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第十二話 ★
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「んっ、ふぁあっ……!」
別の生き物のように蠢くレインの舌。ぬるぬるの肉が敏感な乳首をしつこくかする。レインはぷくりと膨らんだ乳輪に特に惹かれたようで、皮膚が薄く敏感なそこをれろれろと舐め回してきた。
ニコルの胸が切ない快感に襲われる。敏感な乳肉を生温かい舌に包みこまれ、彼女は強く身を捩らせた。
「んあぁあああっ……。あっ、はひぃっ、あっはぁ……! にゅっ、ぬるぬるしてぇっ……むねのさきっぽがぁっ、あついよおっ……。ひぅ! んんっ、んっ、んぅうぅぅっ……」
唾液を纏う肉厚の舌が胸の先端にくるりと絡みつき、乳輪から乳首までを前後に扱きあげる。乳首を下から掬い上げられるように刺激され、だんだんと胸の先端が敏感になっていくのを感じる。落ちていくような甘い快感が止まらない。体をとろけさせる切ない快楽に、ニコルのまなじりから生理的な涙がこぼれ落ちていく。
「あっ、はあああんっ……。あっ、んんんっ、あっ、あっ……。はあぁっ! んやっ、なんかぞくぞくするっ! れいんっ、あんまりそこ舐めちゃだめぇ……!」
敏感すぎる胸の先端を執拗に責められる。力を入れた舌で舐め弾かれたり、軟らかな舌をぺとりとくっつけられてそのまま素早く舌を動かされたり。胸を責められると下腹まで熱くなって、股から何かが垂れていく感覚が一層強くなる。腹の奥が収縮し、じくじくとした疼きが溜まっていく。多彩な舌責めにニコルは顔を蕩けさせ、ひたすら嬌声を上げ続けた。
「ふひぅっ、んんっ……はっ、はっ、はぁぁあ……んやぁあっ……! ふーっ、ふーっ、ふ、ぅうぅぅっ……。ひぃんっ、とけるぅっ……! レインのしたっ、きもちよくてぇ、へんになっひゃ……」
「その声、聞いてるとぞくぞくする。ね、もっと僕に聞かせて。もっと啼いて、僕の花嫁」
レインは段々と固くなる乳首の感触を愉しむように、ちろちろと小刻みに舌を動かしている。大きな口からこぼれ出る荒々しい息、身を捩らせる自分の体をしっかり束縛する太い腕。レインの屈強な体躯にニコルは男らしさを感じた。
「感じやすいんだねえ、ニコは……。堪らない。こんなご褒美を貰えるなら、どんなことも頑張れそうだ……」
「はぁあっ、はぁーっ、はぁん……ぁうっ、ん、やぁ……」
恥ずかしい。抑えようと思っても気持ちよくて声が抑えられない。レインは声を我慢しなくていいと言ったけれど、胸を舐められてこんな声を上げてしまう自分が情けなく感じる……。
ニコルがちらりとレインの目を見ると、彼は幸せそうに微笑んだ。
「はっ、はあ……ニコのおっぱい、とっても美味しいよ。甘くて柔っこくてふにふにしてる。ふふっ、結構尖ってきたね。これだけ主張してくれるといじり甲斐があるよ」
「は、ひぃっん!?」
優しい蹂躙は続く。ぽってりと固く尖った乳首を摘まれながら、乳輪を優しく指ではじかれる。ぴん、ぴんと敏感な胸の先端をはじかれると、それに連動してびくびくと体が震えてしまう。爪で乳首をかりかりと引っ掻かれ、ニコルは甘い悲鳴を上げた。
「あっ、あ! レインっ、それだめぇっ! かりかりされるのっ、つよいのぉ……! んっ、んぅ、あはあっ、んあぁぁぁっ……!」
尖りきった乳首を指でこすられる。刷毛のような手で胸を撫で摩られる。軟らかな肉をむにゅむにゅとしつこく揉まれる。親指と中指で乳首を摘まれ、くりくりと捏ね回される。与えられる甘い快楽がどんどん積み重なって、乳頭に熱が集まっていく。呑まれてしまいそうな乳悦に思わず体を仰け反らせてしまう。
「にこ、ニコ……ああ、すごい。君のおっぱい、いつまでも触っていられそうだ……!」
「んひぃっ!? あんっ、ひゃめっ、だめっていったのにぃ……!」
乳首から迸る甘い快感が全身に広がっていく。下腹の疼きが一層強くなって、荒い吐息混じりの声を止めることができない。白い喉を晒し、ニコルは一際大きな声を上げた。
「っ……! あっだめ、なんかきちゃ、あぁっ、あっ……。やっ……! ――っあはあぁ、ああああぁぁぁぁ……!!」
びくんと少女の体が跳ね上がり、豊かな乳房が悩ましく揺れる。汗と唾液にぬらぬらと光るニコルの胸を、レインは追い打ちをかけるように愛撫した。
「あはあっ、はぁ、はあぁ……」
少女の呼吸が少しずつ穏やかになっていく。絶頂の余韻に体をぴく、ぴくと痙攣させるニコルを見下ろし、レインは蕩けた声で囁いた。
「ニコ、おっぱいだけでイっちゃったの?」
「い……く? なんか、よく分からないけどすごかった……。むねが、むずむずしてっ、わたしの……あそこが、お漏らししたみたいになって……。お腹の奥がじんじんするの。レイン、やっぱりわたし変だよぉ……」
「……っ」
深紅色の目を潤ませながら自分を見上げるニコルにレインは息を呑んだ。もじもじとニコルが足を擦り合わせるたび、くち、くちと粘っこい水音がする。ニコルに隠れてこっそりと性的な知識を蓄えてきたレインは、それが女の愛液だとすぐに気が付いた。
金色の陰毛がしっとりと濡れ、その奥に秘められた女性器から甘い甘いにおいが漂ってくる。くらりと酔うようなそのにおいに、レインはそそり勃った陰茎をなお硬くした。
ああ、堪らない。
この可愛らしいサンタクロースは、自分の愛撫でここまで感じてくれたのか。
「あの、レイン……いくってなに……? さっきの、体が勝手にびくびくするような感じ……あれがそうなの……?」
清純なニコルは、初めて迎えた性的絶頂に戸惑っている。体を震えさせるニコルの頭を撫で、レインは穏やかな声を掛けた。
「うん。イくっていうのはね、そうやってすっごく気持ちよくなることなんだ」
「……すっごく、気持ちよくなること……」
「ニコの可愛いお股が濡れるのもおかしいことじゃない。君のそこは僕を受け入れる準備をしてくれたんだよ。ふふふっ、嬉しいなあ! 君は僕の手でいっぱい感じてくれたんだね」
平たい耳を動かしながらふわふわと笑うレインにつられ、ニコルは恥ずかしそうに微笑んだ。
「そう、何も悪いことじゃないのね……安心したわ。今までもあなたに触れられると変になったの。お腹の奥がむずむずして、何かがとろって溢れてきて。あれは私の体がレインを受け入れる準備をしていたからなのね。あなたのためにこうなると思うと、体の変化も素直に受け入れられる気がする。ふふっ……」
「うっ、ぐぅっ……!」
無垢な誘惑にレインは呻いた。幸せそうに微笑むニコルにレインの頭が熱くなる。この清純な女の子に己の浅ましい欲望を思い知らせてやり、今すぐに最奥に子種を植え付けたい……淫らな衝動に抗いながら歯を食いしばるレインの気持ちなど露知らず、ニコルはくいくいと彼の胸毛を引っ張った。
「レインはイかなくていいの? 私もあなたに気持ちよくなってほしいわ」
胸毛に手を埋め、乳首を探り当ててこようとする少女を優しく止める。こそばゆさに笑いながら、レインはゆるゆると首を横に振った。
「僕はまだいいよ」
「そうなの? だってレインのそこ……ずっとひくひくしてる。太ももに当たるから分かるの」
太い血管がいくつも走るピンク色の陰茎。びきびきと怒張したそれは持ち主の腹にくっついてしまいそうなほど反り返っていて、快楽を待ち望むように先端から粘液を出している。荒々しさを感じさせる長く太い獣の生殖器。くぽ、くぽとグロテスクに開閉する鈴口を見つめ、ニコルは顔を真っ赤にした。
穴が開くほど見てはいけないと分かってるのに目が離せない。レインの逞しい男根を見ると、自分の奥からまた雫が溢れていく。
(前も思ったけど、レインのおちんちんすっごい……。先っぽのところから何かが垂れてる。子種とは違う? 男の人も気持ちいいと濡れるの……? 大きくて、嗅ぎ慣れないにおいもしてちょっと怖いけど、つやつやてらてらしてて、触ったら気持ちよさそう……)
勃起した男性器に触れる勇気は出ないが、レインを気持ちよくさせてあげたい。
悩んだニコルは、レインの臀部を両手でがっしりと掴んだ。予想もしなかった突然の接触に、男の引き締まった尻がびくりと跳ねる。
「わっ、柔らかい! レインはおしりまでふわふわもこもこしてるのね!」
白い毛に包まれたレインの尻を撫で回し、ニコルは楽しそうにはしゃぎ笑いをした。襟巻きのように生えた胸元の毛も気持ちいいが、臀部の毛は太く濃密で、他とはまた違った手触りの良さがある。
「はぁぁっ、すっごい気持ちいい。ずっと触っていられるわ。毛布よりふかふかしてる」
きらきらした目で尻を撫で摩ってくる少女を見下ろし、レインは複雑な表情をした。
「……あの、ニコ」
「どうレイン、気持ちいい? イきそう?」
期待混じりの、うっとりとした目を向けられる。気持ちよさを感じているのは君じゃないかとレインは答えそうになったが、自分を気持ちよくしようと一生懸命尻を撫で摩ってくるニコルに何も言えなくなった。そんな風に撫で回されてもくすぐったいだけだが、ニコルの健気さが愛おしい。
「あっ、レインの短いしっぽ発見! ふふ、どこを触ってもふわふわもこもこしていて本当に可愛いわ! 大好きよ、丸っこくて可愛い私のトナカイさん」
「……む」
レインはニコルの手を素早く掴み、万歳する形で上に縫い付けた。急な拘束に少女の目がぱちぱちと瞬かれる。黒い鼻をふんふんと鳴らし、レインはむくれた顔で言った。
「ニコのばか。君は男心がちっとも分かってない。こういう時は、可愛いよりも格好いいって言ってほしいんだ!」
「えっ? ご、ごめん」
「ほら見て、僕の顔。これが君を気持ちよーくさせた男の顔なんだよ」
可愛らしく、そして男らしい鋭さも併せ持った獣の貌が近づけられる。ニコルの頬をぺろぺろと舐め、レインは彼女の首筋に求愛のキスを落とした。
「僕は口も鼻も大きいし、全身もこもこしてるし、君にはぬいぐるみのように見えるかもしれないけど。それでも好きな女の子には格好いいって言ってもらいたいんだ。それともやっぱり……こんな獣より、人間の男の方がいい?」
「何言ってるの、レインの方がいいに決まってるでしょ! 私にとっては誰よりもあなたが格好良く見えるよ。こんなに胸がどきどきするのはレインだけ」
男の手を取り、跳ねる胸の上に置く。
ユッカ村いちばんの賢くて格好いいトナカイさん、あなたのことが大好き……ニコルがそう囁くと、レインは満足そうな笑みを溢した。
「あのね、ニコ。僕のお尻がふわふわだって喜んでくれるのは嬉しいんだけどさ。今は君をたっぷり気持ちよくさせてあげたいんだ。ニコが感じている姿を見ると、僕まで気持ちよくなれるから」
だから、僕の舌でたくさんイって。
イく時はきちんと「イく」って言うんだよ――。
レインの淫らなお願いに、ニコルは真っ赤な顔で頷いた。
「ニコのお腹も軟らかいね。真っ白で、滑らかで、ミルクを固めたみたいだ」
男の長い舌が胸を這い、そのまま少女のすぼまった臍へと下りていく。くすぐったさに跳ねるニコルの腹は薄く、少しでも乱暴に扱ったら壊れてしまいそうなほど華奢だ。この薄い腹に、果たして自分のものは入りきるのか……レインはそんなことを考えながらなだらかなニコルの腹を愛撫した。
「ふあっ、レイン……そうやって撫でられるとっ、おなかの中きゅうきゅうするっ……」
下腹をレインの大きな手で撫で摩られると、腹の奥から迫り上がるじくじくとした疼きが強くなる。貪られるようなキスをされ、腋も胸も散々愛撫されたのに、体が火照って何だか物足りない。ニコルが懇願の視線を向けると、レインは黄と青の瞳を蕩けさせた。
「はあっ、はあ、はあぁっ……にこ。僕のニコ……。君のここからすっごく悩ましいにおいがするよ……?」
「あっ。ま、まって、そこは……!」
膝裏を掴み、足を割り開こうとするレインを必死で止める。自分の秘部は今までの刺激でどろどろに濡れてしまっているはずだ。誰にも見せたことのない秘めた場所を、そんな状態でレインに見せるのは恥ずかしい……。ニコルは一生懸命足を閉じようとしたが、その抵抗は屈強な獣人の前では何の意味も為さず、呆気なく足を開かされてしまった。
「ひっ!? きゃああぁぁっ! やっ、やだぁ……。やだれいんっ、おねがい! そんな風にじっと見ないでよぉ……」
隠されていたニコルの大切な場所が、とうとう露わにされてしまう。ニコルはあまりの羞恥に啜り泣いた。自分の足が大きく割り開かれ、隠されていたそこにレインの強烈な視線が注がれている。濡れそぼった秘所に冷たい空気を感じるのに、レインに見られていると思うと確かな熱さも感じる。
レインは恥ずかしがるニコルに構わず、顔を近づけじっくりと女の秘部を観察した。そっと彼女の陰唇に触れ、親指で割り開く。
「あああ、やだやだっ! ひろげないで、見ないで! いやああああああああっ!!」
ニコルの擦り切れた悲鳴を聞きながら、レインは感嘆の息を吐いた。
「あぁ……これが、ニコの……」
濡れそぼった女の秘部。膣口は慎ましやかながらも、今まで味わった快楽の強さを物語るように粘っこい愛液を溢れさせている。柔らかい金の陰毛に、てらてらと光る恥肉。ふっくらと膨らんだ陰唇とその上にある桃色の真珠に、レインは激しい獣欲が込み上げてくるのを感じた。
「ニコのここ、ぬめぬめしてる。女の子のここって、こんなにいやらしいんだね……」
「やっ、やだぁ……! もっ、もうみないで。おねがいだから……!」
「はあっ、はあ……。すごい、くらくらするようなにおいがするよ」
女性器の構造は知識として知っていた。だが実際に目にすると、あまりの生々しさと淫らさに釘付けになってしまう。鼻に飛び込んでくる濃密なにおいが、なお自分の欲望を煽る。レインは瑞々しいニコルの腿に舌を這わせ、色気のある声で言った。
「もう限界だ! お願いっ、ここをぺろぺろさせて……! いちばん賢くて格好いいトナカイがたくさんご奉仕してあげる。可愛い花嫁を何度もイかせて、僕が男として僕がどれだけ格好いいか思い知らせてやるんだ」
「そっ、そんなことしなくてもレインの格好良さは分かってるってば! 根に持たないで……ひゃん!」
レインは騒ぐニコルの手を掴み、恍惚とした表情で秘部に舌をくっつけた。途端、絹を裂くような少女の悲鳴が響く。
「っひぃいいいんっ!?」
秘部全体を勢い良く舐め上げられ、ニコルは体を大きく跳ねさせた。たったひと舐めされただけなのに、秘部から全身へ電流が走ったような鋭い快楽が奔る。
「はっ、はひ……。や、なにこれ……!? これだめ……!」
思わず涙が溢れてしまう。ひとつ舐められただけでこんなに気持ちいいのに、胸みたいに隅々まで舐め回されたら自分は一体どうなってしまうのか……。
レインの顔は股に埋められたままだ。敏感な粘膜に生温かい息が当たる。鼻をひくつかせながら自分の秘部をなおも舐めようとする男に、ニコルは大きな声を上げた。
「やっ、だめ! そんなことしちゃだめだよレイン! わたしのあそこをぺろぺろするなんてっ、そんなの本当にだめだってば!」
「やだ、やだ……。こんなに甘酸っぱくて美味しいんだよ? こんなにおいをさせて僕を誘ってるんでしょ……? もうここまで来たら我慢出来ないよ。ニコ、いっぱいご褒美ちょうだい! 君がこぼした蜜は全部舐め取ってあげるからね……!」
「ひっ……」
ニコルは怯えた。レインの喉からきゅるきゅるごろごろと音が鳴っている。獣の副声帯から放たれるその音は強い興奮を表すものだ。正気を失った様子で鼠径部を舐めてくる男にニコルは唇を戦慄かせた。レインはやる気だ。きっと自分の秘部を、腋や胸のように徹底的に苛むに違いない……。
男の息が膣口に当たる。恐怖と仄暗い期待に、ニコルはごくりと唾を飲み込んだ。
「ちゅっ、んんっ……は、あ……あぁ……やわらかい。とろとろしてるっ……んっ……」
「んっ、ひうっ……! ひぁんっ、やっ、だめっていったのにぃ……!」
最初にやって来たのは陰唇を舐め吸われる優しい快楽。レインの舌が、肉ひだの感触を確かめるように小刻みに動く。皺の数を確かめるような丹念な舌の動きに、ニコルは弱々しい羞恥の声を漏らした。
「あっ、はぁぁっ……。ああ、あ、ああっ、んんっ……」
「甘い。おいしい……どんなに舐めてもいっぱい蜜が出てくる。にこ、にこ……気持ちいい……? ほら、下の唇を外側に開いたら……。ふふ、君の全部が丸見えだよ。ふっくらした穴から軟らかいひだまで……。すごい、また奥から溢れてきた」
「いっ、いやあぁぁぁぁ……! ぅうう、うっ、見ないでっ! んぁっ、ひっ! ひどいよレイン……!」
強烈な羞恥に頭が焼き切れるような感覚がする。恋をしている男に目でも舌でも犯されているという事実が、ニコルの胸に薄暗い欲望を湧き起こす。
陰唇を口先でそっと挟まれ、ちゅ、ちゅと音を立てて啄まれる。気持ちいいが絶頂には至らないその刺激にどんどんもどかしさが募っていく。足りない。もっと激しく自分の秘部を味わってほしい……。
ニコルの期待を知ってか、レインの舌の動きが大きくなる。彼の舌がある一点をかすめた時、ニコルはひときわ大きな声を上げた。
「っひあっ!? あっ――んやああああああああああっ!」
甘く鋭い強烈な快感がニコルを穿つ。全身が粟立ち、生理的な涙がぶわりと溢れてしまう。「イく」なんて口にする余裕はないほどの、あっという間に襲い来た絶頂の波。がくがくと足を震わせながら達したニコルを見て、レインは首を傾げた。
「……? このぴんって尖ってるところ。ニコはここが気持ちいいの?」
つん、つんとレインの指がニコルの陰核をつつく。
ニコルはその度に悩ましい声を上げて足を震わせた。
「あっ! ああっ、だ、だめぇっ! そこ本当にだめぇ! しょこっ、びんかんなのぉっ! んっ、んふうぅぅぅうううっ!!」
指で優しくつつかれただけなのに体が勝手に跳ねてしまう。
殊更に敏感な、堪えようのない女の弱点。そこに触れるとびりびりと甘い刺激が走って背徳的な気分になる。だから湯浴みをする時もごく優しく洗うように心掛けてきた。
そんな敏感な場所をレインの眼前に晒してしまっている。よりにもよって、自分の性器を舐め回すと宣言をしている男に気付かれてしまった。案の定、レインは自分の弱点から目を離そうとしない。荒い息を吐きながらそこを食い入るように見つめているのが分かる……。ニコルは恐怖に深紅色の瞳を揺らした。これから遅い来るかもしれない強烈な快感を思うと、膣口がひくひくと痙攣してしまう。
「やっ、やだぁ……!」
そこに触れられたら絶対におかしくなる。
ニコルは目を潤ませ、必死な顔でレインに言い聞かせた。
「れ、レイン。おねがいっ、そこだけはだめなの! 私の弱点なの……。だから、とがったところだけは絶対に舐めないで、ね?」
「……じゃくてん……」
掠れた声で呟いた後、レインは肩を震わせながら興奮を押し殺すように笑った。
「聞いたことがあるんだ、女の子の大事な場所には、快楽を得るためだけに作られたところがあるって……。いやらしいなあ、ニコにもあるのかなあって考えたら、頭がおかしくなりそうなくらい興奮した。君の弱点を虐め抜いていっぱい喘がせる、その想像で何度も抜いてきたんだ」
「えっ、……え?」
「好きな女の子が隣で寝てるのに何もしない訳ないだろ? 僕は、夜な夜な君に体を擦り付けながらこっそり性欲処理してきたんだよ。はぁっ、はあっ、これがニコの陰核なんだね……。ちっちゃくてつやつやしてて、想像してたものよりもずっと可愛い! なんていやらしいんだ、飴玉みたいに舐め転がしたらきっと美味しいんだろなあ……」
舌なめずりをしながら、レインは強烈な視線をニコルの弱点に注いだ。逃げようとする少女の足を掴み、秘部に無理やり尖った鼻を埋める。甲高い悲鳴と濃密なにおいを愉しみながら、レインはニコルの弱点を可愛がり始めた。
「たぁくさん喘いでね、ニコ」
