不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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第75回。団地のはなし。

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団地と言う建物が好きで。
立地と言い佇まいと言い、なんとも言いがたい魅力を感じる。

生活、営みというものが渾然一体をなし、ぎゅっと固められたものが立ち並ぶ風景。
あの壁や床や天井を全て透かして見ると、すごく前衛的な光景になることだろう。

軍艦島なんて、日本の団地文化、長屋文化の傑物じゃなかろうか。

19の冬。
私はサカ○イ引越センターで短期のアルバイトをしていた。
色んな現場があった。ヤクザなインチキ占い屋さんの引っ越し?もやった。
で、当然のことながら団地も沢山あった。色んなお客さんが色んな団地へと引越しをした。

こじゃれたアパルトマン、薄汚れた公営住宅、エレベーターのある団地、無い団地。

そりゃあ、エレベータのない団地の4階(これを縮めてベータなしタテ4、などという)に冷蔵庫なんか運び込むときは大変でしたよ。
でもね。そういうお引越しを請け負う事によって、見知らぬ街の見知らぬ人の見知らぬ部屋を垣間見るわけで。

今でも覚えのある土地を通ると、ああここでこんなお引越しをしたな。と思い出すときがある。その人が見る風景、その人が感じる匂いを、私も享受する。そこに、団地暮らしを少しだけ感じることが出来た。

愛知県は自動車関連産業が盛んだから、外国の皆さんが数多く住んでいる。
私の同級生にも沢山居た。
なので、団地にも治安の良し悪しなど様々な問題がある。

一概に団地はいいなあ!などと呑気に言ってられないのも事実。
今まさにこの時にも、恋愛から犯罪まで、様々な営みが蠢き、吹き出しては溢れているのだ。

お気に入りの団地もいくつかある。

夕暮れ、朝方、真夜中。
街の顔は様々に変わり、団地も同様に色々な表情をする。
それを遠巻きに、気楽な立場で見ているうちは魅力的なのかね。

なんなんだろう。
とにかくずっと私は、団地と言うものが好きだ。

団地で怖い話も沢山拾ったけどね。
そっちは、まあ近いうちに。
ホラー好きな方って今どのぐらいいるんだろ。

ここまで読んでくだすった方で、よかったらお答えくだせえ。
1 コワイの好き!
2 やめろ!!!!
3 かっぱえびせん
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