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2章 領地での暮らし

神子様と、試練

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「うわっ、真っ暗」

研究所の中に入ってみると、真っ暗で何にも見えなかった。最初から積んだ‥‥‥なわけがない、今の俺には魔法がある。

『精霊神の神子フェルディナンドが命ずる 世界よ 我が望む姿に 改変せよ

 改変 神子フェルディナンドの杖→原寸』

『光の神よ 我に力を貸せ。我が振るう力はか弱き小妖精の力 -わが杖にともれ ライト-』

持参した杖の頭に、大人の拳くらいの光がともる。よし、完璧だ。

「というか地図も何にももらってない状況で、探しに行くってなん時間かかるんだ?」

そう、浄化の女神さまにもクソ天使にも地図らしきものは、ひとつももらっていない。……どうするの?ゲームで、何か案内系の魔法ってあったけ?

‥‥‥‥‥‥ない。案内系は、全部出会い系フラグになっていてない。手当たり次第に探す?外観から見て、かなり大きそうなこの研究所を?3歳児が?無理無理無理、絶対無理。というか、そんなことしてたらいつ帰れるかわからん。

「どうする?そういう系の神様っていたかな……」

あーうーん、そういえば冒険者ギルドの受付嬢がよく主人公に「導きの神のご加護がありますように」って言ってたよな。猫耳眼鏡隠れ巨乳で、人気だったなぁ……。ん?導きの神。導きの神だ。

『導きの神よ 我に力を貸せ 我が振るう力は我が望むものへと導く力 -わが杖を道しるべに サーチ-』

サーチは、柊真にやらされたほかのゲームでもあったから神卸し(亜種)にも使えるかな?
お、使えた。普通に使えた。光の塊?みたいなやつの上にくるくる回る矢印が出てくる。

『《幻の青薔薇》の場所を示せ』

矢印が、一瞬チカッて光って一定方向を向いて止まった。ちゃんと使えた、使えた。ラッキー、これ積まずに済む。

「右だな、どんどん進もうー」

なんかテンション上がってきた。



「え?」

どうしたんだ、体が熱い、息が苦しい、なに、どうなんてるんだ、え?

「なっ」

ぐっちょりと赤く塗れた手,俺の、俺の腹の中から、何か銀色のものが突き出ている。こっこれは………。


[侵入者 ハイジョ 完了]
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