92 / 193
91.意味不明
しおりを挟む
グリード王弟殿下の後ろにシリウスさんが控えている。いかん意識してしまう。
できるだけシリウスさんを見ない様にして着席する。
席に着くと給仕が始まり美味しそうな食事が並ぶ。グリード王弟殿下との会話は話題が豊富で楽しく食事も最後のデザートとなった。とりあえず無事に食事会は終わりそうだ。
今日のデザートはフルーツとムース。苺を一口食べた時だった。
「多恵様はアルディアの伴侶をもうお決めになったのですか?」
「うっ!」
苺を喉に詰まらせそうになった。アーサー殿下の視線が痛い。
「いえ…正式には。まだ箱庭の問題が解決していないですし素敵な方ばかりで… 私が選ぶなんて烏滸がましいです」
「アルディアは容姿・地位・能力に優れた妙齢の男性が多くいらっしゃるが、モーブルには私の様に十も離れた者しかいない。多恵様はお嫌ではありませんか⁈」
気を遣ってくれる殿下に好印象をもち
「いえ。あまり年齢は気にした事ありません。私を理解してくれる方であれば…」
「それをお聞きして安心しました。年寄りは嫌では無いかと心配しておりましたから。なぁ!シリウス」
なぜかグリード殿下はシリウスさんに話を振る。するとら視線逸らしたシリウスさんは
「殿下。私に振られましても…」
「お前と私は同じ歳だから気になるだろう⁈」
ここで表情を曇らせたアーサー殿下が話に割って入り
「モーブルの伴侶候補は殿下だと聞き及んでおりますが⁈」
「いや。もちろん私が伴侶候補で多恵様との縁を希望しております」
話の展開が読めず戸惑う私。意味もなくシリウスさんを見ていたら目が合った。やっぱり逸らされた。
私嫌われてるの?好かれているの?よくわからないし、気のせいかグリード殿下がシリウスさんを推している様な気がする。
グリード殿下は私の伴侶は嫌なんじゃないの?他に想う人がいるの⁉︎
なんか国の為に好きでも無い人と結婚とか可哀想だし私も嫌だ。ちょっと不貞腐れながら
「リリスの願いだからと言って無理に各国の男性と婚姻する必要はないのです。私が愛した方との子を各国の王家に養子にしてもいいんです。無理に当てがっていただかなくても結構です」
「多恵殿!」
慌てるアーサー殿下が声を上げる。シリウスさんの意図も分からないし、グリード殿下の意味深発言にもイライラして来た。グリード殿下は大人で紳士的で優しい方だと思っていた。なんかアルディアに来てから様子が変だし、女神の乙女だからって皆さんにちやほやして貰いたいなんて思ってない!
何か皆さんの好意が色褪せてきた。猛烈に部屋に帰りたい。衣装合わせも嫌だ…
今日は大人な対応できそうに無い。アーサー殿下には悪いけど部屋に帰ろう。
急いでデザートを食べて席を立つ。デザートには罪はないもん!
「少し疲れましたのでお先に失礼します。ご迷惑お掛けしますが衣装合わせは私の部屋でお願いできますか?よろしくお願いいたします」
最低限の会話を席を立ち扉に向かう。
後ろでアーサー殿下が何か言っているが、ごめんなさい!今和かに応対出来ません。
扉に手をかけ少し開けたら
「うわ!」
後ろから扉を押されて閉めらた。見上げると険しい顔したシリウスさんが私を見下ろしている。
「何か?」
不機嫌に聞くと、シリウスさんは跪き右手を左胸に当て頭を下げて謝罪されます。
「我が主の発言に気分を害されたのでしたら、お詫び致します。主の発言に悪意は有りません」
「謝罪は一応お受けします。ですが疲れたのは本当で部屋に戻りたいのです。ですから失礼します」
シリウスさんが私の手を取り送らせて欲しいと願った。でも腹が立っている私は
「は?結構です。護衛騎士様がいますから大丈夫ですし、貴方はグリード王弟殿下の護衛がお有りでしょ!手を離して下さい!」
何さっきからモーブル’ズは意味分かんないだけど!
「シリウス殿。私が送りますから多恵殿の手を離しなさい」
アーサー殿下がシリウスさんの手を掴み冷たい視線を送っている。シリウスさんは苦々しい表情をし手を離した。アーサー殿下は私の手を取りグリード王弟殿下に先に退室する旨伝えて退室します。
だめだ!テンション駄々落ち。てん君抱っこしてふて寝したい!ふとアーサー殿下が耳元で
「部屋に戻ったら話があります。バスグルの件です」
ビックリしてアーサー殿下を見たら
「そのまま普通に!」
「はい」
何か分かったんだろうか…
部屋に戻るとサリナさんがいた。昼食後はゴードンさんと別室で衣装合わせをする予定だったから、急に戻ってきたから驚いているサリナさん。ケイティさんは別室で待っているらしい。
ソファーに座りアーサー殿下と向き合うと、アーサー殿下は一息ついて徐に話だした。
「はぁ…嫌な予感がして無理に同席してよかった。気分を害されましたね」
「グリード殿下どうされたのでしょうか⁈紳士的で優しいお方だと思っていたのに…感じ悪かった」
すると殿下はグリード殿下は私に嫌われようとしていると話した。
「はぁ?意味が分かりませんよ!」
この後アーサー殿下からグリード殿下とバスグルの繋がりを聞くことになった。
できるだけシリウスさんを見ない様にして着席する。
席に着くと給仕が始まり美味しそうな食事が並ぶ。グリード王弟殿下との会話は話題が豊富で楽しく食事も最後のデザートとなった。とりあえず無事に食事会は終わりそうだ。
今日のデザートはフルーツとムース。苺を一口食べた時だった。
「多恵様はアルディアの伴侶をもうお決めになったのですか?」
「うっ!」
苺を喉に詰まらせそうになった。アーサー殿下の視線が痛い。
「いえ…正式には。まだ箱庭の問題が解決していないですし素敵な方ばかりで… 私が選ぶなんて烏滸がましいです」
「アルディアは容姿・地位・能力に優れた妙齢の男性が多くいらっしゃるが、モーブルには私の様に十も離れた者しかいない。多恵様はお嫌ではありませんか⁈」
気を遣ってくれる殿下に好印象をもち
「いえ。あまり年齢は気にした事ありません。私を理解してくれる方であれば…」
「それをお聞きして安心しました。年寄りは嫌では無いかと心配しておりましたから。なぁ!シリウス」
なぜかグリード殿下はシリウスさんに話を振る。するとら視線逸らしたシリウスさんは
「殿下。私に振られましても…」
「お前と私は同じ歳だから気になるだろう⁈」
ここで表情を曇らせたアーサー殿下が話に割って入り
「モーブルの伴侶候補は殿下だと聞き及んでおりますが⁈」
「いや。もちろん私が伴侶候補で多恵様との縁を希望しております」
話の展開が読めず戸惑う私。意味もなくシリウスさんを見ていたら目が合った。やっぱり逸らされた。
私嫌われてるの?好かれているの?よくわからないし、気のせいかグリード殿下がシリウスさんを推している様な気がする。
グリード殿下は私の伴侶は嫌なんじゃないの?他に想う人がいるの⁉︎
なんか国の為に好きでも無い人と結婚とか可哀想だし私も嫌だ。ちょっと不貞腐れながら
「リリスの願いだからと言って無理に各国の男性と婚姻する必要はないのです。私が愛した方との子を各国の王家に養子にしてもいいんです。無理に当てがっていただかなくても結構です」
「多恵殿!」
慌てるアーサー殿下が声を上げる。シリウスさんの意図も分からないし、グリード殿下の意味深発言にもイライラして来た。グリード殿下は大人で紳士的で優しい方だと思っていた。なんかアルディアに来てから様子が変だし、女神の乙女だからって皆さんにちやほやして貰いたいなんて思ってない!
何か皆さんの好意が色褪せてきた。猛烈に部屋に帰りたい。衣装合わせも嫌だ…
今日は大人な対応できそうに無い。アーサー殿下には悪いけど部屋に帰ろう。
急いでデザートを食べて席を立つ。デザートには罪はないもん!
「少し疲れましたのでお先に失礼します。ご迷惑お掛けしますが衣装合わせは私の部屋でお願いできますか?よろしくお願いいたします」
最低限の会話を席を立ち扉に向かう。
後ろでアーサー殿下が何か言っているが、ごめんなさい!今和かに応対出来ません。
扉に手をかけ少し開けたら
「うわ!」
後ろから扉を押されて閉めらた。見上げると険しい顔したシリウスさんが私を見下ろしている。
「何か?」
不機嫌に聞くと、シリウスさんは跪き右手を左胸に当て頭を下げて謝罪されます。
「我が主の発言に気分を害されたのでしたら、お詫び致します。主の発言に悪意は有りません」
「謝罪は一応お受けします。ですが疲れたのは本当で部屋に戻りたいのです。ですから失礼します」
シリウスさんが私の手を取り送らせて欲しいと願った。でも腹が立っている私は
「は?結構です。護衛騎士様がいますから大丈夫ですし、貴方はグリード王弟殿下の護衛がお有りでしょ!手を離して下さい!」
何さっきからモーブル’ズは意味分かんないだけど!
「シリウス殿。私が送りますから多恵殿の手を離しなさい」
アーサー殿下がシリウスさんの手を掴み冷たい視線を送っている。シリウスさんは苦々しい表情をし手を離した。アーサー殿下は私の手を取りグリード王弟殿下に先に退室する旨伝えて退室します。
だめだ!テンション駄々落ち。てん君抱っこしてふて寝したい!ふとアーサー殿下が耳元で
「部屋に戻ったら話があります。バスグルの件です」
ビックリしてアーサー殿下を見たら
「そのまま普通に!」
「はい」
何か分かったんだろうか…
部屋に戻るとサリナさんがいた。昼食後はゴードンさんと別室で衣装合わせをする予定だったから、急に戻ってきたから驚いているサリナさん。ケイティさんは別室で待っているらしい。
ソファーに座りアーサー殿下と向き合うと、アーサー殿下は一息ついて徐に話だした。
「はぁ…嫌な予感がして無理に同席してよかった。気分を害されましたね」
「グリード殿下どうされたのでしょうか⁈紳士的で優しいお方だと思っていたのに…感じ悪かった」
すると殿下はグリード殿下は私に嫌われようとしていると話した。
「はぁ?意味が分かりませんよ!」
この後アーサー殿下からグリード殿下とバスグルの繋がりを聞くことになった。
10
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

二度目の人生は異世界で溺愛されています
ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。
ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。
加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。
おまけに女性が少ない世界のため
夫をたくさん持つことになりー……
周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。

竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える
たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー
その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。
そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる