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生徒会室
どっちがどっち ー山城 一樹ー
しおりを挟む「「すっごい怖かったねー」」
長い廊下をルンルン歩きながら、お互いにお互いが声をかける
鏡にうつる自分の顔に話しかけてるようなちょっと不思議な感じが僕たちは好きだ
「風紀委員長って僕苦手なんだよね、カズキは?」
「イツキが苦手なものは僕も苦手にきまってるじゃん」
七海から預かった資料を届けに風紀委員室までお使いを頼まれたんだけど
風紀委員長は目つきが鋭くて、心の中まで覗かれてるみたいで苦手なんだよね
だから、資料を届けて早く帰りたいのにいつも副委員長の鳥山って人に捕まるんだ
僕たちに生徒会や親衛隊の子のこととかを聞いてきて1人で興奮してる
それはそれで怖いけど...お菓子をたくさんくれるから嫌いじゃないんだ
「僕、お菓子食べすぎちゃってちょっと苦しいな」
「カズキは子供なんだから」
「イツキだって同じ年でしょ」
たわいもない話をしながら手を繋いで歩く
少しすると生徒会室の無駄に豪華な扉が見えてきた
それと同時に中から会長と司の言い合う声が聞こえる
「あの2人って仲悪いのかなー?いつも喧嘩してない?」
「喧嘩するほど仲が良いんじゃないのー?
「そうかなー??」
「あと、2人とも馬鹿だから、気があうんだよー」
顔を見合わせてクスクス笑いながら2人で扉を開けた
「「ただいまぁ」」
部屋の中では逃げる司を会長が追いかけながら言い合いをしてるし
七海は自分の机でこめかみに指をグリグリしてる
「イツキ、カズキおかえりなさい、お疲れさまです」
僕達に気が付いた七海が声をかけてくれる
「「風紀委員長から書類はあれで問題ないってさ」」
「わかりました。では、あのままの形で新入生歓迎会を行いましょう」
「今年は鬼ごっこだっけ??」
「去年はかくれんぼで、あんまり盛り上がらなかったもんね」
「えぇ、なので今年は鬼ごっこでプラス賞品を用意したんです」
「「賞品??」」
「はい、たくさん人を捕まえた上位5名と逃げ切った生徒にはそれぞれ違う賞品を用意してあります」
「「早く教えてよー」」
「鬼側の上位5名には自分が捕まえた中から1人とデート、最後まで逃げ切った生徒には鬼の中から1人に常識の範囲内で何でも願いを1つ聞いて貰えます」
「それって盛り上がるのかなぁー?」
「生徒会とか風紀委員はどうなるの??」
「そこはまた、当日に発表しますよ」
「おい七海、なら俺様は絶対に鬼にしろ、追われるのは面倒だ」
「俺も鬼が良いわぁー」
さっきまでじゃれ合ってた会長と司がが急に話に入ってきた
「鬼になるかどうかは、全生徒くじ引きで決めるので私に権限はありません。それに生徒会と風紀委員は追われる側になった方が盛り上がるような気がしますが」
「「会長も司もなんで鬼が良いの??」」
「そんなん決まってるじゃん!蘭ちゃん捕まえて1日デートするためぇ」
「蘭って昨日の食堂の??会長も同じ理由なの?」
「俺様は別に...」
「これだからムッツリは」
「誰がムッツリすけべだとー!!」
「すけべとは言ってないけどぉー」
また、追っかけっこを始めた2人に七海は呆れちゃってる
僕だったら鬼側になって...御影 蘭の素顔を見てみたいな!
きっとカズキ(イツキ)も同じこと考えてるのかなぁ
そう思いながら2人で笑いあった
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