92 / 93
2章 領地での暮らし
神子様と死の女神
しおりを挟む
しばらく期末テストがあって放置していました。
すみません
終わったので、結構早く更新できると思います。
これからもよろしくお願いします。
___________________________________
アイビリアン様は、棍棒を置き白い手を祈るように組んで詠唱を始めた。
【原初の精霊であり 最初の世界の娘である 世界樹の女神であり植物の精霊王であるアイビリアンが命ずる 死を管理し死を操る女神よ わが主人精霊神への償いのために その姿をここに表せ -降臨せよ 死の女神ー】
魔法陣の中に黒い嵐が吹き荒れた。魔法陣から出ようと暴れる嵐だけど緑の光がしっかり押さえこんでいて、その黒い嵐はただただ暴れるだけ。すごい力を感じるのにものともせずに、封じ込めているアイビリアンさんはガチで強いって簡単にわかる。
【何の用だ、精霊女神の犬。妾は暇人ではないぞ】
黒い嵐があきらめたように鳴りやみ、ずるりと死の女神が現れた。15歳程度に見える死の女神は、赤を基調とした十二単を着ていた。……十二単?
【破壊神の狂信者、私も暇人ではないわ】
アイビリアン様は、いらいらした調子で死の女神を睨みつけた。死の女神は、金色の扇を口元にあてていて口角は見えないが、確実に笑っていると判断できる。
【精霊神の犬よ、別に妾は狂信者ではない。ただ、破壊神を好いておるだけよ】
好いておる=好きってことか。待って、あのヤンデレシスコンを好きって死の女神様、あなた男を見る目おかしいぞ?
【諦めが悪いわね。昔の彼氏なんてさっさとあきらめて、早く新しい男に乗り換えたほうがいいともうわよ?】
昔の彼氏??死の女神と破壊神って恋人同士だったの?
【それはそなたにも言えるだろう、精霊女神の犬。そなただって創造神と別れてから、新しい恋人を作る気配がないではないか?】
……はい?アイビリアン様は、創造神様の元カノ?
【私が恋人関係を持っていないのは、最近の神界にろくな男がいないからよ、狂信者。あなたみたいに、執着をしてこのような騒ぎを起こすような真似はしていないわ】
確かに神界にはろくな男がいなさそうだけど……。アイビリアン様と創造神様がモトカレカノ同士だったのは、アイビリアン様が否定しないからマジらしい。意外過ぎる……。
【恋心には素直なほうがいいと、恋の女神が言っていたぞ?犬】
素直すぎるのも問題だと思うんだけど?俺、殺されかけたし……。
【頭が沸騰している女神の言うことを聞く、あなたの思考回路が分からないわ。それよりも、神子様を地上に返してくれるかしら?】
アイビリアン様では、俺を地上に返せないのか……。早く返してくれない?死の女神。
【いやだ。妾の試練を突破するまでその小僧は地上に返す気はないぞ】
真っ黒な見ているだけで吸い込まれそうな闇色の目で、俺の目を見つめる。確かにこの人は狂信者だ、と確信させるような雰囲気がその眼にはあった。
すみません
終わったので、結構早く更新できると思います。
これからもよろしくお願いします。
___________________________________
アイビリアン様は、棍棒を置き白い手を祈るように組んで詠唱を始めた。
【原初の精霊であり 最初の世界の娘である 世界樹の女神であり植物の精霊王であるアイビリアンが命ずる 死を管理し死を操る女神よ わが主人精霊神への償いのために その姿をここに表せ -降臨せよ 死の女神ー】
魔法陣の中に黒い嵐が吹き荒れた。魔法陣から出ようと暴れる嵐だけど緑の光がしっかり押さえこんでいて、その黒い嵐はただただ暴れるだけ。すごい力を感じるのにものともせずに、封じ込めているアイビリアンさんはガチで強いって簡単にわかる。
【何の用だ、精霊女神の犬。妾は暇人ではないぞ】
黒い嵐があきらめたように鳴りやみ、ずるりと死の女神が現れた。15歳程度に見える死の女神は、赤を基調とした十二単を着ていた。……十二単?
【破壊神の狂信者、私も暇人ではないわ】
アイビリアン様は、いらいらした調子で死の女神を睨みつけた。死の女神は、金色の扇を口元にあてていて口角は見えないが、確実に笑っていると判断できる。
【精霊神の犬よ、別に妾は狂信者ではない。ただ、破壊神を好いておるだけよ】
好いておる=好きってことか。待って、あのヤンデレシスコンを好きって死の女神様、あなた男を見る目おかしいぞ?
【諦めが悪いわね。昔の彼氏なんてさっさとあきらめて、早く新しい男に乗り換えたほうがいいともうわよ?】
昔の彼氏??死の女神と破壊神って恋人同士だったの?
【それはそなたにも言えるだろう、精霊女神の犬。そなただって創造神と別れてから、新しい恋人を作る気配がないではないか?】
……はい?アイビリアン様は、創造神様の元カノ?
【私が恋人関係を持っていないのは、最近の神界にろくな男がいないからよ、狂信者。あなたみたいに、執着をしてこのような騒ぎを起こすような真似はしていないわ】
確かに神界にはろくな男がいなさそうだけど……。アイビリアン様と創造神様がモトカレカノ同士だったのは、アイビリアン様が否定しないからマジらしい。意外過ぎる……。
【恋心には素直なほうがいいと、恋の女神が言っていたぞ?犬】
素直すぎるのも問題だと思うんだけど?俺、殺されかけたし……。
【頭が沸騰している女神の言うことを聞く、あなたの思考回路が分からないわ。それよりも、神子様を地上に返してくれるかしら?】
アイビリアン様では、俺を地上に返せないのか……。早く返してくれない?死の女神。
【いやだ。妾の試練を突破するまでその小僧は地上に返す気はないぞ】
真っ黒な見ているだけで吸い込まれそうな闇色の目で、俺の目を見つめる。確かにこの人は狂信者だ、と確信させるような雰囲気がその眼にはあった。
0
お気に入りに追加
1,198
あなたにおすすめの小説
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと時分の正体が明らかに。
普通に恋愛して幸せな毎日を送りたい!
役立たず王子のおいしい経営術~幸せレシピでもふもふ国家再建します!!~
延野 正行
ファンタジー
第七王子ルヴィンは王族で唯一7つのギフトを授かりながら、謙虚に過ごしていた。
ある時、国王の代わりに受けた呪いによって【料理】のギフトしか使えなくなる。
人心は離れ、国王からも見限られたルヴィンの前に現れたのは、獣人国の女王だった。
「君は今日から女王陛下《ボク》の料理番だ」
温かく迎えられるルヴィンだったが、獣人国は軍事力こそ最強でも、周辺国からは馬鹿にされるほど未開の国だった。
しかし【料理】のギフトを極めたルヴィンは、能力を使い『農業のレシピ』『牧畜のレシピ』『おもてなしのレシピ』を生み出し、獣人国を一流の国へと導いていく。
「僕には見えます。この国が大陸一の国になっていくレシピが!」
これは獣人国のちいさな料理番が、地元食材を使った料理をふるい、もふもふ女王を支え、大国へと成長させていく物語である。
旧タイトル
「役立たずと言われた王子、最強のもふもふ国家を再建する~ハズレスキル【料理】のレシピは実は万能でした~」
婚約破棄が成立しない悪役令嬢~ヒロインの勘違い~
鷲原ほの
ファンタジー
侯爵令嬢と男爵令嬢、三人の異世界転生者が関わる婚約破棄騒動。
乙女ゲームの登場人物が出会うところから終演の物語は動き出す。
『完結』
前世と今世、合わせて2度目の白い結婚ですもの。場馴れしておりますわ。
ごろごろみかん。
ファンタジー
「これは白い結婚だ」
夫となったばかりの彼がそう言った瞬間、私は前世の記憶を取り戻した──。
元華族の令嬢、高階花恋は前世で白い結婚を言い渡され、失意のうちに死んでしまった。それを、思い出したのだ。前世の記憶を持つ今のカレンは、強かだ。
"カーター家の出戻り娘カレンは、貴族でありながら離婚歴がある。よっぽど性格に難がある、厄介な女に違いない"
「……なーんて言われているのは知っているけど、もういいわ!だって、私のこれからの人生には関係ないもの」
白魔術師カレンとして、お仕事頑張って、愛猫とハッピーライフを楽しみます!
☆恋愛→ファンタジーに変更しました
婚約破棄されたので歴代最高の悪役令嬢になりました
Ryo-k
ファンタジー
『悪役令嬢』
それすなわち、最高の貴族令嬢の資格。
最高の貴族令嬢の資格であるがゆえに、取得難易度もはるかに高く、10年に1人取得できるかどうか。
そして王子から婚約破棄を宣言された公爵令嬢は、最高の『悪役令嬢』となりました。
さらに明らかになる王子の馬鹿っぷりとその末路――
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
前世の記憶を持った公爵令嬢は知らないうちに傲慢になってました。
白雪エリカ
恋愛
前世で大好きだった「恋の花が咲き誇る」略して恋咲って乙女ゲームの悪役令嬢に生まれ変わっちゃったみたいで!やばくないですか!?このまま行ったら私、国外追放か最果ての修道院なんですよっ!
…ってあれ、なんか知らないストーリーになってる!?そんなの私知らないし認めないから!!
素人が書く物語なので非難中傷はやめてください。
でも誤字脱字があれば教えていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる