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食堂編
身体と心(脳内)は別物です ー葉月 紘ー
しおりを挟む蕎麦をすする凛の横に立つ生徒を見やる
食堂に入ってきた時の他生徒の反応にあの容姿と態度、間違いなくこの学園の生徒会だろう
「ズルズルズルズルうるせぇんだよ!!」
1番前で怒鳴っている金髪の生徒が俺の見立てでは生徒会長だろう
その横に立つ眼鏡のフレームを押し上げているのが副会長か
チラッと俺と目が合うと作り笑顔を返された、バレバレな笑顔はどうでもいいが
クールな感じ、俺とキャラ被りなので勘弁してほしいとこだ
後ろには似た顔で明らかな双子に、ピアス沢山チャラ男が1人
俺が期待していたワンコ書記らしき物体は見当たらないのが残念だ
「煩くして、すまなかった」
凛が謝ると金髪会長はさらに食ってかかろうとしたが、それは副会長によって阻止された
「要、もういいじゃないですか。それより君たち見ない顔ですが、入学式から学校に来ないと噂になっていた1年生ですか??」
「七海!お前なに勝手に話進めてんだよ!!」
会長をいなして副会長が俺に聞く
何で俺なんだ、同じクールキャラだから親近感でも感じたんだろうか、いい迷惑だ
そして何故か俺が答える雰囲気になっている
誰にも聞こえない溜息を小さく吐いて副会長に向き直る
「俺たちがその噂の1年生で間違いないと思いますがそれが何か?」
やや挑発的な口調になったのは気にしないでもらいたい
少し考える素振りを見せた副会長が次は俺を、正確には俺の膝の上を指差しながら聞く
「私が把握していた不登校児は4人の筈ですが、貴方の膝の上に居る人物を入れると5人ですね
見たところ制服も着ていないようですし変わった格好をしていらっしゃる
それに、そんな格好の生徒の資料は少なくとも生徒会には届いていませんが?」
副会長の言葉に先程まで怒っていた会長だけでなく、双子にチャラ男
食堂にいる生徒、全員の視線が蘭に向けられる
俺もつられて蘭を見れば、いつから起きていたのかサングラス越しに目が合った
自分に向けられている多くの視線に気付いているのがいないのか
俺を見たまま棒付き飴をゆっくり口から引き抜いていく
ピチャっと音を立てて小さくなった飴が唇を割って出てきた
幾度となく見た光景だが、何度見ても他の行為と連想してしまって下半身にクル
そして今回はそれが俺だけじゃなかったようで...
「何それ!ちょーエロいんだけど!」
不意にチャラついた声が聞こえ顔を上げれば蘭の行動に釘付けになった生徒会ヤツらと目があったのだった
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