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第二七章 エルフの里

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    Ⅰ

    葵羽たちは、リュミエルの後をついて行く。目指すは、エルフの里であった。
    道案内は、リュミエルに任せっきりであった。何でも、人里から離れているため、分かりにくい場所にあるらしい。
    葵羽はリュミエルの背中を見た後に、振り返って自分の後ろにいたカイルとスカーレットを見た。二人は不思議そうに葵羽を見ている。葵羽は足元に気をつけながら、足を止めることなく、二人に声をかけた。
「すまないな、カイルとスカーレットを巻き込んでしまった。俺の都合に完全に付き合わせてしまっている」
「何をいまさら」
「気にしないで、葵羽。俺たちは好きでついてきているんだから」
    葵羽の言葉に、スカーレットはため息混じりに返し、カイルはにこやかに笑って答えた。スカーレットは一度言葉を区切ってから、再度口を開く。
「大体にして、何が目的の旅かなど、すでに私たちは理解しているんだ。葵羽に付き合わされたなどと思ったことはない」
    葵羽はそれを聞いて、ふっと口元を緩めた。それから、二人に優しく言葉を返す。
「助かる。ありがとな」
    葵羽は簡単に礼を述べた。だが、カイルもスカーレットもそれに満足しているようで、各々笑って返していた。
    会話に区切りがつくと、葵羽は前を向いて足元に専念することにした。
    というのも、先ほどから歩いている足場という足場が、油断ならない場所ばかりであったからだった。木の根が張っていたり、岩場だったりと、これこそ冒険と言わんばかりの場所ばかりである。
    道なき道を行く、とはまさにこのことか……。
    葵羽は足元を確認しながら、ぼんやりとそんなことを思った。
    対して、先頭を歩いているリュミエルは、まったく迷う素振りはなく、そのまま前に前にと進んでいく。道なき道であろうが、草木をかき分けて前に進んでいくのだ。それこそ、他に道はないと言わんばかりであった。
    葵羽たちだけでエルフの里を目指したのであれば、間違いなく道に迷っていたことだろう。誰がこのような場所に、里があると思うだろうか。
    葵羽は前を歩くリュミエルに言葉をかける。
「リュミエル、まだ先は長いのか?    ずっとこの調子の道のりなのか?」
「大丈夫だよ、葵羽!    君の要望と言うのであれば、たとえ火の中水の中、いくらでも前に突き進んで見せよう!」
「会話をしろ。一つも答えになってないだろうが」
    葵羽は頭を抱えたい気持ちでいっぱいだったが、ここで気を抜けば自分の身が危ういだろう。仕方ないとばかりにため息を一つつくだけに留めておいた。
    それから、自分の一歩後ろを歩いている、フェンリルを見る。
「大丈夫か、セレスト」
    ぽんと一つフェンリルの頭に手を置けば、フェンリルは元気よく鳴いた。セレストはまだまだ行けるようである。それに満足して頷けば、その背に乗っているドラゴンも兄貴分の真似をするかのように一つ鳴く。葵羽はドラゴンへと手を伸ばして一撫ですると、すぐに手を外した。ドラゴンのシークはセレストの背にしがみつくかのようにしていた。
    最近のシークのお気に入りは、セレストの頭に乗ることで。今日も頭に乗ろうとしていたのだが、足場が悪いため、セレストに背に乗るように言われたようである。大人しく背に乗っていた。
    今回はシークが望もうが、葵羽は自分の肩に乗せるつもりはなかった。自分が足場に気を取られ、シークを落とさないと断言できなかったからである。セレストなら、元々自然の中で生きてきたこともあり、動き回っていたこともあって、問題ないと判断したのだ。それに、最近のお気に入りとなれば、文句を言うこともないだろうと、セレストに頼み込んだのである。セレストは二つ返事で了解してくれ、現在に至る。
    もっとも、シークがドラゴンであるため、飛べるという点については抜け落ちてしまっていたのだが。
    葵羽が前を向いて再度専念し始めれば、自分の頭に声が届く。
    ――葵羽。
    葵羽の頭の中で、冬景色の声が聞こえたのである。葵羽は片眉をピクリと動かした。チラリと周囲を確認するものの、その声に反応している者は他にはいない。つまり、自分にのみ聞こえているということになる。
    葵羽は心の中で冷たく言い放った。
    しばらく黙っていろ、冬景色。
    葵羽は足を動かす。簡単に告げた葵羽に対し、冬景色はさらに言葉を紡いだ。
    ――私を裏切るか、葵羽。
    葵羽はその言葉に目を細めた。勝手だな、そう思う。だが、それは頭の中だけに留め、再度心の中で言葉を紡いだ。
    裏切る、と言われるのはどうかと思うがな。それに、裏切ったつもりは、俺にはないぞ。
    ――ならば、何故だ。
    冬景色はさらに問いかける。答えを聞きたいらしい。葵羽はそれに返すことなく、言葉をポつりと零していた。
「……少しは、考える時間を与えてくれよ」
    葵羽の言葉は、カイルたちの耳に多少届いていたようで、背後から「何か言った?」と声がかけられる。
    葵羽はそれに対してひらりと右手を振りつつ、「何でもない」と返すのであった。



    Ⅱ

    休憩や仮眠を挟んで、一日半。
    暗い森の奥深くに、エルフの里はあった。ようやく、葵羽たちはそこに辿り着いたのである。
    誰も知ることがないだろうその里は、外の世界と遮断されているように見えるのに、妙に明るい空間であった。太陽の日差しが届くようで、深い森とは思えない世界である。
    その世界の中で佇む家々は、木でできたものばかりで。中には、木の幹をそのまま利用して家にしているものすらあった。
    異世界、と呼ぶに相応しい世界だな……。
    葵羽は内心そんなことを考えていた。
「リュミエル、ここが――」
「――エルフの里だ」
    リュミエルはさっさと中に足を進めていく。里の入口には門があり、そこには門番が立っていた。目の前にいる門番は二人だが、もしかしたらそれ以上の人数もいるのかもしれない。
    それにしても、と葵羽は思う。
    ……この厳重さは、冬景色のせい、なのだろうか。
    葵羽がこの世界に来てから出会ったエルフは、リュミエルのみだ。リュミエルの反応を見ても、里に人を招くということに相当な警戒を持っている様子だった。里の名を出したくないと言うほどだ。
    それなりの理由があるんだろうが……。
    葵羽の中で思いつく理由と言えば、冬景色ぐらいだ。それ以外の理由については、検討もつかない。
    まずは話を聞くのが先決、そう考えた葵羽はすでに二人の門番たちと話しているリュミエルに歩み寄った。その話に耳を傾ける。話はほとんど終わっているようであった。
    リュミエルが近づいてきた葵羽を見て、にこやかに告げる。
「紹介しよう、私の葵羽だ」
「誰がだ」
    葵羽はすぐに否定した。だが、リュミエルは楽しそうに笑っているだけである。葵羽がため息をついていれば、葵羽を見ていた門番たちがある一点で視線を止める。そして、目を細めた。
「刀……」
「その、刀は……」
    葵羽は門番たちの様子に異変を感じた。すると、間髪入れずに、彼らから手を伸ばされる。葵羽はそれを見て咄嗟に後方へと飛んだ。後退ってから、すぐに立ち上がる。
「何を……!」
「忘れもしない、その刀」
「……その刀を寄越せ!」
    門番たちは言葉を呪文のようにブツブツと告げてから、再度葵羽へと手を伸ばした。伸ばされる先には、冬景色がある。葵羽はそれを見て門番たちの手を払いつつ、避けて距離を取ってから、体勢を整えて叫ぶように声を張り上げる。
「やめろ、死ぬ気か!」
「葵羽!」
「カイルとスカーレットは来るな!    シークとセレストも待機!」
    葵羽はカイルたちに指示を出してから、門番たちの攻撃をとにかく避けた。冬景色を抜けば、さらなる火種が生まれる、そう予感していたのである。
    それに――。
    このまま、刀を取られるようなことがあっては、誰かの命を奪ってしまうかもしれない――。
    葵羽はそれを恐れていた。実際に目の前で見たわけではない。冬景色から聞いただけの話だ。だが、今の冬景色の持ち主は他ならない葵羽で、それ以外の者が刀を抜いてしまえば命が奪われる。冬景色の話が本当なのか、今になって疑いの目は向くが、それが本当だとするならリュミエルの仲間に手をかけることになる。
    それだけは、絶対に避けねえと……!
    葵羽は左手で刀をしっかりと握り、自分の腰に押さえつける。その状態で、再度言葉を紡いだ。
「俺は戦いに来たわけではない!    頼む、手を引いてくれ!」
「そう言って、またエルフの里を滅ぼすつもりか!」
「二度とそのようなことはさせない!」
    埒が明かねえ……!
    葵羽が攻撃を避け、刀を守るようにしていれば、そこに割って入ったのは第三者の声。リュミエルである。
「二人とも、引いてくれ!    里長から許可は得ている!」
「リュミエル!」
「だが、その刀は――!」
「分かっている!    分かっているから、今は引いてくれ」
    リュミエルの言葉に、門番たち二人は渋々引き下がった。リュミエルはそれを見て一息つくと、葵羽へと振り返る。それから、頭を下げた。
「すまなかった、葵羽。怪我はなかったかい?」
「大丈夫だ。……だが」
「気分を害するとは思う。けど、これがこの里の現状なんだよ」
    リュミエルの言葉に、葵羽の胸がズキリと痛んだ。背後から門番たちの視線が、自分に刺さってくる。鋭いそれは、葵羽を深々と刺していた。
    リュミエルの話を聞いてはいたものの、これほど敵意を剥き出しにされるとは思っていなかった。
    これが、冬景色が与えた影響、だというのか……。
    葵羽は思わず胸の辺りを右手でギュッと掴む。心臓を捉えられた気がして仕方がなかったのであった。



    Ⅲ

    リュミエルに案内されるまま、葵羽たちは里の中を歩いた。歩を進めていれば、生活していたであろうエルフたちが、奇異の目で葵羽たちを見てくる。リュミエルを見て一度は顔を良くするものの、すぐに葵羽たちを見て不安そうな顔をするのだ。
    特に、葵羽の腰にある冬景色の姿を捉えると、ヒソヒソと周囲の至る所から声が飛んできた。罵倒はされないものの、それは葵羽たちを歓迎しているものとはほど遠い。
    居心地が悪いものだ。
    葵羽は下を向くことがなかったものの、気分は下がっていく一方で。ぐるぐると頭の中で思考や感情が渦を巻いていく。
    なんと言っても、自分たちに向けられる感情は、負のみ。
    不安、嫌悪、恐怖、怒り、哀しみ……。そんな感情で塗り潰された視線が、葵羽たちを矢のごとく深々と刺していくのである。抜ける様子はなかった。
    俺の覚悟が、弱かったのか……。
    暗くなる心のまま、足を動かすことに専念していれば、背後からぽんと肩に手を置かれる。葵羽は勢いよく振り返っていた。
「大丈夫?    葵羽」
    振り向けば、心配そうなカイルの表情がすぐに瞳に映った。葵羽はそれに目を見開く。スカーレットも近くで葵羽の様子を見てから、言葉を紡いだ。
「まったく、初対面でこのような待遇をされるとはな」
「カイル、スカーレット……」
「貴様も堂々としていろ、葵羽。いつもの威勢はどうした」
「葵羽は悪いことをしてないんだから、顔を暗くさせる必要なんてないよ。葵羽が傷つく必要もない」
    スカーレットとカイルは各々言葉を紡ぐ。葵羽はそれを呆気にとられて見ていた。だが、しばらくしてふっと口元を緩める。
    ……ああ、いつも助けて貰ってばかりだな、俺は。
    葵羽は二人に笑いかけた。それから、優しい声音で告げる。
「すまない、もう大丈夫だ。ありがとな」
    葵羽はカイル、スカーレットの順で頭にぽんと手を置く。そうして、再度ふっと笑って見せた。
「いつも二人には助けて貰ってばかりだな、俺は」
「何を言っているんだか」
「葵羽って、本当に自覚しないよねえ」
    呆れる二人の言葉には触れることなく、葵羽はシークとセレストにも手を伸ばす。二匹も心配そうに自分を見つめていたのだ。フォローをしておく必要がある。優しく二匹を撫でてから葵羽は前を向いた。
    曇っていた瞳が、晴れ渡っていく。
    葵羽はもうどんな視線を向けられたとしても、気になることはなかったのであった。



    IV

    リュミエルに案内されるがまま到着した場所は、里長の家で。里の一番奥に建てられていた建物は、一言で言えば「豪邸」である。建物だけでなく、庭も含めたら相当な土地を所有していることだろう。
「……凄いな」
「うわあ、金持ちだあ……」
「気にくわん」
    葵羽、カイル、スカーレットの順で、各々感想を述べる。それを聞いても、リュミエルはにこやかに笑って告げるだけだった。
「さあ、ご対面だよ、葵羽!」
    リュミエルは勝手知ったる様子で家に足を踏み入れていく。葵羽たちはそれを呆然と見送り、それから三人は顔を見合わせた。
    やがて、三人同時に頷き合うと、葵羽たちも足を踏み入れるのであった。
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