72 / 96
第六章 リュータと神と勇者の秘密
第七十二話 リュータと、ひと段落と
しおりを挟む
何もかもが終わり、俺たちは自分たちの街、オビヒロへと帰って来た。
「はー、もうやだ、疲れた」
「そうじゃのぉ」
「そうですね・・・」
「そうだナー」
「そうか?」
アンリエット様はタフだなぁ。
元々実入りの無い調査をよく行なうそうだから、結果が出た今回の調査は彼女的には大成功の大満足だったのかな。
「しかし茶番だったな」
アンリエット様以外の俺たちの感想は、最後にウィルが言った通り、茶番だ。
少女は俺が名前を与える事で俺と契約し、ごく普通に他の妖精さんたちの仲間入りを果たした。
「何が、これからもよろしくなのよー、だ。あのクソガキッ」
ツヨシ君の呟きももっともだと思う。
無事にハッピーエンドで終わったんだからいいんだけど、正直コレは心にクるよ。
『大丈夫よ。私が絞めておいたから。ウフフッ』
え? 何今の? 幻聴?
ソラミちゃんの声が、聞こえたような・・・?
『幻聴じゃないわよ。まったく、困った人ね。そこが可愛いんだけど、ウフフ』
俺が亜神となってからは『ステータス』が開けず、今の今まで、彼女たちとは魔石から直接的出てきてもらってしかコミュニケーションを取れなかったのに、どうして・・・?
『波長を合わせるのに時間がかかったのと、コレ、結構魔力を消費するわ。だからあまり乱用は出来ないのよ』
そ、そうなの。
『外に出られる時間は短くなるし、外に出てこれるようになるまでの時間も長くなるから緊急時以外は遠慮したいわ』
わ、分かりました。
『ともかく、この子、ドラちゃんは私にお任せなさい』
はい、よく分かんないけどお願いします。
『ええ、任されたわ。ウフフ』
そして、プツッ、と言う音と共に、声が消えた。
いやしかし。
「ドラちゃんとソラミちゃんって、ギリギリすぎない?」
己のネーミングセンスの無さに身震いするわ。
「しかし良かった。これで今後は完全にあの密林ダンジョンはシルビィエンテクライテア様の管轄下に置かれた訳か」
「うむ、そうだな。だが、ウィリアムよ。話を聞くにつれ、思ったのだがな」
「何だ? オバ上・・・おい、その杖を掲げる動作を今すぐやめたまえ、魔戦隊長殿!?」
「『ウィンド・・・』、いや、そうであるな。いや、なに、私の想像ではあるが、恐らくあのダンジョンは魔王の手先に乗っ取られてしまっただけなのではないかとな」
「乗っ取られた?」
それは、穏やかじゃないな。
「そうだ、リュータ殿。そしてその魔王の手先からダンジョンコアを死守していたのが、あのハイドライアドだったのではないかと私は推察している」
「アンよぉ、ナンか心当たりがあるってか?」
アンリエット様をアン呼びするのが定着してしまっているワン君が、椅子でグデーっとしながら訊ねている。
みんなも似たような・・・、あ! 静かだと思ったらシルちゃん寝てるし!
「そうだな。それはだな・・・」
「そう言うのは後でまとめてから報告しましょう! ね? ほら、みんな疲れてますし」
「む、そうだな。ダンジョンの再支配を果たしたシルビィエンテクライテア様がお疲れのご様子だ。この話は明日以降にしよう」
「アー、そうだなー。俺様も、正直眠てーわ」
「そうですね。結局・・・、あれ? 誰か来ましたね」
ん? 誰もドアにはいない・・・、ノック?
ああ、ミチルさんは足音が聞こえたから反応したのか。
ミチルさんも基本スペックだけは高いからなぁ。
「おーい、リュータ。戻ってきてるって聞いたぞー」
「ああ、ガルフ。戻ってるし、みんな揃ってるぞ」
ガルフの声を聞くと「戻ってきたー!」って気になるな。
「おう。って、おいおい、死屍累々ってヤツだな。おら、オメーら、身体拭いてとっとと寝ちまえ。リュータ以外」
「「「はーい」」」
「私もそうさせてもらおう」
「ムニムニ・・・」
「私はシルビィちゃんを連れて行きますね」
よし、俺も・・・、ってガルフさん? なんで俺の手首を掴んで離さない感じなんですかねぇ!?
「リュータ男爵様ァ。ここの領主様にはお仕事、たんまり残ってるんで、ちょいと、まる三日ほどお付き合いいただけませんかねぇえええ!?」
ひょ、ひょえええええええええええええええええ!?
解放されたのは本当に三日後でした。
グヘェ。
***
「それで、最後に、イビルエントの残した言葉、魔王復活についてなのだが」
俺たちが戻ってから四日後の今日、今回の調査結果のレポートを全てまとめ上げたアンリエット様が、その結果を改めて俺たちに教えてくれた。
「魔王、か」
「いるらしいとは思っていましたが、やはりいるんですね」
「そうだ。魔王は実在する。もっとも、国民は半分おとぎ話の世界だと思っているようであるがな」
七十五年前の話なら仕方がないだろう。何せこの世界の人間の寿命はおよそ六十歳。つまり、二世代前であるお爺さんお婆さんでさえ既にお亡くなりになっているレベルの話なのだから。
しかし、魔王か。
どこかで聞き覚えと言うか、見覚えがあるような・・・。
「あ、ああ!!」
そうだ、あの夢だ!
記憶のダンジョンで見た、勇者がやられてしまった夢。
「ぬ、どうしたのじゃ? リュータ」
うぇ!? 注目されてる!
「え、ええと、実は」
カクカクシカジカと、俺は記憶のダンジョンで見た巨大イカ人間と三人の勇者ご一行っぽい人たちの話を、その時見た光景をみんなに話してみた。
そして、それを聞いて渋い顔をしたのは、王族の二人。
「それはもしかすると、本当に七十五年前の勇者の出来事かもしれないぞ」
「私の記憶でも、そうだな。それにその話は王族にしか伝わっておらんのだし、何がしかの啓示かもしれん」
「記憶のダンジョンと言うと、記子さんか。そう言えばあれから全く音沙汰がないな」
「アァ、テメーが亜神になったつって以来カ?」
そう、そうなのである。
辛うじて藍子さんとはコンタクトが取れたけど、その彼女も今は見かけていない。
「そもそも『収納小箱』から、彼女たちの魔石を取り出せないんだよね」
いや、本当に、俺の『収納小箱』だよね?
私物化されてない?
乗っ取られてない?
「俺の亜空間のはずなんだけどなぁ」
「そ、それはよく考えたすごいセリフですね」
「まるで神様じゃのぉ。むしろその亜空間こそがリュータ専有のダンジョン化しておったりしての」
わー、そりゃすげー。
・・・。
考えだしたら怖くなってきた。
「それはおいおいとしよう。今は目の前の脅威、魔王復活について話すべきであろう」
「そうですね。それで、どうしましょう?」
「私によい考えがある。王都へと戻り、この一件を報告し、七十五年前の魔王と勇者について、再度調べてみようぞ。父上もこれだけ情報が出揃っていれば、禁書の開示もなさって下さるだろうでな」
アンリエット様の父上と言うと、あの国王様か。
そして何気にヤバワード、禁書。
「その、大丈夫なんですか? 禁書って」
「アー、ンな大したモンじゃねーぜ、姉御」
「ワン君、知ってるの?」
「チラっと見ただけだが、ありゃ単なる歴史書だ。ただ、真なる、って感じだがナァ」
なるほどね。
つまり不都合な歴史まで書き込まれているから禁書扱いである、と。
「後は話しかけてくる程度だナ。他はなーんもネェヨ」
なるほどね。
え?
「その程度で禁書ですか。どうやらこの国の歴史は少々黒いようですね」
「ンな御大層なモンじゃねーよ、姉御。要は、勇者が死んじまったみたいな話を美談にしてるか、ありのままに表記してるかってなモンだわ」
お、おう。本が話す程度は普通なのか。さすがファンタジー世界。
そして何気にミチルさんが、リザードマンの街で出会った時よりも着実にこの世界に馴染んでいる。
そう言えば、彼女とあの街で別れた後の詳細を聞いてなかったな。
「ひとまずは情報収集をする。おそらく勇者の二人、およびリュータ殿には力を貸してもらう事になるだろう。元々この世界の住人でもなく、力があるそなたたちにとってはこの国の事は、他人事かもしれぬ。だが、それでも私たちにはそなたたちしか頼る者がないのだ。済まないが、逃げずに、協力して頂きたい」
ふかぶかとお辞儀をするアンリエット様のつむじを見て、俺たち三人は顔を見合わせ
「ハツ! テメーに頼まれるまでもネェんだよ! もう二度と、逃げたりするもんか・・・」
「破壊神に魔王、どれもファンタジーっぽくて好きです。もちろん、勇者がそれらを倒す英雄譚が、ですけどね」
「放っておいてもどうせ向こうから襲ってくるんだし、やるしかないでしょ」
それに、何のかんの言っても、俺たちは神様に選ばれてこの世界に送り出されたんだ。
神様には色々聞きたいことも、言いたいこともあるけど
「アンリエット様は勘違いしてますよ」
「そうだぞ。テメーは頭でっかちすぎンダヨ」
そうそう。
「だって俺たち、この世界も、この国も、この街も、住む人も、そして不器用なアンリエット様も」
「「大好きですからね!!」」
ミチルさんと二人でハモりながらの宣言に、アンリエット様は破顔一笑した。
「は、はは! そうか! そうか! では友たちよ、これからもよろしく頼むぞ」
これから先、きっと今まで以上に過酷な運命が待ち受けているかもしれない。
でもきっと、ここにいる仲間たちとなら、友達となら、一緒に潜り抜けられる!
俺はそう、強く確信した。
「あ、ア゛ー。俺様ァ、別に大好きって訳じゃ・・・」
ここでツンデレるとか、台無しだよツヨシ君!?
「はー、もうやだ、疲れた」
「そうじゃのぉ」
「そうですね・・・」
「そうだナー」
「そうか?」
アンリエット様はタフだなぁ。
元々実入りの無い調査をよく行なうそうだから、結果が出た今回の調査は彼女的には大成功の大満足だったのかな。
「しかし茶番だったな」
アンリエット様以外の俺たちの感想は、最後にウィルが言った通り、茶番だ。
少女は俺が名前を与える事で俺と契約し、ごく普通に他の妖精さんたちの仲間入りを果たした。
「何が、これからもよろしくなのよー、だ。あのクソガキッ」
ツヨシ君の呟きももっともだと思う。
無事にハッピーエンドで終わったんだからいいんだけど、正直コレは心にクるよ。
『大丈夫よ。私が絞めておいたから。ウフフッ』
え? 何今の? 幻聴?
ソラミちゃんの声が、聞こえたような・・・?
『幻聴じゃないわよ。まったく、困った人ね。そこが可愛いんだけど、ウフフ』
俺が亜神となってからは『ステータス』が開けず、今の今まで、彼女たちとは魔石から直接的出てきてもらってしかコミュニケーションを取れなかったのに、どうして・・・?
『波長を合わせるのに時間がかかったのと、コレ、結構魔力を消費するわ。だからあまり乱用は出来ないのよ』
そ、そうなの。
『外に出られる時間は短くなるし、外に出てこれるようになるまでの時間も長くなるから緊急時以外は遠慮したいわ』
わ、分かりました。
『ともかく、この子、ドラちゃんは私にお任せなさい』
はい、よく分かんないけどお願いします。
『ええ、任されたわ。ウフフ』
そして、プツッ、と言う音と共に、声が消えた。
いやしかし。
「ドラちゃんとソラミちゃんって、ギリギリすぎない?」
己のネーミングセンスの無さに身震いするわ。
「しかし良かった。これで今後は完全にあの密林ダンジョンはシルビィエンテクライテア様の管轄下に置かれた訳か」
「うむ、そうだな。だが、ウィリアムよ。話を聞くにつれ、思ったのだがな」
「何だ? オバ上・・・おい、その杖を掲げる動作を今すぐやめたまえ、魔戦隊長殿!?」
「『ウィンド・・・』、いや、そうであるな。いや、なに、私の想像ではあるが、恐らくあのダンジョンは魔王の手先に乗っ取られてしまっただけなのではないかとな」
「乗っ取られた?」
それは、穏やかじゃないな。
「そうだ、リュータ殿。そしてその魔王の手先からダンジョンコアを死守していたのが、あのハイドライアドだったのではないかと私は推察している」
「アンよぉ、ナンか心当たりがあるってか?」
アンリエット様をアン呼びするのが定着してしまっているワン君が、椅子でグデーっとしながら訊ねている。
みんなも似たような・・・、あ! 静かだと思ったらシルちゃん寝てるし!
「そうだな。それはだな・・・」
「そう言うのは後でまとめてから報告しましょう! ね? ほら、みんな疲れてますし」
「む、そうだな。ダンジョンの再支配を果たしたシルビィエンテクライテア様がお疲れのご様子だ。この話は明日以降にしよう」
「アー、そうだなー。俺様も、正直眠てーわ」
「そうですね。結局・・・、あれ? 誰か来ましたね」
ん? 誰もドアにはいない・・・、ノック?
ああ、ミチルさんは足音が聞こえたから反応したのか。
ミチルさんも基本スペックだけは高いからなぁ。
「おーい、リュータ。戻ってきてるって聞いたぞー」
「ああ、ガルフ。戻ってるし、みんな揃ってるぞ」
ガルフの声を聞くと「戻ってきたー!」って気になるな。
「おう。って、おいおい、死屍累々ってヤツだな。おら、オメーら、身体拭いてとっとと寝ちまえ。リュータ以外」
「「「はーい」」」
「私もそうさせてもらおう」
「ムニムニ・・・」
「私はシルビィちゃんを連れて行きますね」
よし、俺も・・・、ってガルフさん? なんで俺の手首を掴んで離さない感じなんですかねぇ!?
「リュータ男爵様ァ。ここの領主様にはお仕事、たんまり残ってるんで、ちょいと、まる三日ほどお付き合いいただけませんかねぇえええ!?」
ひょ、ひょえええええええええええええええええ!?
解放されたのは本当に三日後でした。
グヘェ。
***
「それで、最後に、イビルエントの残した言葉、魔王復活についてなのだが」
俺たちが戻ってから四日後の今日、今回の調査結果のレポートを全てまとめ上げたアンリエット様が、その結果を改めて俺たちに教えてくれた。
「魔王、か」
「いるらしいとは思っていましたが、やはりいるんですね」
「そうだ。魔王は実在する。もっとも、国民は半分おとぎ話の世界だと思っているようであるがな」
七十五年前の話なら仕方がないだろう。何せこの世界の人間の寿命はおよそ六十歳。つまり、二世代前であるお爺さんお婆さんでさえ既にお亡くなりになっているレベルの話なのだから。
しかし、魔王か。
どこかで聞き覚えと言うか、見覚えがあるような・・・。
「あ、ああ!!」
そうだ、あの夢だ!
記憶のダンジョンで見た、勇者がやられてしまった夢。
「ぬ、どうしたのじゃ? リュータ」
うぇ!? 注目されてる!
「え、ええと、実は」
カクカクシカジカと、俺は記憶のダンジョンで見た巨大イカ人間と三人の勇者ご一行っぽい人たちの話を、その時見た光景をみんなに話してみた。
そして、それを聞いて渋い顔をしたのは、王族の二人。
「それはもしかすると、本当に七十五年前の勇者の出来事かもしれないぞ」
「私の記憶でも、そうだな。それにその話は王族にしか伝わっておらんのだし、何がしかの啓示かもしれん」
「記憶のダンジョンと言うと、記子さんか。そう言えばあれから全く音沙汰がないな」
「アァ、テメーが亜神になったつって以来カ?」
そう、そうなのである。
辛うじて藍子さんとはコンタクトが取れたけど、その彼女も今は見かけていない。
「そもそも『収納小箱』から、彼女たちの魔石を取り出せないんだよね」
いや、本当に、俺の『収納小箱』だよね?
