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友達
しおりを挟む私には忘れられない友がいます。
今日はその子のお話です。
………
昔から人付き合いが苦手な私は、
小学校の頃からあまり友達がいません。
でも、忘れられない友達がいます。
その子の名前は「ゆか」
ゆかちゃんは優一の友達でした。
一緒に公園で遊んだりゲームしたり、
学校の話や先生の話をして、楽しかった。
ある日…公園で遊ぶ約束をしていたのにゆかちゃんが現れなかったのです。
「どうしたんだろう」
私は不思議に思いました。
なので、ゆかちゃんのお家に行きました。
「すみませーん。ゆかちゃんはいますか?」
ゆかちゃんのお母さんは泣き崩れました。
その姿を見て、ゆかちゃんに2度と会うことが出来ないと…そう感じました。
交通事故でした。
ゆかちゃんは公園に向かっている途中に
トラックにはねられてしまい、
認識するのも無理なくらい顔が潰れていたそうです。
………
月日が経ち、私は中学生になりました。
ゆかちゃんしか友達がいなかった私は、
他の人とどう付き合っていいのか、分からず
今は、いじめの標的。
⚫︎教科書を破られたり
⚫︎無視されたり
⚫︎上履きやらをゴミ箱に捨てられたり
私の心は疲れきってしまいました。
「疲れたよ…ゆかちゃんに…会いたい」
心から思いました。
次の日、学校に行くといじめっこ達が学校に来ていません。
先生から
「骨折、事故、行方不明」になったと
後で聞かされました。
主犯の女の子は行方不明でした。
私は怖くなりました。
何故ならばいつも不幸になれって念じていたから。
その日の夜、コツコツコツと窓を叩く音がします。
窓から外を見ると、どこか懐かしい人が立っていました。
「ゆかちゃん…?」
ゆかちゃんは何か言っています。
口元を見ながら自分に合わせて読み取ろうとしたら、
何故だか…はっきりと聞こえてきます。
『ずっと一緒だよ』
「ゆかちゃん…ゆかちゃん…!」
『あなたは、私の物だから。
あいつらは、消してあげたからね…ふふ」
ゆかちゃんが私の願いを聞いてくれた。
……………
あれから、月日が経ち、30歳の私。
友達、恋人、家族もいません。
だって、
私にはゆかちゃんがいますもの。
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