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密なる時間帯

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 移りゆく景色を車窓から眺める。あと少しで学校のある駅に到着するはず。
 それまでに、この状態をどうにかしたいけど、方法が思いつかない。
 暴れることも、大声を出すことも出来ないのだから。
 どうしても、恥をかきたくない自分がいる。

「イツキ、お前は、どう責められたい。今なら、リクエストに応えてやるぜ」

 耳元でなんとも頓珍漢な事を呟いてきた春國。
 コイツの頭ん中どうなってるの?
 オレが嫌がってるのわかってて、それ言うか。
 ともかく、オレの答えなんて、決まってるだろ。

「おまえ、マジにぃぃ……やめと……んんっ」

 オレの答えなど、そもそも聞く気もない春國だった。
 小器用に膝頭を使い、女の子の大事な部分をグリグリと責め突き出すのだ。下着ショーツ越しにある女の筋をゴツゴツと角張った部分で、なぞり上げるように膝を動かす。
 そうやって何度も何度も執拗に、リズミカルに、時には電車の揺れに合わせて、固く閉ざされた肉の門を解してゆく。
 じわじわと下腹部から昇ってくるものを感じた。
 それが、何なのか、何となく、いや、もう、わかってる。

「は、はるくに、いい加減に、しと、あっ……」

 強く拒否を示そうとするも、春國の膝がオレのアソコのちょうどイイとこにヒットしてしまい、甘ったるい吐息を漏らしてしまった。そして、瞬間的だけど、オレを脱力させるのだった。

「ふむ、この辺が、イイのか? イツキは」

 オレの反応を敏感に察知すれば、春國は俄然やる気になり、オレの弱点イイとこを探るような動きへと変化した。それでもって、的確になってきてる。
 下腹部がざわついてる。まだ、何とか耐えれるけど、このままじゃ、ダメだ。なんとかしないと、春國の弱点と言えば、

「おまえ……マジに、ゆ、雪子ユッコにチクるぞ」

「はっ、別に、チクってもいいぜ! お前もタダじゃすまないけどな。それでもいいなら、言えよ」

 しかし、オレの言葉は、にべもなく一蹴された。
 まさかの開き直りやがったな。それに、オレを脅すか! なんて奴だ! ちっ、コイツは、変な知恵付けやがって……。
 そうだよ、春國コイツの言う通り、こんなこと、雪子ユッコには、絶対言えない。
 オレが心底頭を悩ませてる、渦中であっても、

「フ、どうしたよ、いつき」

 押し黙るオレに、余裕の態度な春國。
 そして、不意の一撃を貰ってしまう。無防備な程、無防備に晒した耳朶ミミタブをハムっとしがまれたのだ!

「ふぁぁ……ミミタブ……」

 意識外からの唐突なる刺激に、オレは対応する暇もなく、新たな感覚を肉体に刻まれ、且つ、快感となって全身を駆け巡る。
 気がつけば、ほのかに色づき、乱れた吐息が自然と唇より漏れた。

「エロい声、出せるじゃねぇの、もっと、聞かせろよ。」

 顔を見なくても分かるくらいに、上機嫌な声色の春國。
 どうも、そんなオレに興奮したらしく、鼻息を荒くしながら、しまいにゃ、強引にスカートの中へと手を突っ込んできた。
 当然の事ですけど、手入れの拍子にスカートが捲れ上がり、下着パンツが丸見えに、なんだよ、コレ、はあ、もうっ! 最悪、最低だ。
 いくら元男とは言え、公衆の面前でパンモロって、しかも、今、女やってるし、考えただけで顔の熱量が半端ないよ。
 身の置きどころのない羞恥に駆られたオレは、手に持ってた学生鞄でお尻を隠す。
 
「ちょっ……うっ、んんっ……見えてる」

「ほぅ、いいよ、その恥じらい。唆られるわ」

 春國は、この状況に喜び勇めば、その男らしい手で臀部を鷲掴む。それは、それは指の後が残りそうな程、力強く丸みを帯びた尻肉がひしゃげるくらいに。

「えっ、ひっ……あ」

 春國の行動に驚き、戸惑い、そして理解してしまう。
 これから、自身に起こり得ることを……。
 自分の顔から血の気が引いていくのを実感するのと、同時に春國の雄雄しい指先が下着ショーツ越しのお尻をサワサワと円を描くように触り出す。最初は、肌に触れるか触れないかの、こそばゆい感じで、お尻の感触を確かめるみたく、指先が流れる。
 どうしようもなく、強張る体、それを解きほぐすべく、段々といらやしくなる指先。
 次第に尻丘から太ももへと這い回る指を巧みに操り、快感を呼び込もうとしていた。
 その結果、息も絶え絶えに、身悶えそうになるオレがいる。

「ハァハァ……ハァハァ……んっ……ハァハァ」

「クク、どうよ、イツキ、気持ちよくなってきたか?」

 春國のどうにも嬉しそうな囁きが、オレをイラつかせるも、文句一つ言い返せない。何故かと問われれば、今、口を開こうものなら、緊張が一気に解放されてしまう恐れがあるから。
 それくらい、オレは切迫していた。すんすんと鼻息が荒くなり、全身がジットリと汗ばみ、火照り出す。
 自分の身体が、言うことを聞かない。
 今は、耐えることしか出来ないのだ。あの時の選択を後悔しつつ、嵐が過ぎるのを待つばかり。
 けれど、嵐は過ぎない。ねちっこく絡みつく指先が、敏感な内もも、そして、その先にある女の園へと伸びてくる。
 春國のそれは、じれったいくらいの責め、まだ触ってやらないと言わんばかりに、鼠径部、Vラインを掻き撫でて、官能を昂らせてきた。

「くっ……もう、はぁ、ぁ、んんっ……」

 臍下の奥より、ゾクゾクが押し寄せる。そうやって、心の肉体カラダの奥底に、もどかしい思いが積み重さなっていく。
 頭では拒否をしてるのに、どうしようもなくカラダが求めてしまう。
 じわりじわりと全身に広がる快感に粟立つ肌。
 モゾモゾと膝を擦り合わせて、どうにか気を紛らわすオレ。

「いい感じに、なってきたんじゃね」

「んくっ……こ、こんなこと、ヤメろ……ひっぁ、アホ」

 終始、細かく動き、イタズラな指使いで、オレを手玉にとる。

「ククッ、そんなのムリだろ。今からが楽しいんだろ」

「ひっ、んんんっ! はぁはぁ……んんっ!」

 唇を噤み、喘ぎを押し殺してるけど、もう、これ以上はムリです……ホントは、何度も気持ちいいのが来てるの。

「あんま、声出すなよ。バレるぞ」

「もう……ムリ、ムリ……」

 オレは必死に顔を左右に振って拒否する。
 そんなこと気にも留めず春國は、Vラインで遊ぶ指先をジリジリとアソコへと近づけた。
 等々、辿り着いた女の裂け目。ショーツ越しに太ましい指が、ズリズリとその場所を引っ掻く。それに伴い、からだの芯も揺すられれば、ヤッてくるもの。蜜壺からとろみある液体が溢れてクロッチを濡らす。
 弄られる度に、溢れてしまう。固く閉ざしていたはずなのに、ぐじゅぐじゅと解されて、ダメにされた。

「んんっ……ひっ、コレだめ……」

 春國の指頭が、ぷっくりと隠れてる膨らみを、ひと掻き、ふた掻きすれば、柔らかな刺激に太ももをブルブルと揺らしてしまう。

「クック いつきは、ココが弱いんだな」

 この男、わかってるくせして、態とやっているな。

「あ……は、はるくに……おねがい、だから……」

 抵抗しようにも、身体がビクつき震えて脚に力が入らずふらついてしまう。
 気がつくと春國に身を預けている自分がいた。
 何も考えられない。おマンコ熱くて熱くて溶けそう。

「フッ、いい頃合いか、イツキ、お前エロ過ぎだよ」

 朦朧とする意識の中、春國の何か確信めいた声が聞こえると、ズッシリと愛液を吸ったショーツをズラされた。

「ふわぁ……あ、あ……」

 自分の半熟に熟れた陰唇が、外気に晒されたのが分かったら、ゾクリと背筋に電気が流れた。
 自身でも、思いも寄らぬ感覚に驚いたけど、それ以上に逆上せ上がるカラダ。
 満員電車、人が大勢いるのに、オレ、興奮してるよ。無自覚に嬉しがってた。
 春國の節くれ立つ指からは、想像できない繊細な動きで女性器の形を辿ると、まだまだ慎まやかな小陰唇を撫でた。
 そこで、敢えてオレの耳だけに届くように、くちゅくちゅと水音をいやらしく奏でると、

「おいおい、アソコがぐしょぐしょ、じゃねぇかよ。変態だな、イツキは……」

 春國は、態とらしい物言いでオレを罵る。

「ふんん……ち、がう、ちがうし……へんたいじゃ、ない……」

「口では、そう言うが、ココは、違うと言ってるぞ」

 そっと耳打ちしてきた春國、次の瞬間、ちゅぽんと淫唇内に進入する指。

「はふぁ……あ、あ、あ……」

 全身が弓弦みたく、反り上がり、淫に反応し震えてしまってた。
 波切さんと全然違うよ。春國の指、男の指が、入っちゃった。そう、思っただけで、蜜壺をお露で、いっぱいにしてしまう。
 兎にも角にも、エロことしか考えれなくなってきてる。
 盛りきったメスの穴の浅い場所を行ったり来たりと嬲られ、広げられ、そして肉襞が一枚捲られた。

「はぁ……んんっ……ひぃ、あぁぁんんっ」

 全身が小刻みに震えれば、どんどんと快感が強まり、より一層、背筋を仰け反らした!
 
 もう、ダメかもしれない……。
 オレは半ば堕ちかかってしまってた。

「おっふぅぅ、アブねぇな」

 咄嗟にオレの口を塞ぐ春國。
 周囲の雑音も、春國の声も、オレの耳に入ってこない。
 オレは、この快感に身を委ねてしまいたいと、受け入れてしまった。気持ち良くなる事しか考えられないのだ。
 塞がれた口元、息苦しいのに、それもまた、高揚を促す。

「ふはぁ、ふはぁ、ふはぁ、ふはぁ」

「すげぇ、すげぇ、マジ、すげぇ、イツキのアソコ、指に吸い付いてくるぞ。ど淫乱じゃねぇか」

 失礼きわまりないけど、春國の言う通り、媚肉に突っ込まれた指の形、自分でもはっきり分かる。しかも、第一関節まで挿入されてるってことも。

「まだ、足りなそうだな。じゃ、どんどん気持ちよくしてやるよ」

「も、もう…………い、い……」

 必死に振り絞った、その声も、電車の走行音にかき消される。
 そこは、まだ、生では触られてない場所、健気に実る女の果実、けれど、今は、はち切れそうな程、膨らんでいた。

「ふ、はっ。ハァハァ……ハァハァ」

 ずっと、浅膣を嬲っていた指が抜かれると、今度はピンピンに勃起しているだろう肉のお豆に狙いを定めた春國。
 慎み深く包まれたクリトリスの皮をちゅるんっと剥けば、クニクニと摘み愛撫し始めた。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……」

 頭ん中で、パチパチと火花が飛び交う。

「ほれ、ほれ、気持ちいいか」

「は、はげしい、はげしいの、だめ……」

 限りある意識の中で、耐え忍んではいるけれど、限界が近い。

「ククッ、お気に召したようで」

 押し寄せる快感に、何度も腰が抜け落ちそうになる。
 何が何だか、分からない。初めての感覚になすすべなく翻弄された。
 まるで、オレは渇いた舌を潤すように、だらし無く舌を出し続けて、涎を垂らす。
 呆然とする中で春國に、しな垂れ掛かった躰、その腰辺りに、違和感を異物を膨らみを感じた。
 もしかして、コレって、春國のアレだよな……。
 脳裏に浮かぶは、そそり勃つ肉の棒。
 オレは何故だか、生唾を飲み込んでた。

「おい、イツキ、なにケツ擦り付けてんだよ。そんなに欲しくなっちまったか?」

「ひ、え、え……」

 自身の行為に唖然となり、血の気が引いた。

「ククッ、気分乗ってきたねぇ!」

 でも、もう手遅れ、優しく愛撫されてたはずの栗の花を、ますます激しく擦りたてられ、ねぶるようにして摘み揉まれた!

「そん、なの……ダメ……ダメ……」

 壊れた振り子みたいに腰のビクビクが止まらない。
 ドキドキと鼓動が早くなり、女の子の部屋が激しく脈打つのだった。

「我慢するな、イっちまえよ。イツキ」

 そして、トドメの一撃と言ってもいい責め手、お豆と肉壺の二点責め!
 甘い痺れに腰が震えて、痛いくらいに躰が緊張する。
 逃れられない大きな快感が全身を包見込んだ。
 初めての体感で、どうすることも出来ない。

「はぁはぁ、あ、あ……あ??」

 からだの奥から、ナニかが迫り来る。
 それを怖いくらいに、求めてしまう自分。
 昂りは最高潮に……。

「ひぎっ……すごいのくる……もっと……」

 もう、どにでもして……とうとう、緊張の糸が切れてしまった。

「はっ、ならこれでどうだ!」

 張ちきれんばかりに勃起しちゃってるクリトリス。
 有無も言わせず、ムチュッと圧着された!

「ひっ! あはぁぁあ……んぐんんんんっ……んんっ」

 全身がガクガクと痙攣して、今までに感じた事のない快感が、膣奥から背筋を通り抜け脳天に達した!

 身体の震えが止まらない。
 気持ちいい余韻も終わらない。
 これがイクって事なの……こんなにスゴイの。
 女って最高かも。


 春國によって、オレは、電車に乗っていた数十分間で自分の価値観を百八十度変えられてしまった。    
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