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119.新婚旅行
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「おかえり~お疲れ様でした」
「春香~やっと休みだ」
そう言い玄関先で抱きつくアレックス。連日の激務を終え日が変わる時間に帰って来た。
明日は陛下から賜った領地へ新婚旅行も兼ねて訪問する。
現領地の領主はイーダン子爵様。予習の為に資料に目を通したが、子爵様は早くに奥様を亡くし子もいない。愛妻家で有名で後添えを迎えず、生涯奥様だけを愛したそうだ。
領地の存続のために遠縁から養子を迎える話も出たが、信頼をおける者がおらず陛下の認めた者が領地を治める方がいいと考えられ、爵位を返上し奥様の甥がいる外国へ移住されるそうだ。
「一途に奥様だけを愛するなんて素敵だね」
「何を言っているんだ⁈春香の夫も子爵以上に愛妻家だぞ。あれだけ愛したのに…そうか!寂しくなったか!なら!」
そう言い疲れているはずなのに、私を抱き上げ足早に部屋に向かうアレックス。嫌な予感がして暴れて抵抗したが、非力な私が敵うわけなくベットに押し倒される。
「明日は1日移動で疲れるから絶対嫌だよ」
「…なら湯を共にしてくれ」
「疲れる事しないと約束するなら…」
そう言うと口付け破顔し
「見られるのを嫌がる春香のために、浴室は一番小さい光石1つだけにするよ」
「本当に湯浴みだけだよ」
こうして深夜に夫と湯浴みをし、アレクが満足する頃には私は疲れて眠ってしまった。
翌朝目が覚めると目の前は立派な大胸筋があり、まだ眠るアレックスの腕の中だ。流石の騎士様も連日の激務で疲れている様でまだ眠っている。
間近で綺麗な夫の寝顔を見ながら、この後どうしようか考える。
『準備もあるし起きたいけど、多分私が動くとアレクが起きてしまう。疲れているから少しでも寝かせて上げたいし…』
そんな事を考えながらアレックスの寝顔を見ていたら…
“コンコン”
控えめに部屋の扉を誰かがノックしている。恐らく執事のキリトさんで、そろそろ起きる時間なのだろう。時間を見たくて体を捩ると
「春香…」
「あっ起きた?キリトさん来ているよ」
そう言うとアレクは触れるだけのちゅーをして起き上がり、布団を私の頭にかけてキリトさんに返事をした。状況がわからず布団の中でもがいていたら、布団の上からアレックスが覆い被さり
「寝起きの春香を他の男に見せれないから、少し我慢してくれ」
「!」
また無自覚の溺愛フレーズに顔が熱くなってくる。程なくしてキリトさんが寝室に来て挨拶の後に、今日の予定を伝えてくれる。そして
「奥様のご用意がございますので旦那様、奥様を一旦お部屋の方へ」
「分かった」
キリトさんが退室しやっと頭を出した。そしてアレックスに捕まらないうちに、内扉から自室へ移動した。部屋にはケリーさんが待ち構えていて、バタバタと準備をして朝食に向かう。
ダイニングにはアレックスがいてキリトさんと話をしていた。私に気がつくと立ち上がり席に座らせてくれる。結婚してもアレクの過保護は変わらない。そして食事を食べ始めると
「春香。出発前に登城するよ」
「へ?なんで?」
「陛下が春香に会いたいそうだ」
「ローランドじゃなくて?」
「勿論ローランドもだが…」
「?」
それ以上は話してくれない。何かあるけど陛下から聞いて欲しいのだろう。城勤だから言えない事もあるのは理解している。だからあえてそれ以上聞かなかった。
そして用意を終えて王城に向け出発する。王都内だから半時間ほどで着き、アレックスのエスコートで馬車を降りると…
「ぶっ!」
「春香!」
いきなり抱きつかれ変な声が出てしまった。この香りは…
「ローランド!いきなり抱きついたらびっくりするでしょ!」
「すまない。想いが先走った」
そう言い口付けを沢山落とす。すると後ろから腰を引っ張られバックハグされた。もぅ確認しなくても分かる。
「ミハイルも⁈」
「ハル…」
なんで勢揃いなの?
疑問符を頭に付けたまま城内に入り、陛下の執務室まで来た。ローランドが入室許可を得て扉を開けると、陛下と宰相のモーリス様が待っていた。
そしてソファーに皆が着席すると
「急に呼び出してすまないね」
「いえ。義娘に会いたかったからでは無いですよね⁈」
そう言うと片眉を上げた陛下は
「流石私の娘だ。オリタ伯爵家は立ち上げたばかりで未だ騎士団ができておらん。ただの伯爵夫妻が移動するなら、今の騎士団で事足りるだろう。しかし、レイシャルの王太子妃でもある春香の護衛となると少なすぎる。
よって王家の騎士団とシュナイダー公爵家騎士団から数名つける事にした」
陛下の言った通りオリタ伯爵家の体制はまだ完全ではない。まだ騎士は10名程で屋敷の守りと私やアレックスの護衛をしてくれている。今回の遠出では護衛に最低6名必要で、そうなると屋敷の守りが手薄になってしまう。
当主のアレックスがどう考えているのか分からず、アレックスの顔を覗き込んだ。レベル2なので怒っている訳ではなさそうだ。陛下が私に意見を求めたので
「私では判断が付かないので、夫のアレックスの判断に委ねます」
「春香…」
アレックスは手を握り熱い視線を向けてくる。陛下の前で無ければ抱きついてちゅーしていただろう。
私を見つめながら何か決心した様で、私の手を握ったまま陛下に
「申し出ありがたくお受けいたします。皆様の温情に感謝し、必ず妻を護ると誓います」
そう言うとローランドとミハイルが少し不機嫌になる。恐らく…
『アレックスだけの妻では無い』
とやきもちを妬いているのだろう。苦笑いし私からも皆さんにお礼を言い出発する事になった。
馬車の前には王家の騎士団とシュナイダー公爵家騎士団から各3名が来てくれていて、伯爵家から来た騎士の3名は屋敷の守る為に戻る事になった。
同行してくださる騎士さんは知っている顔ばかりで安心し、皆さん一人一人に挨拶してまわる。
そして出発時間となり陛下とハグをし、夫2人と抱擁と口付けをしたが2人は中々離してくれない。やっぱり最後はアレックスがキレて2人から私を引き離し、抱きかかえ馬車に押し込んだ。
こうして無事?王城を出発し窓から皆んなに手を振った。
この後は何事も無く無事に馬車は進み、今日の宿泊地に日が暮れた頃に着いた。カーテンを少し開けたアレックスはレベルを5まで引き上げ、不機嫌に外に出ない様に言い馬車から降りてしまった。
『なんか嫌な予感がする…』
こんな時の嫌な予感は当たっている事が多く、カーテンから外を見ると
『あれは…』
そう窓の外には金ピカの馬車とすごい数の騎士がいて、その一番前にあの御仁が!
車内で1人慌てているとアレックスが戻って来て、私に降りる様に促す。見上げたアレックスはレベルMAXだ。そして
「春香妃殿下にご挨拶を」
いつもの定宿の前にバーミリオン侯爵様自らお出迎えに来ている。いつもは嫡男のダニエル様が来ていたが、侯爵様は初めてで驚いた。挨拶待ちしている侯爵様に挨拶すると手を握られねちっこい視線をもらう。
侯爵様はとても色っぽく女性なら視線を向けられると嬉しいのかもしれないが、私は超苦手なのだ。
何故なら明らかに視姦されている。
恐らく侯爵様の目には私が裸に見えているはず。少しでも隙を作ったら口付けられ押し倒されそうだ。
「失礼ながら侯爵様。妻の手を離していただきたい」
「おっとこれは失礼いたしました。春香妃殿下のお手は小さくて柔らかく、手に吸いつく様に滑らかで離せなくなっておりました」
そう言うと指先で私の手の甲をなぞり、ウィンクをしてから離した。直ぐにアレックスが私を背に庇う。そして
「大国レイシャルの妃殿下がこの様な宿にご宿泊されるのは危険でございます。ここは我が領地でございます。是非我が屋敷でお休みいただきたい」
「…」
また御招待されてしまった。どこで知ったのか分からないけど、コールマン領に向かうと必ずここで待ち伏せされる。王城の情報管理&個人情報保護は大丈夫なの?