私物化されてない?
乗っ取られてない?
「俺の亜空間のはずなんだけどなぁ」
「そ、それはよく考えたすごいセリフですね」
「まるで神様じゃのぉ。むしろその亜空間こそがリュータ専有のダンジョン化しておったりしての」
わー、そりゃすげー。
・・・。
考えだしたら怖くなってきた。
「それはおいおいとしよう。今は目の前の脅威、魔王復活について話すべきであろう」
「そうですね。それで、どうしましょう?」
「私によい考えがある。王都へと戻り、この一件を報告し、七十五年前の魔王と勇者について、再度調べてみようぞ。父上もこれだけ情報が出揃っていれば、禁書の開示もなさって下さるだろうでな」
アンリエット様の父上と言うと、あの国王様か。
そして何気にヤバワード、禁書。
「その、大丈夫なんですか? 禁書って」
「アー、ンな大したモンじゃねーぜ、姉御」
「ワン君、知ってるの?」
「チラっと見ただけだが、ありゃ単なる歴史書だ。ただ、真なる、って感じだがナァ」
なるほどね。
つまり不都合な歴史まで書き込まれているから禁書扱いである、と。
「後は話しかけてくる程度だナ。他はなーんもネェヨ」
なるほどね。
え?
「その程度で禁書ですか。どうやらこの国の歴史は少々黒いようですね」
「ンな御大層なモンじゃねーよ、姉御。要は、勇者が死んじまったみたいな話を美談にしてるか、ありのままに表記してるかってなモンだわ」
お、おう。本が話す程度は普通なのか。さすがファンタジー世界。
そして何気にミチルさんが、リザードマンの街で出会った時よりも着実にこの世界に馴染んでいる。
そう言えば、彼女とあの街で別れた後の詳細を聞いてなかったな。
「ひとまずは情報収集をする。おそらく勇者の二人、およびリュータ殿には力を貸してもらう事になるだろう。元々この世界の住人でもなく、力があるそなたたちにとってはこの国の事は、他人事かもしれぬ。だが、それでも私たちにはそなたたちしか頼る者がないのだ。済まないが、逃げずに、協力して頂きたい」
ふかぶかとお辞儀をするアンリエット様のつむじを見て、俺たち三人は顔を見合わせ
「ハツ! テメーに頼まれるまでもネェんだよ! もう二度と、逃げたりするもんか・・・」
「破壊神に魔王、どれもファンタジーっぽくて好きです。もちろん、勇者がそれらを倒す英雄譚が、ですけどね」
「放っておいてもどうせ向こうから襲ってくるんだし、やるしかないでしょ」
それに、何のかんの言っても、俺たちは神様に選ばれてこの世界に送り出されたんだ。
神様には色々聞きたいことも、言いたいこともあるけど
「アンリエット様は勘違いしてますよ」
「そうだぞ。テメーは頭でっかちすぎンダヨ」
そうそう。
「だって俺たち、この世界も、この国も、この街も、住む人も、そして不器用なアンリエット様も」
「「大好きですからね!!」」
ミチルさんと二人でハモりながらの宣言に、アンリエット様は破顔一笑した。
「は、はは! そうか! そうか! では友たちよ、これからもよろしく頼むぞ」
これから先、きっと今まで以上に過酷な運命が待ち受けているかもしれない。
でもきっと、ここにいる仲間たちとなら、友達となら、一緒に潜り抜けられる!
俺はそう、強く確信した。
「あ、ア゛ー。俺様ァ、別に大好きって訳じゃ・・・」
ここでツンデレるとか、台無しだよツヨシ君!?
0
お気に入りに追加
2,022
あなたにおすすめの小説
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる