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91.意味不明
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グリード王弟殿下の後ろにシリウスさんが控えている。いかん意識してしまう。
できるだけシリウスさんを見ない様にして着席する。
席に着くと給仕が始まり美味しそうな食事が並ぶ。グリード王弟殿下との会話は話題が豊富で楽しく食事も最後のデザートとなった。とりあえず無事に食事会は終わりそうだ。
今日のデザートはフルーツとムース。苺を一口食べた時だった。
「多恵様はアルディアの伴侶をもうお決めになったのですか?」
「うっ!」
苺を喉に詰まらせそうになった。アーサー殿下の視線が痛い。
「いえ…正式には。まだ箱庭の問題が解決していないですし素敵な方ばかりで… 私が選ぶなんて烏滸がましいです」
「アルディアは容姿・地位・能力に優れた妙齢の男性が多くいらっしゃるが、モーブルには私の様に十も離れた者しかいない。多恵様はお嫌ではありませんか⁈」
気を遣ってくれる殿下に好印象をもち
「いえ。あまり年齢は気にした事ありません。私を理解してくれる方であれば…」
「それをお聞きして安心しました。年寄りは嫌では無いかと心配しておりましたから。なぁ!シリウス」
なぜかグリード殿下はシリウスさんに話を振る。するとら視線逸らしたシリウスさんは
「殿下。私に振られましても…」
「お前と私は同じ歳だから気になるだろう⁈」
ここで表情を曇らせたアーサー殿下が話に割って入り
「モーブルの伴侶候補は殿下だと聞き及んでおりますが⁈」
「いや。もちろん私が伴侶候補で多恵様との縁を希望しております」
話の展開が読めず戸惑う私。意味もなくシリウスさんを見ていたら目が合った。やっぱり逸らされた。
私嫌われてるの?好かれているの?よくわからないし、気のせいかグリード殿下がシリウスさんを推している様な気がする。
グリード殿下は私の伴侶は嫌なんじゃないの?他に想う人がいるの⁉︎
なんか国の為に好きでも無い人と結婚とか可哀想だし私も嫌だ。ちょっと不貞腐れながら
「リリスの願いだからと言って無理に各国の男性と婚姻する必要はないのです。私が愛した方との子を各国の王家に養子にしてもいいんです。無理に当てがっていただかなくても結構です」
「多恵殿!」
慌てるアーサー殿下が声を上げる。シリウスさんの意図も分からないし、グリード殿下の意味深発言にもイライラして来た。グリード殿下は大人で紳士的で優しい方だと思っていた。なんかアルディアに来てから様子が変だし、女神の乙女だからって皆さんにちやほやして貰いたいなんて思ってない!
何か皆さんの好意が色褪せてきた。猛烈に部屋に帰りたい。衣装合わせも嫌だ…
今日は大人な対応できそうに無い。アーサー殿下には悪いけど部屋に帰ろう。
急いでデザートを食べて席を立つ。デザートには罪はないもん!
「少し疲れましたのでお先に失礼します。ご迷惑お掛けしますが衣装合わせは私の部屋でお願いできますか?よろしくお願いいたします」
最低限の会話を席を立ち扉に向かう。
後ろでアーサー殿下が何か言っているが、ごめんなさい!今和かに応対出来ません。
扉に手をかけ少し開けたら
「うわ!」
後ろから扉を押されて閉めらた。見上げると険しい顔したシリウスさんが私を見下ろしている。
「何か?」
不機嫌に聞くと、シリウスさんは跪き右手を左胸に当て頭を下げて謝罪されます。
「我が主の発言に気分を害されたのでしたら、お詫び致します。主の発言に悪意は有りません」
「謝罪は一応お受けします。ですが疲れたのは本当で部屋に戻りたいのです。ですから失礼します」
シリウスさんが私の手を取り送らせて欲しいと願った。でも腹が立っている私は
「は?結構です。護衛騎士様がいますから大丈夫ですし、貴方はグリード王弟殿下の護衛がお有りでしょ!手を離して下さい!」
何さっきからモーブル’ズは意味分かんないだけど!
「シリウス殿。私が送りますから多恵殿の手を離しなさい」
アーサー殿下がシリウスさんの手を掴み冷たい視線を送っている。シリウスさんは苦々しい表情をし手を離した。アーサー殿下は私の手を取りグリード王弟殿下に先に退室する旨伝えて退室します。
だめだ!テンション駄々落ち。てん君抱っこしてふて寝したい!ふとアーサー殿下が耳元で
「部屋に戻ったら話があります。バスグルの件です」
ビックリしてアーサー殿下を見たら
「そのまま普通に!」
「はい」
何か分かったんだろうか…
部屋に戻るとサリナさんがいた。昼食後はゴードンさんと別室で衣装合わせをする予定だったから、急に戻ってきたから驚いているサリナさん。ケイティさんは別室で待っているらしい。
ソファーに座りアーサー殿下と向き合うと、アーサー殿下は一息ついて徐に話だした。
「はぁ…嫌な予感がして無理に同席してよかった。気分を害されましたね」
「グリード殿下どうされたのでしょうか⁈紳士的で優しいお方だと思っていたのに…感じ悪かった」
すると殿下はグリード殿下は私に嫌われようとしていると話した。
「はぁ?意味が分かりませんよ!」
この後アーサー殿下からグリード殿下とバスグルの繋がりを聞くことになった。
できるだけシリウスさんを見ない様にして着席する。
席に着くと給仕が始まり美味しそうな食事が並ぶ。グリード王弟殿下との会話は話題が豊富で楽しく食事も最後のデザートとなった。とりあえず無事に食事会は終わりそうだ。
今日のデザートはフルーツとムース。苺を一口食べた時だった。
「多恵様はアルディアの伴侶をもうお決めになったのですか?」
「うっ!」
苺を喉に詰まらせそうになった。アーサー殿下の視線が痛い。
「いえ…正式には。まだ箱庭の問題が解決していないですし素敵な方ばかりで… 私が選ぶなんて烏滸がましいです」
「アルディアは容姿・地位・能力に優れた妙齢の男性が多くいらっしゃるが、モーブルには私の様に十も離れた者しかいない。多恵様はお嫌ではありませんか⁈」
気を遣ってくれる殿下に好印象をもち
「いえ。あまり年齢は気にした事ありません。私を理解してくれる方であれば…」
「それをお聞きして安心しました。年寄りは嫌では無いかと心配しておりましたから。なぁ!シリウス」
なぜかグリード殿下はシリウスさんに話を振る。するとら視線逸らしたシリウスさんは
「殿下。私に振られましても…」
「お前と私は同じ歳だから気になるだろう⁈」
ここで表情を曇らせたアーサー殿下が話に割って入り
「モーブルの伴侶候補は殿下だと聞き及んでおりますが⁈」
「いや。もちろん私が伴侶候補で多恵様との縁を希望しております」
話の展開が読めず戸惑う私。意味もなくシリウスさんを見ていたら目が合った。やっぱり逸らされた。
私嫌われてるの?好かれているの?よくわからないし、気のせいかグリード殿下がシリウスさんを推している様な気がする。
グリード殿下は私の伴侶は嫌なんじゃないの?他に想う人がいるの⁉︎
なんか国の為に好きでも無い人と結婚とか可哀想だし私も嫌だ。ちょっと不貞腐れながら
「リリスの願いだからと言って無理に各国の男性と婚姻する必要はないのです。私が愛した方との子を各国の王家に養子にしてもいいんです。無理に当てがっていただかなくても結構です」
「多恵殿!」
慌てるアーサー殿下が声を上げる。シリウスさんの意図も分からないし、グリード殿下の意味深発言にもイライラして来た。グリード殿下は大人で紳士的で優しい方だと思っていた。なんかアルディアに来てから様子が変だし、女神の乙女だからって皆さんにちやほやして貰いたいなんて思ってない!
何か皆さんの好意が色褪せてきた。猛烈に部屋に帰りたい。衣装合わせも嫌だ…
今日は大人な対応できそうに無い。アーサー殿下には悪いけど部屋に帰ろう。
急いでデザートを食べて席を立つ。デザートには罪はないもん!
「少し疲れましたのでお先に失礼します。ご迷惑お掛けしますが衣装合わせは私の部屋でお願いできますか?よろしくお願いいたします」
最低限の会話を席を立ち扉に向かう。
後ろでアーサー殿下が何か言っているが、ごめんなさい!今和かに応対出来ません。
扉に手をかけ少し開けたら
「うわ!」
後ろから扉を押されて閉めらた。見上げると険しい顔したシリウスさんが私を見下ろしている。
「何か?」
不機嫌に聞くと、シリウスさんは跪き右手を左胸に当て頭を下げて謝罪されます。
「我が主の発言に気分を害されたのでしたら、お詫び致します。主の発言に悪意は有りません」
「謝罪は一応お受けします。ですが疲れたのは本当で部屋に戻りたいのです。ですから失礼します」
シリウスさんが私の手を取り送らせて欲しいと願った。でも腹が立っている私は
「は?結構です。護衛騎士様がいますから大丈夫ですし、貴方はグリード王弟殿下の護衛がお有りでしょ!手を離して下さい!」
何さっきからモーブル’ズは意味分かんないだけど!
「シリウス殿。私が送りますから多恵殿の手を離しなさい」
アーサー殿下がシリウスさんの手を掴み冷たい視線を送っている。シリウスさんは苦々しい表情をし手を離した。アーサー殿下は私の手を取りグリード王弟殿下に先に退室する旨伝えて退室します。
だめだ!テンション駄々落ち。てん君抱っこしてふて寝したい!ふとアーサー殿下が耳元で
「部屋に戻ったら話があります。バスグルの件です」
ビックリしてアーサー殿下を見たら
「そのまま普通に!」
「はい」
何か分かったんだろうか…
部屋に戻るとサリナさんがいた。昼食後はゴードンさんと別室で衣装合わせをする予定だったから、急に戻ってきたから驚いているサリナさん。ケイティさんは別室で待っているらしい。
ソファーに座りアーサー殿下と向き合うと、アーサー殿下は一息ついて徐に話だした。
「はぁ…嫌な予感がして無理に同席してよかった。気分を害されましたね」
「グリード殿下どうされたのでしょうか⁈紳士的で優しいお方だと思っていたのに…感じ悪かった」
すると殿下はグリード殿下は私に嫌われようとしていると話した。
「はぁ?意味が分かりませんよ!」
この後アーサー殿下からグリード殿下とバスグルの繋がりを聞くことになった。
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