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第172回。カップラーメンのスパン
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掲載日2017年 07月26日 01時00分
色んなカップラーメンがあるよな。
こないだ、わさび味のカップ焼きそばを食って悶絶してたばかりだけどさ。
わさビーフ味のカップ焼きそばって、どう思う?
食うよ、食ってココに書くよ。そりゃあ。
わさビーフ好きだし。
なんだっけ、男気博多どんたく味のわさビーフはホントに辛くてヤバかった。
ワサビ味のスナック菓子のワサビの辛さって、結局は舌にピリピリきちゃって最後まで食えないんだけど…どんたくわさビーフは止まらなかったな。美味いんだけど辛い。物凄く辛い。
男気がいるわあ。
ねえ男気ってさ、清原さんとか、なんか無理やり高い買い物させたりで全然カッコ悪い言葉になったよね。
私は野球には興味を持たなかったけど清原さんのホームランだけは好きで。
男道も買って読んだけど、長渕さんに喝破されてタバコを辞めたって話が出てくるのね。
…覚せい剤の方は何も言われなかったのかね。
話がどこへ飛んでゆくやら、ボストンバッグは薄っぺらだし。
何の話だっけ。
そうそうラーメン。
私が小学5年から6年の終わりまで、まあ人生最大の暗黒期その1を迎えておりました。
あの頃ってのは頭はハゲるし体重は激増するし友達とか家族との親密さは激減するしで、色々壊れている時期だった。円形脱毛症ってのにも暫く悩まされたっけな。
でもいちばん壊れてたのは食欲だった。
あの頃、昼間はろくすっぽ学校に行かないで寝てたことも多かった。
だから夜中寝れなくて深夜ラジオを聞いたりテレビを見たりゲームしたりしてた。
それをしながら、夜食も当然食べる。
当時は夜勤と昼勤の交互だった輝(テル)さんが出勤前に食べるように買って来てたり、元気だった祖父母が買っておいたものでカップラーメンが沢山あった。あと袋入りの乾麺も。
こっそり台所に降りて行って、ポットのお湯を注いで二階へダッシュ。
で食いながらゲームしながら…で食い終わったドンブリとかプラ容器なんかを部屋に放置。
今じゃ考えられない。
袋入り乾麺もなく、カップ麺はあるけどポットのお湯がぬるい。
しかしお湯を沸かしてたりすると祖母に見つかる。
怒りはしないし口うるさいまでも心配してくれるだろうに、なんか、その現場を見つかりたくなかった。
でも食いたい。
腹なんか減ってない。
ただ腹に食い物を入れながらゲームするって決めちゃったから仕方がない。
ほぼ水みたいなお湯で作ったカップラーメン。美味しいわけがない。
ほっとんど固いまま、かじるように食って、空き容器はベッドの下へ。
部屋の中は見る見る汚れて、体は見る見る膨らんでいった。
その時に家によく置いてあったのがカップスターとホットヌードルだった。
どっちも見かけなくなったな。
ずっとあるカップヌードルやUFOは凄いな。
味も変わらないようで、たまに食うとやたら美味いんだよな。
限定とか謳ってなくても売れないとすぐ消えちゃうのは当たり前だけど、それが自分は好きなんだけどなーって味だと切(せちゅ)ないよな。
結局、あの異常な食欲はガッツリ心のSOSだったんだろうな。
毛は抜ける、体は浮腫む、部屋は汚れる、問題が山積みだもんだから周囲を汚して自分を守っていたのかも。
そんなことを思い出されても作ってくれた人は嬉しくないだろうけど…。
でも、未だにカップ麺が無性に食べたいのは、あの時の名残のような気もするなあ。
普通に美味しいってのがいちばんでかいけど。
謎肉とか、有名店とか、具やスープに工夫があるとか、色々あって見ているだけでも楽しい。
そういえば前に居た会社の人が、全国津々浦々のカップ麺が食べられる居酒屋があるって話してたな。
まだあるのかな。
お土産物とか地域限定のも揃えてあって、注文するとお湯が入って出てくるんだか自分で開けて入れるんだったか忘れたけど、そんなお店があるそうな。
ご飯も付くランチがあるって聞いたときはちょっと笑った。
でもさあ、カップ麺の残りにご飯って美味いんだよな。
ダメだってわかってるけど、すげえ浮腫むし塩分半端ねえって、でも
美味いんだよな。
今から20年ぐらい前のカップラーメンか。
どんな味だったんだろうな。
毎日やしょっちゅうじゃなくても、年に数回ずっと食べてると細かな変化には気付かないんだろうけど、きっと色々変わってるんだろうな。
味の好みもだけど、小麦とか燃料が高くなったりさ。
世の中の方がそんなふうに変わっちゃってるのはどうしようもないからなあ。
それでもずっと同じに食べられるのって凄いことだよな。
何を隠そう、隠れてないけど、メキシコにもカップラーメンがある。
マルチャンの。
というか一説には結構定着していて、カップラーメンのことをマルチャンと呼ぶそうな。
アメリカでテレビゲームのことをニンテンドーって呼ぶのと同じだな。
映画レスラーで、ランディが近所の子供に
「ニンテンドーやるか!?」
って誘ってる場面を見て、うわ!本当に言うんだ!!って感動したなあ。
で、そのメキシコ版マルチャン。
入寮するときに差し入れとして1ダース頂いた。
サイズは少し小さめ、日本で言うと、エースコックのスープ春雨くらいのサイズだった。
12個もあるから、と早速ひとつ食ってみた。
お湯を入れて3分。
具は日本のとあまり変わらなかった。グリーンピースの色がやけに鮮やかだったな。
味は…味は…なんつーか、ダシの効いてない醤油味。
醤油も、なんかちょっと微妙に違ってる。
コンソメとかトマトとか他にも入っているのだろうね。
不味いと思うじゃん?
意外とコレがハマるんだよね。
で結局パカスカ食ってたら、あまりインスタントを食うな、というのと、やっぱ身体づくりのためにも控えなさい、と言われてしまいました。
で帰国するまでに半分くらいなんだかんだ食べたなあ。
小遣いと、たまに仕送りしてもらった…というか銀行口座に入れてもらったのを近所の国際ATMで引き出していたので常に金欠で。
キャッシュカードの裏面にPLUSって書いてある。今でもそのカードを見るたびに、ああ幻じゃなかったんだなと思う。
で金欠なもんだからラーメンを食うわな。
夜中にお湯を沸かすとうるさいので、給水機の熱湯のコックをひねって、それで食う。
なんだ、やってること変わらねえじゃん。
と思ってたら、その数か月後にはメキシコにすら居なくなってたって、それじゃあんまりか。
でもほんとだからしょーがない。
ラーメンも自分の夢も、熱いうちに消化しないとね!って。
伸びて水を吸っちゃうと浮腫んで、ちょっとしたことで切れたり捨てられちゃったりする。
3分間の辛抱が永遠に感じる時があるように、いまが耐えどきだったんだなって。
後から思うから幸せなのかも。
小学5年の私にも、教えてやりたい。
あと熱いカップラーメンを腹いっぱい食べさせてやりたい。
そのあとでもうちょっと手厳しくトレーニングをさせたい。
色んなカップラーメンがあるよな。
こないだ、わさび味のカップ焼きそばを食って悶絶してたばかりだけどさ。
わさビーフ味のカップ焼きそばって、どう思う?
食うよ、食ってココに書くよ。そりゃあ。
わさビーフ好きだし。
なんだっけ、男気博多どんたく味のわさビーフはホントに辛くてヤバかった。
ワサビ味のスナック菓子のワサビの辛さって、結局は舌にピリピリきちゃって最後まで食えないんだけど…どんたくわさビーフは止まらなかったな。美味いんだけど辛い。物凄く辛い。
男気がいるわあ。
ねえ男気ってさ、清原さんとか、なんか無理やり高い買い物させたりで全然カッコ悪い言葉になったよね。
私は野球には興味を持たなかったけど清原さんのホームランだけは好きで。
男道も買って読んだけど、長渕さんに喝破されてタバコを辞めたって話が出てくるのね。
…覚せい剤の方は何も言われなかったのかね。
話がどこへ飛んでゆくやら、ボストンバッグは薄っぺらだし。
何の話だっけ。
そうそうラーメン。
私が小学5年から6年の終わりまで、まあ人生最大の暗黒期その1を迎えておりました。
あの頃ってのは頭はハゲるし体重は激増するし友達とか家族との親密さは激減するしで、色々壊れている時期だった。円形脱毛症ってのにも暫く悩まされたっけな。
でもいちばん壊れてたのは食欲だった。
あの頃、昼間はろくすっぽ学校に行かないで寝てたことも多かった。
だから夜中寝れなくて深夜ラジオを聞いたりテレビを見たりゲームしたりしてた。
それをしながら、夜食も当然食べる。
当時は夜勤と昼勤の交互だった輝(テル)さんが出勤前に食べるように買って来てたり、元気だった祖父母が買っておいたものでカップラーメンが沢山あった。あと袋入りの乾麺も。
こっそり台所に降りて行って、ポットのお湯を注いで二階へダッシュ。
で食いながらゲームしながら…で食い終わったドンブリとかプラ容器なんかを部屋に放置。
今じゃ考えられない。
袋入り乾麺もなく、カップ麺はあるけどポットのお湯がぬるい。
しかしお湯を沸かしてたりすると祖母に見つかる。
怒りはしないし口うるさいまでも心配してくれるだろうに、なんか、その現場を見つかりたくなかった。
でも食いたい。
腹なんか減ってない。
ただ腹に食い物を入れながらゲームするって決めちゃったから仕方がない。
ほぼ水みたいなお湯で作ったカップラーメン。美味しいわけがない。
ほっとんど固いまま、かじるように食って、空き容器はベッドの下へ。
部屋の中は見る見る汚れて、体は見る見る膨らんでいった。
その時に家によく置いてあったのがカップスターとホットヌードルだった。
どっちも見かけなくなったな。
ずっとあるカップヌードルやUFOは凄いな。
味も変わらないようで、たまに食うとやたら美味いんだよな。
限定とか謳ってなくても売れないとすぐ消えちゃうのは当たり前だけど、それが自分は好きなんだけどなーって味だと切(せちゅ)ないよな。
結局、あの異常な食欲はガッツリ心のSOSだったんだろうな。
毛は抜ける、体は浮腫む、部屋は汚れる、問題が山積みだもんだから周囲を汚して自分を守っていたのかも。
そんなことを思い出されても作ってくれた人は嬉しくないだろうけど…。
でも、未だにカップ麺が無性に食べたいのは、あの時の名残のような気もするなあ。
普通に美味しいってのがいちばんでかいけど。
謎肉とか、有名店とか、具やスープに工夫があるとか、色々あって見ているだけでも楽しい。
そういえば前に居た会社の人が、全国津々浦々のカップ麺が食べられる居酒屋があるって話してたな。
まだあるのかな。
お土産物とか地域限定のも揃えてあって、注文するとお湯が入って出てくるんだか自分で開けて入れるんだったか忘れたけど、そんなお店があるそうな。
ご飯も付くランチがあるって聞いたときはちょっと笑った。
でもさあ、カップ麺の残りにご飯って美味いんだよな。
ダメだってわかってるけど、すげえ浮腫むし塩分半端ねえって、でも
美味いんだよな。
今から20年ぐらい前のカップラーメンか。
どんな味だったんだろうな。
毎日やしょっちゅうじゃなくても、年に数回ずっと食べてると細かな変化には気付かないんだろうけど、きっと色々変わってるんだろうな。
味の好みもだけど、小麦とか燃料が高くなったりさ。
世の中の方がそんなふうに変わっちゃってるのはどうしようもないからなあ。
それでもずっと同じに食べられるのって凄いことだよな。
何を隠そう、隠れてないけど、メキシコにもカップラーメンがある。
マルチャンの。
というか一説には結構定着していて、カップラーメンのことをマルチャンと呼ぶそうな。
アメリカでテレビゲームのことをニンテンドーって呼ぶのと同じだな。
映画レスラーで、ランディが近所の子供に
「ニンテンドーやるか!?」
って誘ってる場面を見て、うわ!本当に言うんだ!!って感動したなあ。
で、そのメキシコ版マルチャン。
入寮するときに差し入れとして1ダース頂いた。
サイズは少し小さめ、日本で言うと、エースコックのスープ春雨くらいのサイズだった。
12個もあるから、と早速ひとつ食ってみた。
お湯を入れて3分。
具は日本のとあまり変わらなかった。グリーンピースの色がやけに鮮やかだったな。
味は…味は…なんつーか、ダシの効いてない醤油味。
醤油も、なんかちょっと微妙に違ってる。
コンソメとかトマトとか他にも入っているのだろうね。
不味いと思うじゃん?
意外とコレがハマるんだよね。
で結局パカスカ食ってたら、あまりインスタントを食うな、というのと、やっぱ身体づくりのためにも控えなさい、と言われてしまいました。
で帰国するまでに半分くらいなんだかんだ食べたなあ。
小遣いと、たまに仕送りしてもらった…というか銀行口座に入れてもらったのを近所の国際ATMで引き出していたので常に金欠で。
キャッシュカードの裏面にPLUSって書いてある。今でもそのカードを見るたびに、ああ幻じゃなかったんだなと思う。
で金欠なもんだからラーメンを食うわな。
夜中にお湯を沸かすとうるさいので、給水機の熱湯のコックをひねって、それで食う。
なんだ、やってること変わらねえじゃん。
と思ってたら、その数か月後にはメキシコにすら居なくなってたって、それじゃあんまりか。
でもほんとだからしょーがない。
ラーメンも自分の夢も、熱いうちに消化しないとね!って。
伸びて水を吸っちゃうと浮腫んで、ちょっとしたことで切れたり捨てられちゃったりする。
3分間の辛抱が永遠に感じる時があるように、いまが耐えどきだったんだなって。
後から思うから幸せなのかも。
小学5年の私にも、教えてやりたい。
あと熱いカップラーメンを腹いっぱい食べさせてやりたい。
そのあとでもうちょっと手厳しくトレーニングをさせたい。
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