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115.キスマーク
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いいタイミングでケイティさんが先ほど用意した資料を持って来てくれた。資料には手洗いうがいそして加湿の必要性を追記した。その資料をお2人に渡し説明をはじめる。
お2人は真剣に聞いていてグラント様は手帳を取り出しメモを取っている。その手帳をみてキース様を思い出す。きっとバスグルの王子が来てまた忙しいのだろう。ここにスマホがあれば電話で声も聞けたし話せたのになぁ… また徹夜して無理してないか心配になる。そんな事を考えながらグラント様の手帳をぼんやり見ていたら
「多恵様。今私以外の者の事を考えていましたね!私が前に居るのに酷いお人だ…」
何で分かったんだろう⁈そんなに顔に出る方じゃないんだけど…
「へへ…」
「くっ!可愛いお顔をしても騙されませんよ。私は傷つきました。私の心をどうやって癒してくれるのですか?」
グラント様は私の横に座り腰に腕を回し抱き寄せてきます。困った!周りを見るとお助け役のケイティさんが居ない! マリカさんは恋する乙女状態で無理だ。助けて欲しくて前を見るとナタリー様が微笑んでいる。視線で助けてと言うと
「兄上、私お邪魔なようですのでお先に失礼致しますわ。あまり強引だと嫌われますから程々になさいませ」
『違う!ナタリー様!助けて欲しいの』
綺麗なカーテシーをされナタリー様はあっという間に退室してしまった。そして…
「外に控えております。なお、扉は少し開けておきますので、何かあればお呼びください」
「え!マリカさん?」
マリカさんは頬を染めて退室してしまった。グラント様の綺麗なお顔が近づく。知らない間にグラント様が人払いしてるし!何この手際の良さ。
『流石!次期宰相』
って感心している場合ではない。グラント様の口付けに翻弄され悔しくて、仕返しにグラント様の耳を(軽く)噛んだ。
恋愛偏差値が低い私はこの行為が火に油とは知らず、更に大変な事になったのは言うまでもない…
結局ケイティさんが戻るまでグラント様のキス攻撃に合いヘロヘロされてしまった。これからダラス陛下との食事で気合がいるのに!グラント様のばか…
「多恵様!そろそろダラス陛下との昼食の準備がございます!入室許可を!」
ケイティさんが帰って来た。グラント様はまだ離してくれない… それどころかどんどんキスが下に下に来てちょっとやばい事になって来ている!
グラント様の手が首元から鎖骨にすべり落ちて来て、鎖骨が露わになりそこに口付けを落す。焦りと恥ずかしさから体から火照りだす。
「グラント様!時間が!」
「今は俺だけ見て俺の声以外は聞かないで…」
腰をホールドされ片方の手が首元を撫でる。これ以上はダメ。手でグラント様の口元を塞ぐと色っぽい目をして手の平に口付ける。
「本当で駄目です。皆んなに迷惑かけるし、まだこれ以上の事は…」
グラント様は私の手を取り
「今日はここで引きます。本当は全て無視をしこのまま貴女が欲しい… しかし貴女の意思は尊重したい。いつか貴女を俺に下さい」
引き下がってくれて、胸をおで下ろす。でも…
「!」
鎖骨に軽い傷み。グラント様はそこを指で撫でた。私は何が起こったのか分からない。
グラント様は私のワンピースの首元を丁寧に整えて、扉外に入室許可を出した。
凄い勢いでケニー様が入って来てグラント様から私を引き離し抱き込んだ。必要以上に抱きつくケニー様をマッドさんが引き離しソファーに座らせてくれる。
満足気なグラント様はケイティさんに何か伝えて、私の前に跪き手を握り小さな声で…
「落ち着いたら1日私に下さい」
微笑み頬に口付けて帰っていった。時間がなくマリカさんが頬を染めながら来て私を浴室に連れて行き湯浴みを勧める。
マリカさんがまだ”ぼー”としている私の服をあっという間に脱がせて浴室に入れた。
慌ててケイティさんが来て湯浴みの手伝いをしてくれる。さっきの余韻で頭も体もまともに動かない。気がつくとバスローブを着てドレッサーの前にいる。マリカさんか髪をセットしてくれ、ケイティさんがお化粧を施す。
鏡に写る自分を見ていて異変に気付く。鎖骨にあかいアザがある。どこでもぶつけたんだろう?触れてみるけど痛みはない…首を傾げていたら鏡越しに映るマリカさん真っ赤な顔をしてチラチラ私を見ている。
ケイティさんはマリカさんに何か指示をしマリカさんは何処かに行ってしまった。するとケイティさんが小声で
「多恵様。そのアザは恐らくグラント様かと…ドレスは首元が隠れたものに変更します」
『…キスマーク?生まれて初めて付けられた!』
アラフォーの私の時も付けられた事無い!ぱっと見蚊に刺されたみたいだ。キスマークだと知ってさっきの事を思い出してまた顔が赤くなる。
一応色んな事は経験済みの筈なんだけどなぁ…私
「申し訳ありません。ナタリー様もご一緒でしたのでマリカ一人で大丈夫だと思い過信してしまいました。私が居ればもっと早くお止め出来たのに…
もし多恵様の意思に反した行為であったのなら、それ相応に対処いたしますが⁈」
「あ…ちょっと驚いただけど。拒んだらちゃんとやめて下さったし。ありがとう大丈夫」
ケイティさんは娘を見るような優しい目で心配してくれる。実年齢は私がケイティさんのお母さんに近いんですがね…
マリカさんが足早に変更したドレスを持って来てくれた。総レースのハイネックの物だ。これならアレは目立たないだろう。すぐ着替えダラス陛下の元へ向かう。
お2人は真剣に聞いていてグラント様は手帳を取り出しメモを取っている。その手帳をみてキース様を思い出す。きっとバスグルの王子が来てまた忙しいのだろう。ここにスマホがあれば電話で声も聞けたし話せたのになぁ… また徹夜して無理してないか心配になる。そんな事を考えながらグラント様の手帳をぼんやり見ていたら
「多恵様。今私以外の者の事を考えていましたね!私が前に居るのに酷いお人だ…」
何で分かったんだろう⁈そんなに顔に出る方じゃないんだけど…
「へへ…」
「くっ!可愛いお顔をしても騙されませんよ。私は傷つきました。私の心をどうやって癒してくれるのですか?」
グラント様は私の横に座り腰に腕を回し抱き寄せてきます。困った!周りを見るとお助け役のケイティさんが居ない! マリカさんは恋する乙女状態で無理だ。助けて欲しくて前を見るとナタリー様が微笑んでいる。視線で助けてと言うと
「兄上、私お邪魔なようですのでお先に失礼致しますわ。あまり強引だと嫌われますから程々になさいませ」
『違う!ナタリー様!助けて欲しいの』
綺麗なカーテシーをされナタリー様はあっという間に退室してしまった。そして…
「外に控えております。なお、扉は少し開けておきますので、何かあればお呼びください」
「え!マリカさん?」
マリカさんは頬を染めて退室してしまった。グラント様の綺麗なお顔が近づく。知らない間にグラント様が人払いしてるし!何この手際の良さ。
『流石!次期宰相』
って感心している場合ではない。グラント様の口付けに翻弄され悔しくて、仕返しにグラント様の耳を(軽く)噛んだ。
恋愛偏差値が低い私はこの行為が火に油とは知らず、更に大変な事になったのは言うまでもない…
結局ケイティさんが戻るまでグラント様のキス攻撃に合いヘロヘロされてしまった。これからダラス陛下との食事で気合がいるのに!グラント様のばか…
「多恵様!そろそろダラス陛下との昼食の準備がございます!入室許可を!」
ケイティさんが帰って来た。グラント様はまだ離してくれない… それどころかどんどんキスが下に下に来てちょっとやばい事になって来ている!
グラント様の手が首元から鎖骨にすべり落ちて来て、鎖骨が露わになりそこに口付けを落す。焦りと恥ずかしさから体から火照りだす。
「グラント様!時間が!」
「今は俺だけ見て俺の声以外は聞かないで…」
腰をホールドされ片方の手が首元を撫でる。これ以上はダメ。手でグラント様の口元を塞ぐと色っぽい目をして手の平に口付ける。
「本当で駄目です。皆んなに迷惑かけるし、まだこれ以上の事は…」
グラント様は私の手を取り
「今日はここで引きます。本当は全て無視をしこのまま貴女が欲しい… しかし貴女の意思は尊重したい。いつか貴女を俺に下さい」
引き下がってくれて、胸をおで下ろす。でも…
「!」
鎖骨に軽い傷み。グラント様はそこを指で撫でた。私は何が起こったのか分からない。
グラント様は私のワンピースの首元を丁寧に整えて、扉外に入室許可を出した。
凄い勢いでケニー様が入って来てグラント様から私を引き離し抱き込んだ。必要以上に抱きつくケニー様をマッドさんが引き離しソファーに座らせてくれる。
満足気なグラント様はケイティさんに何か伝えて、私の前に跪き手を握り小さな声で…
「落ち着いたら1日私に下さい」
微笑み頬に口付けて帰っていった。時間がなくマリカさんが頬を染めながら来て私を浴室に連れて行き湯浴みを勧める。
マリカさんがまだ”ぼー”としている私の服をあっという間に脱がせて浴室に入れた。
慌ててケイティさんが来て湯浴みの手伝いをしてくれる。さっきの余韻で頭も体もまともに動かない。気がつくとバスローブを着てドレッサーの前にいる。マリカさんか髪をセットしてくれ、ケイティさんがお化粧を施す。
鏡に写る自分を見ていて異変に気付く。鎖骨にあかいアザがある。どこでもぶつけたんだろう?触れてみるけど痛みはない…首を傾げていたら鏡越しに映るマリカさん真っ赤な顔をしてチラチラ私を見ている。
ケイティさんはマリカさんに何か指示をしマリカさんは何処かに行ってしまった。するとケイティさんが小声で
「多恵様。そのアザは恐らくグラント様かと…ドレスは首元が隠れたものに変更します」
『…キスマーク?生まれて初めて付けられた!』
アラフォーの私の時も付けられた事無い!ぱっと見蚊に刺されたみたいだ。キスマークだと知ってさっきの事を思い出してまた顔が赤くなる。
一応色んな事は経験済みの筈なんだけどなぁ…私
「申し訳ありません。ナタリー様もご一緒でしたのでマリカ一人で大丈夫だと思い過信してしまいました。私が居ればもっと早くお止め出来たのに…
もし多恵様の意思に反した行為であったのなら、それ相応に対処いたしますが⁈」
「あ…ちょっと驚いただけど。拒んだらちゃんとやめて下さったし。ありがとう大丈夫」
ケイティさんは娘を見るような優しい目で心配してくれる。実年齢は私がケイティさんのお母さんに近いんですがね…
マリカさんが足早に変更したドレスを持って来てくれた。総レースのハイネックの物だ。これならアレは目立たないだろう。すぐ着替えダラス陛下の元へ向かう。
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