み入れにくくなっています。またその入り口に道しるべのつもりで置いたものが邪魔な石になることもあります。
あくまで簡単に、読んだあとは自分で気になった団体や前から好きだなと思ってた選手を追いかけて行けばいい、その楽しみをスタートさせる補助輪みたいな本だなと感じました。
いつか取り外してしまうものだけど、誰もが最初は通る道だという意味でマニアであっても読んだ価値はあったと思います。
惜しむらくは文章が不安定で、簡潔かつテンポよく書かれているがゆえに嫌でも読み進めていく目が躓いてしまうことが減点対象でした。記述の内容に関しては、人によっては諸説に対する解釈の違いこそあるかもしれませんが私としては間違いないかと思います。これを踏まえてこれから色々と知見を広めていけばいいし、自分なりの解釈を深めていくことこそがお楽しみ。お楽しみは、これからだ!というわけで。
プロレスという文化をより楽しむための、入門書であり復習にも適した作品でした。
追伸。
マニア的に言えば日米の様々な団体の歴史を振り返ると、全米規模の団体とアメリカンプロレスの歴史を踏まえても、なお異質な団体を作るとなればジャパニーズスタイルの試合や「極めて日本的なプロレスという文化に対する概念」がアメリカマットでは差別化に有効である、それほどアメリカという国土にはプロレス文化における肥沃な土壌が広がっているという圧倒的な事実に気付かされました。
基本を知らなければこうした気づきは得られない。とっくにわかってる人も沢山いると思うけど、今さらながらそう感じることで私もまたプロレスの楽しみ方が一つ増えたと思います。
こうしたマニアでも読める、マニアでも楽しめる初心者向けの情報というのは基本的にマニアとして楽しむための工夫が出来ることが大前提です。初心に帰ることで忘れていたことを拾い上げ、また磨き上げ、新しい解釈にも気が付ける。同じジャンルでずっと楽しみを続けるにはそうしたセルフアップデートと換気の繰り返しが必要なのではないでしょうか。
私はマニアとオタクの違いなんか別にどうでもいいですが、マニアの中にもオタクの中にも、自分の楽しみ方と他人との差異を認められない奴や、どうにも我を通さないと気が済まない奴が居るのが問題であって。どこの国やどのジャンルでもそうですが、文化と言うものの裾野が広がって頂きは高くなって、その懐が深くなっていくにつれてそういう輩というのは多かれ少なかれ生まれるもので。それでもなお広がってゆくジャンルは確かに面白く、薄めればより大衆に、物足りなければだんだん濃くしてしまいには濃縮還元したものを決死のガブ飲みに至るわけで。最早、体には悪いとわかっていても挑みたいものがある。こんな幸せで豊かなことはない。マニア冥利に尽きる。もちろん自己責任で、だけど。自己責任ってのもヤな言葉になったよな、わかっててもやりたいからやる覚悟、くらいの使い方にならないもんかね。
俺達のプロレスヒストリー ~団体の歴史編~
を発表されました。Amazonでお求め頂けます。
表紙のシブくてOLDIES BUT GOODIESなイラストは漫画家でやはり濃厚なプロレス者であるペンダフさん。ジャンプルーキーにて掲載中の
カラーアンドエルボー
は、こんなプロレスマニア居た居た!友達になりたい、一緒にプロレスごっこしたい、と思うような男が主人公のイカしたプロレスマンガです。
そんなタッグが送るプロレスヒストリーの入門書、団体の歴史編。
これはどんなジャンルであってももはや普遍であるがゆえに疎かになりがちな部分、たとえばプロレスで言えば今どういう団体があってどういう歴史をたどって現在があるのか、という基本中の基本事項を知るために最適な作品であり入門書です。
正直言えば、この手の本は初心者向けを謳ってたり、初心者からマニアまで、と書いてあるわりには高くて内容の薄いものも少なくありません。
結局は一番パイの大きな層から摘まんで、またそこを見せることで
「俺たち(が見ていたころ)の時代は凄かったんだぞ」
