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2章 領地での暮らし

神子様、土産の品を考える

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「そういえば、土地神様に会いに行くんでしょ?何か、手土産を持って行ったほうがいいかな?」

普通は、礼儀として持っていく。でも、何がいいかなぁ……?

『最下級精霊や、下級精霊が多く出席するので、甘いものがいいと思いますの』

精霊の中では、最下級精霊や、下級精霊は、子供ってことなのかな?

「なるほど。何がいいかな?」

甘いものって言われてもなぁ……。

『そうですね……。クッキーなんかがいいかもしれません。それも、フェルディナンド様お手製の』

手作りクッキー‥‥難易度高。

「なんで手作り?」

何か、理由があるのかな?

『神子様の魔力が、練りこまれるからです。口に入るものを作るとき、無意識に魔力が練りこまれます。高い魔力をもっている場合、魔力が入った食べ物となるので、おいしさが倍増します』

魔力が、入ると美味しくなるんだ!

『神子様の魔力は、精霊にとっては極上のものですの』

俺の魔力、ほぼ無限だもんなー。いっぱい入っていそう。

「理由はわかったけど、台所使わせてもらえるとは思えないよ」

邪神とりつき状態のお母様の状態がまったくわからないから精霊祭りに、行かせてもらえるかどうかもわからない。

『勝手にとれば、いいですの』

「ジエイド、それ泥棒」

精霊が、犯罪しちゃだめでしょ。イメージが壊れる。

『大丈夫ですの。ちょっと、ブラウニーににねだるだけですの』

「ぶらうにー?」

確か、元の世界にもそういう妖精がいたと思うけど、それと同じ妖精かな?

『台所などにとりついている、精霊もどきのことです。精霊になる前に自意識が固まってしまって、体ができてしまった魔法生物で、家事手伝いをしてくれます。王都の、フェルディナンド様のご自宅にもいらっしゃいましたよ』

へぇー、そんな某有名魔法使い映画の家事妖精みたいな生き物がいるんだ!

「そのブラウニーが、小麦粉とかをくれるの?」

『はい、ブラウニーたちは、精霊の下位互換で、神子様に絶対服従なので、頼めばある程度のものは、くれます』

精霊の下位互換なのか。他にも、精霊の下位互換っているのかな?

『私が、もらってきますの』

「行きたい」

会ってみたい。ブラウニーってどんな容姿をしているのかな?

『やめておいたほうがいいです、フェルディナンド様。ブラウニーは、精霊の下位互換。並みの精霊でさえ、フェルディナンド様を恐れているというのに、ブラウニーの前に現れたら、ブラウニーが倒れてしまいます』

‥‥‥そういえば、王城であった精霊たち妙におびえていたな……。

「ジエイド、任せた」

倒れさせたら、かわいそうだし。

『かしこまりましたの』
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