「失礼ながら今春香は私の妻としてここにおります。ですから…」
「もし、この宿に泊まり春香妃殿下に何かあった時、陛下に私の妻だという言い訳が通るとでも思いか⁉︎」
「つっ!」
そう言われてアレックスが言葉を詰まらす。バーミリオン侯爵の言い分も分かる。困って視線を外すと、いつも泊まる宿のトムおじさんとアンおばさんが泣きそうな顔をしている。
『もしかしたら、侯爵様に圧力をかけられているのかもしれない…なら』
これ以上皆さんに迷惑をかけたく無くて
「アレク。私は大丈夫だよ。侯爵様が言った通り何かあると、宿の皆さんに迷惑がかかるわ」
「春香…」
こうして仕方なくまた侯爵家の屋敷に泊まる事になった。しかし、これには理由があり、あのエロ侯爵様を見直す事になるなんて、この時の私は知らずにいた。
「春香~やっと休みだ」
そう言い玄関先で抱きつくアレックス。連日の激務を終え日が変わる時間に帰って来た。
明日は陛下から賜った領地へ新婚旅行も兼ねて訪問する。
現領地の領主はイーダン子爵様。予習の為に資料に目を通したが、子爵様は早くに奥様を亡くし子もいない。愛妻家で有名で後添えを迎えず、生涯奥様だけを愛したそうだ。
領地の存続のために遠縁から養子を迎える話も出たが、信頼をおける者がおらず陛下の認めた者が領地を治める方がいいと考えられ、爵位を返上し奥様の甥がいる外国へ移住されるそうだ。
「一途に奥様だけを愛するなんて素敵だね」
「何を言っているんだ⁈春香の夫も子爵以上に愛妻家だぞ。あれだけ愛したのに…そうか!寂しくなったか!なら!」
そう言い疲れているはずなのに、私を抱き上げ足早に部屋に向かうアレックス。嫌な予感がして暴れて抵抗したが、非力な私が敵うわけなくベットに押し倒される。
「明日は1日移動で疲れるから絶対嫌だよ」
「…なら湯を共にしてくれ」
「疲れる事しないと約束するなら…」
そう言うと口付け破顔し
「見られるのを嫌がる春香のために、浴室は一番小さい光石1つだけにするよ」
「本当に湯浴みだけだよ」
こうして深夜に夫と湯浴みをし、アレクが満足する頃には私は疲れて眠ってしまった。
翌朝目が覚めると目の前は立派な大胸筋があり、まだ眠るアレックスの腕の中だ。流石の騎士様も連日の激務で疲れている様でまだ眠っている。
間近で綺麗な夫の寝顔を見ながら、この後どうしようか考える。
『準備もあるし起きたいけど、多分私が動くとアレクが起きてしまう。疲れているから少しでも寝かせて上げたいし…』
そんな事を考えながらアレックスの寝顔を見ていたら…
“コンコン”
控えめに部屋の扉を誰かがノックしている。恐らく執事のキリトさんで、そろそろ起きる時間なのだろう。時間を見たくて体を捩ると
「春香…」
「あっ起きた?キリトさん来ているよ」
そう言うとアレクは触れるだけのちゅーをして起き上がり、布団を私の頭にかけてキリトさんに返事をした。状況がわからず布団の中でもがいていたら、布団の上からアレックスが覆い被さり
「寝起きの春香を他の男に見せれないから、少し我慢してくれ」
「!」
また無自覚の溺愛フレーズに顔が熱くなってくる。程なくしてキリトさんが寝室に来て挨拶の後に、今日の予定を伝えてくれる。そして
「奥様のご用意がございますので旦那様、奥様を一旦お部屋の方へ」
「分かった」
キリトさんが退室しやっと頭を出した。そしてアレックスに捕まらないうちに、内扉から自室へ移動した。部屋にはケリーさんが待ち構えていて、バタバタと準備をして朝食に向かう。
ダイニングにはアレックスがいてキリトさんと話をしていた。私に気がつくと立ち上がり席に座らせてくれる。結婚してもアレクの過保護は変わらない。そして食事を食べ始めると
「春香。出発前に登城するよ」
「へ?なんで?」
「陛下が春香に会いたいそうだ」
「ローランドじゃなくて?」
「勿論ローランドもだが…」
「?」
それ以上は話してくれない。何かあるけど陛下から聞いて欲しいのだろう。城勤だから言えない事もあるのは理解している。だからあえてそれ以上聞かなかった。
そして用意を終えて王城に向け出発する。王都内だから半時間ほどで着き、アレックスのエスコートで馬車を降りると…
「ぶっ!」
「春香!」
いきなり抱きつかれ変な声が出てしまった。この香りは…
「ローランド!いきなり抱きついたらびっくりするでしょ!」
「すまない。想いが先走った」
そう言い口付けを沢山落とす。すると後ろから腰を引っ張られバックハグされた。もぅ確認しなくても分かる。
「ミハイルも⁈」
「ハル…」
なんで勢揃いなの?
