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14.厳しい現実 後編

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マネージャーさんは会場の近くの電信柱の所に立っていました。
何でそんな所にいるんだろう。。いつもなら会場の入り口で
待っていてくれるのに。。



「お疲れ様。どうだった?」

マネージャーさんはボソッと言いました。

「お疲れ様です。楽しかったです。」

「そっか。。あのさ、もっとガツガツいけないのか?」

「えっ?」

「売れる気があるのか?」

何だか気持ちがザワザワしてきた。

「あっあります。でも今はまだ。。何というか。。」


「楽しいだけではダメですか?」

るるちゃん!?いつも大人しいるるちゃんが、
大きな声で言った。


「俺はお前達に売れてほしいんだ!」


マネージャーさんとるるちゃんの大きな声で、会場から出てきたお客さんがちらちらこちらを見てくる。
私びっくりして、ふるえてきちゃって、
でもるるちゃんは歯を食いしばり泣きながらマネージャーさんを
見つめてた。

「マネージャーさん、るるちゃんも場所を変えませか?」

「場所とかじゃないんだよ!」

「マネージャーさん!」

私が言うと周りがやっと見えたみたいで、

マネージャーさんは止めてあったバイクまで行こうとした。


「マネージャーさん!待って下さい!」

私はマネージャーさんに駆け寄り、

「すみませんでした。」

と謝りました。謝っても仕方がないのに、今の私にはそれしか出来なかった。

「すまん。。もも。言い過ぎたなあ。はは。疲れてるのかな。。
このお金でラーメン食べてくれ。るるにも悪かったなあ。。」


そう言い残すと、マネージャーさんはバイクを走らせ帰って行きました。


「るるちゃん。。
マネージャーさんが言い過ぎたって。お金もらったよ。
ラーメンでも食べてって。」

「ごめんね。ももちゃん。。。
お金?1000円じゃ足りないね。」

「本当だね。」

「でも、ありがとう。
行こう。ラーメン食べに。」

るるちゃんは泣きながら笑っていました。








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