という謎のマウンティングがあるのでかえって新規参入を妨げてしまうことにもなりかねないのです。事実そういう本を私は数年前、母からのお誕生日プレゼントでもらったことがあります。
ある年代、ある層にとってのプロレスとは、未だにそこの時代のその団体なのです。いちばん良かったと思われる一時期を切り取って書き残しても、それで残るものは縮小再生産された粗悪品だけです。
新しい時代を見つめていくにはもっと簡単で、情報量としては多くはないけれど決して不足はしておらず、どの団体のどの選手を追いかけ始めるにしてもこれならリーズナブルな価格だし電子書籍で場所も取らない。こんないい入門書は中々ないと思います。
またマニア、長年のファンであっても、知ってるつもりでいるけど読んで思い出すことというのは色々あるのではないでしょうか。
新旧様々な団体をすべて同時進行で把握するのはよほどのマニアでも困難な昨今、
特に海外の団体は情報こそ増えたがわからないことも増えたし、入って来なくなる情報もきっとあるでしょう。
娯楽が多様化した今ではベースとなる知識、興味を持つ切っ掛けがなければかえって足を踏み入れにくくなっています。またその入り口に道しるべのつもりで置いたものが邪魔な石になることもあります。
あくまで簡単に、読んだあとは自分で気になった団体や前から好きだなと思ってた選手を追いかけて行けばいい、その楽しみをスタートさせる補助輪みたいな本だなと感じました。
いつか取り外してしまうものだけど、誰もが最初は通る道だという意味でマニアであっても読んだ価値はあったと思います。
惜しむらくは文章が不安定で、簡潔かつテンポよく書かれているがゆえに嫌でも読み進めていく目が躓いてしまうことが減点対象でした。記述の内容に関しては、人によっては諸説に対する解釈の違いこそあるかもしれませんが私としては間違いないかと思います。これを踏まえてこれから色々と知見を広めていけばいいし、自分なりの解釈を深めていくことこそがお楽しみ。お楽しみは、これからだ!というわけで。
プロレスという文化をより楽しむための、入門書であり復習にも適した作品でした。
追伸。
マニア的に言えば日米の様々な団体の歴史を振り返ると、全米規模の団体とアメリカンプロレスの歴史を踏まえても、なお異質な団体を作るとなればジャパニーズスタイルの試合や「極めて日本的なプロレスという文化に対する概念」がアメリカマットでは差別化に有効である、それほどアメリカという国土にはプロレス文化における肥沃な土壌が広がっているという圧倒的な事実に気付かされました。
基本を知らなければこうした気づきは得られない。とっくにわかってる人も沢山いると思うけど、今さらながらそう感じることで私もまたプロレスの楽しみ方が一つ増えたと思います。
こうしたマニアでも読める、マニアでも楽しめる初心者向けの情報というのは基本的にマニアとして楽しむための工夫が出来ることが大前提です。初心に帰ることで忘れていたことを拾い上げ、また磨き上げ、新しい解釈にも気が付ける。同じジャンルでずっと楽しみを続けるにはそうしたセルフアップデートと換気の繰り返しが必要なのではないでしょうか。
私はマニアとオタクの違いなんか別にどうでもいいですが、マニアの中にもオタクの中にも、自分の楽しみ方と他人との差異を認められない奴や、どうにも我を通さないと気が済まない奴が居るのが問題であって。どこの国やどのジャンルでもそうですが、文化と言うものの裾野が広がって頂きは高くなって、その懐が深くなっていくにつれてそういう輩というのは多かれ少なかれ生まれるもので。それでもなお広がってゆくジャンルは確かに面白く、薄めればより大衆に、物足りなければだんだん濃くしてしまいには濃縮還元したものを決死のガブ飲みに至るわけで。最早、体には悪いとわかっていても挑みたいものがある。こんな幸せで豊かなことはない。マニア冥利に尽きる。もちろん自己責任で、だけど。自己責任ってのもヤな言葉になったよな、わかっててもやりたいからやる覚悟、くらいの使い方にならないもんかね。
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