疑問符を頭に付けたまま城内に入り、陛下の執務室まで来た。ローランドが入室許可を得て扉を開けると、陛下と宰相のモーリス様が待っていた。
そしてソファーに皆が着席すると
「急に呼び出してすまないね」
「いえ。義娘に会いたかったからでは無いですよね⁈」
そう言うと片眉を上げた陛下は
「流石私の娘だ。オリタ伯爵家は立ち上げたばかりで未だ騎士団ができておらん。ただの伯爵夫妻が移動するなら、今の騎士団で事足りるだろう。しかし、レイシャルの王太子妃でもある春香の護衛となると少なすぎる。
よって王家の騎士団とシュナイダー公爵家騎士団から数名つける事にした」
陛下の言った通りオリタ伯爵家の体制はまだ完全ではない。まだ騎士は10名程で屋敷の守りと私やアレックスの護衛をしてくれている。今回の遠出では護衛に最低6名必要で、そうなると屋敷の守りが手薄になってしまう。
当主のアレックスがどう考えているのか分からず、アレックスの顔を覗き込んだ。レベル2なので怒っている訳ではなさそうだ。陛下が私に意見を求めたので
「私では判断が付かないので、夫のアレックスの判断に委ねます」
「春香…」
アレックスは手を握り熱い視線を向けてくる。陛下の前で無ければ抱きついてちゅーしていただろう。
私を見つめながら何か決心した様で、私の手を握ったまま陛下に
「申し出ありがたくお受けいたします。皆様の温情に感謝し、必ず妻を護ると誓います」
そう言うとローランドとミハイルが少し不機嫌になる。恐らく…
『アレックスだけの妻では無い』
とやきもちを妬いているのだろう。苦笑いし私からも皆さんにお礼を言い出発する事になった。
馬車の前には王家の騎士団とシュナイダー公爵家騎士団から各3名が来てくれていて、伯爵家から来た騎士の3名は屋敷の守る為に戻る事になった。
同行してくださる騎士さんは知っている顔ばかりで安心し、皆さん一人一人に挨拶してまわる。
そして出発時間となり陛下とハグをし、夫2人と抱擁と口付けをしたが2人は中々離してくれない。やっぱり最後はアレックスがキレて2人から私を引き離し、抱きかかえ馬車に押し込んだ。
こうして無事?王城を出発し窓から皆んなに手を振った。
この後は何事も無く無事に馬車は進み、今日の宿泊地に日が暮れた頃に着いた。カーテンを少し開けたアレックスはレベルを5まで引き上げ、不機嫌に外に出ない様に言い馬車から降りてしまった。
『なんか嫌な予感がする…』
こんな時の嫌な予感は当たっている事が多く、カーテンから外を見ると
『あれは…』
そう窓の外には金ピカの馬車とすごい数の騎士がいて、その一番前にあの御仁が!
車内で1人慌てているとアレックスが戻って来て、私に降りる様に促す。見上げたアレックスはレベルMAXだ。そして
「春香妃殿下にご挨拶を」
いつもの定宿の前にバーミリオン侯爵様自らお出迎えに来ている。いつもは嫡男のダニエル様が来ていたが、侯爵様は初めてで驚いた。挨拶待ちしている侯爵様に挨拶すると手を握られねちっこい視線をもらう。
侯爵様はとても色っぽく女性なら視線を向けられると嬉しいのかもしれないが、私は超苦手なのだ。
何故なら明らかに視姦されている。
恐らく侯爵様の目には私が裸に見えているはず。少しでも隙を作ったら口付けられ押し倒されそうだ。
「失礼ながら侯爵様。妻の手を離していただきたい」
「おっとこれは失礼いたしました。春香妃殿下のお手は小さくて柔らかく、手に吸いつく様に滑らかで離せなくなっておりました」
そう言うと指先で私の手の甲をなぞり、ウィンクをしてから離した。直ぐにアレックスが私を背に庇う。そして
「大国レイシャルの妃殿下がこの様な宿にご宿泊されるのは危険でございます。ここは我が領地でございます。是非我が屋敷でお休みいただきたい」
「…」
また御招待されてしまった。どこで知ったのか分からないけど、コールマン領に向かうと必ずここで待ち伏せされる。王城の情報管理&個人情報保護は大丈夫なの?
「失礼ながら今春香は私の妻としてここにおります。ですから…」
「もし、この宿に泊まり春香妃殿下に何かあった時、陛下に私の妻だという言い訳が通るとでも思いか⁉︎」
「つっ!」
そう言われてアレックスが言葉を詰まらす。バーミリオン侯爵の言い分も分かる。困って視線を外すと、いつも泊まる宿のトムおじさんとアンおばさんが泣きそうな顔をしている。
『もしかしたら、侯爵様に圧力をかけられているのかもしれない…なら』
これ以上皆さんに迷惑をかけたく無くて
「アレク。私は大丈夫だよ。侯爵様が言った通り何かあると、宿の皆さんに迷惑がかかるわ」
「春香…」
こうして仕方なくまた侯爵家の屋敷に泊まる事になった。しかし、これには理由があり、あのエロ侯爵様を見直す事になるなんて、この時の私は知らずにいた。
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