62 / 137
62.忖度
しおりを挟む
『もっと早く言ってくださいよ!』
「すまない。不安そうな春香に帰る日を先に伝えると更に不安になると思ったんだ。でもよかった…春香を治すと言っておきながら、帰る日までに春香が話せ無かったらっと… 生まれて初めてプレッシャーを感じたよ」
『殿下…』
「実は春香の元に行く代わりに陛下から任務を受けていてね。そちらも片付いたから予定通り明日朝戻る。出来れば春香も連れて帰りたいが、もう暫くリハビリした方がいいだろう。寂しいが王城で待っているよ」
ずっと私と居たのにいつ仕事していたんだろう…イブリン様の事だろうか⁈
急で驚いたけど確かに殿下が長く王都を離れるれ訳ない。あれ⁈なんだろう凄いモヤモヤする。
「春香寂しいか⁈」
『寂しい…けど早く話せる様に頑張ります』
「春香…抱き締めていい?」
頷くとゆっくり抱き締めてくる殿下。でもやっぱり一瞬体が強張る。殿下は優しく背中をさすって
「慌てなくていい…私はいつまでも待ってるから」
殿下は明日は早朝出発の為見送りはいいと言う。頑張って起きます!と伝えたら
「私が帰りたく無くなるから見送らないで…」
『じゃぁ!今日はいっぱいお話ししましょう!』
殿下はずっと手を握り色んな話をして下さる。殿下は基本お喋りで話題も豊富だ。相反してミハイルさんは無口でどちらかと言うと聞き役。でも相槌は必ずしてくれる。アレックスさんは中間かなぁ…
そうしているうちに騒動を治めたのかアレックスさんが帰ってきた様で応接室に飛び込んできた。
「春香!声が出たと聞いたが本当か‼︎」
「アレク。春香が怯えるから静かにしろ」
「申し訳ありません…今母上に聞いて。良かった…」
『心配かけてごめんなさい…』
アレックスさんは額に汗して慌てて来てくれたのが分かる。心配ばかりかけてもう訳ない気持ちでいっぱいだ。
「殿下。明日の件は春香に伝えましたか?」
「あぁ…さっきな。春香は暫くリハビリが必要だ。よく見てやってくれ」
「御意!」
王宮騎士団の騎士さんがやってきて明日の打合せがあるようで殿下は退室していった。アレックスさんと2人っきりになるとアレックスさんは目の前で跪いて私の手を取り
「本当に良かった。医師から少しづつ声を出すように言われただろう⁈ リハビリは俺が付き添う。これで王都に帰れる日が近くなったな」
頷くと
「抱きしめていいか?嫌なら…その…拒否してくれていい」
指でOKサインを出すとゆっくり抱きしめてくれる。でもやはり一瞬体か強張る。
「大丈夫だ。色々あり過ぎて心身のバランスが崩れているんだ。ここでゆっくり休めばいい。俺がずっと付いている。遠慮するな頼れ」
「は…ぃ」
アレックスさんは驚いた顔をし直ぐに破顔した。こんな笑顔のアレックスさんは初めて見た。
「テクルスに感謝を!早くお前と語らいたい!あっ!でも無理はするなよ!」
笑うと更に強く抱きしめて来る。温かいなぁ…いつもは仏頂面のアレックスさんは笑うと案外可愛いと思った。次はエリックさんが応接室に飛び込んできた。反応はアレックスさんと同じ!流石兄弟!
エリックさんにもぎゅうぎゅうに抱きしめられ、私は本当に人に恵まれている。
この後マニュラ様にもぎゅうぎゅうに抱き締められマニュラ様に至っては大泣きして大変だった。皆さんの愛情に感謝し早く話せる様にリハビリを頑張ろう!
