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178.求婚の返事
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「食事後は馬を走らせ森の奥に小規模な直瀑があります。そこまで足を伸ばしましょう」
「はい」
湖の横を通り馬で森を進む。馬上でグラント様に抱きしめられ背中が密着して温かい。鍛えたグラント様は逞しくて安心して身を預けられる。
やはり2人になりたいのか騎士さん3人だけだ。少しすると水音が聞こえてきた。森を抜けると目の前に滝が! 落差5、6m程だろうか⁈滝壺に水飛沫が上がり角度によっては虹が見える。高さはないが水量は多い。
「あぁ~マイナスイオンたっぷりだ」
「イオ?…気に入っていただけた様だ」
馬を騎士さんに預け滝の近くに行くと、すごい速さで騎士さん達は見えない場所に消えていった。
『忍者か⁉︎』
なんて考えて一人で笑っていたら、グラント様は跪き私の手を取り視線を合わせ
「私、グラント・オブルライトは生涯貴女だけを愛し側にいる事を誓う。私の至らない所は直します。私との未来を考えて欲しい」
「必要無いです」
「えっ…」
顔色を無くしたグラント様を見て、勘違いさせたと思い慌てて
「違う!言い方が悪かったです。直さなくていいって事言いたかったの!」
「しかし私の嫉妬深さに呆れられたのでは?」
不安げなグラント様に
「確かに他の方に比べて嫉妬深いけど、それは言い替えたら愛情深いって事でしょう? 伴侶候補の時はこんなに酷くなかったわ。不安から来てるって分かっているから。私はグラント様を信頼してます。私が困ることしないって…」
目を潤ませたグラント様は超絶色っぽい。やっぱり私…
「私。グラント様好きです。嫉妬深いけど私の事を理解しようとちゃんと話を聞いてくれるし、不安な時側にいてくれ抱擁は安らぎをくれるから… 長くなるかもしれないけど、リリスの依頼を終えるまで待っていて欲しい…です!」
凄い勢いで抱きつかれた。苦しいくらいに…グラント様少し震えてる⁈
「私は昔から恵まれていて心から欲しいと思う事なんて無かった。貴女が初めてだ。こんな嬉しい事はない。もぅ死んでもいい…」
「死んじゃー嫌です!」
私の返しにグラント様は慌てて
「絶対貴女より先に逝きません!貴女に言いよる男が出てくるから」
「じゃ!前に話したみたいにお爺ちゃん、お婆ちゃんまでお願いします」
「はい。生涯愛します」
胸がぽかぽかしてきた。フィラ、キース様もだけどグラント様も結構初めから好きだった。この抱擁が特に好き!私の癒しだ。
『あっ!でもこれだけは言って置かないと…』
「グラント様。私の事情はご存知と思いますが、他の男性も受け入れると思います。多分嫉妬させると思いますが、私の事情も含めて私を愛してくれると信じています」
「はい。今以上に精進して貴女の愛に応えましょう」
「よろしくお願いします」
「何百回、何万回でも言います。愛してます」
「はい。私も好きです」
「早く貴女に”愛してる”と言わせたい」
「私の元の世界では余り言わないから恥ずかしいんです。いつか言えるかなぁ…」
グラント様は色んな所に口付けてくる。そして真剣な顔して
「貴女のその愛らしい唇に口付けていいですか?」
「騎士さんが見てるから嫌です。帰りの馬車なら…」
すると私の手を引き歩き出す。
「ならば直ぐ帰りましょう」
「いや!早い!もっとここでグラント様とデートしたいです」
結局…超ラブラブな時間を過ごし、王都に戻るため帰り支度をして異常にゆっくり馬車は進んだ。
約束通り馬車ではグラント様のキス攻撃に合い、王城に着いた時にはふにゃふにゃになり、部屋までグラント様に運ばれる事になった。
明日唇が腫れたら責任取って下さいね!グラント様!
翌朝。昨晩文官さんが今日の予定を知らせてくれいて2刻半に起きた。3刻にアーサー殿下が迎えに来る。
休んだが体がまだ怠い。昨日はグラント様の気持ちに応えてキス攻撃に合い消耗し回復しきっていない。
でも今日はアーサー殿下の真剣な想いに向き合う日だから怠いなんて言ってられない。自分を鼓舞し洗面所にむかう。
目的地までは馬で移動するらしく服装はシンプルなワンピースでボリュームのなものにした。先触れが来て程なくしてアーサー殿下がお見えになった。今日も笑顔が眩しくカッコいい。
「多恵殿準備はよろしいか?」
「はい。よろしくお願いします」
「お聞きだと思いますが馬での移動の為、侍女の代わりに女性騎士のアリアナを付け多恵殿の世話に付けます」
「はい。よろしくお願いします」
「では参りましょう」
殿下のエスコートで裏門まで移動する。裏門近くに第1の騎士さんが3名と女性騎士のアリアナさんが待っていた。皆さん隊服では無く平服で帯剣をしている。皆さんにご挨拶したら出発準備を始める。
「さぁ!私の手を取って下さい」
馬上からキラキラの王子が手を差し伸べる。あー殿下絵になるなぁ… 乙女ゲームならイケボ声優の囁き付きで萌えるシーンだろなぁ~
「多恵殿?」
「あっ!はい!」
殿下に手を引かれ私は一気に馬上に上がった。背後から抱きしめられ恥ずかしい。箱庭の男性は香水を着けているのかいい匂いがする。この世界には男臭かったり加齢臭なんてものは皆無らしい。
大輔も体質がそうなればいいのに…
出発して暫く走ると王都を出て草原に出た。何処に行くかは教えてもらえずミステリーツアー状態。どこに連れて行かれるのだろう。
「はい」
湖の横を通り馬で森を進む。馬上でグラント様に抱きしめられ背中が密着して温かい。鍛えたグラント様は逞しくて安心して身を預けられる。
やはり2人になりたいのか騎士さん3人だけだ。少しすると水音が聞こえてきた。森を抜けると目の前に滝が! 落差5、6m程だろうか⁈滝壺に水飛沫が上がり角度によっては虹が見える。高さはないが水量は多い。
「あぁ~マイナスイオンたっぷりだ」
「イオ?…気に入っていただけた様だ」
馬を騎士さんに預け滝の近くに行くと、すごい速さで騎士さん達は見えない場所に消えていった。
『忍者か⁉︎』
なんて考えて一人で笑っていたら、グラント様は跪き私の手を取り視線を合わせ
「私、グラント・オブルライトは生涯貴女だけを愛し側にいる事を誓う。私の至らない所は直します。私との未来を考えて欲しい」
「必要無いです」
「えっ…」
顔色を無くしたグラント様を見て、勘違いさせたと思い慌てて
「違う!言い方が悪かったです。直さなくていいって事言いたかったの!」
「しかし私の嫉妬深さに呆れられたのでは?」
不安げなグラント様に
「確かに他の方に比べて嫉妬深いけど、それは言い替えたら愛情深いって事でしょう? 伴侶候補の時はこんなに酷くなかったわ。不安から来てるって分かっているから。私はグラント様を信頼してます。私が困ることしないって…」
目を潤ませたグラント様は超絶色っぽい。やっぱり私…
「私。グラント様好きです。嫉妬深いけど私の事を理解しようとちゃんと話を聞いてくれるし、不安な時側にいてくれ抱擁は安らぎをくれるから… 長くなるかもしれないけど、リリスの依頼を終えるまで待っていて欲しい…です!」
凄い勢いで抱きつかれた。苦しいくらいに…グラント様少し震えてる⁈
「私は昔から恵まれていて心から欲しいと思う事なんて無かった。貴女が初めてだ。こんな嬉しい事はない。もぅ死んでもいい…」
「死んじゃー嫌です!」
私の返しにグラント様は慌てて
「絶対貴女より先に逝きません!貴女に言いよる男が出てくるから」
「じゃ!前に話したみたいにお爺ちゃん、お婆ちゃんまでお願いします」
「はい。生涯愛します」
胸がぽかぽかしてきた。フィラ、キース様もだけどグラント様も結構初めから好きだった。この抱擁が特に好き!私の癒しだ。
『あっ!でもこれだけは言って置かないと…』
「グラント様。私の事情はご存知と思いますが、他の男性も受け入れると思います。多分嫉妬させると思いますが、私の事情も含めて私を愛してくれると信じています」
「はい。今以上に精進して貴女の愛に応えましょう」
「よろしくお願いします」
「何百回、何万回でも言います。愛してます」
「はい。私も好きです」
「早く貴女に”愛してる”と言わせたい」
「私の元の世界では余り言わないから恥ずかしいんです。いつか言えるかなぁ…」
グラント様は色んな所に口付けてくる。そして真剣な顔して
「貴女のその愛らしい唇に口付けていいですか?」
「騎士さんが見てるから嫌です。帰りの馬車なら…」
すると私の手を引き歩き出す。
「ならば直ぐ帰りましょう」
「いや!早い!もっとここでグラント様とデートしたいです」
結局…超ラブラブな時間を過ごし、王都に戻るため帰り支度をして異常にゆっくり馬車は進んだ。
約束通り馬車ではグラント様のキス攻撃に合い、王城に着いた時にはふにゃふにゃになり、部屋までグラント様に運ばれる事になった。
明日唇が腫れたら責任取って下さいね!グラント様!
翌朝。昨晩文官さんが今日の予定を知らせてくれいて2刻半に起きた。3刻にアーサー殿下が迎えに来る。
休んだが体がまだ怠い。昨日はグラント様の気持ちに応えてキス攻撃に合い消耗し回復しきっていない。
でも今日はアーサー殿下の真剣な想いに向き合う日だから怠いなんて言ってられない。自分を鼓舞し洗面所にむかう。
目的地までは馬で移動するらしく服装はシンプルなワンピースでボリュームのなものにした。先触れが来て程なくしてアーサー殿下がお見えになった。今日も笑顔が眩しくカッコいい。
「多恵殿準備はよろしいか?」
「はい。よろしくお願いします」
「お聞きだと思いますが馬での移動の為、侍女の代わりに女性騎士のアリアナを付け多恵殿の世話に付けます」
「はい。よろしくお願いします」
「では参りましょう」
殿下のエスコートで裏門まで移動する。裏門近くに第1の騎士さんが3名と女性騎士のアリアナさんが待っていた。皆さん隊服では無く平服で帯剣をしている。皆さんにご挨拶したら出発準備を始める。
「さぁ!私の手を取って下さい」
馬上からキラキラの王子が手を差し伸べる。あー殿下絵になるなぁ… 乙女ゲームならイケボ声優の囁き付きで萌えるシーンだろなぁ~
「多恵殿?」
「あっ!はい!」
殿下に手を引かれ私は一気に馬上に上がった。背後から抱きしめられ恥ずかしい。箱庭の男性は香水を着けているのかいい匂いがする。この世界には男臭かったり加齢臭なんてものは皆無らしい。
大輔も体質がそうなればいいのに…
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