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私の全部は、あなたにあげよう。
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「傷、大きいでしょ」
「うん。すごいね」
やっぱり気になるんだ。そうだよね、こんな体だもの。
「頑張ったんだね。ひさこちゃん」
そう言って彼は私のお腹の傷を優しく撫でて、指先のぬくもりが汗ばんで冷えた肌に心地よい。ひさこちゃん、って呼んでくれたこともうれしくて、ついさっきまで彼が入っていた私のあそこがきゅんと収縮する。私の赤ちゃんは、ここから出てきていないから。
「ごめんね、こんな体で」
「えっ」
彼は戸惑ったような返事をしながらも、私の体を優しく撫でる指先を止めなかった。
「胸だって垂れてるし…子供産んでから体重も戻らなくって。全部ガタガタ。それでもいいの?」
「いいよ」
私が全部言い終わらないうちから彼はそう答えて、すっかり垂れたGカップのおっぱいをゆっくり揉みながら乳首にそっと吸い付いた。大きく膨らんだおっぱいと黒くなった乳首は出産を終えてみると惨めなものだった。まだ産んで数か月しか経っていないから、と自分に言い聞かせても、ずっとこのままだったらどうしようという不安の方がはるかに大きくって。自分でもちょっと自慢だったおっぱいも、今ではすっかりハリが失せて振り子のようになってしまった。仰向けに寝転がると左右に広がって垂れてゆく。そのおっぱいをよいしょ、って感じで持ち上げて、彼は私の腋の下に舌を伸ばした。
「やだあ」
体の手入れもしてないから、舐められるたびにじょり、ざり、と音がする。剃ってないどころじゃなく生えている。
「くさいでしょ、汚いよ」
「ぜーんぜん。ひさこちゃんの味と匂い」
くすぐったいんだけど、その奥にある別の感触を捕まえたくなる。足をぴんと伸ばしたり、シーツを強く握ったり、彼の背中に手指を這わせたり。それでもやっぱり吐く息や舌の感触が腋毛を潜り抜けてきて、くすぐったさが勝ってしまう。
でも、やめないで。
「ねえ」
ん? と彼が顔を上げるとき、黒くしぼんた乳首が口からてろんと転がり出て、ちゅぱん! と間抜けな音を立てた。
「なあに?」
「なんでもない」
彼は困ったように少し笑って、またおっぱいに戻っていった。ぐい、と力強く、だけど優しく掴まれたおっぱいが円を描くように揉まれて、その乳首だけを舐めたり吸ったり転がしたり。そのうちに片方は指先でゆっくりなぞられて、その触れるか触れないかの感触が、またあのくすぐったさの向こう側に行けそうで行けないもどかしさを呼び覚ます。
「ねえ」
ん? と彼が声を出したので、黒くしぼんだ乳首が彼の口の中で小刻みに震えて前歯に当たる。少し痛い。
「なあに?」
「あのね、あの……」
いざとなると口に出すのはやっぱり恥ずかしい。だけど
「どうかしたの?」
彼は許してはくれないだろう。私が恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、きっと言わせようとするに違いないから。
「ううん、やっぱりいい」
「そっか」
彼は少し残念そうにこぼして、またおっぱいに戻っていった。ぎゅっ、と少し強くつままれた乳首の先から母乳が滴る。血よりも粘液よりも、なんだか彼に見られて一番恥ずかしいのは母乳な気がして体をこわばらせたかったけど、それより早く彼が乳首に吸い付いた。軽く噛みながら吸い込むと、母乳がするすると出ていく感じがわかる。自分の人肌に温められた液体が、相手の更にあたたかな口の中にこぼれてゆく感触。不思議で、少し背徳的で、私は思わず彼の頭をぎゅっと抱きしめた。
「ねえ、……も、して」
「んー?」
「こっちもして……」
「どっち?」
おもむろに顔を上げてにっこり微笑みながら、彼は私にそう言った。
「こ、こっち!」
私は恥ずかしさで真っ赤になった顔を背けながらも、彼の左手をしっかり捕まえて自分のあそこにグイと押し当てた。彼の指先がそのまま少し曲がって触りだしてくれたので、どうやら許して
「ここ、なんていうの?」
くれない、のね。やっぱりね。
「ねえ、なんていうの?」
彼は私の耳元に顔を寄せて、耳たぶを甘く噛みながらささやいた。右手は乳首をつまんだまま、割れ目の付け根に曲げた指をしっかりと引っ掛けるようにして刺激を続ける。
「おしえて?」
ちゅっ、ちゅっ、と音を立てて乳首を吸われつつ、にっちにっちにっちにっち、と小刻みに指を動かして言えない場所を責められる。人差し指と中指の先端が、かすかに触れるたびに体がピクリと反応する。
「ねえ、どこ?」
彼はいつもながらしつこい。でも、気持ちいい。責められて、言わされようとしている自分もいとおしい。この人になら、何をされてもいい。だけどやっぱり、自分で言い出すのは恥ずかしい。
「ひさこちゃん可愛い」
ちゅっ。とほっぺにキスをされて、こわばっていた体の力がすっと抜けていった。はあ、と、大きな心地よい溜息をついて私は彼の首に手を回してささやいた。
「おまんこも、して」
「もうしてる」
彼は意地悪にそう答えたけど、ちがうの。
「舐めて」
「……!」
さすがに面食らったのか、一瞬だけ手が止まった。戸惑う顔も可愛いな。そしてその一瞬の間に私はスルスルと体を入れ替えて、彼の顔の上に跨ってぺたんと座ってしまった。苦しそうな唇の動きが呼吸の生暖かさと一緒に私のあそこでぐにゅぐにゅと伝わってくる。少し歯が当たって痛いけど。私も彼のおちんちんをぎゅっと握って、そのまま口に含んでみた。すでに少し硬くなってきていて、それはいいけど自分の匂いが皮膚や毛にべっとり染み付いてちょっとくさい。彼のは幾らでも平気だけど、自分のはちょっと嫌かも……でも、彼に付いた自分のにおいとかを綺麗にしてあげてると思うと、それはそれでいいかな。彼の口の動きがイマイチなのも、もしかしたらさっきまでの自分と戦っているのかも。いつもそれを綺麗に舐めてるんだぞ、ほら!
ぎゅっ。と音がするほど彼の顔に押し付けて、苦しそうにしているのにおちんちんがどんどん硬くなっていくのが楽しくて。もしかして彼はマゾなのかしら。
「ねえ、自分の味する?」
「……」
もごもご言っている彼の頭がうん、うんと頷いている。でもダメ、許してあげないっ。私は再び彼のおちんちんを咥えて勢いよく上下させる。口の中に入ってくるというより、口を固定して頭が動いているかんじ。自分がモノになったみたいに動いてあげる。彼の腰が少し浮いて、また沈んで。両手をしっかりついて、頭だけ動かしたり舌で舐め回したり。彼は先っぽより茎の方が感じるみたい。オナニーのし過ぎなんじゃないかな、私というものがありながら……。噛んじゃえ。
「あうっ!」
「うふふ、痛かった?」
「だ、大丈夫……」
私のお尻の下からやっとのことで顔を外して、息も絶え絶えに答えてくれる。その顔を想像しただけで、また溢れてきてしまって彼の顔を濡らす。おちんちんが破裂しそうなのは強く握っているからだけじゃないよね。でも、まだだめ。
「入れたひ?」
肘をついて握りしめて、空いた手で太ももやタマタマをさすりながら意地悪に聞く。舌先は彼の赤く膨れ上がった先っぽを這い回る。ここは敏感過ぎるみたいで、腰がビクビクしているのが可愛くて。
「い、入れた……い」
ぐいぐい押し付けられるおまんこからやっと口を離して答える彼に、また押し付けて私も舐め続ける。握っている指先を押し返すように強く脈打つそれは、いつもより少し大きくたくましく見えた。私も私でずっと一生懸命舐めてくれてるから、もう本当は入れたくて仕方がない。色んな人としてきたけど、このおちんちんが一番好き。大きさも硬さも形も色もにおいも、精子も全部。舐めても舐めても愛しさが止まらなくて、鼻の奥にも口の中にも彼の味と匂いが染み付いていって、飲み込むのも惜しいぐらいずっと溜まってくのが嫌じゃない。仕事やお金のためじゃなくて、彼のためだから。口の中からあふれた分がおちんちんを伝ってシーツにしみ込んでゆく。乾いたところからぷんと匂う。付け根から先っぽまでゆっくりなぞる、口づけはハーモニカのように。
「ひさこちゃん、ねえ」
彼が喘ぎながら声を絞り出す。
「もう、もうダメ、いっちゃ……入れたい、ねえ」
「入れたいの? どこに?」
「ひさこちゃんに……」
「私ぃ? 私のどこに?」
「お、おま、おまんこ」
聞きながらまだ手も口も休めないから、答えながら喘ぎながら彼も必死。
「なにを?」
「……ちんちん」
よくできました。って言ってあげる代わりに、体をぐいっと入れ替えて、自分で彼の上に座ってそっと当ててみる。口や手指だけじゃなく、自分の内側にも伝わってくるぐらい熱いおちんちん。彼の腰がまた少し浮いて、避妊具もつけずに私の中に這入り込もうとする。まあ、いらないんだけど。でも私はそっと腰を動かしてそれをかわす。まだ、かわしちゃうんだ。
「ねえ、私のこと好き?」
「うん、好きだよ」
「じゃあエッチしなくてもいい?」
「えっ」
「うふふ」
「うん、うん、いいよ。大丈夫」
「うそつき」
大丈夫、だってさ。我慢してくれてるんだね。
「ねえ、ひさこちゃ、あっ」
ぐぷんっ、って音がしておちんちんが入ってくる。ちょっと空気が入っちゃったから、音が大きくて。あんなカッコつけた手前ちょっと恥ずかしいのを大ぶりの腰で誤魔化して、私も彼もお互いを貪り始めた。もう何も関係ない、もう何も恥ずかしくない。ただこすれ合う感触だけが欲しくて、それは気持ちいいけど、安心する。抱かれていたい、抱きしめていたい。赤ちゃんみたいな声がする。お腹も喉元も通らないで漏れてくるような声。私だ。私の声だ。仰向けの彼が腰を突き上げてぐいぐい押し込んでくる。おっぱいを強く揉んだり、腰を掴んで叩き付けるように動かしたり。私は膝立ちからつま先立ちになってもっと大きく動いた。出たり入ったりするたびに、ずちゅっ、とか、ぐちゅっ、とかすごい音がする。自分たちの音で、また興奮して。自分たちの声で、また燃え上がっちゃう。
幸せ。ふと背中を、そんな言葉が上ってきた。そして私は彼の上で、思い切り果ててしまった。つま先立ちのまま、足がプルプルして力が入らなくて、天井を見上げたままおまんこがあったかい。
「ひさこちゃん、あったかい……」
彼が恍惚の顔をして見上げている。きっと私も同じ顔をしている。私は彼の上に座ったまま大量のおしっこを漏らしてしまって、それでも何とも思わないぐらい、気持ちよかった。彼は私のおしっこを浴びながら精子をいっぱい出してくれた。おまんこの中で脈打っているのがわかる。彼のあったかい精子を受け止めているときが、ホントはいちばん幸せ。
「ひさこちゃん、ひさこちゃん?」
「んっ、え、あっごめん、ごめんね……!」
「ううん、すっごく気持ちよかった。それにちょっと、今日のひさこちゃんSだったね」
「そ、そう?」
私は彼の上から滑り降りて、冷たいシーツに横になった。ぬるぬるするおちんちんを指先で弄びながら、彼の頬にそっと口づけた。彼は私の肩に手を回して、唇に吸い付いた。
「ひさこちゃん、好きだよ」
「ありがと、私も好き」
彼の手が肩から背中、腰、お尻に伸びて優しく撫でてくれる。けど、そのまま止まらずにお尻の穴まで触ってくる。
「やだ、そこ」
「だめ?」
「……いいよ」
私の全部は、あなたにあげよう。こんな私のすべてを。あなたにあげてしまいたい。そんな気持ちを胸に抱きながら、私はお尻に這入り込んでくる違和感すら愛しく思って目を閉じた。
「うん。すごいね」
やっぱり気になるんだ。そうだよね、こんな体だもの。
「頑張ったんだね。ひさこちゃん」
そう言って彼は私のお腹の傷を優しく撫でて、指先のぬくもりが汗ばんで冷えた肌に心地よい。ひさこちゃん、って呼んでくれたこともうれしくて、ついさっきまで彼が入っていた私のあそこがきゅんと収縮する。私の赤ちゃんは、ここから出てきていないから。
「ごめんね、こんな体で」
「えっ」
彼は戸惑ったような返事をしながらも、私の体を優しく撫でる指先を止めなかった。
「胸だって垂れてるし…子供産んでから体重も戻らなくって。全部ガタガタ。それでもいいの?」
「いいよ」
私が全部言い終わらないうちから彼はそう答えて、すっかり垂れたGカップのおっぱいをゆっくり揉みながら乳首にそっと吸い付いた。大きく膨らんだおっぱいと黒くなった乳首は出産を終えてみると惨めなものだった。まだ産んで数か月しか経っていないから、と自分に言い聞かせても、ずっとこのままだったらどうしようという不安の方がはるかに大きくって。自分でもちょっと自慢だったおっぱいも、今ではすっかりハリが失せて振り子のようになってしまった。仰向けに寝転がると左右に広がって垂れてゆく。そのおっぱいをよいしょ、って感じで持ち上げて、彼は私の腋の下に舌を伸ばした。
「やだあ」
体の手入れもしてないから、舐められるたびにじょり、ざり、と音がする。剃ってないどころじゃなく生えている。
「くさいでしょ、汚いよ」
「ぜーんぜん。ひさこちゃんの味と匂い」
くすぐったいんだけど、その奥にある別の感触を捕まえたくなる。足をぴんと伸ばしたり、シーツを強く握ったり、彼の背中に手指を這わせたり。それでもやっぱり吐く息や舌の感触が腋毛を潜り抜けてきて、くすぐったさが勝ってしまう。
でも、やめないで。
「ねえ」
ん? と彼が顔を上げるとき、黒くしぼんた乳首が口からてろんと転がり出て、ちゅぱん! と間抜けな音を立てた。
「なあに?」
「なんでもない」
彼は困ったように少し笑って、またおっぱいに戻っていった。ぐい、と力強く、だけど優しく掴まれたおっぱいが円を描くように揉まれて、その乳首だけを舐めたり吸ったり転がしたり。そのうちに片方は指先でゆっくりなぞられて、その触れるか触れないかの感触が、またあのくすぐったさの向こう側に行けそうで行けないもどかしさを呼び覚ます。
「ねえ」
ん? と彼が声を出したので、黒くしぼんだ乳首が彼の口の中で小刻みに震えて前歯に当たる。少し痛い。
「なあに?」
「あのね、あの……」
いざとなると口に出すのはやっぱり恥ずかしい。だけど
「どうかしたの?」
彼は許してはくれないだろう。私が恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、きっと言わせようとするに違いないから。
「ううん、やっぱりいい」
「そっか」
彼は少し残念そうにこぼして、またおっぱいに戻っていった。ぎゅっ、と少し強くつままれた乳首の先から母乳が滴る。血よりも粘液よりも、なんだか彼に見られて一番恥ずかしいのは母乳な気がして体をこわばらせたかったけど、それより早く彼が乳首に吸い付いた。軽く噛みながら吸い込むと、母乳がするすると出ていく感じがわかる。自分の人肌に温められた液体が、相手の更にあたたかな口の中にこぼれてゆく感触。不思議で、少し背徳的で、私は思わず彼の頭をぎゅっと抱きしめた。
「ねえ、……も、して」
「んー?」
「こっちもして……」
「どっち?」
おもむろに顔を上げてにっこり微笑みながら、彼は私にそう言った。
「こ、こっち!」
私は恥ずかしさで真っ赤になった顔を背けながらも、彼の左手をしっかり捕まえて自分のあそこにグイと押し当てた。彼の指先がそのまま少し曲がって触りだしてくれたので、どうやら許して
「ここ、なんていうの?」
くれない、のね。やっぱりね。
「ねえ、なんていうの?」
彼は私の耳元に顔を寄せて、耳たぶを甘く噛みながらささやいた。右手は乳首をつまんだまま、割れ目の付け根に曲げた指をしっかりと引っ掛けるようにして刺激を続ける。
「おしえて?」
ちゅっ、ちゅっ、と音を立てて乳首を吸われつつ、にっちにっちにっちにっち、と小刻みに指を動かして言えない場所を責められる。人差し指と中指の先端が、かすかに触れるたびに体がピクリと反応する。
「ねえ、どこ?」
彼はいつもながらしつこい。でも、気持ちいい。責められて、言わされようとしている自分もいとおしい。この人になら、何をされてもいい。だけどやっぱり、自分で言い出すのは恥ずかしい。
「ひさこちゃん可愛い」
ちゅっ。とほっぺにキスをされて、こわばっていた体の力がすっと抜けていった。はあ、と、大きな心地よい溜息をついて私は彼の首に手を回してささやいた。
「おまんこも、して」
「もうしてる」
彼は意地悪にそう答えたけど、ちがうの。
「舐めて」
「……!」
さすがに面食らったのか、一瞬だけ手が止まった。戸惑う顔も可愛いな。そしてその一瞬の間に私はスルスルと体を入れ替えて、彼の顔の上に跨ってぺたんと座ってしまった。苦しそうな唇の動きが呼吸の生暖かさと一緒に私のあそこでぐにゅぐにゅと伝わってくる。少し歯が当たって痛いけど。私も彼のおちんちんをぎゅっと握って、そのまま口に含んでみた。すでに少し硬くなってきていて、それはいいけど自分の匂いが皮膚や毛にべっとり染み付いてちょっとくさい。彼のは幾らでも平気だけど、自分のはちょっと嫌かも……でも、彼に付いた自分のにおいとかを綺麗にしてあげてると思うと、それはそれでいいかな。彼の口の動きがイマイチなのも、もしかしたらさっきまでの自分と戦っているのかも。いつもそれを綺麗に舐めてるんだぞ、ほら!
ぎゅっ。と音がするほど彼の顔に押し付けて、苦しそうにしているのにおちんちんがどんどん硬くなっていくのが楽しくて。もしかして彼はマゾなのかしら。
「ねえ、自分の味する?」
「……」
もごもご言っている彼の頭がうん、うんと頷いている。でもダメ、許してあげないっ。私は再び彼のおちんちんを咥えて勢いよく上下させる。口の中に入ってくるというより、口を固定して頭が動いているかんじ。自分がモノになったみたいに動いてあげる。彼の腰が少し浮いて、また沈んで。両手をしっかりついて、頭だけ動かしたり舌で舐め回したり。彼は先っぽより茎の方が感じるみたい。オナニーのし過ぎなんじゃないかな、私というものがありながら……。噛んじゃえ。
「あうっ!」
「うふふ、痛かった?」
「だ、大丈夫……」
私のお尻の下からやっとのことで顔を外して、息も絶え絶えに答えてくれる。その顔を想像しただけで、また溢れてきてしまって彼の顔を濡らす。おちんちんが破裂しそうなのは強く握っているからだけじゃないよね。でも、まだだめ。
「入れたひ?」
肘をついて握りしめて、空いた手で太ももやタマタマをさすりながら意地悪に聞く。舌先は彼の赤く膨れ上がった先っぽを這い回る。ここは敏感過ぎるみたいで、腰がビクビクしているのが可愛くて。
「い、入れた……い」
ぐいぐい押し付けられるおまんこからやっと口を離して答える彼に、また押し付けて私も舐め続ける。握っている指先を押し返すように強く脈打つそれは、いつもより少し大きくたくましく見えた。私も私でずっと一生懸命舐めてくれてるから、もう本当は入れたくて仕方がない。色んな人としてきたけど、このおちんちんが一番好き。大きさも硬さも形も色もにおいも、精子も全部。舐めても舐めても愛しさが止まらなくて、鼻の奥にも口の中にも彼の味と匂いが染み付いていって、飲み込むのも惜しいぐらいずっと溜まってくのが嫌じゃない。仕事やお金のためじゃなくて、彼のためだから。口の中からあふれた分がおちんちんを伝ってシーツにしみ込んでゆく。乾いたところからぷんと匂う。付け根から先っぽまでゆっくりなぞる、口づけはハーモニカのように。
「ひさこちゃん、ねえ」
彼が喘ぎながら声を絞り出す。
「もう、もうダメ、いっちゃ……入れたい、ねえ」
「入れたいの? どこに?」
「ひさこちゃんに……」
「私ぃ? 私のどこに?」
「お、おま、おまんこ」
聞きながらまだ手も口も休めないから、答えながら喘ぎながら彼も必死。
「なにを?」
「……ちんちん」
よくできました。って言ってあげる代わりに、体をぐいっと入れ替えて、自分で彼の上に座ってそっと当ててみる。口や手指だけじゃなく、自分の内側にも伝わってくるぐらい熱いおちんちん。彼の腰がまた少し浮いて、避妊具もつけずに私の中に這入り込もうとする。まあ、いらないんだけど。でも私はそっと腰を動かしてそれをかわす。まだ、かわしちゃうんだ。
「ねえ、私のこと好き?」
「うん、好きだよ」
「じゃあエッチしなくてもいい?」
「えっ」
「うふふ」
「うん、うん、いいよ。大丈夫」
「うそつき」
大丈夫、だってさ。我慢してくれてるんだね。
「ねえ、ひさこちゃ、あっ」
ぐぷんっ、って音がしておちんちんが入ってくる。ちょっと空気が入っちゃったから、音が大きくて。あんなカッコつけた手前ちょっと恥ずかしいのを大ぶりの腰で誤魔化して、私も彼もお互いを貪り始めた。もう何も関係ない、もう何も恥ずかしくない。ただこすれ合う感触だけが欲しくて、それは気持ちいいけど、安心する。抱かれていたい、抱きしめていたい。赤ちゃんみたいな声がする。お腹も喉元も通らないで漏れてくるような声。私だ。私の声だ。仰向けの彼が腰を突き上げてぐいぐい押し込んでくる。おっぱいを強く揉んだり、腰を掴んで叩き付けるように動かしたり。私は膝立ちからつま先立ちになってもっと大きく動いた。出たり入ったりするたびに、ずちゅっ、とか、ぐちゅっ、とかすごい音がする。自分たちの音で、また興奮して。自分たちの声で、また燃え上がっちゃう。
幸せ。ふと背中を、そんな言葉が上ってきた。そして私は彼の上で、思い切り果ててしまった。つま先立ちのまま、足がプルプルして力が入らなくて、天井を見上げたままおまんこがあったかい。
「ひさこちゃん、あったかい……」
彼が恍惚の顔をして見上げている。きっと私も同じ顔をしている。私は彼の上に座ったまま大量のおしっこを漏らしてしまって、それでも何とも思わないぐらい、気持ちよかった。彼は私のおしっこを浴びながら精子をいっぱい出してくれた。おまんこの中で脈打っているのがわかる。彼のあったかい精子を受け止めているときが、ホントはいちばん幸せ。
「ひさこちゃん、ひさこちゃん?」
「んっ、え、あっごめん、ごめんね……!」
「ううん、すっごく気持ちよかった。それにちょっと、今日のひさこちゃんSだったね」
「そ、そう?」
私は彼の上から滑り降りて、冷たいシーツに横になった。ぬるぬるするおちんちんを指先で弄びながら、彼の頬にそっと口づけた。彼は私の肩に手を回して、唇に吸い付いた。
「ひさこちゃん、好きだよ」
「ありがと、私も好き」
彼の手が肩から背中、腰、お尻に伸びて優しく撫でてくれる。けど、そのまま止まらずにお尻の穴まで触ってくる。
「やだ、そこ」
「だめ?」
「……いいよ」
私の全部は、あなたにあげよう。こんな私のすべてを。あなたにあげてしまいたい。そんな気持ちを胸に抱きながら、私はお尻に這入り込んでくる違和感すら愛しく思って目を閉じた。
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