明日の打ち合わせを終えた殿下が戻り夕食まで色々話をして過ごす。
最後の晩餐は楽しい雰囲気でいつもより沢山食べれた。大泣きしたせいかマニュラ様の食欲が止まらない。まるでフードファイターを見てる様だった。
夕食後もサロンで殿下と語らう。暫しの別れに殿下はずっとくっ付いている。
「暫く会えないから春香を感じておかないとね!」
と頬にキスしずっと手を握っている。殿下が暴走するから言わないけど、私もこっそり殿下を充電中です。この後日付が変わるまで話しアレックスさんに怒られてやっと就寝した。
翌朝いつもより早く目覚める。殿下は見送らないでって言ったけど影からでも見送りたくて身支をして馬車が見える窓に移動し3階から殿下の馬車を見送る事にした。
馬車の前では侯爵家の皆さんが殿下とご挨拶している。ここから道中の無事を祈ろう。殿下が馬車を乗ろうとして何故か振り返り上を見た。殿下と目が合い、ビックリしたけど嬉しく手を振った。
殿下は破顔して手を振り何か言った。殿下の様に読唇術が出来無いから分からないが、きっと極甘な言葉に違い無い。殿下は私の言葉が分かるから殿下に
『お気をつけて!必ず近いうちに帰ります。王都で待っていてください』と伝えた。
殿下は私の真似をして指でOKサインをつくって馬車に乗り込み殿下は王都に帰って行った。
一旦部屋に戻るとすぐにアレックスさんが朝食に迎えに来た。
「寂しいか?」
人差し指と親指で”少し”とジェスチャーする。
「話せる様になり直ぐ帰れるさ。リハビリ頑張ろうな」
頷くとアレックスさんは微笑み手を差し伸べて
「朝食に行こう」
「は…ぃ…」
アレックスさんの手を取り食堂に向かった。
結果から言うと元通り話せるまでに2週間程かかった。心的ものも関係してるから意外に時間がかかり焦ったりもしたが、侯爵家の皆さんの献身的サポートのお陰で短い会話ならスムーズ出来る様になった。
でも沢山話すと息切れするし、歌ったりとかは出来ない。医師からも許可を貰い3日後に王都に戻る事になった。
王都に帰る日が決まり少しずつ荷物を纏めていたらアレックスさんが部屋に来た。神妙な面持ちで悪い知らせかもと身構える。
「春香のリハビリも順調で帰る日も決まった。殿下の意向で話していなかったが、王都に戻れば耳に入るだろう。だから話しておくが、先に言っておくお前は何も悪くないから自分を責めるなよ」
「はぃ?」
意味が分からず?の状態で話を聞く。
1年ほど前からレイシャル国内で女性が拐かされる事件が多発していて、数ヶ月前からはゴラス人以外の女性の被害者が多い。陛下から各領主に自警団の警邏の強化指示がでていた。
そして先日の私の誘拐未遂の犯人を調べたら人身売買のブローカーだった。
期せずして探していたブローカーを捕まえる事が出来た。どうやらブローカーはとある貴族から黒い髪と瞳の女性を探す様に依頼され、殿下と行った図書館で私を見つけた。本当ならあの場で攫おうとしたが殿下と一緒で断念。翌日に街で一人でいた私を見つけ犯行に及んだそうだ。
「どうやらバーミリオン侯爵に取り入りたい者が、お囲いを1人増やす噂と侯爵と子息が春香を気に入った話を聞き、ブローカーに依頼して春香に似た女性を攫っていた様だ。ブローカーの供述でアジトから6名の女性を助け出した。女性は皆黒に近い髪と瞳の色をしていたそうだ」
「私に似た女性が欲しいと侯爵が言ったんですか⁈」
「俺は侯爵のやり方は賛同出来ないが、今回は違って侯爵も被害者さ」
侯爵は確かにお囲いさんが2人居るが無理矢理では無く、契約を交わして囲っている。侯爵は気に入った女性の親の元に行き正妻ではないが相当な扱いをし、生涯面倒を見ると親の前で契約書を交わしている。勿論本人の同意も得て妻扱いをし、闇ルートで囲ったわけではないらしい。
そろそろもう1人増やすタイミングと私と関わった事で、侯爵と繋がりを持ちたい貴族が忖度した結果が人攫いとなった。
「その貴族はどうなったのですか?」
「領地の一部返還と当主を代替わりさせ、当主は領地に幽閉になった。今回の事で侯爵が春香に被害が及んだ事を激怒したらしく、貴族にブローカーを紹介した豪商を事実上潰したそうだ」
「なんか凄い事になってる…」
「大丈夫か?」
「はい。侯爵様は案外いい人かもしれませんね」
アレックスさんレベル4の皺をつくり溜息をついて
「俺は理解出来ない。愛する女性は1人だろう!」
「稀に愛の過多の人もいるんですよ」
「俺は1人だけだ!」
ギュッと私の手を握るアレックスさん。なんか雲行きが怪しくなって来たよ…
最近アレックスさんの情はテクルスの啓示だけでは無い気がしている。時折り殿下やミハイルさんと同じ眼差しを向けてくる。気付いてからは正直戸惑っている。
