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95.明かされ真実
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色々話していたらあっという間に部屋に着いた。オーランド殿下にお礼を述べ部屋の前で別れた。
入室したらケイティさんとサリナさんが困惑顔で話しをしています。
「ただいま!何かありました?」
「「お帰りなさいませ」」
ケイティさんが小さな小瓶を差し出した。小瓶は切子細工で薄いブルーの小瓶だ。何が入っているのだろう?
「これは?」
「先ほどモーブルのシリウス様がお持ちになりまして…打ち身に効く薬だそうです。多恵様の怪我が悪化している様だと…ご心配されておられました」
2人の視線が脚に集中する。やばい2人は気付いている⁉︎怒られる前に謝ろう…
「ごめんなさい。心配かけて…実は昨晩フィラが来て治してくれて全く痛くないの」
「でしょうね…」
「そうだと思いました」
2人は呆れ顔です。
どうやらお2人は今朝から気付いていた。いつ話してくれるか様子を窺っていたそうだ。しかしシリウスさんが薬を持ってきた段階で、明かす気がない事を理解した訳だ。
2人は心から心配するシリウスさんを騙すような事をして呆れて…いやそれ以上で怒っている。どうやらシリウスさんはほんの少しの休憩の間に馬を走らせ城下まで薬を買いに行ってくれたそうだ。
すっかり悪者になってしまった私は、必死に言い訳を始め
「だって陛下から痛かったらダンス踊らなくていいって言ってくれて嬉しかったね… だって私ダンス自信に無いし。フィラが治した時は誰も居なかったからバレないかなぁ…って」
2人の視線が痛い…
「多恵様。ご自分が思われているよりダンスはお上手ですよ。何を心配してされているのですか!」
「殿方は多恵さんと踊るのを楽しみにされておいでなのに、お可愛いそうですわ!」
もう正論を突き付けられぐうの音もでず白旗です。
2人から小言を言われてるうちに眠くなってきて一瞬意識がとんだ! その様子にため息を吐いたケイティさんが、明日グリード王弟殿下が3刻半に来ると教えてくれた。
『全てお話しします』
忘れてきたけどそんな事を言ってたわ。面倒な事になりそうで、明日が来るのが怖い。
昨晩はこってり二人の説教を受け、てん君に慰められてふて寝し、今朝の寝起きは最悪です。
寝ている間に午後からオーランド殿下との面会予定が入っていて相変わらず自分の時間がありません。
1日でいい!寝室に食事と本を持込んで誰にも会わずに過ごしたい。元の世界では土曜は大輔が仕事で、雪が遊びに行ったら夕方まで完全一人で好きな時間に家事をして好きな時間にご飯&おやつを食べて一人の時間があった。ここに来てから寝る時間以外自分の時間が無い。
あー誰かここからこっそり連れ去ってくれないかなぁ… なんて考えていたらケイティさんが起こしに来た。あー今日も1日始まる…
「おはようございます。お体にお疲れはありませんか?あと2日で舞踏会ですので、今日から湯あみは私共がお世話せて頂きます。湯浴み後マッサージを行いますのでお食事を早めお召し上がりください」
「はぁ…い」
食卓に行くと驚く事が!
「えっ!!これってブブ豆のパンですか?」
「はい。サリナが料理長に注文したようです。作り方はキラス村のダルクに聞いてきていますので同じ味を再現出来ていると思いますよ。ブブ豆もダルクから譲ってもらったものです」
嬉しい!テンションが一気に上がる!昔からパンは私のテンションを上げれるものの一つなのだ。
『あれ?』
疲れている時や機嫌が悪い時に私の好きなパンが出ている様な気がするのは気のせいだろうか⁈ あまり深く難がえるのはやめよう!
