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第150回。高校2年にしてウンコをもらした話
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掲載日2017年 07月04日 01時00分
私の通ってた高等学校にいちばん近い掃き溜めであるところの母校は定時制で、2年生になると3年で卒業するために追加で単位を取得するための特別授業に出席する必要がある。
別に4年でいいやってひとは、お昼でオシマイ。
3年で卒業したいひとは、昼から2時間分の特設授業(縮めてトクセツと呼んでいた)を受ける。
このトクセツは色んな教科から選択できるのだが、まあ当たりもあればハズレもある。
前に書いたマサシくんの単位を偏見だけで落とした地学教諭の中西某みたいにホントにクズみたいなやつもいたし、反対に、選択の時点では不人気だった化学の先生はヌボーっとしてたが悪い人じゃなかった。
で、人気があったのはやっぱり音楽とか技術(木工)とか。
私も軽音楽の授業を選択して無事に潜り込めたので、いつもその時間は楽しくやっていた。
同じクラスに速弾きギタリストの平松君やピアノの得意な成瀬君が居たので、、彼らの演奏を聴いてるのも楽しみだった。平松君はKISSでもヴァン・ヘイレンでもハードロックなら言えばなんでも弾いてくれたな。
音楽室には特設授業を受け持つ後藤先生がいつもいて、この人もおっとりしてておっぱいが大きい美人の先生だった。当時すでに人妻だったけどね。それがまたね…
で、軽音楽を選択してると同じ授業を取ってるイッコ上の人々とも知り合って。
その中にひと際細身で小さいけど美人のユカコちゃんが居た。
あー…この話、本人があの時気付いてたかどうか知らないけど私が自分から白状はして無いんだよな。
ココ読むかな?
ま、いいか。10年以上前の話だし。
で、私はこのユカコちゃんとどーにかデートがしたかった。
でも全然なびいてくれなくて、駅まで送ってったり、メールや電話をしたりするくらい。
可愛いし頭の回転が速くて話をしてると楽しかった。
軽音楽の授業の少し前に音楽室が開くので、そこでピアノを弾いてる彼女に会うのが楽しみだった。
で、ある日。
学校の帰りに少し遠回りだけどマジカルってお店に行く事になったんだ。
当時、地元に何店舗かあったレコードショップとゲーム屋さんが合わさったお店で、オレンジの看板が目印。学校からずーっと県道を南へ歩いて、そこで彼女のお買い物に付き合って、駅までまたずーっと歩いて送る。あの子、細身なのにあんときよく歩いたよなあ。今でも思う。というか、今だったらデートでもちょっと抵抗あるくらい歩いた気がする。どうしたっけなあ、何しろ頭がいっぱいでよく覚えていない。
そう、そんな私と彼女との甘酸っぱくてウンコ臭い思い出の正体は。
マジカルで彼女が買い物をしている間、私はレコードコーナーでジャガー・ハード・ペインのVHSを買うかどうか真剣に悩んでいた。この時はガソリンスタンドでバイトしてたのでお給料はたんまりあったが、小遣いは少なかった。うーーーーん…と思っていると、ほら、本屋さんとかでもよおしちゃう人いるじゃん?
書泉グランデとかソフマップで催すならアイドルのサイン会兼即売会だけど、私がマジカルでもよおしていたのは底抜けの便意だった。こんな日に限って、数年に一度の快便様が降臨なされたのだ。
凍った湖が割れるみたいにケツも割れよとばかりに押し寄せる便意。どどどどうしよう…!
一歩歩くだけで冷や汗が腋からケツからタラリと垂れるのがわかる。
お腹の中に石が入ったまま腸がゴリゴリ動いているようだ。
ヤバい、トイレに…と思った矢先。
オッス、お待たせ。
彼女の買い物が終わった。
あ、ああ。早かったね。
うん。すぐ見つかってさ、ついでに他のCDも…
もう後半は聞こえてなかった。彼女の笑顔だけがまぶしくて、白い額にヘアピンで留めた前髪がはらりと揺れていた。私は自転車を押しながら、彼女はCDの入ったオレンジの手提げビニール袋をフラフラ揺らしながら歩いた。長くゆるやかな坂道から、今よりビルや大型店舗の少なかった街並みが良く見渡せた。彼女と何の話をしてただろう。全然思い出せない。そして、彼女になんて言って、マジカルから徒歩5分の所にあったWAVE(これも当時この辺りに沢山あったお店。マジカルと似ていたけど、こっちは本屋さんとレンタルショップも兼ねていた)の駐車場にあるトイレに駆け込んだんだったか。
ズボンとパンツを下すと、見事に炸裂していた。
あーあ…どうしよ…。
恥ずかしいやら情けないやらでちょっと泣きそうだった。
ウォッシュレットもなく、苦労して拭きとって流し、パンツはビニール袋で2重にしてカバンの奥に詰め込んだ。
ノーパンのまま何食わぬ顔でトイレから出てきて、また話しながら歩き始めた。
が、この落ち着かないのなんの…。
私の家は駅から徒歩10分くらいのところなのだが、いつもは改札の前でも長々話し込むところを
あ、じゃあ今日はオレ帰るよ…。
と大人しく家に入って、ソッコーでパンツをゴミ箱の下の方に捨てて風呂に入ってちょっと泣いた。
あーあ、駅まで行って今日こそなんとか彼女にウンと言わせたかったなあ。
けど実際は、お尻にウンコが挟まってちゃあなあ。
結局、この時にゴミ箱を改められたら大変なので、自分で家じゅうのゴミをまとめて、袋を縛って車庫に出して、翌朝もゴミ収集所に出したのがきっかけで未だに我が家のゴミ捨て当番は私なのだ。
あの時のパンツはとっくに捨てたのに、こんなしょーもない思い出だけがこびりついて残っている。
私の通ってた高等学校にいちばん近い掃き溜めであるところの母校は定時制で、2年生になると3年で卒業するために追加で単位を取得するための特別授業に出席する必要がある。
別に4年でいいやってひとは、お昼でオシマイ。
3年で卒業したいひとは、昼から2時間分の特設授業(縮めてトクセツと呼んでいた)を受ける。
このトクセツは色んな教科から選択できるのだが、まあ当たりもあればハズレもある。
前に書いたマサシくんの単位を偏見だけで落とした地学教諭の中西某みたいにホントにクズみたいなやつもいたし、反対に、選択の時点では不人気だった化学の先生はヌボーっとしてたが悪い人じゃなかった。
で、人気があったのはやっぱり音楽とか技術(木工)とか。
私も軽音楽の授業を選択して無事に潜り込めたので、いつもその時間は楽しくやっていた。
同じクラスに速弾きギタリストの平松君やピアノの得意な成瀬君が居たので、、彼らの演奏を聴いてるのも楽しみだった。平松君はKISSでもヴァン・ヘイレンでもハードロックなら言えばなんでも弾いてくれたな。
音楽室には特設授業を受け持つ後藤先生がいつもいて、この人もおっとりしてておっぱいが大きい美人の先生だった。当時すでに人妻だったけどね。それがまたね…
で、軽音楽を選択してると同じ授業を取ってるイッコ上の人々とも知り合って。
その中にひと際細身で小さいけど美人のユカコちゃんが居た。
あー…この話、本人があの時気付いてたかどうか知らないけど私が自分から白状はして無いんだよな。
ココ読むかな?
ま、いいか。10年以上前の話だし。
で、私はこのユカコちゃんとどーにかデートがしたかった。
でも全然なびいてくれなくて、駅まで送ってったり、メールや電話をしたりするくらい。
可愛いし頭の回転が速くて話をしてると楽しかった。
軽音楽の授業の少し前に音楽室が開くので、そこでピアノを弾いてる彼女に会うのが楽しみだった。
で、ある日。
学校の帰りに少し遠回りだけどマジカルってお店に行く事になったんだ。
当時、地元に何店舗かあったレコードショップとゲーム屋さんが合わさったお店で、オレンジの看板が目印。学校からずーっと県道を南へ歩いて、そこで彼女のお買い物に付き合って、駅までまたずーっと歩いて送る。あの子、細身なのにあんときよく歩いたよなあ。今でも思う。というか、今だったらデートでもちょっと抵抗あるくらい歩いた気がする。どうしたっけなあ、何しろ頭がいっぱいでよく覚えていない。
そう、そんな私と彼女との甘酸っぱくてウンコ臭い思い出の正体は。
マジカルで彼女が買い物をしている間、私はレコードコーナーでジャガー・ハード・ペインのVHSを買うかどうか真剣に悩んでいた。この時はガソリンスタンドでバイトしてたのでお給料はたんまりあったが、小遣いは少なかった。うーーーーん…と思っていると、ほら、本屋さんとかでもよおしちゃう人いるじゃん?
書泉グランデとかソフマップで催すならアイドルのサイン会兼即売会だけど、私がマジカルでもよおしていたのは底抜けの便意だった。こんな日に限って、数年に一度の快便様が降臨なされたのだ。
凍った湖が割れるみたいにケツも割れよとばかりに押し寄せる便意。どどどどうしよう…!
一歩歩くだけで冷や汗が腋からケツからタラリと垂れるのがわかる。
お腹の中に石が入ったまま腸がゴリゴリ動いているようだ。
ヤバい、トイレに…と思った矢先。
オッス、お待たせ。
彼女の買い物が終わった。
あ、ああ。早かったね。
うん。すぐ見つかってさ、ついでに他のCDも…
もう後半は聞こえてなかった。彼女の笑顔だけがまぶしくて、白い額にヘアピンで留めた前髪がはらりと揺れていた。私は自転車を押しながら、彼女はCDの入ったオレンジの手提げビニール袋をフラフラ揺らしながら歩いた。長くゆるやかな坂道から、今よりビルや大型店舗の少なかった街並みが良く見渡せた。彼女と何の話をしてただろう。全然思い出せない。そして、彼女になんて言って、マジカルから徒歩5分の所にあったWAVE(これも当時この辺りに沢山あったお店。マジカルと似ていたけど、こっちは本屋さんとレンタルショップも兼ねていた)の駐車場にあるトイレに駆け込んだんだったか。
ズボンとパンツを下すと、見事に炸裂していた。
あーあ…どうしよ…。
恥ずかしいやら情けないやらでちょっと泣きそうだった。
ウォッシュレットもなく、苦労して拭きとって流し、パンツはビニール袋で2重にしてカバンの奥に詰め込んだ。
ノーパンのまま何食わぬ顔でトイレから出てきて、また話しながら歩き始めた。
が、この落ち着かないのなんの…。
私の家は駅から徒歩10分くらいのところなのだが、いつもは改札の前でも長々話し込むところを
あ、じゃあ今日はオレ帰るよ…。
と大人しく家に入って、ソッコーでパンツをゴミ箱の下の方に捨てて風呂に入ってちょっと泣いた。
あーあ、駅まで行って今日こそなんとか彼女にウンと言わせたかったなあ。
けど実際は、お尻にウンコが挟まってちゃあなあ。
結局、この時にゴミ箱を改められたら大変なので、自分で家じゅうのゴミをまとめて、袋を縛って車庫に出して、翌朝もゴミ収集所に出したのがきっかけで未だに我が家のゴミ捨て当番は私なのだ。
あの時のパンツはとっくに捨てたのに、こんなしょーもない思い出だけがこびりついて残っている。
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