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2章 領地での暮らし

神子様は生き返られるのか?

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≪ご臨終でーす。冥界の川を渡ってくださーい≫

かわいい系の人外としか思えない整った顔立ちに、輝く金髪に青い目、パタパタと白い羽で羽ばたき、秋葉風メイド服、身の丈ほどあるデスサイズを持っているーー天使だ。なんで、天使がデスサイズを持っているのかはわからないけど……。それよりも、

【ここは?】

あれ?神語でしゃべってる?なんで?

≪ここは、冥界の川前駅ですよ。あなた、まだ若いの神子なのに死んじゃったんですね。おかわいそうに≫

へ?しんだ?あー死んだね死んだ。はい?

【え?死んでいるんですか?】

そういえば、死んじゃった気がするけど……。

≪死んでますよー、っていても本当に死んでいるわけではないですけどね≫

いや、意味わからないんですけど。というかあの駄天使生き返れるんじゃなかったのか?

【いや、どういう意味ですか?】

死んでるのに、死んでないって意味が分からん。

≪あなたの体は、私の同僚がきっちり生き返らせたんだけど、魂をうちの上司が呼び出しちゃったんだよ。わかりやすく言うと、幽体離脱状態かな?≫

幽体離脱……。それって大丈夫なの?この怪しげな天使の上司?

【あなたの上司って誰ですか?】

今すぐ返せって抗議しに行きたい。

≪えーとね、いっぱいいるからなぁ……。あなたを呼びつけた上司でいい?≫

俺が説明してほしいのはそいつだ。

【その方で】

サッサと言えよ。

≪冥府の女神さまだよ≫

めいふ?冥界の事か。なんで、そんな大物っぽい感じの女神が?

【なんで呼び出したんだ?】

今俺は、試練の真っ最中なんですけど?

≪あなたが邪魔だからだよ≫

はい?俺が邪魔?

【どういう意味だ?】

俺が邪魔ってどういう意味だ?

≪そのままだよ。君は将来の精霊神でしょ?私たち破壊神派閥の人間にとっては、精霊神の後継者ほど邪魔なものはないってこと≫

なんで?ヤンデレストーカーの派閥の人間にとって俺は邪魔なんだ?

【なぜ?】

誘拐は犯罪ですよ?

≪破壊神様が、唯一女性として愛してらっしゃる精霊神様の神子が、異性。そのような事態に破壊神様は、とってもお怒りになられたの。お怒りを鎮めるために、あなたには死んでもらうよ?≫

ヤンデレストーカーのために、なんで殺されなきゃいけないんだ?

【絶対に嫌だから】

せっかく転生したのに、死ぬとか絶対に嫌。

≪強情だね。まぁ、試練失敗で死ぬって筋書きだから頑張れば生きれるかもね≫

試練失敗で死ぬ?それなら達成してやる。

【絶対に達成してやる】

死にたくないから。

≪あなたにやってもらう試練は、10連続バトルラッシュって試練。
 私と、その他もろもろの悪魔と、私の上司である冥府の女神さまと死闘をするっていうルールだよ≫

‥‥‥‥天使と悪魔と女神と死闘?死ねって言ってるの?

【絶対に達成できないだろ】

俺神子、天使と悪魔にはまだ商機があるかもしれないけど、本職女神には無理だろ。

≪だから死ぬ筋書きなんだって。まぁ一応これはあげるよ。私の上司の恩情に感謝してね≫

お前らが悪いのに、感謝なんてできるか。それに、投げて渡すな投げて。ん?

『神々辞典』

ん?なんか役に立ちそう。

≪あなたは、神卸しで魔法を使うんでしょ?だから、ハンデだよハンデ≫

どうも、って3歳児と天使って圧倒的にこっちが不利だろ。

【圧倒的に、こっちが不利だろ】

これのどこがハンデかどうか、真剣に聞きたい。

≪知らない知らない≫

うっざ。何が、知らない知らないだ。

≪まぁ、どうでもいいけど≫

こっちは死活問題なんですけど?

[試練 10の死闘を受諾しますか?

 ➡はい
  いいえ]

なにこれ?新機能?冥府限定機能?

【これは?】

≪新機能だよ、新機能。私の上司に感謝してね?早く配を押してくれない?そうじゃないと問答無用で殺すよ?≫

何故に感謝?何で、俺の益にもならないような試練を承諾?といっても殺されたくないしな……。


➡はい


[試練を承諾しました 両者 開始位置についてください]

開始位置なんて、説明されてないんですけど?

≪あなたはそこでいいよ。私がここに移動するだけだから≫

白い羽をパタパタさせて、冥界の川の向こう岸におりたった。

[それでは試練 10の死闘を開始します

 第一の相手 死天使ソフィーナ

 バトルスタート]
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