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2章 領地での暮らし

死の女神の神子VS精霊神の神子+α

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‥‥‥まじか。そしたら、こっちの神子であることの優位性が0になる。神子の固有魔法?神卸しもどきは、神々以外、相殺できないところが強みで俺もそれを利用して戦っていた。だけど、あっちもその魔法を使うとなると、俺の優位性が、確実に崩れ去る。どうするの?この状況?

≪あなたが、私に少しでも勝機があるって思ったことが、間違えだよ?≫

クソッ。実際そう思ってたから、反論できない。でも、俺にはまだ固有神力がある。

『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 
 
 改変 固体→液体』

杖をソフィーナの鎌に向けて、詠唱する。杖がついてないと発動しない、だったらつみだけど……

≪え?あなた、その年で固有神力使えるの?≫

え?普通そうじゃないの?アイビリアン様に、気合で何とかしろって無茶苦茶な方法で、教えてもらったけど?

「いい教師(脳筋教師)が、いたんだ」

今思うと念じて見たらOKって、かなり適当な教え方だったな、アイビリアン様。

≪それはよかったね、私の鎌はもうドロドロ≫

さすがチートスペックフェルディナンド。杖で触れていなくても、大丈夫だったらしい。

『炎の神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は全てのものを焼き滅ぼす力 -焼き滅ぼせ 終焉の炎ー』

さっきの鎌であの炎を切り裂いたから、鎌がないならあの炎は切り裂けないはず。俺は、それにかけた。

≪なるほどねー、やっぱり神子だね。だけどこっちも神子ってさっき言ったでしょ?

 『水の神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は荒れ狂う波の力 -消し飛ばせ 水神の大波ー』

俺が作り出した終焉の炎は、詠唱どうりに消し飛ばされた。それでも……

『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 
 
 改変 液体→気体』

そしてもう一度、

『炎の神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は全てのものを焼き滅ぼす力 -焼き滅ぼせ 終焉の炎ー』

神々辞典があるけど、調べる時間は正直惜しい。だから、ゲームで神子フェルディナンドが、使っていたこの技で対応する。いや、それ以外対応のしようがないのだ。

≪やっぱり、精霊神の神子って特別なんだね。

 『海の神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は全てを飲み込むその力 -包み込め 海神の怒りー』

また、消し飛ばされる。だけど、魔法の力はイメージ。これ以外知らない俺にとっては、不利。だけど、こっちのエネルギーは無限。あっちは、有限。それで責める。


『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿へ 改変せよ 
 
 改変 液体→気体』

『炎の神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は全てのものを焼き滅ぼす力 -焼き滅ぼせ 終焉の炎ー』

ひたすら、ひたすら、このコンボを続ける。そして、相手が力尽きるのを待つ。

≪はぁー、これだから古代神の神子の相手なんて、したくなかったのになぁ……。あなた、私が一回も固有神力使ってないことに、気づいてる?

 『死の女神の神子ソフィーナが命じる 冥界の使い達よ 我が望むものに 死を与えよ
  
  対象→神子フェルディナンド』

なっ。これは…… 

『そろそろおいたが過ぎますよ、ソフィーナさん?』

輝く緑の髪をなびかせ、あらゆる緑の瞳をらんらんと輝かせ、ひらひらふわふわお姫様のような可憐なドレスをはためかせ、見た目年齢には不似合いな小さな手には、巨大な棍棒。ひたすらカオスを推し進めたような姿で、精霊女王アイビリアンがいた。

「あれ?暗くない?」

死天使ソフィーナによって死を望まれて、意識がだんだん溶けていきあぁ死ぬんだと覚悟していた。なのに、全然大丈夫だ。むしろぴんぴんしている。

『私が、アカシックレコードをいじくったから大丈夫ですよ、神子様』

アカシックレコードって、いじくっていいの?

≪なっなんで世界樹の女神アイビリアンが、ここにいるの?あなたは、大罪を犯して世界樹の島から出られないはずでしょ?≫

え?なんか今すごいこと聞いた気がするけど?

『えぇそうよ。だけど、私は精霊神様によって作られた最初の精霊。精霊神の神子様を守るためだったら、ある程度のことは許されます』

そうなんだ!アイビリアン様がどれくらい強いのかは正直わからないけど、2対1なら数が多いほうが有利。

「植物の精霊王は、どれくらい強い?」

敵の前で聞く発言じゃないけど、王だから強いはず。「現実逃避」

『そうですね……これくらい強いですよ』

棍棒を、状況が把握できていなくて目を白黒させている死天使ソフィーナの脳天に、落とす。

すると、死天使ソフィーナが気絶した。
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