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第7話 思わぬ再会
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――愛沢マイ。
サングラスを取り、俺にメンチを切った一連の動作が脳裏によみがえる。
テレビの中で見る彼女の無邪気な笑みは、もはや記憶の彼方へと葬り去られてしまった。
「へ、へー……。そりゃ撮影の邪魔しちゃ悪いな。避けて通ろう」
「バッカお前そうじゃないだろ! あんな可愛い子生で拝める機会逃してどうすんだよ。や~、実際に見ると大したことない芸能人もいるらしいけど、あの子は本物だな。なんかこう、オーラが違ったんだよオーラが」
うん、知ってる。あいつの素、すごい不良オーラ出てたもん。
しかし、ここでわざわざ青木の夢を打ち砕く必要もないだろう。
「よかったな。それじゃ、俺は行くから」
すれ違いざまに軽く青木の背中を叩いて、俺はエレベーターに乗り込んだ。
ビルを出て、当然のごとく駅前広場は迂回する。
高架下の細い路地から、駅のホームへ続く階段を登ろうとした、その時――
階段の下、ちょうど暗がりになっているところに、誰かがしゃがみこんで壁にもたれかかっているのが見えた。
顔は俯いていて見えないが、肩が大きく上下している。具合が悪そうだ。
俺は少し迷ってから、一応声をかけてみることにした。
「……あの、大丈夫ですか」
「ん……。あれ? あんた……」
うつむいていた顔が、ゆっくりとこちらを見上げる。
そのまま視線がぶつかって、俺は呆気にとられた。
白い肌。ぱっちりとした瞳を、長い睫毛とキラキラとしたラメが彩っている。
ボリュームのあるツインテールが風にふわりと揺れた。
淡いパステルカラーの衣装の上に、黒いロングパーカーを羽織っているその姿は――
「あ、愛沢マイ!?」
……嘘だろ!? 今は撮影中じゃなかったのかよ!
「……なに見てんのよ。あと、大きな声で、あたしの名前呼ばないで」
先日と同じような台詞なのに、その声には全く覇気がない。
顔色も真っ青で、指先が小さく震えている。呼吸は荒く、苦しそうだ。
それでもなんとか俺を見上げるその姿は、怪我をした小動物が、自分の身を守るために必死で虚勢を張っている様子によく似ていた。
明らかに、様子がおかしい。
「おい、大丈夫か。今人を呼んでくるから――」
「っ、だめ!」
小さく悲鳴のような声を上げて、愛沢マイが俺を止める。
「なんでだよ。近くで撮影やってんなら、早くマネージャーにでも来てもらって……」
「絶対に、だめ。マネージャーには知らせないで。今は休憩中だから、1時間後に戻れば、大丈夫……」
「はあ!? そうは言っても、こんな具合悪そうなのにここに転がしとくわけには……そうだ、病院! たしか駅前のタワーの中に入ってたはず……」
そこなら、きっとすぐに撮影に戻れるだろう。
しかし、愛沢マイは首を横に振った。
「……病院も、だめ――」
真っ青な顔色でそれだけ言うと、愛沢マイはぐったりと目を閉じた。
「……おい! ちょっと……!」
「誰にも、言わないで……」
色を失くした唇が、うわごとのように呟く。
綺麗にネイルを施された細い指先が、すがるように俺のスーツの袖をにぎった。
彼女がなぜこうも頑なになっているのかはさっぱり分からないが、どうしても譲れない事情があることだけは伝わって来る。
――これを放っておける人間がいるとしたら、きっとそいつは悪魔か何かだ。
「……くそ!」
俺は急いで会社に引き返した。
そして一つだけ残っていた社用車の鍵をひっつかむと、車に乗って駅前へと引き返す。
周囲を見渡して、誰もいないことを確認すると、気絶した愛沢マイの体を抱き上げて後部座席に乗せた。
「誰にも知られなくて、1時間以内に戻れる場所ならいいんだろ!?」
はたから見れば、『アイドルを社用車で誘拐しているリーマン』という、よくわからない図だった。
馬鹿な真似はやめておけと、頭の冷静な部分が繰り返し俺に忠告をする。
でも、それに従ったら俺はきっとこの先ずっと後悔するだろう。
夢も希望もなくしたまま日々を漫然と生きていたとしても、人としてどうしても譲れないものがある。
そのせいで苦しむなら、望むところだ。
どうか、誰にも見られてませんように!
切実な祈りと共にハンドルを握り、アクセルを踏む。
目指すのは、わずかな時間でも、ゆっくりと体を休められる場所。
――そんな場所なんて、俺はひとつしか知らなかった。
「早かったわね」
待ち構えていたように店のドアを開けたのは、幸世だった。
「店長、無礼なサラリーマンと愛沢マイが来ましたよ」
「ああ、よかった。そろそろマイさんの限界が来るのではないかと、心配していました」
夢見のその顔にいつものおっとりとした微笑みはなく、どこか緊迫した表情を浮かべている。
「さあ、ベッドの準備はしてありますので、どうぞ」
「どういうことだよ。まるで来ることが分かってたような口ぶりだな」
いよいよ怪しい。
俺は敬語をかなぐり捨てて、マイを抱き上げベッドへと運んだ。
「前回マイさんがここに来てから、しばらく時間が空いてしまいました。おそらく、悪夢は膨れ上がっているはずです。……彼女の心を喰えるほどに」
「また訳の分からないことを……」
繭のような天蓋をどかし、マイをベッドに降ろす。
幸世がベッドの上にぴょこんと座り、マイの額に小さな手のひらを乗せた。
「おまえ、この女を助けたいの? 縁もゆかりもないのに?」
まるで世の中を悟りきったような瞳でこちらを見上げる幼女に、舌打ちをしたくなる。
「だからここに連れて来たんだろ。たとえ俺とは無縁の世界で生きる不良アイドルでも、目の前で倒れられて無視出来るかよ」
「……ふうん。おまえ、思ったよりマシな人間みたいね」
こんな会話をしている間にも、マイの顔色はどんどん悪くなっていっている。
額に浮かんだじっとりとした汗は、単なる気温の問題ではなさそうだ。
「仮に。仮にだ。あんたが言ってたように、『悪夢に食われている』状況だとして――このまま放っておいたらどうなる?」
「おそらく、命を救うことは難しくなります」
背中に冷たいものを突き付けられたような気分になる。
冷静に考えれば、今すぐ救急車を呼んででも病院に連れていくべきだ。
それなのに――病院はだめ、誰にも知らせるなと言ったマイの必死さを思うと、それもためらわれる。
夢見の話は相変わらずうさんくさいことこの上ないが、今すぐにここで打てる手があるのなら、それに越したことはない。
「それじゃあ、早くその悪夢を食ってやればいいだろ。あんたが本当にバクだっていうなら」
「そうしたいのはやまやまですが……この方の心を悪夢から救うには、あなたの協力が必要です」
「はあ……!?」
「人の心を喰う『悪い悪夢』――私たちはそれを『傷んだ悪夢』と呼んでいますが、あれは、バクが食べるだけではなくなりません。根本的な解決が必要です」
「……なんだよ、根本的な解決って」
「傷んだ悪夢は、人の絶望をエサに膨れ上がり、夢を浸食していきます。
それを止めるには、絶望の根源となっているものを排除し、傷んだ悪夢にとって毒となるもの――希望を、見つけなくてはなりません。
しかし、私は所詮バクですから。
人間のそれとは価値観も倫理観も違いますし、人間の心に干渉し、その人物にとっての希望を見つけるのは、至難の業です」
「意味がわからねえよ! とにかく、俺の協力が必要だとして……俺は、どうすればいいんだ」
あくまでも丁寧に言葉を続ける夢見に、苛立ちが募る。
目の前に苦しんでいる人間がいるっていうのに、これ以上要領の得ない話を続けるつもりはない。
『死』という言葉を出されたせいか、焦燥感が胸を灼く。
「あなたは明晰夢を見る。ということは、意識を夢に飲まれることなく、ある程度自由に動くことができます。そんなあなたなら、マイさんの『希望』を見つけることが出来るかもしれません。なので――」
そこまで言って、夢見は真っ直ぐに俺を見た。
「私と一緒に夢の中に入って、傷んだ悪夢の駆除を手伝ってください。無事に手伝いを果たしてくれたなら、あなたを悩ます明晰夢をどうにかしましょう」
ああもう、こうなったらヤケだ。
「分かんねえけど分かった。手伝うから早くしろ!」
「では決まりですね」
にっこりと、腹立たしいほどに穏やかな顔で夢見が微笑む。
「すでにご存じでしょうが、私は夢見獏と言います。好きに呼んでください。……ええと、あなたは――」
「遠原《とおはら》昭博《あきひろ》」
「昭博ですか。そう呼びますね」
いや急に呼び捨てとか距離感ゼロか。
だが今は、こんなくだらないことに文句を言っている場合ではない。
「……じゃあ、夢見。証明してみろよ、お前の正体がバクだってこと」
「ええ。では、行きましょうか」
夢見がこちらに手を伸ばす。
とん、と指先が額に当たったところで、視界が暗転した。
サングラスを取り、俺にメンチを切った一連の動作が脳裏によみがえる。
テレビの中で見る彼女の無邪気な笑みは、もはや記憶の彼方へと葬り去られてしまった。
「へ、へー……。そりゃ撮影の邪魔しちゃ悪いな。避けて通ろう」
「バッカお前そうじゃないだろ! あんな可愛い子生で拝める機会逃してどうすんだよ。や~、実際に見ると大したことない芸能人もいるらしいけど、あの子は本物だな。なんかこう、オーラが違ったんだよオーラが」
うん、知ってる。あいつの素、すごい不良オーラ出てたもん。
しかし、ここでわざわざ青木の夢を打ち砕く必要もないだろう。
「よかったな。それじゃ、俺は行くから」
すれ違いざまに軽く青木の背中を叩いて、俺はエレベーターに乗り込んだ。
ビルを出て、当然のごとく駅前広場は迂回する。
高架下の細い路地から、駅のホームへ続く階段を登ろうとした、その時――
階段の下、ちょうど暗がりになっているところに、誰かがしゃがみこんで壁にもたれかかっているのが見えた。
顔は俯いていて見えないが、肩が大きく上下している。具合が悪そうだ。
俺は少し迷ってから、一応声をかけてみることにした。
「……あの、大丈夫ですか」
「ん……。あれ? あんた……」
うつむいていた顔が、ゆっくりとこちらを見上げる。
そのまま視線がぶつかって、俺は呆気にとられた。
白い肌。ぱっちりとした瞳を、長い睫毛とキラキラとしたラメが彩っている。
ボリュームのあるツインテールが風にふわりと揺れた。
淡いパステルカラーの衣装の上に、黒いロングパーカーを羽織っているその姿は――
「あ、愛沢マイ!?」
……嘘だろ!? 今は撮影中じゃなかったのかよ!
「……なに見てんのよ。あと、大きな声で、あたしの名前呼ばないで」
先日と同じような台詞なのに、その声には全く覇気がない。
顔色も真っ青で、指先が小さく震えている。呼吸は荒く、苦しそうだ。
それでもなんとか俺を見上げるその姿は、怪我をした小動物が、自分の身を守るために必死で虚勢を張っている様子によく似ていた。
明らかに、様子がおかしい。
「おい、大丈夫か。今人を呼んでくるから――」
「っ、だめ!」
小さく悲鳴のような声を上げて、愛沢マイが俺を止める。
「なんでだよ。近くで撮影やってんなら、早くマネージャーにでも来てもらって……」
「絶対に、だめ。マネージャーには知らせないで。今は休憩中だから、1時間後に戻れば、大丈夫……」
「はあ!? そうは言っても、こんな具合悪そうなのにここに転がしとくわけには……そうだ、病院! たしか駅前のタワーの中に入ってたはず……」
そこなら、きっとすぐに撮影に戻れるだろう。
しかし、愛沢マイは首を横に振った。
「……病院も、だめ――」
真っ青な顔色でそれだけ言うと、愛沢マイはぐったりと目を閉じた。
「……おい! ちょっと……!」
「誰にも、言わないで……」
色を失くした唇が、うわごとのように呟く。
綺麗にネイルを施された細い指先が、すがるように俺のスーツの袖をにぎった。
彼女がなぜこうも頑なになっているのかはさっぱり分からないが、どうしても譲れない事情があることだけは伝わって来る。
――これを放っておける人間がいるとしたら、きっとそいつは悪魔か何かだ。
「……くそ!」
俺は急いで会社に引き返した。
そして一つだけ残っていた社用車の鍵をひっつかむと、車に乗って駅前へと引き返す。
周囲を見渡して、誰もいないことを確認すると、気絶した愛沢マイの体を抱き上げて後部座席に乗せた。
「誰にも知られなくて、1時間以内に戻れる場所ならいいんだろ!?」
はたから見れば、『アイドルを社用車で誘拐しているリーマン』という、よくわからない図だった。
馬鹿な真似はやめておけと、頭の冷静な部分が繰り返し俺に忠告をする。
でも、それに従ったら俺はきっとこの先ずっと後悔するだろう。
夢も希望もなくしたまま日々を漫然と生きていたとしても、人としてどうしても譲れないものがある。
そのせいで苦しむなら、望むところだ。
どうか、誰にも見られてませんように!
切実な祈りと共にハンドルを握り、アクセルを踏む。
目指すのは、わずかな時間でも、ゆっくりと体を休められる場所。
――そんな場所なんて、俺はひとつしか知らなかった。
「早かったわね」
待ち構えていたように店のドアを開けたのは、幸世だった。
「店長、無礼なサラリーマンと愛沢マイが来ましたよ」
「ああ、よかった。そろそろマイさんの限界が来るのではないかと、心配していました」
夢見のその顔にいつものおっとりとした微笑みはなく、どこか緊迫した表情を浮かべている。
「さあ、ベッドの準備はしてありますので、どうぞ」
「どういうことだよ。まるで来ることが分かってたような口ぶりだな」
いよいよ怪しい。
俺は敬語をかなぐり捨てて、マイを抱き上げベッドへと運んだ。
「前回マイさんがここに来てから、しばらく時間が空いてしまいました。おそらく、悪夢は膨れ上がっているはずです。……彼女の心を喰えるほどに」
「また訳の分からないことを……」
繭のような天蓋をどかし、マイをベッドに降ろす。
幸世がベッドの上にぴょこんと座り、マイの額に小さな手のひらを乗せた。
「おまえ、この女を助けたいの? 縁もゆかりもないのに?」
まるで世の中を悟りきったような瞳でこちらを見上げる幼女に、舌打ちをしたくなる。
「だからここに連れて来たんだろ。たとえ俺とは無縁の世界で生きる不良アイドルでも、目の前で倒れられて無視出来るかよ」
「……ふうん。おまえ、思ったよりマシな人間みたいね」
こんな会話をしている間にも、マイの顔色はどんどん悪くなっていっている。
額に浮かんだじっとりとした汗は、単なる気温の問題ではなさそうだ。
「仮に。仮にだ。あんたが言ってたように、『悪夢に食われている』状況だとして――このまま放っておいたらどうなる?」
「おそらく、命を救うことは難しくなります」
背中に冷たいものを突き付けられたような気分になる。
冷静に考えれば、今すぐ救急車を呼んででも病院に連れていくべきだ。
それなのに――病院はだめ、誰にも知らせるなと言ったマイの必死さを思うと、それもためらわれる。
夢見の話は相変わらずうさんくさいことこの上ないが、今すぐにここで打てる手があるのなら、それに越したことはない。
「それじゃあ、早くその悪夢を食ってやればいいだろ。あんたが本当にバクだっていうなら」
「そうしたいのはやまやまですが……この方の心を悪夢から救うには、あなたの協力が必要です」
「はあ……!?」
「人の心を喰う『悪い悪夢』――私たちはそれを『傷んだ悪夢』と呼んでいますが、あれは、バクが食べるだけではなくなりません。根本的な解決が必要です」
「……なんだよ、根本的な解決って」
「傷んだ悪夢は、人の絶望をエサに膨れ上がり、夢を浸食していきます。
それを止めるには、絶望の根源となっているものを排除し、傷んだ悪夢にとって毒となるもの――希望を、見つけなくてはなりません。
しかし、私は所詮バクですから。
人間のそれとは価値観も倫理観も違いますし、人間の心に干渉し、その人物にとっての希望を見つけるのは、至難の業です」
「意味がわからねえよ! とにかく、俺の協力が必要だとして……俺は、どうすればいいんだ」
あくまでも丁寧に言葉を続ける夢見に、苛立ちが募る。
目の前に苦しんでいる人間がいるっていうのに、これ以上要領の得ない話を続けるつもりはない。
『死』という言葉を出されたせいか、焦燥感が胸を灼く。
「あなたは明晰夢を見る。ということは、意識を夢に飲まれることなく、ある程度自由に動くことができます。そんなあなたなら、マイさんの『希望』を見つけることが出来るかもしれません。なので――」
そこまで言って、夢見は真っ直ぐに俺を見た。
「私と一緒に夢の中に入って、傷んだ悪夢の駆除を手伝ってください。無事に手伝いを果たしてくれたなら、あなたを悩ます明晰夢をどうにかしましょう」
ああもう、こうなったらヤケだ。
「分かんねえけど分かった。手伝うから早くしろ!」
「では決まりですね」
にっこりと、腹立たしいほどに穏やかな顔で夢見が微笑む。
「すでにご存じでしょうが、私は夢見獏と言います。好きに呼んでください。……ええと、あなたは――」
「遠原《とおはら》昭博《あきひろ》」
「昭博ですか。そう呼びますね」
いや急に呼び捨てとか距離感ゼロか。
だが今は、こんなくだらないことに文句を言っている場合ではない。
「……じゃあ、夢見。証明してみろよ、お前の正体がバクだってこと」
「ええ。では、行きましょうか」
夢見がこちらに手を伸ばす。
とん、と指先が額に当たったところで、視界が暗転した。
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