不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

第１５７回。オバケのＱ太郎に電話をしよう

掲載日2017年 07月11日 01時00分

今の技術でもコレは出来ると思う。出来るっていうか、もっと高度なのがあるかもね。

私が好きなこどものおもちゃ（サナちゃんじゃないぞ）は、ばかばかしいくらい単純で、なんでもない仕組みだけどキッチリ子供だましになるっていう素晴らしいやつのこと。

この場合の子供だましって悪いもんじゃなくて、子供のために罪のない嘘を良い感じの温度でやってくれてたんだろうなっていうのが今になってわかるようなものね。

その素晴らしき子供だましなおもちゃが何かって言うとね、テレビっ子っていうビデオテープと電話型のおもちゃのセットなんだけど。

私が持ってたのはオバケのＱ太郎のテレビっ子。
ＶＨＳのビデオを入れるとＱちゃんが出てきて、電話型の機械をイヤホンプラグに繋ぐんだ。それで受話器の聞く側のところにスピーカーがついてるからそこからＱちゃんと電話してるていで進むの。
でね、時々Ｑちゃんがこっちに電話をかけて質問をしてくれるんだけど、ＶＨＳのテープに相互作用なんかないじゃん。だから、そこはジージーって通信してるような効果音が鳴って、Ｑちゃんがそれぞれそれっぽい事言ってくれるんだ。

電話のおもちゃにはいくつかボタンがあって、数字だったかＡＢＣだったか…もう忘れちゃったな。で、それぞれのボタンを押してね！って言われて押すんだよ。
でも結局ボタンなんか飾りで、テープが進むとそれぞれのボタンを押したときのリアクションが流れて話が進むだけ。
だけどその時は受話器型スピーカーをＱちゃんと直通の電話だと思い込んで、何度も彼に電話をかけてた。

これが凄くいい子供だましだったって、思うんだよな…。

こういうおもちゃってあったよな。
そんなはなし。