赤く長い舌が女の弱点に襲いかかる。
肉の芽が、下から上へ勢い良く舐め弾かれた。
別の生き物のように蠢くレインの舌。ぬるぬるの肉が敏感な乳首をしつこくかする。レインはぷくりと膨らんだ乳輪に特に惹かれたようで、皮膚が薄く敏感なそこをれろれろと舐め回してきた。
ニコルの胸が切ない快感に襲われる。敏感な乳肉を生温かい舌に包みこまれ、彼女は強く身を捩らせた。
「んあぁあああっ……。あっ、はひぃっ、あっはぁ……! にゅっ、ぬるぬるしてぇっ……むねのさきっぽがぁっ、あついよおっ……。ひぅ! んんっ、んっ、んぅうぅぅっ……」
唾液を纏う肉厚の舌が胸の先端にくるりと絡みつき、乳輪から乳首までを前後に扱きあげる。乳首を下から掬い上げられるように刺激され、だんだんと胸の先端が敏感になっていくのを感じる。落ちていくような甘い快感が止まらない。体をとろけさせる切ない快楽に、ニコルのまなじりから生理的な涙がこぼれ落ちていく。
「あっ、はあああんっ……。あっ、んんんっ、あっ、あっ……。はあぁっ! んやっ、なんかぞくぞくするっ! れいんっ、あんまりそこ舐めちゃだめぇ……!」
敏感すぎる胸の先端を執拗に責められる。力を入れた舌で舐め弾かれたり、軟らかな舌をぺとりとくっつけられてそのまま素早く舌を動かされたり。胸を責められると下腹まで熱くなって、股から何かが垂れていく感覚が一層強くなる。腹の奥が収縮し、じくじくとした疼きが溜まっていく。多彩な舌責めにニコルは顔を蕩けさせ、ひたすら嬌声を上げ続けた。
「ふひぅっ、んんっ……はっ、はっ、はぁぁあ……んやぁあっ……! ふーっ、ふーっ、ふ、ぅうぅぅっ……。ひぃんっ、とけるぅっ……! レインのしたっ、きもちよくてぇ、へんになっひゃ……」
「その声、聞いてるとぞくぞくする。ね、もっと僕に聞かせて。もっと啼いて、僕の花嫁」
レインは段々と固くなる乳首の感触を愉しむように、ちろちろと小刻みに舌を動かしている。大きな口からこぼれ出る荒々しい息、身を捩らせる自分の体をしっかり束縛する太い腕。レインの屈強な体躯にニコルは男らしさを感じた。
「感じやすいんだねえ、ニコは……。堪らない。こんなご褒美を貰えるなら、どんなことも頑張れそうだ……」
「はぁあっ、はぁーっ、はぁん……ぁうっ、ん、やぁ……」
恥ずかしい。抑えようと思っても気持ちよくて声が抑えられない。レインは声を我慢しなくていいと言ったけれど、胸を舐められてこんな声を上げてしまう自分が情けなく感じる……。
ニコルがちらりとレインの目を見ると、彼は幸せそうに微笑んだ。
「はっ、はあ……ニコのおっぱい、とっても美味しいよ。甘くて柔っこくてふにふにしてる。ふふっ、結構尖ってきたね。これだけ主張してくれるといじり甲斐があるよ」
「は、ひぃっん!?」
優しい蹂躙は続く。ぽってりと固く尖った乳首を摘まれながら、乳輪を優しく指ではじかれる。ぴん、ぴんと敏感な胸の先端をはじかれると、それに連動してびくびくと体が震えてしまう。爪で乳首をかりかりと引っ掻かれ、ニコルは甘い悲鳴を上げた。
「あっ、あ! レインっ、それだめぇっ! かりかりされるのっ、つよいのぉ……! んっ、んぅ、あはあっ、んあぁぁぁっ……!」
尖りきった乳首を指でこすられる。刷毛のような手で胸を撫で摩られる。軟らかな肉をむにゅむにゅとしつこく揉まれる。親指と中指で乳首を摘まれ、くりくりと捏ね回される。与えられる甘い快楽がどんどん積み重なって、乳頭に熱が集まっていく。呑まれてしまいそうな乳悦に思わず体を仰け反らせてしまう。
「にこ、ニコ……ああ、すごい。君のおっぱい、いつまでも触っていられそうだ……!」
「んひぃっ!? あんっ、ひゃめっ、だめっていったのにぃ……!」
乳首から迸る甘い快感が全身に広がっていく。下腹の疼きが一層強くなって、荒い吐息混じりの声を止めることができない。白い喉を晒し、ニコルは一際大きな声を上げた。
「っ……! あっだめ、なんかきちゃ、あぁっ、あっ……。やっ……! ――っあはあぁ、ああああぁぁぁぁ……!!」
びくんと少女の体が跳ね上がり、豊かな乳房が悩ましく揺れる。汗と唾液にぬらぬらと光るニコルの胸を、レインは追い打ちをかけるように愛撫した。
「あはあっ、はぁ、はあぁ……」
少女の呼吸が少しずつ穏やかになっていく。絶頂の余韻に体をぴく、ぴくと痙攣させるニコルを見下ろし、レインは蕩けた声で囁いた。
「ニコ、おっぱいだけでイっちゃったの?」
「い……く? なんか、よく分からないけどすごかった……。むねが、むずむずしてっ、わたしの……あそこが、お漏らししたみたいになって……。お腹の奥がじんじんするの。レイン、やっぱりわたし変だよぉ……」
「……っ」
深紅色の目を潤ませながら自分を見上げるニコルにレインは息を呑んだ。もじもじとニコルが足を擦り合わせるたび、くち、くちと粘っこい水音がする。ニコルに隠れてこっそりと性的な知識を蓄えてきたレインは、それが女の愛液だとすぐに気が付いた。
金色の陰毛がしっとりと濡れ、その奥に秘められた女性器から甘い甘いにおいが漂ってくる。くらりと酔うようなそのにおいに、レインはそそり勃った陰茎をなお硬くした。
ああ、堪らない。
この可愛らしいサンタクロースは、自分の愛撫でここまで感じてくれたのか。
「あの、レイン……いくってなに……? さっきの、体が勝手にびくびくするような感じ……あれがそうなの……?」
清純なニコルは、初めて迎えた性的絶頂に戸惑っている。体を震えさせるニコルの頭を撫で、レインは穏やかな声を掛けた。
「うん。イくっていうのはね、そうやってすっごく気持ちよくなることなんだ」
「……すっごく、気持ちよくなること……」
「ニコの可愛いお股が濡れるのもおかしいことじゃない。君のそこは僕を受け入れる準備をしてくれたんだよ。ふふふっ、嬉しいなあ! 君は僕の手でいっぱい感じてくれたんだね」
平たい耳を動かしながらふわふわと笑うレインにつられ、ニコルは恥ずかしそうに微笑んだ。
「そう、何も悪いことじゃないのね……安心したわ。今までもあなたに触れられると変になったの。お腹の奥がむずむずして、何かがとろって溢れてきて。あれは私の体がレインを受け入れる準備をしていたからなのね。あなたのためにこうなると思うと、体の変化も素直に受け入れられる気がする。ふふっ……」
「うっ、ぐぅっ……!」
無垢な誘惑にレインは呻いた。幸せそうに微笑むニコルにレインの頭が熱くなる。この清純な女の子に己の浅ましい欲望を思い知らせてやり、今すぐに最奥に子種を植え付けたい……淫らな衝動に抗いながら歯を食いしばるレインの気持ちなど露知らず、ニコルはくいくいと彼の胸毛を引っ張った。
「レインはイかなくていいの? 私もあなたに気持ちよくなってほしいわ」
胸毛に手を埋め、乳首を探り当ててこようとする少女を優しく止める。こそばゆさに笑いながら、レインはゆるゆると首を横に振った。
「僕はまだいいよ」
「そうなの? だってレインのそこ……ずっとひくひくしてる。太ももに当たるから分かるの」
太い血管がいくつも走るピンク色の陰茎。びきびきと怒張したそれは持ち主の腹にくっついてしまいそうなほど反り返っていて、快楽を待ち望むように先端から粘液を出している。荒々しさを感じさせる長く太い獣の生殖器。くぽ、くぽとグロテスクに開閉する鈴口を見つめ、ニコルは顔を真っ赤にした。
穴が開くほど見てはいけないと分かってるのに目が離せない。レインの逞しい男根を見ると、自分の奥からまた雫が溢れていく。
(前も思ったけど、レインのおちんちんすっごい……。先っぽのところから何かが垂れてる。子種とは違う? 男の人も気持ちいいと濡れるの……? 大きくて、嗅ぎ慣れないにおいもしてちょっと怖いけど、つやつやてらてらしてて、触ったら気持ちよさそう……)
勃起した男性器に触れる勇気は出ないが、レインを気持ちよくさせてあげたい。
悩んだニコルは、レインの臀部を両手でがっしりと掴んだ。予想もしなかった突然の接触に、男の引き締まった尻がびくりと跳ねる。
「わっ、柔らかい! レインはおしりまでふわふわもこもこしてるのね!」
白い毛に包まれたレインの尻を撫で回し、ニコルは楽しそうにはしゃぎ笑いをした。襟巻きのように生えた胸元の毛も気持ちいいが、臀部の毛は太く濃密で、他とはまた違った手触りの良さがある。
「はぁぁっ、すっごい気持ちいい。ずっと触っていられるわ。毛布よりふかふかしてる」
きらきらした目で尻を撫で摩ってくる少女を見下ろし、レインは複雑な表情をした。
「……あの、ニコ」
「どうレイン、気持ちいい? イきそう?」
期待混じりの、うっとりとした目を向けられる。気持ちよさを感じているのは君じゃないかとレインは答えそうになったが、自分を気持ちよくしようと一生懸命尻を撫で摩ってくるニコルに何も言えなくなった。そんな風に撫で回されてもくすぐったいだけだが、ニコルの健気さが愛おしい。
「あっ、レインの短いしっぽ発見! ふふ、どこを触ってもふわふわもこもこしていて本当に可愛いわ! 大好きよ、丸っこくて可愛い私のトナカイさん」
「……む」
レインはニコルの手を素早く掴み、万歳する形で上に縫い付けた。急な拘束に少女の目がぱちぱちと瞬かれる。黒い鼻をふんふんと鳴らし、レインはむくれた顔で言った。
「ニコのばか。君は男心がちっとも分かってない。こういう時は、可愛いよりも格好いいって言ってほしいんだ!」
「えっ? ご、ごめん」
「ほら見て、僕の顔。これが君を気持ちよーくさせた男の顔なんだよ」
可愛らしく、そして男らしい鋭さも併せ持った獣の貌が近づけられる。ニコルの頬をぺろぺろと舐め、レインは彼女の首筋に求愛のキスを落とした。
「僕は口も鼻も大きいし、全身もこもこしてるし、君にはぬいぐるみのように見えるかもしれないけど。それでも好きな女の子には格好いいって言ってもらいたいんだ。それともやっぱり……こんな獣より、人間の男の方がいい?」
「何言ってるの、レインの方がいいに決まってるでしょ! 私にとっては誰よりもあなたが格好良く見えるよ。こんなに胸がどきどきするのはレインだけ」
男の手を取り、跳ねる胸の上に置く。
ユッカ村いちばんの賢くて格好いいトナカイさん、あなたのことが大好き……ニコルがそう囁くと、レインは満足そうな笑みを溢した。
「あのね、ニコ。僕のお尻がふわふわだって喜んでくれるのは嬉しいんだけどさ。今は君をたっぷり気持ちよくさせてあげたいんだ。ニコが感じている姿を見ると、僕まで気持ちよくなれるから」
だから、僕の舌でたくさんイって。
イく時はきちんと「イく」って言うんだよ――。
レインの淫らなお願いに、ニコルは真っ赤な顔で頷いた。
「ニコのお腹も軟らかいね。真っ白で、滑らかで、ミルクを固めたみたいだ」
男の長い舌が胸を這い、そのまま少女のすぼまった臍へと下りていく。くすぐったさに跳ねるニコルの腹は薄く、少しでも乱暴に扱ったら壊れてしまいそうなほど華奢だ。この薄い腹に、果たして自分のものは入りきるのか……レインはそんなことを考えながらなだらかなニコルの腹を愛撫した。
「ふあっ、レイン……そうやって撫でられるとっ、おなかの中きゅうきゅうするっ……」
下腹をレインの大きな手で撫で摩られると、腹の奥から迫り上がるじくじくとした疼きが強くなる。貪られるようなキスをされ、腋も胸も散々愛撫されたのに、体が火照って何だか物足りない。ニコルが懇願の視線を向けると、レインは黄と青の瞳を蕩けさせた。
「はあっ、はあ、はあぁっ……にこ。僕のニコ……。君のここからすっごく悩ましいにおいがするよ……?」
「あっ。ま、まって、そこは……!」
膝裏を掴み、足を割り開こうとするレインを必死で止める。自分の秘部は今までの刺激でどろどろに濡れてしまっているはずだ。誰にも見せたことのない秘めた場所を、そんな状態でレインに見せるのは恥ずかしい……。ニコルは一生懸命足を閉じようとしたが、その抵抗は屈強な獣人の前では何の意味も為さず、呆気なく足を開かされてしまった。
「ひっ!? きゃああぁぁっ! やっ、やだぁ……。やだれいんっ、おねがい! そんな風にじっと見ないでよぉ……」
隠されていたニコルの大切な場所が、とうとう露わにされてしまう。ニコルはあまりの羞恥に啜り泣いた。自分の足が大きく割り開かれ、隠されていたそこにレインの強烈な視線が注がれている。濡れそぼった秘所に冷たい空気を感じるのに、レインに見られていると思うと確かな熱さも感じる。
レインは恥ずかしがるニコルに構わず、顔を近づけじっくりと女の秘部を観察した。そっと彼女の陰唇に触れ、親指で割り開く。
「あああ、やだやだっ! ひろげないで、見ないで! いやああああああああっ!!」
ニコルの擦り切れた悲鳴を聞きながら、レインは感嘆の息を吐いた。
「あぁ……これが、ニコの……」
濡れそぼった女の秘部。膣口は慎ましやかながらも、今まで味わった快楽の強さを物語るように粘っこい愛液を溢れさせている。柔らかい金の陰毛に、てらてらと光る恥肉。ふっくらと膨らんだ陰唇とその上にある桃色の真珠に、レインは激しい獣欲が込み上げてくるのを感じた。
「ニコのここ、ぬめぬめしてる。女の子のここって、こんなにいやらしいんだね……」
「やっ、やだぁ……! もっ、もうみないで。おねがいだから……!」
「はあっ、はあ……。すごい、くらくらするようなにおいがするよ」
女性器の構造は知識として知っていた。だが実際に目にすると、あまりの生々しさと淫らさに釘付けになってしまう。鼻に飛び込んでくる濃密なにおいが、なお自分の欲望を煽る。レインは瑞々しいニコルの腿に舌を這わせ、色気のある声で言った。
「もう限界だ! お願いっ、ここをぺろぺろさせて……! いちばん賢くて格好いいトナカイがたくさんご奉仕してあげる。可愛い花嫁を何度もイかせて、僕が男として僕がどれだけ格好いいか思い知らせてやるんだ」
「そっ、そんなことしなくてもレインの格好良さは分かってるってば! 根に持たないで……ひゃん!」
レインは騒ぐニコルの手を掴み、恍惚とした表情で秘部に舌をくっつけた。途端、絹を裂くような少女の悲鳴が響く。
「っひぃいいいんっ!?」
秘部全体を勢い良く舐め上げられ、ニコルは体を大きく跳ねさせた。たったひと舐めされただけなのに、秘部から全身へ電流が走ったような鋭い快楽が奔る。
「はっ、はひ……。や、なにこれ……!? これだめ……!」
思わず涙が溢れてしまう。ひとつ舐められただけでこんなに気持ちいいのに、胸みたいに隅々まで舐め回されたら自分は一体どうなってしまうのか……。
レインの顔は股に埋められたままだ。敏感な粘膜に生温かい息が当たる。鼻をひくつかせながら自分の秘部をなおも舐めようとする男に、ニコルは大きな声を上げた。
「やっ、だめ! そんなことしちゃだめだよレイン! わたしのあそこをぺろぺろするなんてっ、そんなの本当にだめだってば!」
「やだ、やだ……。こんなに甘酸っぱくて美味しいんだよ? こんなにおいをさせて僕を誘ってるんでしょ……? もうここまで来たら我慢出来ないよ。ニコ、いっぱいご褒美ちょうだい! 君がこぼした蜜は全部舐め取ってあげるからね……!」
「ひっ……」
ニコルは怯えた。レインの喉からきゅるきゅるごろごろと音が鳴っている。獣の副声帯から放たれるその音は強い興奮を表すものだ。正気を失った様子で鼠径部を舐めてくる男にニコルは唇を戦慄かせた。レインはやる気だ。きっと自分の秘部を、腋や胸のように徹底的に苛むに違いない……。
男の息が膣口に当たる。恐怖と仄暗い期待に、ニコルはごくりと唾を飲み込んだ。
「ちゅっ、んんっ……は、あ……あぁ……やわらかい。とろとろしてるっ……んっ……」
「んっ、ひうっ……! ひぁんっ、やっ、だめっていったのにぃ……!」
最初にやって来たのは陰唇を舐め吸われる優しい快楽。レインの舌が、肉ひだの感触を確かめるように小刻みに動く。皺の数を確かめるような丹念な舌の動きに、ニコルは弱々しい羞恥の声を漏らした。
「あっ、はぁぁっ……。ああ、あ、ああっ、んんっ……」
「甘い。おいしい……どんなに舐めてもいっぱい蜜が出てくる。にこ、にこ……気持ちいい……? ほら、下の唇を外側に開いたら……。ふふ、君の全部が丸見えだよ。ふっくらした穴から軟らかいひだまで……。すごい、また奥から溢れてきた」
「いっ、いやあぁぁぁぁ……! ぅうう、うっ、見ないでっ! んぁっ、ひっ! ひどいよレイン……!」
強烈な羞恥に頭が焼き切れるような感覚がする。恋をしている男に目でも舌でも犯されているという事実が、ニコルの胸に薄暗い欲望を湧き起こす。
陰唇を口先でそっと挟まれ、ちゅ、ちゅと音を立てて啄まれる。気持ちいいが絶頂には至らないその刺激にどんどんもどかしさが募っていく。足りない。もっと激しく自分の秘部を味わってほしい……。
ニコルの期待を知ってか、レインの舌の動きが大きくなる。彼の舌がある一点をかすめた時、ニコルはひときわ大きな声を上げた。
「っひあっ!? あっ――んやああああああああああっ!」
甘く鋭い強烈な快感がニコルを穿つ。全身が粟立ち、生理的な涙がぶわりと溢れてしまう。「イく」なんて口にする余裕はないほどの、あっという間に襲い来た絶頂の波。がくがくと足を震わせながら達したニコルを見て、レインは首を傾げた。
「……? このぴんって尖ってるところ。ニコはここが気持ちいいの?」
つん、つんとレインの指がニコルの陰核をつつく。
ニコルはその度に悩ましい声を上げて足を震わせた。
「あっ! ああっ、だ、だめぇっ! そこ本当にだめぇ! しょこっ、びんかんなのぉっ! んっ、んふうぅぅぅうううっ!!」
指で優しくつつかれただけなのに体が勝手に跳ねてしまう。
殊更に敏感な、堪えようのない女の弱点。そこに触れるとびりびりと甘い刺激が走って背徳的な気分になる。だから湯浴みをする時もごく優しく洗うように心掛けてきた。
そんな敏感な場所をレインの眼前に晒してしまっている。よりにもよって、自分の性器を舐め回すと宣言をしている男に気付かれてしまった。案の定、レインは自分の弱点から目を離そうとしない。荒い息を吐きながらそこを食い入るように見つめているのが分かる……。ニコルは恐怖に深紅色の瞳を揺らした。これから遅い来るかもしれない強烈な快感を思うと、膣口がひくひくと痙攣してしまう。
「やっ、やだぁ……!」
そこに触れられたら絶対におかしくなる。
ニコルは目を潤ませ、必死な顔でレインに言い聞かせた。
「れ、レイン。おねがいっ、そこだけはだめなの! 私の弱点なの……。だから、とがったところだけは絶対に舐めないで、ね?」
「……じゃくてん……」
掠れた声で呟いた後、レインは肩を震わせながら興奮を押し殺すように笑った。
「聞いたことがあるんだ、女の子の大事な場所には、快楽を得るためだけに作られたところがあるって……。いやらしいなあ、ニコにもあるのかなあって考えたら、頭がおかしくなりそうなくらい興奮した。君の弱点を虐め抜いていっぱい喘がせる、その想像で何度も抜いてきたんだ」
「えっ、……え?」
「好きな女の子が隣で寝てるのに何もしない訳ないだろ? 僕は、夜な夜な君に体を擦り付けながらこっそり性欲処理してきたんだよ。はぁっ、はあっ、これがニコの陰核なんだね……。ちっちゃくてつやつやしてて、想像してたものよりもずっと可愛い! なんていやらしいんだ、飴玉みたいに舐め転がしたらきっと美味しいんだろなあ……」
舌なめずりをしながら、レインは強烈な視線をニコルの弱点に注いだ。逃げようとする少女の足を掴み、秘部に無理やり尖った鼻を埋める。甲高い悲鳴と濃密なにおいを愉しみながら、レインはニコルの弱点を可愛がり始めた。
「たぁくさん喘いでね、ニコ」
赤く長い舌が女の弱点に襲いかかる。
肉の芽が、下から上へ勢い良く舐め弾かれた。
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