今は目の前のブブ豆パンを堪能しよう。嬉しくほうばっていたらケイティさんが
「昨晩の晩餐では食がすすまなかったようで、オーランド殿下が心配されておられました。朝食は出来るだけ好きなものを準備するようにと指示を受けております」
「そうですが…気の利く方ですね」
箱庭住人は本当にいい人ばかりだ。リリスの影響かな⁈良くしていただいた分、ちゃんとお仕事して返さないと。食後は時間を少しおいて湯浴みをしケイティさんとサリナさん2人がかりでマッサージを施してくれた。
マッサージが終わり着替えてグリード王弟殿下がお越しになるのを待ちます。さっきから頭の中で“全て”がぐるぐる回っています。
とんでもない話はご遠慮したい。私的にはグリード王弟殿下がビビアン王女と結ばれるように伴侶候補から外れて頂くのと、無理やり候補の候補?のシリウスさんも解放してあげたい。
モーブル王国は農業大国だと聞いている。今のところ伴侶候補は貴族か王族ばかりだから一般人と恋愛するのもいいかも…
素朴な飾らない恋愛ができそうだ。生活もその方が楽でいいかもしてない。なんて事を考えていたら先触れの従者が来た。はぁ…決戦近し頑張らなければ!
少ししたらグリード王弟殿下が来室された。今日の護衛はシリウスさんではないみたい。
ソファーに腰掛けられたグリード王弟殿下が胸ポケットから手紙を取り出しテーブルに置いた。
「?」
「私の話を聞いた後にこの手紙を読んでいただきたい」
封筒は見ただけで上質で王室の物だと分かる。モーブルから?
殿下の説明はこうだ。
ますバスグルのビビアン王女とは親友で恋仲では無かった。アカデミーの学友だったお2人はお互い結婚願望が無く必要に迫られた時に、お互い未婚なら結婚する約束をしていた。
2人が恋仲だと勘違いしたビビアン王女の配下の者がグリード殿下との縁を画策したようだ。
「多恵様に失礼な事も話しますが、全て話すとお約束したので最後まで聞いて下さい。
私は生涯をかけ愛したお方がいます。どなたかは話せませんが添い遂げる事は出来ませんでした。国を優先し王が望む方と結婚するのが私の責務と思い、多恵様の伴侶候補となり誠心誠意貴女を愛し良き夫になろうと思っていました。召喚のあの日まで…」
ビビアン王女ではなかったけど想う人が居たんだ。
アーサー殿下が言っていたみたいに、王族は想いを遂げれない事もあるんだ。なんか哀しい…
「召喚の日。女神の台座に聖騎士のシリウスを護衛に付けました。女神の乙女が我が国に召された時に護衛するためです。貴女がアルディアを選ばれ落胆していた我が国の者の中に1人高揚している者がいました。それがシリウスです。
シリウスは召喚された貴女に心を奪われたのです」
あの時シリウスさん台座にいたんだ。ん?一目惚れ?めっちゃ遠かったよ⁉︎シリウスさん視力いいのね…
「シリウスは私と同じで己が望むものを諦めてきた奴です。そんな奴が初めて心から欲するものを見つけ、幼馴として叶えてやりたいと思いました。
舞踏会で貴女に会う機会を作り、チャンスを与えてやる事にしました。もしシリウスが貴女の心を得れれば私は候補を降り、多恵様が私を望まれたら貴女の夫になるつもりでした」
だからあんな変な対応だったんだ。こっちは困惑したんですけど!
「私はモーブル王国を愛しています。国の為になりたい。私の愛する人が幸せに暮らせるのが私の幸せなのです」
「事情はわかりました。でもですね意味が分からなくて困惑したんですよ!殿下は自分が伴侶候補だと優しくしてくれるけど、シリウスさんを薦める様な感じだし結構悩んだんですよ!」
そう言い不機嫌になると殿下は胸に手を当てた謝罪される。そしてシリウスさんにチャンスを与えて欲しいと懇願した。しかしまだ会ったばかりだし、初めは嫌われていると思っていたのだ。そんな簡単に気持ちはスイッチしないよ。すると殿下は
「我々はアルディアに7日間滞在します。私かシリウスかどちらを伴侶候補にするか考えて見て下さい」
モーブルの候補はグリード殿下がシリウスさんの様だ。期待させないように確約できないと告げる。そして殿下はお茶を飲みテーブルに置いてあった手紙を私の前に置いて私を見て読むように促した。
封筒を見たら宛名は私宛で差出人は…
『ビビアン・ル・バスグル』ビビアン王女様からだ!ケイティさんにペーパーナイフを借り開封した。恐る恐る手紙を読む。
時勢の挨拶から始まり、次にスカーフ祭りで配下の者が接触しようとした事で、騒動に巻き込んだお詫びが書かれていた。
次の一文を読んで息をのんだ。
『多恵様。お願いがございます。グリード王弟殿下を伴侶候補から外していただきたい。殿下はモーブルに居るべきではない。想いが届かぬ相手の幸せを間近に日々過ごすのは酷です。あの方を想ったままでいい。そして私を愛して下さらなくていいのです。バスグルで穏やかな日々を過ごさせてあげたいのです。
そしてもう1人親友シリウス殿を想いを受け止めていただきたい。シリウス殿も自分の望みを諦めて周囲の幸せだけ願い過ごしてこられた。そのシリウスが貴女に想いを寄せていると聞き及んでいます。シリウス殿は不器用ですが愛情深くきっと多恵殿を幸せにする事でしょう。
この様な文にてお願いするのは不躾なのは重々承知の上でお願い申します』
グリード王弟殿下とビビアン王女は恋仲では無く親友と言っていたけど、文面からグリード王弟殿下への愛を感じる。ビビアン王女も叶わぬ想いを持ちながら、グリード王弟殿下の幸せを願っているんだ。
『最後に、グリード王弟殿下は私の想いをご存知ありませんし、今後も告げる気もございません。
グリード王弟殿下が気を使わない親友として、あの方のお側に居たいのです。他言無用でお願いいたします。またこの文は即処分下さい』
読み終わり封筒に手紙を納めため息を一つ吐いた。
とうしていいか分からずテーブルを見つめていたら
「ビビアン王女は何と?」
「スカーフ祭りで事のお詫びでした」
「そうですか…この後シリウスに来る様に伝えています。一度話す機会をいただけませんか」
「この後ですか!」
何かも展開が早すぎて私の心は置いてきぼりになっている。こんな話し聞いた後にご本人登場とか勘弁してほしい…
入室したらケイティさんとサリナさんが困惑顔で話しをしています。
「ただいま!何かありました?」
「「お帰りなさいませ」」
ケイティさんが小さな小瓶を差し出した。小瓶は切子細工で薄いブルーの小瓶だ。何が入っているのだろう?
「これは?」
「先ほどモーブルのシリウス様がお持ちになりまして…打ち身に効く薬だそうです。多恵様の怪我が悪化している様だと…ご心配されておられました」
2人の視線が脚に集中する。やばい2人は気付いている⁉︎怒られる前に謝ろう…
「ごめんなさい。心配かけて…実は昨晩フィラが来て治してくれて全く痛くないの」
「でしょうね…」
「そうだと思いました」
2人は呆れ顔です。
どうやらお2人は今朝から気付いていた。いつ話してくれるか様子を窺っていたそうだ。しかしシリウスさんが薬を持ってきた段階で、明かす気がない事を理解した訳だ。
2人は心から心配するシリウスさんを騙すような事をして呆れて…いやそれ以上で怒っている。どうやらシリウスさんはほんの少しの休憩の間に馬を走らせ城下まで薬を買いに行ってくれたそうだ。
すっかり悪者になってしまった私は、必死に言い訳を始め
「だって陛下から痛かったらダンス踊らなくていいって言ってくれて嬉しかったね… だって私ダンス自信に無いし。フィラが治した時は誰も居なかったからバレないかなぁ…って」
2人の視線が痛い…
「多恵様。ご自分が思われているよりダンスはお上手ですよ。何を心配してされているのですか!」
「殿方は多恵さんと踊るのを楽しみにされておいでなのに、お可愛いそうですわ!」
もう正論を突き付けられぐうの音もでず白旗です。
2人から小言を言われてるうちに眠くなってきて一瞬意識がとんだ! その様子にため息を吐いたケイティさんが、明日グリード王弟殿下が3刻半に来ると教えてくれた。
『全てお話しします』
忘れてきたけどそんな事を言ってたわ。面倒な事になりそうで、明日が来るのが怖い。
昨晩はこってり二人の説教を受け、てん君に慰められてふて寝し、今朝の寝起きは最悪です。
寝ている間に午後からオーランド殿下との面会予定が入っていて相変わらず自分の時間がありません。
1日でいい!寝室に食事と本を持込んで誰にも会わずに過ごしたい。元の世界では土曜は大輔が仕事で、雪が遊びに行ったら夕方まで完全一人で好きな時間に家事をして好きな時間にご飯&おやつを食べて一人の時間があった。ここに来てから寝る時間以外自分の時間が無い。
あー誰かここからこっそり連れ去ってくれないかなぁ… なんて考えていたらケイティさんが起こしに来た。あー今日も1日始まる…
「おはようございます。お体にお疲れはありませんか?あと2日で舞踏会ですので、今日から湯あみは私共がお世話せて頂きます。湯浴み後マッサージを行いますのでお食事を早めお召し上がりください」
「はぁ…い」
食卓に行くと驚く事が!
「えっ!!これってブブ豆のパンですか?」
「はい。サリナが料理長に注文したようです。作り方はキラス村のダルクに聞いてきていますので同じ味を再現出来ていると思いますよ。ブブ豆もダルクから譲ってもらったものです」
嬉しい!テンションが一気に上がる!昔からパンは私のテンションを上げれるものの一つなのだ。
『あれ?』
疲れている時や機嫌が悪い時に私の好きなパンが出ている様な気がするのは気のせいだろうか⁈ あまり深く難がえるのはやめよう!
今は目の前のブブ豆パンを堪能しよう。嬉しくほうばっていたらケイティさんが
「昨晩の晩餐では食がすすまなかったようで、オーランド殿下が心配されておられました。朝食は出来るだけ好きなものを準備するようにと指示を受けております」
「そうですが…気の利く方ですね」
箱庭住人は本当にいい人ばかりだ。リリスの影響かな⁈良くしていただいた分、ちゃんとお仕事して返さないと。食後は時間を少しおいて湯浴みをしケイティさんとサリナさん2人がかりでマッサージを施してくれた。
マッサージが終わり着替えてグリード王弟殿下がお越しになるのを待ちます。さっきから頭の中で“全て”がぐるぐる回っています。
とんでもない話はご遠慮したい。私的にはグリード王弟殿下がビビアン王女と結ばれるように伴侶候補から外れて頂くのと、無理やり候補の候補?のシリウスさんも解放してあげたい。
モーブル王国は農業大国だと聞いている。今のところ伴侶候補は貴族か王族ばかりだから一般人と恋愛するのもいいかも…
素朴な飾らない恋愛ができそうだ。生活もその方が楽でいいかもしてない。なんて事を考えていたら先触れの従者が来た。はぁ…決戦近し頑張らなければ!
少ししたらグリード王弟殿下が来室された。今日の護衛はシリウスさんではないみたい。
ソファーに腰掛けられたグリード王弟殿下が胸ポケットから手紙を取り出しテーブルに置いた。
「?」
「私の話を聞いた後にこの手紙を読んでいただきたい」
封筒は見ただけで上質で王室の物だと分かる。モーブルから?
殿下の説明はこうだ。
ますバスグルのビビアン王女とは親友で恋仲では無かった。アカデミーの学友だったお2人はお互い結婚願望が無く必要に迫られた時に、お互い未婚なら結婚する約束をしていた。
2人が恋仲だと勘違いしたビビアン王女の配下の者がグリード殿下との縁を画策したようだ。
「多恵様に失礼な事も話しますが、全て話すとお約束したので最後まで聞いて下さい。
私は生涯をかけ愛したお方がいます。どなたかは話せませんが添い遂げる事は出来ませんでした。国を優先し王が望む方と結婚するのが私の責務と思い、多恵様の伴侶候補となり誠心誠意貴女を愛し良き夫になろうと思っていました。召喚のあの日まで…」
ビビアン王女ではなかったけど想う人が居たんだ。
アーサー殿下が言っていたみたいに、王族は想いを遂げれない事もあるんだ。なんか哀しい…
「召喚の日。女神の台座に聖騎士のシリウスを護衛に付けました。女神の乙女が我が国に召された時に護衛するためです。貴女がアルディアを選ばれ落胆していた我が国の者の中に1人高揚している者がいました。それがシリウスです。
シリウスは召喚された貴女に心を奪われたのです」
あの時シリウスさん台座にいたんだ。ん?一目惚れ?めっちゃ遠かったよ⁉︎シリウスさん視力いいのね…
「シリウスは私と同じで己が望むものを諦めてきた奴です。そんな奴が初めて心から欲するものを見つけ、幼馴として叶えてやりたいと思いました。
舞踏会で貴女に会う機会を作り、チャンスを与えてやる事にしました。もしシリウスが貴女の心を得れれば私は候補を降り、多恵様が私を望まれたら貴女の夫になるつもりでした」
だからあんな変な対応だったんだ。こっちは困惑したんですけど!
「私はモーブル王国を愛しています。国の為になりたい。私の愛する人が幸せに暮らせるのが私の幸せなのです」
「事情はわかりました。でもですね意味が分からなくて困惑したんですよ!殿下は自分が伴侶候補だと優しくしてくれるけど、シリウスさんを薦める様な感じだし結構悩んだんですよ!」
そう言い不機嫌になると殿下は胸に手を当てた謝罪される。そしてシリウスさんにチャンスを与えて欲しいと懇願した。しかしまだ会ったばかりだし、初めは嫌われていると思っていたのだ。そんな簡単に気持ちはスイッチしないよ。すると殿下は
「我々はアルディアに7日間滞在します。私かシリウスかどちらを伴侶候補にするか考えて見て下さい」
モーブルの候補はグリード殿下がシリウスさんの様だ。期待させないように確約できないと告げる。そして殿下はお茶を飲みテーブルに置いてあった手紙を私の前に置いて私を見て読むように促した。
封筒を見たら宛名は私宛で差出人は…
『ビビアン・ル・バスグル』ビビアン王女様からだ!ケイティさんにペーパーナイフを借り開封した。恐る恐る手紙を読む。
時勢の挨拶から始まり、次にスカーフ祭りで配下の者が接触しようとした事で、騒動に巻き込んだお詫びが書かれていた。
次の一文を読んで息をのんだ。
『多恵様。お願いがございます。グリード王弟殿下を伴侶候補から外していただきたい。殿下はモーブルに居るべきではない。想いが届かぬ相手の幸せを間近に日々過ごすのは酷です。あの方を想ったままでいい。そして私を愛して下さらなくていいのです。バスグルで穏やかな日々を過ごさせてあげたいのです。
そしてもう1人親友シリウス殿を想いを受け止めていただきたい。シリウス殿も自分の望みを諦めて周囲の幸せだけ願い過ごしてこられた。そのシリウスが貴女に想いを寄せていると聞き及んでいます。シリウス殿は不器用ですが愛情深くきっと多恵殿を幸せにする事でしょう。
この様な文にてお願いするのは不躾なのは重々承知の上でお願い申します』
グリード王弟殿下とビビアン王女は恋仲では無く親友と言っていたけど、文面からグリード王弟殿下への愛を感じる。ビビアン王女も叶わぬ想いを持ちながら、グリード王弟殿下の幸せを願っているんだ。
『最後に、グリード王弟殿下は私の想いをご存知ありませんし、今後も告げる気もございません。
グリード王弟殿下が気を使わない親友として、あの方のお側に居たいのです。他言無用でお願いいたします。またこの文は即処分下さい』
読み終わり封筒に手紙を納めため息を一つ吐いた。
とうしていいか分からずテーブルを見つめていたら
「ビビアン王女は何と?」
「スカーフ祭りで事のお詫びでした」
「そうですか…この後シリウスに来る様に伝えています。一度話す機会をいただけませんか」
「この後ですか!」
何かも展開が早すぎて私の心は置いてきぼりになっている。こんな話し聞いた後にご本人登場とか勘弁してほしい…
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