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第104回。パットン大戦車軍団
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掲載日2017年 05月19日 01時00分
名作映画鑑賞、今回はコチラ。
パットン大戦車軍団。史実を基にした戦争映画で、アフリカやヨーロッパ各地でナチスドイツと戦ったパットン将軍と言う人の戦いぶりを描いた快作。
このパットンと言う人物。
優秀で勇猛だがとにかく口が荒く、しょっちゅう放言・失言をしては窘められ、場合によっては失脚している。
映画化に当たって実際の物言いより随分ソフトに直されたほどだという。
確かに、劇中のパットン将軍もかなり過激な言い回しをする。
しかしそれらのほとんどは「あまりにも正しい」言葉であって、何かを差別したり侮辱したりしたくて言っているわけではない。
もっとも、(当時不倶戴天の敵だった)ヒットラーを示して「あのチョビ髭のヘッポコ絵描き」を「わしがぶっ殺してやる!!」などと言い放つ辺り、荒っぽい人物である事に変わりはない。
邦題にもある大戦車軍団についてだが、こちらは迫力満点。
凄い。本当に戦争してるんじゃないかってぐらいの爆発、爆発、大爆発。
登場人物は少な目、主役以外のキャラクターも控えめだが、とにかくパットンが勇ましく進んだりちょっぴり凹んだり、また立ち直ったり、かと思えば神経を病んだ兵士を叱咤し(この時の行動や言動が人権屋の格好のエサとなり、後々まで尾を引いた)、敬虔なクリスチャンであり熱心な戦術研究家らしい一面ものぞかせる。
特に古代の戦闘、戦略についてはかなり詳しく、その知識の豊富さが内外に知れ渡っている様子が描かれる。
乱暴で粗雑、しかし勇猛で知識もある。
戦術は攻撃一辺倒、しかしその裏には古代から膨大な知識に裏打ちされた戦術がある。
従軍の牧師に向かって
「この悪天候を何とかしてくれ」
と祈るように頼んだ時は、主の敵を討つ為に好天を恵んでください、と言う言い方をしていた。
現代にしてみると時代遅れもいい所の世界なのだが、だからこそ興味深い。
時代は遅れたりはしない。我々が遠ざかり、忘れてゆくのだ。
良くも悪くも生粋の軍人であり、戦術家であったパットンの生き様を、この映画で垣間見ることが出来る。
遺族にはあまり協力を得られなかったそうだが、その分をパットン自身の著書や当時を知る人物から調べ上げてここまで作ったのだからすごい。
これもまたいい映画でした。
名作映画鑑賞、今回はコチラ。
パットン大戦車軍団。史実を基にした戦争映画で、アフリカやヨーロッパ各地でナチスドイツと戦ったパットン将軍と言う人の戦いぶりを描いた快作。
このパットンと言う人物。
優秀で勇猛だがとにかく口が荒く、しょっちゅう放言・失言をしては窘められ、場合によっては失脚している。
映画化に当たって実際の物言いより随分ソフトに直されたほどだという。
確かに、劇中のパットン将軍もかなり過激な言い回しをする。
しかしそれらのほとんどは「あまりにも正しい」言葉であって、何かを差別したり侮辱したりしたくて言っているわけではない。
もっとも、(当時不倶戴天の敵だった)ヒットラーを示して「あのチョビ髭のヘッポコ絵描き」を「わしがぶっ殺してやる!!」などと言い放つ辺り、荒っぽい人物である事に変わりはない。
邦題にもある大戦車軍団についてだが、こちらは迫力満点。
凄い。本当に戦争してるんじゃないかってぐらいの爆発、爆発、大爆発。
登場人物は少な目、主役以外のキャラクターも控えめだが、とにかくパットンが勇ましく進んだりちょっぴり凹んだり、また立ち直ったり、かと思えば神経を病んだ兵士を叱咤し(この時の行動や言動が人権屋の格好のエサとなり、後々まで尾を引いた)、敬虔なクリスチャンであり熱心な戦術研究家らしい一面ものぞかせる。
特に古代の戦闘、戦略についてはかなり詳しく、その知識の豊富さが内外に知れ渡っている様子が描かれる。
乱暴で粗雑、しかし勇猛で知識もある。
戦術は攻撃一辺倒、しかしその裏には古代から膨大な知識に裏打ちされた戦術がある。
従軍の牧師に向かって
「この悪天候を何とかしてくれ」
と祈るように頼んだ時は、主の敵を討つ為に好天を恵んでください、と言う言い方をしていた。
現代にしてみると時代遅れもいい所の世界なのだが、だからこそ興味深い。
時代は遅れたりはしない。我々が遠ざかり、忘れてゆくのだ。
良くも悪くも生粋の軍人であり、戦術家であったパットンの生き様を、この映画で垣間見ることが出来る。
遺族にはあまり協力を得られなかったそうだが、その分をパットン自身の著書や当時を知る人物から調べ上げてここまで作ったのだからすごい。
これもまたいい映画でした。
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