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14.ダンス
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美丈夫の視線に耐えれず嫌な汗が出てくる。そして向き合った御三方を見ながらある事に気づく。箱庭に来た時にヒューイ殿下に抱っこされ直ぐに退場し、ここに来てもすぐリリスに呼ばれ、グリード殿下とオーランド殿下にまともに挨拶をしてなかった。やっぱり人間関係において挨拶て大事よね!
そう思い徐にお二人に向けて
「ご挨拶が後になりました。私は川原多恵といいます。“川原”が家名で“多恵”が名です。どうぞ“多恵”とお呼びください」
と自己紹介してからお辞儀し、その流れでお題投げちゃいます。
「リリスの話にあったとおり、今回は各国の今解決すべき問題に微力ながらお手伝いいたします。どの様な問題かお聞きしたいところですが、他国の方がいらっしゃったら話しにくいでしょう。後日別の場を設けて事情をお聞きし、急ぐ問題からお手伝いしていければと思います。
今まであれば召喚されたアルディア王国からとなるのでしょうが、今回はすべての国をお手伝いするので、事情を考慮し優先順位を付けさせていただきます」
『あれっ?』
なんか皆さん鳩が豆鉄砲状態ですよ!私何か変な事いいました? 私が1人焦っていたら沈黙を破りグリード殿下が私の手を取り
「モーブル王国現王ダラス・モーブルが弟のグリード・モーブルと申します。
このような聡明でお美しい方にお会いできて光栄でございます。我が王国は多恵殿のご意見に賛同いたします」
と挨拶され手の甲に軽く口付けを落とした。グリード殿下に続いて
「レッグロッド帝国王子オーランド・レッグロッドでございます。貴女と会わせたもうた女神リリスに感謝を。我が帝国も貴女の意に賛同いたします」
オーランド殿下もご挨拶と手に口付けをいただく。
日本人にこの挨拶は慣れ無し恥ずかしい…
ふとオーランド殿下を見たら殿下も耳が赤い。
『王族の人ってこういう行為って慣れているんじゃないの?!』
なんて考えながらオーランド殿下を見つめていたら、殿下は口元に手をやり横を向いてしまった。
『ヤバい!見すぎた。失礼な奴と思われちゃったよ』
と反省。気まずいからヒューイ殿下に話しを振ろう。
「ヒューイ殿下。グリード殿下もオーランド殿下からも賛同を得ましたが、アルディアもそれでよろしいでしょうか⁈」
すると微笑みヒューイ殿下は頷いてくれた。これで賛同は得られた。次は集まる場所…
「お話を聞く場を設けたいのですが、どなたかご提案いただけませんか」
するとヒューイ殿下が一歩前に出て
「アルディア王国で3週間後に女神の乙女のお披露目舞踏会を開催予定です。その宴にグリード殿下とオーランド殿下も招待いたしましょう。舞踏会後しばらく滞在いただき多恵殿と話す場を設けては如何ですか⁈」
『ん???お披露目?舞踏会?』
今度は私が鳩が豆鉄砲になる
「ヒューイ殿下!舞踏会とかお披露目とか聞いていませんよ!」
「昔から乙女(聖人)が召喚されれば開催しているので今回も当然行います」
平然と言うヒューイ殿下に呆然としている間に殿下達は話しを進めていく。
「待って下さい!私マナーも作法も知りません。ム・リ・デ・ス!まさかダンス踊れとか言いませんよね⁈」
断固拒否したが誰も聞いてくれず、勝手に話を進め
「多恵殿の艶やかな黒髪には何色のドレスが似合うでしょうか⁈モーブル産のシルクのドレスを贈らせて下さい。そして舞踏会のダンスのお相手も願いたい」
グリード殿下に手を取られた。
「では、わが帝国で採れる最高級の宝石をご用意いたしましょう。多恵殿の真珠色の肌には目が冴えるようなルビーは如何ですか⁈」
とほほを赤らめオーランド殿下がグリード殿下と反対の手を取る。助けてほしくてヒューイ殿下を見ると
「明日からマナーとダンスのレッスンですね。もちろん私がお相手しますよ」
と助けにならないヒューイ殿下。
『あー死んだな私・・・』
もう逃げ道は無い様だ。遠い目をしていたらてん君が思念で
『たえ だいじょうぶ?』
『ありがとう。大丈夫よ。ダンスが嫌なだけ…』
『いや? たえ いじめられてる⁈』
『ん?』
てん君の雲行きが怪しい⁈
『てん おこる! たえ いじめる だれ? てんやっつける!』
ヤバい!てん君戦闘モードに入った!
『大丈夫だから!やっつけないで!』
慌てててん君を止めている中、殿下達が私抜きで話を進める。そしててん君と思念中で黙り込んだ私が気になったグリード殿下が、私の右手を取り両手で包みこんだ。すると左手の甲が熱くなり
『ゔーー!!』
てん君の唸り声が聞こえてくる今にも飛び出しそうなてん君を必死に宥める。内心焦っている私を横目にグリード殿下が熱の籠った眼差しを向けてくる。
グリード殿下は王弟で他の殿下達より年上。
この箱庭の住人の年齢って分からないけど、おそらく20代後半ぐらいだろうか
こげ茶色の髪と瞳でこの人も美形だ。背丈はフィラの次に大きい。
「多恵殿。何か心配事でしょうか⁈なんでも仰って下さい。私は貴女の助けになりたい」
好意を向けられ恥ずかしくて、どうしていいか分からなくなる。
「あっありがとうございます。ダンスは未経験なので心配なのです。ですから殿下のお相手は務まりません!殿下に恥をかかせてしまいますから」
断るも殿下は微笑みを深めて
「私に身を預けて下されば大丈夫です。貴女を抱えて踊りましょう」
歯の浮くセリフをサラッと言わないで!!
絶対顔が真っ赤だ私…
「遠慮いたします。それに私重いので…」
と告げると御三方に不思議そうな顔をされた。
「いつも多恵殿は”重い”と言われるが、貴方は軽すぎます。もっと召し上がった方がいいくらいだ。私は貴女の体の方が心配だ」
ヒューイ殿下が真面目な顔で横からぶっ込んできます。って言うかなんでもいいからダンスを避けたいんですって!!
すると年長者のグリード殿下の助け舟?
「ヒューイ殿下。女性は傍か美しく思っても”美”を求めるものですよ。私には今のままで貴女は十二分に魅力的だ」
歯の浮くセリフがまた炸裂しました。そろそろ砂糖を吐いていいですか⁈
そう思い徐にお二人に向けて
「ご挨拶が後になりました。私は川原多恵といいます。“川原”が家名で“多恵”が名です。どうぞ“多恵”とお呼びください」
と自己紹介してからお辞儀し、その流れでお題投げちゃいます。
「リリスの話にあったとおり、今回は各国の今解決すべき問題に微力ながらお手伝いいたします。どの様な問題かお聞きしたいところですが、他国の方がいらっしゃったら話しにくいでしょう。後日別の場を設けて事情をお聞きし、急ぐ問題からお手伝いしていければと思います。
今まであれば召喚されたアルディア王国からとなるのでしょうが、今回はすべての国をお手伝いするので、事情を考慮し優先順位を付けさせていただきます」
『あれっ?』
なんか皆さん鳩が豆鉄砲状態ですよ!私何か変な事いいました? 私が1人焦っていたら沈黙を破りグリード殿下が私の手を取り
「モーブル王国現王ダラス・モーブルが弟のグリード・モーブルと申します。
このような聡明でお美しい方にお会いできて光栄でございます。我が王国は多恵殿のご意見に賛同いたします」
と挨拶され手の甲に軽く口付けを落とした。グリード殿下に続いて
「レッグロッド帝国王子オーランド・レッグロッドでございます。貴女と会わせたもうた女神リリスに感謝を。我が帝国も貴女の意に賛同いたします」
オーランド殿下もご挨拶と手に口付けをいただく。
日本人にこの挨拶は慣れ無し恥ずかしい…
ふとオーランド殿下を見たら殿下も耳が赤い。
『王族の人ってこういう行為って慣れているんじゃないの?!』
なんて考えながらオーランド殿下を見つめていたら、殿下は口元に手をやり横を向いてしまった。
『ヤバい!見すぎた。失礼な奴と思われちゃったよ』
と反省。気まずいからヒューイ殿下に話しを振ろう。
「ヒューイ殿下。グリード殿下もオーランド殿下からも賛同を得ましたが、アルディアもそれでよろしいでしょうか⁈」
すると微笑みヒューイ殿下は頷いてくれた。これで賛同は得られた。次は集まる場所…
「お話を聞く場を設けたいのですが、どなたかご提案いただけませんか」
するとヒューイ殿下が一歩前に出て
「アルディア王国で3週間後に女神の乙女のお披露目舞踏会を開催予定です。その宴にグリード殿下とオーランド殿下も招待いたしましょう。舞踏会後しばらく滞在いただき多恵殿と話す場を設けては如何ですか⁈」
『ん???お披露目?舞踏会?』
今度は私が鳩が豆鉄砲になる
「ヒューイ殿下!舞踏会とかお披露目とか聞いていませんよ!」
「昔から乙女(聖人)が召喚されれば開催しているので今回も当然行います」
平然と言うヒューイ殿下に呆然としている間に殿下達は話しを進めていく。
「待って下さい!私マナーも作法も知りません。ム・リ・デ・ス!まさかダンス踊れとか言いませんよね⁈」
断固拒否したが誰も聞いてくれず、勝手に話を進め
「多恵殿の艶やかな黒髪には何色のドレスが似合うでしょうか⁈モーブル産のシルクのドレスを贈らせて下さい。そして舞踏会のダンスのお相手も願いたい」
グリード殿下に手を取られた。
「では、わが帝国で採れる最高級の宝石をご用意いたしましょう。多恵殿の真珠色の肌には目が冴えるようなルビーは如何ですか⁈」
とほほを赤らめオーランド殿下がグリード殿下と反対の手を取る。助けてほしくてヒューイ殿下を見ると
「明日からマナーとダンスのレッスンですね。もちろん私がお相手しますよ」
と助けにならないヒューイ殿下。
『あー死んだな私・・・』
もう逃げ道は無い様だ。遠い目をしていたらてん君が思念で
『たえ だいじょうぶ?』
『ありがとう。大丈夫よ。ダンスが嫌なだけ…』
『いや? たえ いじめられてる⁈』
『ん?』
てん君の雲行きが怪しい⁈
『てん おこる! たえ いじめる だれ? てんやっつける!』
ヤバい!てん君戦闘モードに入った!
『大丈夫だから!やっつけないで!』
慌てててん君を止めている中、殿下達が私抜きで話を進める。そしててん君と思念中で黙り込んだ私が気になったグリード殿下が、私の右手を取り両手で包みこんだ。すると左手の甲が熱くなり
『ゔーー!!』
てん君の唸り声が聞こえてくる今にも飛び出しそうなてん君を必死に宥める。内心焦っている私を横目にグリード殿下が熱の籠った眼差しを向けてくる。
グリード殿下は王弟で他の殿下達より年上。
この箱庭の住人の年齢って分からないけど、おそらく20代後半ぐらいだろうか
こげ茶色の髪と瞳でこの人も美形だ。背丈はフィラの次に大きい。
「多恵殿。何か心配事でしょうか⁈なんでも仰って下さい。私は貴女の助けになりたい」
好意を向けられ恥ずかしくて、どうしていいか分からなくなる。
「あっありがとうございます。ダンスは未経験なので心配なのです。ですから殿下のお相手は務まりません!殿下に恥をかかせてしまいますから」
断るも殿下は微笑みを深めて
「私に身を預けて下されば大丈夫です。貴女を抱えて踊りましょう」
歯の浮くセリフをサラッと言わないで!!
絶対顔が真っ赤だ私…
「遠慮いたします。それに私重いので…」
と告げると御三方に不思議そうな顔をされた。
「いつも多恵殿は”重い”と言われるが、貴方は軽すぎます。もっと召し上がった方がいいくらいだ。私は貴女の体の方が心配だ」
ヒューイ殿下が真面目な顔で横からぶっ込んできます。って言うかなんでもいいからダンスを避けたいんですって!!
すると年長者のグリード殿下の助け舟?
「ヒューイ殿下。女性は傍か美しく思っても”美”を求めるものですよ。私には今のままで貴女は十二分に魅力的だ」
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