それにマニュラ様は完全に私は嫁扱いだし…
でもその眼差しを受けるのは嫌じゃ無いから困る
「すまない。不安そうな春香に帰る日を先に伝えると更に不安になると思ったんだ。でもよかった…春香を治すと言っておきながら、帰る日までに春香が話せ無かったらっと… 生まれて初めてプレッシャーを感じたよ」
『殿下…』
「実は春香の元に行く代わりに陛下から任務を受けていてね。そちらも片付いたから予定通り明日朝戻る。出来れば春香も連れて帰りたいが、もう暫くリハビリした方がいいだろう。寂しいが王城で待っているよ」
ずっと私と居たのにいつ仕事していたんだろう…イブリン様の事だろうか⁈
急で驚いたけど確かに殿下が長く王都を離れるれ訳ない。あれ⁈なんだろう凄いモヤモヤする。
「春香寂しいか⁈」
『寂しい…けど早く話せる様に頑張ります』
「春香…抱き締めていい?」
頷くとゆっくり抱き締めてくる殿下。でもやっぱり一瞬体が強張る。殿下は優しく背中をさすって
「慌てなくていい…私はいつまでも待ってるから」
殿下は明日は早朝出発の為見送りはいいと言う。頑張って起きます!と伝えたら
「私が帰りたく無くなるから見送らないで…」
『じゃぁ!今日はいっぱいお話ししましょう!』
殿下はずっと手を握り色んな話をして下さる。殿下は基本お喋りで話題も豊富だ。相反してミハイルさんは無口でどちらかと言うと聞き役。でも相槌は必ずしてくれる。アレックスさんは中間かなぁ…
そうしているうちに騒動を治めたのかアレックスさんが帰ってきた様で応接室に飛び込んできた。
「春香!声が出たと聞いたが本当か‼︎」
「アレク。春香が怯えるから静かにしろ」
「申し訳ありません…今母上に聞いて。良かった…」
『心配かけてごめんなさい…』
アレックスさんは額に汗して慌てて来てくれたのが分かる。心配ばかりかけてもう訳ない気持ちでいっぱいだ。
「殿下。明日の件は春香に伝えましたか?」
「あぁ…さっきな。春香は暫くリハビリが必要だ。よく見てやってくれ」
「御意!」
王宮騎士団の騎士さんがやってきて明日の打合せがあるようで殿下は退室していった。アレックスさんと2人っきりになるとアレックスさんは目の前で跪いて私の手を取り
「本当に良かった。医師から少しづつ声を出すように言われただろう⁈ リハビリは俺が付き添う。これで王都に帰れる日が近くなったな」
頷くと
「抱きしめていいか?嫌なら…その…拒否してくれていい」
指でOKサインを出すとゆっくり抱きしめてくれる。でもやはり一瞬体か強張る。
「大丈夫だ。色々あり過ぎて心身のバランスが崩れているんだ。ここでゆっくり休めばいい。俺がずっと付いている。遠慮するな頼れ」
「は…ぃ」
アレックスさんは驚いた顔をし直ぐに破顔した。こんな笑顔のアレックスさんは初めて見た。
「テクルスに感謝を!早くお前と語らいたい!あっ!でも無理はするなよ!」
笑うと更に強く抱きしめて来る。温かいなぁ…いつもは仏頂面のアレックスさんは笑うと案外可愛いと思った。次はエリックさんが応接室に飛び込んできた。反応はアレックスさんと同じ!流石兄弟!
エリックさんにもぎゅうぎゅうに抱きしめられ、私は本当に人に恵まれている。
この後マニュラ様にもぎゅうぎゅうに抱き締められマニュラ様に至っては大泣きして大変だった。皆さんの愛情に感謝し早く話せる様にリハビリを頑張ろう!
明日の打ち合わせを終えた殿下が戻り夕食まで色々話をして過ごす。
最後の晩餐は楽しい雰囲気でいつもより沢山食べれた。大泣きしたせいかマニュラ様の食欲が止まらない。まるでフードファイターを見てる様だった。
夕食後もサロンで殿下と語らう。暫しの別れに殿下はずっとくっ付いている。
「暫く会えないから春香を感じておかないとね!」
と頬にキスしずっと手を握っている。殿下が暴走するから言わないけど、私もこっそり殿下を充電中です。この後日付が変わるまで話しアレックスさんに怒られてやっと就寝した。
翌朝いつもより早く目覚める。殿下は見送らないでって言ったけど影からでも見送りたくて身支をして馬車が見える窓に移動し3階から殿下の馬車を見送る事にした。
馬車の前では侯爵家の皆さんが殿下とご挨拶している。ここから道中の無事を祈ろう。殿下が馬車を乗ろうとして何故か振り返り上を見た。殿下と目が合い、ビックリしたけど嬉しく手を振った。
殿下は破顔して手を振り何か言った。殿下の様に読唇術が出来無いから分からないが、きっと極甘な言葉に違い無い。殿下は私の言葉が分かるから殿下に
『お気をつけて!必ず近いうちに帰ります。王都で待っていてください』と伝えた。
殿下は私の真似をして指でOKサインをつくって馬車に乗り込み殿下は王都に帰って行った。
一旦部屋に戻るとすぐにアレックスさんが朝食に迎えに来た。
「寂しいか?」
人差し指と親指で”少し”とジェスチャーする。
「話せる様になり直ぐ帰れるさ。リハビリ頑張ろうな」
頷くとアレックスさんは微笑み手を差し伸べて
「朝食に行こう」
「は…ぃ…」
アレックスさんの手を取り食堂に向かった。
結果から言うと元通り話せるまでに2週間程かかった。心的ものも関係してるから意外に時間がかかり焦ったりもしたが、侯爵家の皆さんの献身的サポートのお陰で短い会話ならスムーズ出来る様になった。
でも沢山話すと息切れするし、歌ったりとかは出来ない。医師からも許可を貰い3日後に王都に戻る事になった。
王都に帰る日が決まり少しずつ荷物を纏めていたらアレックスさんが部屋に来た。神妙な面持ちで悪い知らせかもと身構える。
「春香のリハビリも順調で帰る日も決まった。殿下の意向で話していなかったが、王都に戻れば耳に入るだろう。だから話しておくが、先に言っておくお前は何も悪くないから自分を責めるなよ」
「はぃ?」
意味が分からず?の状態で話を聞く。
1年ほど前からレイシャル国内で女性が拐かされる事件が多発していて、数ヶ月前からはゴラス人以外の女性の被害者が多い。陛下から各領主に自警団の警邏の強化指示がでていた。
そして先日の私の誘拐未遂の犯人を調べたら人身売買のブローカーだった。
期せずして探していたブローカーを捕まえる事が出来た。どうやらブローカーはとある貴族から黒い髪と瞳の女性を探す様に依頼され、殿下と行った図書館で私を見つけた。本当ならあの場で攫おうとしたが殿下と一緒で断念。翌日に街で一人でいた私を見つけ犯行に及んだそうだ。
「どうやらバーミリオン侯爵に取り入りたい者が、お囲いを1人増やす噂と侯爵と子息が春香を気に入った話を聞き、ブローカーに依頼して春香に似た女性を攫っていた様だ。ブローカーの供述でアジトから6名の女性を助け出した。女性は皆黒に近い髪と瞳の色をしていたそうだ」
「私に似た女性が欲しいと侯爵が言ったんですか⁈」
「俺は侯爵のやり方は賛同出来ないが、今回は違って侯爵も被害者さ」
侯爵は確かにお囲いさんが2人居るが無理矢理では無く、契約を交わして囲っている。侯爵は気に入った女性の親の元に行き正妻ではないが相当な扱いをし、生涯面倒を見ると親の前で契約書を交わしている。勿論本人の同意も得て妻扱いをし、闇ルートで囲ったわけではないらしい。
そろそろもう1人増やすタイミングと私と関わった事で、侯爵と繋がりを持ちたい貴族が忖度した結果が人攫いとなった。
「その貴族はどうなったのですか?」
「領地の一部返還と当主を代替わりさせ、当主は領地に幽閉になった。今回の事で侯爵が春香に被害が及んだ事を激怒したらしく、貴族にブローカーを紹介した豪商を事実上潰したそうだ」
「なんか凄い事になってる…」
「大丈夫か?」
「はい。侯爵様は案外いい人かもしれませんね」
アレックスさんレベル4の皺をつくり溜息をついて
「俺は理解出来ない。愛する女性は1人だろう!」
「稀に愛の過多の人もいるんですよ」
「俺は1人だけだ!」
ギュッと私の手を握るアレックスさん。なんか雲行きが怪しくなって来たよ…
最近アレックスさんの情はテクルスの啓示だけでは無い気がしている。時折り殿下やミハイルさんと同じ眼差しを向けてくる。気付いてからは正直戸惑っている。
それにマニュラ様は完全に私は嫁扱いだし…
でもその眼差しを受けるのは嫌じゃ無いから困る
3
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
当て馬の悪役令嬢に転生したけど、王子達の婚約破棄ルートから脱出できました。推しのモブに溺愛されて、自由気ままに暮らします。
可児 うさこ
恋愛
生前にやりこんだ乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。しかも全ルートで王子達に婚約破棄されて処刑される、当て馬令嬢だった。王子達と遭遇しないためにイベントを回避して引きこもっていたが、ある日、王子達が結婚したと聞いた。「よっしゃ!さよなら、クソゲー!」私は家を出て、向かいに住む推しのモブに会いに行った。モブは私を溺愛してくれて、何でも願いを叶えてくれた。幸せな日々を過ごす中、姉が書いた攻略本を見つけてしまった。モブは最強の魔術師だったらしい。え、裏ルートなんてあったの?あと、なぜか王子達が押し寄せてくるんですけど!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる