96 / 97
予告編 続・歴史改変戦記
メイキング
しおりを挟む
「大変なり、大変なり、大変なり!」
どうしたんだ、戸部典子君。
「作者が新作を書こうとしてるなりよ。」
ほう「あたしが会社を守るのだ!」が完結して二月くらい経ってるから、新作を書き始めるだろうと思っていたが、どんな作品だ?
「異世界転生ものなりよ。でも、作者には異世界転生は無理なりよ。ゲームなんか麻雀ゲームくらいしかしないし、ファンタージーもラノベもほとんど読んでないのだ。」
そういえば、異世界転生ものの原案を作者から聞いたことがあるぞ。
「どんなストーリーなりか?」
タイトルはこれだ。
『異世界に転生したオレは女勇者のハイヒールで天下を取る!』
異世界に転生したサラリーマンのオレは、そこで三十歳過ぎに見える女勇者と出会う。ところがこの女勇者は十七歳で老け顔にコンプレックスを持っている。
「十七歳で老け顔のヒロインなりか? 作者の趣味を無理やり読者の好みに合わせようとしたなりね。」
異世界は七人の魔王が支配していて、主人公と女勇者は魔王退治の旅に出るのだが、魔王は強力すぎて歯が立たない。そこで、主人公は女勇者に新たなコスチュームと武器を与えるわけだ。
「どんなコスチュームと武器なりか?」
コスチュームは紺のスーツに白のブラウス、武器はハイヒールだ。
「ハイヒールが武器なりか?」
ハイヒールに踏まれた魔王は悦びにうち震えて女勇者を女王様と呼ぶんだ。こうして、七人の魔王を奴隷にした主人公は新たな戦いへと向かう。
まぁ、これは無いだろ。
「ないなり!」
それともうひとつあるぞ。
『二時間ドラマの法則が支配する異世界で、オレは名探偵になる!』
こっちは異世界ミステリーだ。
主人公が転生した異世界の街は、犯罪が多発する古都だった。ここでは二時間ドラマの法則が世界を支配していて、断崖絶壁に追い込まれた犯人は全てを白状してしまう。
主人公は名探偵になり、怪しそうなやつを次々に断崖絶壁に誘い込んでいくんだ。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで、何人も追い込んでいるうちに犯人を見つける。
「それ、ミステリーじゃないなり。」
この物語は一話完結で、毎回素敵な女優さんが登場するのも見どころだ。
「これは単なる作者の妄想なり。」
これも無いか?
「ないなり!」
作者が思いつく異世界転生物はこんなもんだ。
「そうなりね。『ロード・オブ・ザ・リング』の映画に三十分で挫折する人なりよ。ダンジョンが何かもよく分かって無いみたいなり。」
作者の異世界転生ものを読むくらいなら、「歴史改変戦記」の第四部を読みたいぞ。
「そのとおりなりよ。構想はあるはずなり。」
戸部典子君、作者を説得してくれ。
「分かったなり、作者のところに行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「ブクマを稼げるのは異世界ものだって作者は言い切るのだ。今は異世界もののアニメを観て研究してるらしいなり。」
どんなの観てるんだ・
「『コノスバ』がお気に入りみたいなりよ。」
なるほど、作者らしいな。
しかし、作者には魔法は書けない。理屈が無いと書けないのが作者だ。
早く諦めるように言ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「『ロード・オブ・ザ・リング』の映画に再挑戦したなりよ。」
第一部くらいは最後まで観たか。
「やっぱり三十分で挫折なり。」
それは旅立ちの後か?
「旅立ちの前なり。」
そりゃ無理だ。もう一度行ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「やっと観念したみたいなり。異世界ものは諦めたみたいなり。」
ようやくか。それで何を書くと言ってた。
「『歴史改変戦記』だけど第四部じゃ無いらしいなり。」
まさか、登場人物総取っ換えの「Zガンダム」パターンじゃないだろうな。もっと詳しいことを聞いてきてくれ!
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「『続・歴史改変戦記』だったなりよ。先生とあたしはそのまま出演なのだ。ただ、言いにくいけど先生は主人公から降ろされるなり。」
なんだと、それじゃあ主人公は誰だ?
「これも言いにくいけど、主人公はあたしなり!」
ふん、嬉しそうだな。
「あたしが主人公で、先生が語り手なり。『グレート・ギャッツビー』で言えば、あたしがギャッツビーで先生がキャラウエイなり。」
要するに前と同じじゃないか。おまえ、主役だとか言われて作者におだてられたな。
「作者はあたしがギャッツビーって言ったなりよ。」
わはは、作者に騙されたな。
「作者に抗議するなり。」
行ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「作者を殴ってやったなり。殴って全部聞き出したなりよ。『続・歴史改変戦記』は新しい構想と世界観を拡大させて描かれるなり。これがストーリーの下書きなりよ。」
ほう、前に考えていた第四部とはずいぶん変わっているな。それに現代の風刺も入っている。少々危険な内容だが、面白いと思うぞ。
「ただ気になることがあるなり。下書きにラストが書かれて無いなり。」
これまではラストから逆算するようにして書いてきた作者だからな、先行きが心配だ。
「途中で投げ出すこともあるなりか?」
それはないだろう。何年かかっても完結するはずだ。たとえ投げやりなラストになってもな。
「安心したなり、これから忙しくなるのだ。」
では発表するぞ。
『続・歴史改変戦記 「北のまほろば」』
只今、執筆中につきしばらくお待ちください。
『続・歴史改変戦記 「北のまほろば」』の準備期間には、「歴史改変大作戦」を連載します。
「『歴史改変大作戦』って何なりか?」
歴史改変戦記の第一部「信長様の大陸侵攻なり」を増補・改稿したものだ。
「分量も三十パーセント・アップなりね。」
ポテチみたいに言うな。
では「歴史改変大作戦」の連載を開始いたします。
「第一部をもう一回読み直してみようという人も、初めて読む人にも楽しんでもらいたいなり!」
読者の皆様、よろしくお願いいたします。
どうしたんだ、戸部典子君。
「作者が新作を書こうとしてるなりよ。」
ほう「あたしが会社を守るのだ!」が完結して二月くらい経ってるから、新作を書き始めるだろうと思っていたが、どんな作品だ?
「異世界転生ものなりよ。でも、作者には異世界転生は無理なりよ。ゲームなんか麻雀ゲームくらいしかしないし、ファンタージーもラノベもほとんど読んでないのだ。」
そういえば、異世界転生ものの原案を作者から聞いたことがあるぞ。
「どんなストーリーなりか?」
タイトルはこれだ。
『異世界に転生したオレは女勇者のハイヒールで天下を取る!』
異世界に転生したサラリーマンのオレは、そこで三十歳過ぎに見える女勇者と出会う。ところがこの女勇者は十七歳で老け顔にコンプレックスを持っている。
「十七歳で老け顔のヒロインなりか? 作者の趣味を無理やり読者の好みに合わせようとしたなりね。」
異世界は七人の魔王が支配していて、主人公と女勇者は魔王退治の旅に出るのだが、魔王は強力すぎて歯が立たない。そこで、主人公は女勇者に新たなコスチュームと武器を与えるわけだ。
「どんなコスチュームと武器なりか?」
コスチュームは紺のスーツに白のブラウス、武器はハイヒールだ。
「ハイヒールが武器なりか?」
ハイヒールに踏まれた魔王は悦びにうち震えて女勇者を女王様と呼ぶんだ。こうして、七人の魔王を奴隷にした主人公は新たな戦いへと向かう。
まぁ、これは無いだろ。
「ないなり!」
それともうひとつあるぞ。
『二時間ドラマの法則が支配する異世界で、オレは名探偵になる!』
こっちは異世界ミステリーだ。
主人公が転生した異世界の街は、犯罪が多発する古都だった。ここでは二時間ドラマの法則が世界を支配していて、断崖絶壁に追い込まれた犯人は全てを白状してしまう。
主人公は名探偵になり、怪しそうなやつを次々に断崖絶壁に誘い込んでいくんだ。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで、何人も追い込んでいるうちに犯人を見つける。
「それ、ミステリーじゃないなり。」
この物語は一話完結で、毎回素敵な女優さんが登場するのも見どころだ。
「これは単なる作者の妄想なり。」
これも無いか?
「ないなり!」
作者が思いつく異世界転生物はこんなもんだ。
「そうなりね。『ロード・オブ・ザ・リング』の映画に三十分で挫折する人なりよ。ダンジョンが何かもよく分かって無いみたいなり。」
作者の異世界転生ものを読むくらいなら、「歴史改変戦記」の第四部を読みたいぞ。
「そのとおりなりよ。構想はあるはずなり。」
戸部典子君、作者を説得してくれ。
「分かったなり、作者のところに行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「ブクマを稼げるのは異世界ものだって作者は言い切るのだ。今は異世界もののアニメを観て研究してるらしいなり。」
どんなの観てるんだ・
「『コノスバ』がお気に入りみたいなりよ。」
なるほど、作者らしいな。
しかし、作者には魔法は書けない。理屈が無いと書けないのが作者だ。
早く諦めるように言ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「『ロード・オブ・ザ・リング』の映画に再挑戦したなりよ。」
第一部くらいは最後まで観たか。
「やっぱり三十分で挫折なり。」
それは旅立ちの後か?
「旅立ちの前なり。」
そりゃ無理だ。もう一度行ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「やっと観念したみたいなり。異世界ものは諦めたみたいなり。」
ようやくか。それで何を書くと言ってた。
「『歴史改変戦記』だけど第四部じゃ無いらしいなり。」
まさか、登場人物総取っ換えの「Zガンダム」パターンじゃないだろうな。もっと詳しいことを聞いてきてくれ!
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「『続・歴史改変戦記』だったなりよ。先生とあたしはそのまま出演なのだ。ただ、言いにくいけど先生は主人公から降ろされるなり。」
なんだと、それじゃあ主人公は誰だ?
「これも言いにくいけど、主人公はあたしなり!」
ふん、嬉しそうだな。
「あたしが主人公で、先生が語り手なり。『グレート・ギャッツビー』で言えば、あたしがギャッツビーで先生がキャラウエイなり。」
要するに前と同じじゃないか。おまえ、主役だとか言われて作者におだてられたな。
「作者はあたしがギャッツビーって言ったなりよ。」
わはは、作者に騙されたな。
「作者に抗議するなり。」
行ってこい。
「行ってくるなり!」
「帰ってきたなり!」
どうだった?
「作者を殴ってやったなり。殴って全部聞き出したなりよ。『続・歴史改変戦記』は新しい構想と世界観を拡大させて描かれるなり。これがストーリーの下書きなりよ。」
ほう、前に考えていた第四部とはずいぶん変わっているな。それに現代の風刺も入っている。少々危険な内容だが、面白いと思うぞ。
「ただ気になることがあるなり。下書きにラストが書かれて無いなり。」
これまではラストから逆算するようにして書いてきた作者だからな、先行きが心配だ。
「途中で投げ出すこともあるなりか?」
それはないだろう。何年かかっても完結するはずだ。たとえ投げやりなラストになってもな。
「安心したなり、これから忙しくなるのだ。」
では発表するぞ。
『続・歴史改変戦記 「北のまほろば」』
只今、執筆中につきしばらくお待ちください。
『続・歴史改変戦記 「北のまほろば」』の準備期間には、「歴史改変大作戦」を連載します。
「『歴史改変大作戦』って何なりか?」
歴史改変戦記の第一部「信長様の大陸侵攻なり」を増補・改稿したものだ。
「分量も三十パーセント・アップなりね。」
ポテチみたいに言うな。
では「歴史改変大作戦」の連載を開始いたします。
「第一部をもう一回読み直してみようという人も、初めて読む人にも楽しんでもらいたいなり!」
読者の皆様、よろしくお願いいたします。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
無職ニートの俺は気が付くと聯合艦隊司令長官になっていた
中七七三
ファンタジー
■■アルファポリス 第1回歴史・時代小説大賞 読者賞受賞■■
無職ニートで軍ヲタの俺が太平洋戦争時の聯合艦隊司令長官となっていた。
これは、別次元から来た女神のせいだった。
その次元では日本が勝利していたのだった。
女神は、神国日本が負けた歴史の世界が許せない。
なぜか、俺を真珠湾攻撃直前の時代に転移させ、聯合艦隊司令長官にした。
軍ヲタ知識で、歴史をどーにかできるのか?
日本勝たせるなんて、無理ゲーじゃねと思いつつ、このままでは自分が死ぬ。
ブーゲンビルで機上戦死か、戦争終わって、戦犯で死刑だ。
この運命を回避するため、必死の戦いが始まった。
参考文献は、各話の最後に掲載しています。完結後に纏めようかと思います。
使用している地図・画像は自作か、ライセンスで再利用可のものを検索し使用しています。
表紙イラストは、ヤングマガジンで賞をとった方が画いたものです。
続・歴史改変戦記「北のまほろば」
高木一優
SF
この物語は『歴史改変戦記「信長、中国を攻めるってよ」』の続編になります。正編のあらすじは序章で説明されますので、続編から読み始めても問題ありません。
タイム・マシンが実用化された近未来、歴史学者である私の論文が中国政府に採用され歴史改変実験「碧海作戦」が発動される。私の秘書官・戸部典子は歴女の知識を活用して戦国武将たちを支援する。歴史改変により織田信長は中国本土に攻め入り中華帝国を築き上げたのだが、日本国は帝国に飲み込まれて消滅してしまった。信長の中華帝国は殷賑を極め、世界の富を集める経済大国へと成長する。やがて西欧の勢力が帝国を襲い、私と戸部典子は真田信繁と伊達政宗を助けて西欧艦隊の攻撃を退け、ローマ教皇の領土的野心を砕く。平和が訪れたのもつかの間、十七世紀の帝国の北方では再び戦乱が巻き起ころうとしていた。歴史を思考実験するポリティカル歴史改変コメディー。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。

進撃!犬耳機動部隊
kaonohito
ファンタジー
二連恒星『アマテ』と『ラス』の第4惑星『エボールグ』。
かつての『剣と魔法の世界』で、遺跡から発掘された遺構から蒸気機関を再現、産業革命を起こし、科学文明の強国となった『チハーキュ帝国』
その練習艦隊が航行中、不思議な霧によって視界と電波を遮られる。
その霧が晴れたとき、そこは元通りの平和な海の上────ではなかった。
突如接近してきた、“青い丸に白い星”という“見たこともない”国籍表記をつけた急降下爆撃機に襲撃される────
新学暦206年────西暦1942年6月5日、世界を挟んだ大戦が勃発する!
2024年04月24日、リブートします。
この作品は『ハーメルン』でも同時公開しています(「神谷萌」名義)。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
楽将伝
九情承太郎
歴史・時代
三人の天下人と、最も遊んだ楽将・金森長近(ながちか)のスチャラカ戦国物語
織田信長の親衛隊は
気楽な稼業と
きたもんだ(嘘)
戦国史上、最もブラックな職場
「織田信長の親衛隊」
そこで働きながらも、マイペースを貫く、趣味の人がいた
金森可近(ありちか)、後の長近(ながちか)
天下人さえ遊びに来る、趣味の達人の物語を、ご賞味ください!!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる