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1章 ギャルゲーの悪役子息に転生しました。

大人たちの黒いやり取り1

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「ですからフェルディナンド様を教会で教育したいのです」

「お断りする」

「なぜです、神子様は神の参る場所すなわち教会で育てられるのがふさわしい」

「あの子は私の息子なんだ。帰ってくれ」

「ですが・・・「連れて行け」

「神の名をもとに・・・・・」

何か喚いているがあれで聖職者とは嘆かわしい。教会なんかで育てられるとろくな子供にならないだろう。しかも教会には碌な噂がない平民の治癒魔法が使える子を教育して育てているらしいがその子供たちには表情もなく教会上層部の言いなりだった。神子だから教会渡せと?自分の子供をあんなめには絶対に合わせるものか。















「ベルウィージュ。我が娘とそなたの息子を婚約者にしないか?」

ん?どういう意味だ?陛下は、末娘であるアリスティア伝家のことを溺愛していたはずだ。なのに、どうして婚約話なんて、持ち出してきたんだ?

「どういう意味ですか陛下?」

毎日毎日アリスティア殿下が、可愛いという話を聞かせてくる陛下が、アリスティア殿下に、婚約者を作るなんて……。明日、槍でも降るかもしれん。

「そのままじゃよ。神子と聖女の婚約だ。あの狸どもも反論できないだろうし聖女だから2番目の王女なのだからと言って差し出せという教会一派も抑えられる。良いことずくめではないか?」

なるほど 神の寵児同士の婚約。教会も大臣どもも黙らせることができるし、カルリオン家は王女を家に迎えることができる一石二鳥だな。だから、この婚約話を持ち出してきたのか。それなら納得だ。

「その婚約お受けいたします陛下」

こちらにとっても、フェルが協会に連れていかれずに済むというメリットがある、

「有難い。あのままだとアリスが連れ去られるところだった」

「それは私たちもです。今度の王宮でのパーティーの時に嫡男と婚約を同時に発表します」

「そうか。それよりもこの話し方辞めないか?どうも落ち着かん」

わたしと陛下は、学生時代の悪友だ。確かに、この話し方は慣れないが……。

「不敬に当たりますから」

こいつとその調子になると一晩酒盛りだ。早く帰って倒れたフェルの様子を確認したい。

「つまらん。いいじゃんか」

無駄に整った顔で、不機嫌そうな表情になる。フェルのほうが大事だ。こんなやつよりも。
注)一応国王陛下のこと。

「あっそろそろ面会時間が終わりますので失礼します」

これを言い訳に、さっさと出ていこう。こいつに付き合うのはまじめに面倒だからな。

「ちょっと待ってや。おいそっちのほうが不敬だそ」

私は知らない。
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